打越通信

日記ふういろいろ

火花

2015-08-22 16:19:24 | 日記ふう
仕事をしていた頃は通勤や出張などありよく週刊誌を買っていた。
買うのは文春か新潮だった。
それでも読む本が2,3冊あるときはそちらが優先していたのでたまにだった。
ある作家のエッセイがありそれもあり買っていた。
連載も終わったし、本屋の立ち読みや図書館で済ませるので今では買わなくなった。
もう一つ、月刊誌がある。
文藝春秋がそれだ。
結構若い頃から買って読んでいた。
ここ数年も定期的な購読では無いが買っている。



弁当箱のような分厚い本は立ち読みはできないし春と秋の芥川賞、直木賞の発表(全文掲載)があるので買っている。
芥川賞というと数年前の横書きでひらがなばかりの難解な文章を思い出す。
そして今回はお笑い芸人(又吉)が受賞というのもあり、発売当日に偶然入ったコンビニで見つけ購入した。
なんだかんだと時間が無くて買ってはいたがまだ読んではいなかった。
又吉さんというと数年前確か沖縄が舞台の豚の呪いみたいな作品があった事を思い出す。
そして今回も又吉さんというお笑い芸人が賞をとったというので話題になっている。
しかし彼をテレビで見たかも知れないが具体的にどんな人でどんな芸をしているのかまで詳しくは知らなかった。
読み出すとなかなかしっかりした文章でわかりやすい。
書いてある情景も私が学生時代すごした街や公園、横丁や沿線だったのでその頃を思い出させるようで懐かしい気分になれた。
物語の中の親父が、団塊の世代のビートルズ時代にはさすがに時代を感じさせられた。
一気に読み進み、もう終わりかなとページをめくると、まだまだ一山あったのだ。
これがあまり良くなかった。
せっかく盛り上がったのに残念だった気がする。
書評を読むと高樹のぶ子の書評とそういう意味で一致する。
まあ、それにしてもなかなかの出来だし、あの太宰治も懇願し取れなかった芥川賞なのだ。
たいしたものだと題を見ると「花火」では無く(花火とばかり思っていた)「火花(スパーク)」だったのだ。