こんな可愛らしい、ブックマークあるのですね。
火曜の会のメンバーさんからプレゼントしていただきました
文庫の上でアリスの世界がうごいてる~~
今月の火曜の会のプログラムは、夢か現か幻か・・・というところ。
私の家のうわぁと咲く白薔薇が、風にわさわさ揺れているのをじっと見上げていた時、
なぜか、萩原朔太郎のこの詩が浮かびました。
初夏の香りなのか、散歩道の若葉の香りか、
どこか、昔の思い出の中の香りがするような詩なのです。
「五月の貴公子」
萩原朔太郎
若草の上を歩いてゐるとき、
わたしの靴は白い足あとをのこしてゆく、
ほそいすてつきの銀が草でみがかれ、
まるめてぬいだ手ぶくろが宙でをどつて居る、
ああすつぱりといつさいの憂愁をなげだして、
わたしは柔和の羊になりたい、
しっとりとした貴女アナタのくびに手をかけて、
あたらしいあやめおしろいのにほひをかいで居たい、
若草の上をあるいてゐるとき、
わたしは五月の貴公子である。
『月に吠える』より
そんなこともあり、暫くぶりの朔太郎さんと、詩集のような短編集、川端康成『掌の小説』です。
作品は、
☆萩原朔太郎の短編『夏の帽子』
若い日の苦々しさ・・・。
☆川端康成『掌の小説』より『白い花』『夏の靴』『お信地蔵』『有難う』『竜宮の乙女』『化粧』『雨傘』
一言でいうと、美しく複雑な世界。
いや、艶めかしく奇妙な世界。
どれもこれもとても短い作品なのに、その作品の内に私が入り込んで、傍でじっと眺めているような気さえしてくるのです。
掌の小説から湧き出る露がぴとぴと滴って、それを受けているような感覚になります。
例えば、ここに登場する女性の肌質感さえ、浮き彫りになるのです。
川端さんが20代に書いた作品が多いというけれど、深いというか、怖いというか。
そして、その通りに、メンバーの方は様々な女性論を展開。
最後は、美容体操!?まで発展する賑わいとなりました
火曜の会(国立市)は、毎月第4火曜日、14:00~16:00です。
毎回、文学散歩は、思いがけない発見があり、おもしろいですよ。
ぜひ、お気軽にご参加くださいね