2013年3月19日に、横浜国立大学の都市イノベーション学府の修了イベントの一つとして、藤井聡先生と公開の対話をさせていただきました。
藤井先生がゲストで、私がホストという設定でしたので、私が話題を振りながら、藤井先生にお話をいただく、という基本構成でした。
その中で、人間が、特に日本人が、本来やるべきことをしっかりとやっていく原動力は何か、というような話をしていたときに、藤井先生は「恥の心でしょうねえ」とおっしゃいました。私は、そのときはその考えがしっくりと来ず、「そうですかねえ」と返してしまいました。
この間、日本出張の最終版6/9に東北地方整備局での官学勉強会があり、そこでの懇親会で、よく知っている女性職員から「細田先生のそのモチベーションはどこから出てくるのか、といつも思ってるんですよ」と聞かれました。そのような問いは以前からよく受けます。
自分なりのモチベーションを保ってきたことは以前から変わらないのですが、その根源が少しずつ変わってきているように思います。今は、藤井先生の言われた「恥の心」がかなりしっくりくるようになりました。
今、私たちが最前線で取り組んでいる東北の復興道路の品質確保の問題は、かなり重要な問題であると認識しています。我が国の建設業が、明治の会計法以来の公共調達、品質確保の歴史の中で、相当に大きな転換点を迎えている状況での、品質確保の真剣勝負です。我が国の歴史の一部であることを明確に意識して、先人たちのご努力への敬意を心にしっかりと抱いて、私自身にできることをすべてやろうと決意して取り組んでいます。
その根底には、確かに「恥」があります。偉大な先人の方々に対しても、決して恥ずかしくない行動を取りたい。そうしないと自分自身が最も後悔することを知っています。それが強力な原動力です。
一方で、私は、みんなが心から笑って、本分に気付き、本分を果たすという協働の状態を心から心地よく感じます。人間らしい時間を過ごしていると心から思えるからです。そのような協働の状態の構築に、私が役立てるのであれば、まさに本望です。それは私の非常に得意なスキルであるので、全力を尽くします。本当にやりたいことだから、モチベーションという次元ではなく、自然に全力を尽くせます。
「恥」の概念を認識できるためには、成熟する必要があると思います。1年ちょっと前の私に比べ、少し成熟した、ということでしょうか。大人になるということは、いろいろなことが見えてくる、素敵なプロセスです。
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