シャープ & ふらっと

半音上がって半音下がる。 それが楽しい、美しい。
思ったこと、感じたことはナチュラルに。  writer カノン

東京で

2006-05-16 14:55:32 | 人とのつながり
「はじめまして」
あなたが私に言う。
「こちらこそはじめまして」
私もあなたに返す。

長く待った一日。
でも、あっという間の一日。

初夏の東京。
半袖で待つ東京駅。
赤レンガの前に、純白のひと。

六本木ヒルズの52階。
浅草寺の線香の匂い。
隅田川の水しぶき。
お台場の静かな波打ち際。

何に共感し、
何に惹かれ、
何に思いを寄せたのか。

人ごみの中で、
先がよく見えていない私と、
先を見てため息をつくあなた。

でも、あなたは言う。
「私、ポジティブですから」

修学旅行生がすれ違う。
いきいきした眼で、「フジテレビ」の球体を見つめる。
その横を行く私とあなた。
40代の生き方って、何でしょう。

「ありがとうございました」
あなたが私に言う。
「こちらこそありがとうございました」
私もあなたに返す。心から。

そして、東京駅の雑踏の中、
あなたは、北へ。
30分後のメールは、
いつもの、あなたのメール。

石井選手の2000本安打

2006-05-12 12:20:35 | スポーツ大好き
横浜の石井琢朗選手が、2000本安打を達成した。

ここ最近、2000本安打に達した選手が多く、
古田、清原、立浪、野村・・。
誰もが、いまや「大選手」。

しかし、石井は少し違う。
もちろん素晴らしい選手には違いないが、
どちらかといえば「地味」で、
今回の2000本安打も、
突然「あと数本」というあたりで、初めて知ったようなものだ。

古田や清原のように、
カウントダウンが始まった、という騒ぎはなかった。

石井は、88年、ドラフト外で大洋に入団した。
足利工の投手だった。
2年の夏に、甲子園に出場しているが、
この試合は、私も見ていたので覚えている。
細身の2年生エースが、初戦の鹿児島商工を相手に力投。
第四試合だったので、ナイターとなったが、
最後はサヨナラ負けだった。

その後、大洋に入ったことも、
投手から野手に転向したことも知らなかった。
ただ、気づいたらベイスターズの顔になっていて、
さらに気づいたら、2000本もヒットを重ねていた。

石井と同年に高卒で入団し、現在も活躍しているのは、
巨人・前田と中日・谷繁、そして西武・江藤の名もある。
三人ともドラフトにかかったわけだが、
ドラフト外の石井は、額面以上の活躍をしたことになる。

入団当初は、名前ではなく背番号で呼ばれていたという石井。
苦労の連続だったと思うが、
黙々と努力して打ち立てた金字塔。
また一人、「いい選手」が名球会に名を連ねた。

次に、2000本安打が近いのは、
北海道日本ハムの田中幸雄選手で、あと28本。
この選手も、地味で努力型だ。
楽しみはまだ続く。

女流棋士のお気楽ブログ

2006-05-11 11:52:43 | 世の中あれこれ
写真の二人。
別に、私の友人でも何でもない。
その辺のお嬢さんのスナップでもない。

このお二人、れっきとした女流棋士。
プロの女性将棋棋士である。

写真左が村田智穂・女流初段
写真右は岩根 忍・女流初段
関西の若手棋士で、将棋の対局だけでなく、
全国のイベントにも意欲的に出演している。

私はもう一つ、ブログを持っている。
2月に始めたが、好きな事を書こうと思って、「お気楽ブログ」と名付けた。
しかし、そのあとしばらく、
その名は、どこかで聞いた名前だったのだが、思い出せなかった。

昨日、将棋に関する記事を読んでいて、
このお二人の書いているブログが「お気楽ブログ」だと思い出した。
昨年、ちょっとのぞいてみたブログだったが、
その名前が記憶の中にあったのだろう。

その、本元?というか、拝借のきっかけとなった、
村田さん&岩根さんの「お気楽ブログ」
お二人が、めいめいに書いているのだが、
将棋の厳しい世界をあまり感じさせない、
「フツウの女の子」のブログである。

もっとも、対局を振り返っての記事や、
局面そのものの解説もあるが、
読んでいて、とても楽しいブログだ。

私も、将棋の一通りのルールは知っているし、
中学生の時は、将棋教室に顔を出した事もある。
覚えておいて損はない、そんな気がする。

村田さんと岩根さんは、これからも応援していきたい。
将棋のように真摯で誠実に。
ブログのように、楽しくお気楽に。

復刻版タイガース

2006-05-10 12:02:09 | スポーツ大好き
プロ野球の交流戦が始まった。

二年目となる今年。
昨年は、「面白かったが長かった」という意見が多かった。
私も同感だった。
でも、ホーム&ビジターで三試合ずつは、このままで良いと思う。
やはり野球は「3連戦」。
勝ち越し・負け越しという面白味があるからだ。

さて、阪神タイガースは、
交流戦限定で、昔のユニフォームで登場する。
復刻版ということで、懐かしいグレーが帰って来る。

このグレーの時代は、とにかく「弱かった」。
でも、「タイガース」そのものの時代だった。
負けても、球団のゴタゴタがあっても、
暴動と背中合わせで、あつく応援していたナニワのファン。

今は、リーグ優勝も味わい、
応援も、統率の取れたお行儀の良いものになっている。
ジェット風船は「美しいもの」に見えるし、
ヒーローインタビューも、
選手の一言ずつに、見事な合いの手のように歓声があがる。

