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九品仏(くほんぶつ)。
東急大井町線の駅にあり、
難読駅としても紹介される。
以前からこの駅名に興味があったが、
つい先日のTVで、その由来を知ることになる。
この近くに、
浄土宗浄真寺という寺がある。
そこに、9体の仏像が安置してあり、
それがこの街の通名になり、駅名になったという。
その寺に行ってみた。
広い境内に本堂がある。
それに向かい合うように、3つのお堂が並ぶ。
その一つの堂に、それぞれ3体の阿弥陀如来が座る。
真ん中の堂に、
・上品上生(じょうぼんじょうしょう)
・上品中生(じょうぼんちゅうしょう)
・上品下生(じょうぼんげしょう)
左の堂に、
・中品上生(ちゅうぼんじょうしょう)
・中品中生(ちゅうぼんちゅうしょう)
・中品下生(ちゅうぼんげしょう)
右の堂に、
・下品上生(げぼんじょうしょう)
・下品中生(げぼんちゅうしょう)
・下品下生(げぼんげしょう)
上から下に、
信仰の厚い者から罪人までを、
浄土宗の教えによって、名前がついているらしい。
9つの品(ほん)の仏、
それで「くほんぶつ」なのだ。
9体は、それぞれ顔つきが違うというが、
私には皆同じに見える。
ともあれ、死後に自分はどの仏になるだろうか。
昨年父を亡くした。
父は、信仰の厚い人ではなかったが、
他人に迷惑をかける人でもなかった。
おそらく、文字通り「中の上」、
中品上生の仏になったかもしれない。
そんな思いを持ちながら、
3つのお堂全てに、手を合わせて来た。
九品仏は昨年から、
一体ずつ修繕にでている。
直るまで1年以上かかるらしく、
今は「中品中生」の仏が不在である。
九品全てが揃うのは、17年後だという。
その時、是非また来てみたいと思う。
私は70歳を越えているが、
その頃はどんなになっているだろう?
駅に戻る。
この駅も割と有名?である。
九品仏駅は、5両編成の電車が停車する際、
一両分がホームからはみ出してしまう。
昔は、短い編成だったので問題なかったが、
利用客の増加で5両にした際、
九品仏駅は、ホームの両端に踏切があるため、
ホームを延ばす事が出来なかったのだ。
そのため、上り下りとも一両分、
ホームからはみ出して停車する。
当然、踏切の一つを塞ぐように停まるため、
発車するまで遮断機は下りっぱなしである。
実際に、上り下り両方の電車が来たため待ったが、
それほどのイライラ感はない。
車内の乗客と見つめ合う感はあるが・・。
車内放送では、この一両だけドアが開かない案内がある。
かつては、戸越公園駅も同じ構造だったが、
ホームの延伸が出来て解消したため、
東急線では現在、この九品仏だけが、
はみ出し停車駅となっている。
自由が丘、田園調布、等々力、二子玉川、
名のある街に挟まれる位置にある九品仏。
なかなか楽しい街だ。
ただ、住所は世田谷区奥沢7丁目。
九品仏という地名だったらお洒落だったのに、
と残念に思う。
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