細田暁の日々の思い

土木工学の研究者・大学教員のブログです。

研究室の冬合宿

2023-02-04 18:13:44 | 教育のこと

今日は土曜日ですが、研究室の冬合宿を実施しました。

10数年前から開催し、研究室の看板行事の一つでした。修士論文や卒業論文の最終審査会の直前に、M2と4年生が全員発表し、議論する、という場です。本番よりも長い発表時間と質疑の時間を取り、議論を深める、という場です。OBOGにも声をかけ、毎回参加してくださる年配のOBもおられ、私も楽しみにしている行事です。

この冬合宿が、コロナ禍により、2021年と2022年はオンラインのみでの開催となりました。ですから、今日の冬合宿は3年ぶりの対面での開催となりました。オンラインでの参加もできるハイブリッド形式としました。

場所は幹事学生が探してきた上郷森の家という場所で、初めてきましたが、大変充実した施設で、ゼミの会場も素晴らしく、宿泊施設も大変広く、充実していて驚きました。

参加学生は全員泊まり。私ともう一人の教員が宿泊。先ほど、10時から17時半ごろまでのゼミが終了し、私は一風呂浴びてきて、夕食前の時間です。

ゼミの開催前に私が挨拶しましたので、その内容を以下に記しておきます。

「この、学生にとっては大変な時期に、参加者の皆さんはそれぞれの思いで参加していることと思います。一所懸命努力していると思いますが、切羽詰まっている方もいるでしょう。

私自身は、実は今日のこの日をとても幸せに感じています。その理由を説明します。

一つ目は、メンバーについて。教員が4名参加していますが、前川先生もおられるし、細田、藤山先生に加えて、10月からは小松先生も加わり、今年しか知らない学生にとってはその状況しか知らないので、それを当たり前と思ってしまうかもしれません。以前は、私と椿先生二人だけのときもあったし、その前は椿先生お一人という時期も少しあった。メンバーというのはどんどん入れ替わります。4人も教員がいる、この4人がいる、というのもこの瞬間だけの状況であって、いつまでも続くものではない。一期一会とも言えます。研究室の外の人から見ると、この4人の教員がいる、という環境はうらやましいというくらいの環境かとも思います。こういう時間を皆さんと一緒に過ごせる、ということに大変幸せを感じます。

二つ目は、研究というものについてです。世の中、嘘が蔓延していたり、ごまかしや悪さばかりで私などは辟易としてしまいます。しかし、研究とは真理を探究するものですから、嘘をついては決して真理になど到達できません。この世の中で最も誠実に取り組まないと目的を成就できないのが研究なのかもしれません。こういう世の中において、研究という高尚な行為に皆さんと真剣に取り組み、真剣に議論できる場を持てること、そのことにこの上ない幸せを感じます。研究の成果が役に立つとか立たないとかも大事かもしれないけど、一旦そういうことは置いておいて、誠心誠意、取り組んでみる、ということを大事にしてみましょう。

今日は、OBの方々も、対面やオンラインで参加してくださっています。

私はいつも学生たちに言っていますが、厳しく言う局面もあるかもしれないけれど、それは間違っていては真理に到達できないし、少しでも研究の内容やプレゼンの内容が良くなるように、という一心での発言です。私も全力で臨みますが、皆さんから良い意見がたくさん出ることを期待しています。

それでは、私も一日、大変に楽しみにしています。良い時間になりますように。」

ゼミは終了しました。大変に充実した、ポジティブなエネルギーに溢れたゼミだったと思います。学生たちもベストを尽くしていたことがよく分かりましたし、グングン伸びているように感じました。教員もOBの方々も多くのアドバイス、コメントがあり、大変勉強になる議論ができたと思います。

こういう場を持てるために、一年間努力してきた、とも言えますね。

最後、まだまだ伸びていくと思いますが、その姿を見ることを楽しみにしています。

もうすぐ夕食、懇親会です。大いに笑って、ガスを抜ければと思います。