細田暁の日々の思い

土木工学の研究者・大学教員のブログです。

教育と積み重ねと

2022-09-10 20:15:00 | 教育のこと

休みなしのノンストップ状態が続いておりまして、本日20日目です。あと8日間くらいはノンストップが続く状況ですが、何とか生きております。。。

ここ1週間くらいもかなりすごい動きでしたが、いろんな方々と再会し、新たに出会い、楽しく刺激的な時間を過ごしています。

9月3日(土)に久しぶりに海外渡航しました。ベトナムのダナンが目的地で、世の中はいまだにコロナ禍なので、「コロナ対策」にも相当に準備をして臨みました。帰国が9/7(水)8:00成田着だったので、日本政府のPCR検査の扱いが変化するタイミング(9/7(水)0:00)と重なっていたのでやきもきしましたが、結局現地で9/4(日)の朝にPCR検査を受け、高い金を払わされ、もちろん陰性で、帰国時には検査結果を見せろとはどの箇所でも言われませんでした。。。。金返せ。。。

コロナは置いといて、9/3(土)にダナンへ。9/4(日)には私の指導で9月に博士号を取得するNgocさんの母国での結婚式。彼の地元(Danangから南へ車で1時間ちょっと行ったところ)で開催された盛大な結婚式に招待され、主賓としてスピーチもし、途中からはカラオケ大会みたいな式でしたが、リクエストされて長渕剛の「乾杯」を熱唱してスター扱いされる、というすごい事態に。日本から参加した方々と楽しく過ごしました。濃過ぎて詳細はここでは割愛。



9/5(月)はダナン大学にて防災・持続可能社会のシンポジウム。YNUの自然災害ミチゲーション研究拠点との共催でした。ハイブリッドで日本からも4名の先生方に講演いただき、良いイベントになったと思います。今後、本気でYNUとダナン大学が共同研究していくことは決して容易ではありませんが、彼らは望んでいるので、私も真剣に模索してみたいと改めて思いました。



ダナンでは大変な歓待を受けました。これは、先鞭をつけてくださった山田均先生や中村文彦先生ら、私の先輩の先生方のご努力なしにはあり得ない状況です。今は、私も最前線で受け継がせていただいているので、何とか発展していくよう、後輩たちが続いてこれるよう、私の役割を果たしたいと思いました。

それにしても、ベトナム、特にダナンには教え子たちがたくさんいて、楽しい時間を過ごすことができます。教育という営みのすごさを心底感じます。

9/6(火)は多少リラックスしながらホテルで日本とのオンライン会議などの仕事など。夜行便で9/7(水)8:00に到着。その後、ほぼ隙間なく、成田の日航ホテルに移動して、9:00以降、オンライン会議がびっしり。16:00過ぎまで。重要な会議が続き、今後の展開にも大きく影響を及ぼすものもあり、ホテルの部屋を借りてまでやった甲斐がありました。疲弊して帰宅。

翌日の、9/8(木)は今度は沖縄へ。土木学会の沖縄の支部の講習会で90分の講演。昨年コロナで開催できなかったものです。コンクリート構造物の品質確保、ひび割れ抑制、生産性向上。という適当なタイトルを付けさせてもらって、中身はしゃべりたいことをいろいろと話しました。もちろん本題の品質確保などもしっかり話しましたが、インフラの維持管理のあるべき姿やそこに向かうための私の考える方策、脱炭素・カーボンニュートラルなる嘘話についての私の見解と付き合い方、生コンの廃棄物の有効活用、化学混和剤の革新的新技術、などなど、聴衆の方々からは大変刺激的だった、衝撃を受けた、など感想をいただきましたが、好評でよかったです。これも、また今後のいろいろな展開につながることでしょう。

9/8(木)の講習会では、長らくお付き合いのある風間さんが60分間、沖縄での耐久性確保についての取組みを順を追って裏話も含めて熱く、濃く話してくれました。私も大変勉強になりました。関係者で楽しく懇親会。私はいつものようにノンアルコール。

9/9(金)は午前に沖縄から羽田に戻り、大学で、留学生のインフラ管理学プログラム(世界銀行出資)の卒業お祝いイベント。私はそのプログラムのディレクターで、お祝いのスピーチをすると見せかけて、スピーチの途中から、Queenの"Don't Stop Me Now"を私がヴォーカル、バックダンサーたち、コーラスたち、うちわ隊の応援たちとともに披露、皆さんびっくりしたようですが、大変喜んでくれました。このイベントも、もちろん教育の一環でのイベントですが、1995年に横浜国大に開設されたインフラ管理学プログラムがいろいろな経緯を経て今も継続しており、私が今はプログラムのディレクターを務めており、そこで育った方々(様々な国からの留学生)やプログラムを内外で支えてこられた方々の努力の蓄積に思いが至りました。





教育とは当然に、最前線の現役の現場だけの話ではなく、特に教わった側にとっては卒業後に何年経とうとも、当時の思い出や、恩師や同級生たちとの関係などが生きていく上での拠り所になったりする、大変に深い取組みです。逆に言えば、その時間軸や空間的な深さを想像できる力がないと、良い教育はできないのではないか、という気もします。

本日、9/10(土)は岡山大学でのコンクリート標準示方書の施工編の改訂の幹部会。日帰りで、11:00~19:00までほぼ休みなしでの会議でしたが、「品質管理」の章に、これまで私が同志たちと実践的に勉強してきた山口システムの「施工状況把握チェックシート」の考え方、発注者の監督職員の品質確保のための役割、をダイレクトに導入しようとする議論ができ、大変に刺激的でした。最終的に上手く導入できるかどうかは、今後の審議次第ですが、全国の試行工事でも使われている実績のあるツール、内容ですので、しっかりと作業、努力したいと思います。

生きる限り、教育、実践、積み重ね、ですね。