細田暁の日々の思い

土木工学の研究者・大学教員のブログです。

中距離走

2022-04-24 17:32:33 | 人生論

私が悩んだときに助けを求める先の一つである、大愚和尚さんの説話に、「人生は中距離走」というテーマでのものがありました。

人生は短距離走でも長距離走でもなく、中距離走と考えるのがよい、という教えでした。

大愚和尚のことを知ったのは、コロナ禍が始まってからだと思いますが、動画だけでなく、本も数冊購入して愛読しました。

実際に走る中距離走が心地よいのは、大愚和尚を知る前から、ジムで30分間のRunをしているときに感じていました。マシンでのRunなので、速度も調節できます。30分を最初から全力ではとても持ちません。私の場合は、時速10.5kmとか11kmくらいでスタートし、途中で少し苦しい時もありますが、そのうち慣れ、後半に少しずつスピードを上げ、最後の5分くらいはどんどんスピードを上げ、時速13kmとか13.5kmくらいでゴールにたどり着く、という走り方をします。音楽を聴きながら走ると、高揚感とともにゴールします。

人生においても、中距離走を重ねていくのが、高いパフォーマンスを発揮し続けるコツである、と大愚和尚さんは言います。

断酒前は、このような中距離走的な生活を送ることが十分にできておらず、パフォーマンスの質が落ちてきていることを自分自身感じていました。

毎年10月から始まって2月末まで5か月間くらい続く、私の毎年の繁忙期ですが、ただでさえ忙しいので、4~5回くらいは放っておいても仕事のピークがやってきます。毎日お酒を飲んでいたので、仕事のストレスをお酒でごまかして乗り切ってきた、というのが正直なところかと思います。

断酒してもうすぐ3週間になりますが、有効に使える時間が明らかに増えています。頭を使いたくて使う時間が明らかに増え、通勤中や家事などをしているときにも、仕事をクリエイティブに進めていくための思考などをするようになっています(本来は当たり前ですよね!)。

読書の意欲も高まり、いろいろと並行して読んでいます。今日読み始めたのは、師匠の岡村甫先生に薦められた「黒牢城」(米澤穂信 著、直木賞受賞作)です。「信長に叛逆した荒木村重と 囚われの黒田官兵衛 二人の推理が歴史を動かす」と帯に紹介されています。大変読みやすく引き込まれており、私自身あまり詳しくない黒田官兵衛についても学べそうで楽しみです。 

断酒前の生活について、「時間がもったいなかったなあ」という気持ちもありますが、すべて含めて私の時間であり、私の人生です。

お酒に飲まれていたような時間を過ごしたからこそ?、今の有意義な時間の価値も分かると言えるかもしれません。

お酒のことに限らず、世の中にはいろんな人がいるのであって、いろんな人の考え方や気持ちを理解することも必要だったり、大切だったりするようにも思います。

お酒に飲まれていた時間を過ごしてしまったことは仕方ないので、それからすらも何かを学べばよい、と今は心から思っています。

来週は、27日に高知へ出張し、岡村甫先生、大内雅博先生とお会いします。高知へは、長岡技術科学大学の下村匠先生と一緒に訪れます。たくさんの情報交換ができそうで、大変に楽しみにしています。

GWも近いですが、今年はこれまでになく楽しみで、私の指導する博士課程の留学生の予備審査が5月に2件あるので、彼らの博士論文草稿の添削や、発表練習なども含め、仕事に、勉学に、家族とのレクリエーションに、スポーツや読書などの趣味に、充実した時間を過ごしたいと心底思っています。