泥臭いというか、アカ抜けない頃のタイガースのユニ。
交流戦だけでなく、
この一年くらい、ずっと見ていたい姿だ。
できれば、
オリックスは近鉄時代のエンジ、横浜は大洋時代のオレンジ、
ソフトバンクは、南海時代のグリーンに戻してみるのもいい。

こうしてみると、
私の小学生の時と、球団名が変わっていないのは、
巨人・阪神・中日・広島だけである。
東京ヤクルト、北海道日本ハムも地域名を冠しているし、
この4球団には変わらずにいてほしい。

夏は来ぬ

2006-05-09 09:43:48 | 音楽を聴く

6日は「立夏」だった。
この日から、夏が来る。

合唱団にいた時、「ふるさとの四季」という曲を歌った。
「春の小川」、「われは海の子」、「紅葉」など、
おなじみの、日本の四季折々の歌の曲集だが、
その中でも、「夏は来ぬ」は気に入っている。

ちょうど、この曲に取り掛かっていたのが5月。
「夏は来ぬ」は、季節に一番近い歌だった。
日本の叙情曲なので、
どの歌も、日本的な歌詞が散らばっているが、
「夏は来ぬ」の歌詞は、特に好きだった。

1 卯(う)の花の におうかきねに
  時鳥(ほととぎす) 早もき鳴きて
  しのび音(ね)もらす 夏はきぬ
 
2 五月雨(さみだれ)の そそぐ山田に
  早乙女(さおとめ)が 裳裾(もすそ)ぬらして
  玉苗(たまなえ)植(う)うる 夏はきぬ

前奏のピアノ伴奏のメロディもきれいで、
12曲あるこの「ふるさとの四季」の中で、
私の一番好きな歌だった。

写真は、この時期花を咲かせる「ニッコウキスゲ」。
栃木の、宇都宮では見ごろだが、
ほんの少し先の日光では、7月が本番だという。

昨日、今日と東京は寒さが逆戻りした感じだが、
近くの雑木林は、一気に緑が増えてきた。
自然も人の暮らしにも、夏は来ぬ。


一人の場所

2006-05-06 10:03:15 | 旅・町歩き
ゴールデンウィーク。
行きの電車は満員で、「民族大移動」を思わせるが、
やがていくつもの町を過ぎ、
いくつもの駅で人が降り、
山間の小さな駅に降り立ったのは数人。

そして、駅を出て10分も歩いたところで、
私ひとりになった。
まわりに誰もいないゴールデンウィーク。

人が作って、棄てられたものを見る旅。
鉄道の廃墟というものだ。
写真の鉄橋は、二十年ほど前まで使われていたが、
隣に新しい鉄橋ができ、
そのまま壊されずに残された。

駅を降りて、この場に辿りつくまで二時間歩いたが、
その間、すれ違った人は一人だけだった。
しかしこの鉄橋には、同じようなファンが数人いた。
皆、車で来ていた。

詳しい紀行は、お気楽ブログに書くつもりだが、
どんなにうまく書いても、
八ヶ岳と、甲斐駒ケ岳を眺めながら、
ひたすら一人で歩いた二時間は、
表現できないかもしれない。

紀行・「お気楽ブログ第十話・棄てられたもの」

東海道五十三次

2006-05-03 10:00:00 | 旅・町歩き
GWだ。
今日は、東京も快晴だが、
今日だけは私も、店で仕事である。

GWになると、決まって訪れていた場所があった。
「東海道」である。
東海道のどこ、というものではないが、
五十三次をたどって、旧道を歩く旅である。
東京に住んでいる私としては、
愛知県あたりまでの範囲になるが。

品川宿は、今も道路に面影が残る。
平塚の手前では、富士山が左手に見える。
箱根の山は、今でも難所である。

原から吉原の間の富士山は、今でも絶景だ。
由比の薩埵峠は、私が思う東海道随一の景色。
丸子のとろろ汁は、昔と同じ味を守っている。

金谷宿には、今でも丸い石畳が残る。
日坂の「小夜の中山」には、おいしい水飴が売られている。
舞阪宿は、昔の資料館もあるが、その先には競艇場があったりする。

御油の松並木は、自然のまま保存されている。
赤坂宿・藤川宿は、昔にタイムスリップしたようだ。
そして宮の渡しから、東海道は三重県に向かう。

場所によっては、
訪れてからもう、20年以上経っているところもある。
今年は行けそうもないが、
変わらずにいてほしい、東海道。

写真は、安藤広重画の「由比」。
中学生の時、夏休みの美術の宿題で、この絵を描いた。
その頃は、別に東海道に興味はなかったが、
気がついたら、一番お気に入りの宿の絵を描いていた。

赤十字の日

2006-05-01 11:47:58 | きょうは何の日?
今日から5月。
新緑の、一番よい季節を迎える。

今日は、「赤十字の日」(日本赤十字社創立記念日)だそうだ。
アンリー・デュナンの、
戦争で倒れている兵士を見て、
「傷を負った者に、敵も味方も関係ない」という
博愛精神から誕生した赤十字。
1877年、明治10年の創立と古い。

一番なじみがあり、身近なのが「献血」。
私も、30回ほど献血の記録がある。
大学生の頃は、よく通った?が、
歳を取るとともに、頭痛や胃痛などで、
薬を服用するようになった。
これだと、献血は出来ない。

慢性的に不足している献血。
私が通った頃は、路上の車が主だったが、
今は、綺麗な献血ルームで、快適に過ごせる。
ぜひ、若い人達には協力してほしいと思う。