時間が足りない、というのは誰でも同じでしょうか。
24時間は各人に等しく与えられており、時間を生かすも殺すも自分次第。
不平等に聞こえますが、能力の高い人の時間は濃密であり、無為に過ごす人の時間は希薄です。
私も日本では自分なりのベストを尽くしてはきたつもりですが、極限までのモチベーションを持てることも含めて能力です。「時間が足りない」と文句を言っていた時点で能力不足だったのでしょう。寝る時間を惜しんでまで仕事をしたわけでもなく、お酒を飲んでの懇親も(遊んでばかりいるわけでは決してないけれど)しょっちゅうです。
しかし、さすがにフランスに渡航する直前の6ヶ月は、読書好きの私が本を読む気力も無くなるほどでした。それでも、隙間の時間が無かったわけではない。でも、私のレベルではもはや限界でした。
フランスに来て最初はかなりバタバタしていましたが、12月ごろからかなり自分の時間を確保できるようになりました。それでも日本出張の間は全く隙間が無いし、日本の繁忙期は、私も連動して忙しく過ごしていました。ですが、フランスでは日本に比べて圧倒的に自分の時間があるのはもちろんです。
たくさん勉強できていますし、論文や原稿を書く時間も自分にとっては十分に確保できています。
問題は、日本に戻った後、どのように時間のマネジメントを行うかだと思っています。
自分の時間がほしいのは誰でも同じ。自分の時間を確保するためには、わがままを言ったり、多少は周囲に迷惑をかけることになると思いますが、そのためにはしっかりとした成果を形で示すことが重要と思っています。成果も出さないのにわがままで自分勝手な人は、組織からも社会からも抹殺されるでしょうから。一種の社会的ジレンマに相当するのかもしれませんが、自分勝手になった方が最終的に社会にも貢献できる可能性がある、という点で複雑かと思います。
いろいろ迷いながらこの記事を書いていますが、結局は、自分の長所を生かす、ということに尽きるのかなと思います。中途半端に生かすのではなく、自分の誰にも負けない長所を徹底的に生かす、と書き直した方がよいかと思います。他の人ができることは任せ、自分しかできないことに注力する。その代り、自分にしかできないことがないのであれば、組織のために身を捧げる。
自分にしかできないこと、を創り出し続けられるよう、自分の時間を確保して努力を続けるしかなさそうです。