打越通信

日記ふういろいろ

球児たちの夏

2015-07-19 08:35:13 | 野球
真夏の太陽の中、藤崎宮県営野球場に来た。
駐車場は満車で歩道や近くの護国神社には自転車が並んでいた。
多良木高校対熊本工業の試合を見に来たのだ。
打撃好調の多良木高校と古豪(全国的にも有名な)熊本工業の試合は私の中では好カードに思えた。
球場の近くに来ると歓声が聞こえる。
入場料を払い球場に入る。
バックスタンドの席が空いていたのでそこに座る。
試合はすでに中盤を終わり終盤に入っていた。
予想通りというか2対2の同点だった。
序盤に熊本工業が小刻みに1点ずつとり6回に多良木高校が2点を取り追いついていた。



両校とも左腕の投手で同じようなタイプの投手。
終盤に熊本工業が攻めるがなかなか得点まで行かない。



さすが強豪高らしく応援席からの声援もすごい。
一方一塁側の多良木高校の応援も数こそ少ないが熱の入った応援だった。
9回表のワンアウトから多良木高校は下位打線、カーンと音がし場内は静まった。
何があったのか一瞬わからなかった。
守りにつく熊本工業のレフトがバックしていた。
3塁塁審が大きく手を挙げクルクルと回している。



1塁側の応援席から怒涛のような歓声が沸く。
打った本人は1塁ベース上でキョトンとした感じだった。



それからゆっくりと塁を回りガッツポーズでホームベースを踏んだ。



試合終了とともに観客席から落胆の声が聞こえる。
これが決勝点となり強豪でシード校の熊本工業は敗れ去った。



ホームベースを挟み試合終了の挨拶、熊本工業ナインは涙が溢れていた。

熊本県というところは人口は約180万人、そのほとんどが熊本市内(約70万人)に集中している。
熊本市とその近郊の熊本都市圏を入れるとさらに人口は膨れ上がり、全国でも珍しい一極集中型の地域である。
したがって高校の数も熊本市内に集中し私立高校にいたっては地方都市に数箇所あるだけだ。
少子化なのか過疎化なのかわからないが地方の高校は統廃合が進む。
そういう状況の中での今日の試合だった。
球場を出ると熊本工業の選手たちが首をうなだれて引き上げていた。
多良木高校の応援団はそのまま1塁応援席から3累側の応援席に移っていた。
そのあとの試合、球磨工業の試合を応援するようだ。
甲子園に行ってもパッとしない熊本県勢、甲子園での活躍が期待が出来る熊本工業の敗戦はガッカリだ。
いや、まだまだわからない、それが高校野球かも知れない。


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