陽炎日記

日々の出来事を中心に綴ってます。

似鳥航一著「お待ちしてます下町和菓子栗丸堂 ②」

2018-01-29 11:39:11 | Weblog
 浅草オレンジ通りにある栗丸堂。店主は栗田仁という青年。
和菓子の蘊蓄を語るどこぞのお嬢様風の葵はちょくちょく栗丸堂にくるようになった。
 一話目の<雷おこし>
<おこし>というのは関西にもあるそうだ。私も知らなかった
息子に近づこうとして<おこし>を捜す父親の姿が痛々しかった。
最後に仁は<おこし>を親子のために作ったのだ。

お米を天日干ししたものを油で揚げておく。砂糖、醤油、水飴、バター
などを配合通り入れ水を加えて強火で溶かし、泡立ち始めたら弱火で溶かし始める。
そこに落花生を香り程度に入れる。
揚げてあったおこしを入れて手早くかき混ぜ、クッキングシートを敷いた型に素早く盛る。
潰すように押さえて伸ばし、形を整えれば関西風<おこし>が出来上がる。
出来上がりの品名が<粟おこし>というものらしい。知らなかった~
この手作り<おこし>で親子の和解が出来た。

 二話目 <饅頭>
演芸ホールまでの道のりが詳しく載ってる!
いいね、いいね。頭の中でアーケードを歩いてROXまで行って、渡ってその先を行くと
私の知っているホールがある。(小さい所だけどね)
小説の方は浅草演芸ホールだけどね。
話は噺家の福耳という人が出番前に突っ伏して寝てしまったこと。
弟子の小耳が睡眠導入剤を入れた牛乳を飲ませてしまったために起きたこと。
これをひもといた仁と葵。福耳の好きな饅頭を持っていった。
福耳が披露するのは<饅頭>の話。饅頭恐いの話だ
ここのチケットがコンサートチケットより割高と知って驚いた。
(一日中行われているかららしい)

 三話目 <桜餅>
新商品は何にするか?かなり悩んだ仁。
幼なじみの友人の妹が受験に失敗して・・・病院に入院。
病院食を食べても嘔吐して全然受け付けなくなっていた。
彼女が好きだったと聞いた桜餅なら食べるかもと友人から聞かされた。
栗丸堂は桜餅を今までに提供してこなかった。
彼女のためにどうしても作ることに。
しかし桜の葉の塩漬けが手に入らない。
葵が手を打って伊豆へ出かける。そこには桜の葉の塩漬け工場があった。
それも鳳城家直族の工場だった
そこから塩漬けの葉を貰って急いで帰り桜餅を作り友人の妹に食べさせる。
葵が彼女に切々と「つらいことは大変だよね」と説いた。
話をしていくうちに妹さんは少しづつ元気になっていった。

紅白桜餅を商品化することに。

最後の「恐怖の餌」にはかなり笑った。
「今日、麩の餌」から来た葵のダジャレだったのだが。読んだ後かなり笑った。
いくらダジャレが好きだって・・・と思ったが。でも可愛いダジャレでよかった。
 
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