新・日記どす(DOS)

写真は「ビートルズ」のヘルプごっこ(笑)~音楽からB級スポット訪問記まで、幅広くいろんなことを…笑いをこめて…綴ります~

2020年12月…日本特殊陶業市民会館にて…「心をこめて」SWAブレンドストーリー後篇

2021-09-30 06:12:57 | お笑い

「大名古屋らくご祭2020」
日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール

 

春風亭昇太さん、柳家喬太郎さん、三遊亭白鳥さん、林家彦いちさん

 

この4人での相関性のある創作落語で魅了してくれた

「心をこめて」SWAブレンドストーリー

の後篇…をばだらだらと…

 

内容は…
ネタバレ…にもなってしまうので
その「噺」を一から聞きたい方は
これから先は…読み進めないように…笑

また明日にでもお会いしましょう…

 

 

ということで早速

 

続いて登場するは

林家彦いちさん…

「SWA」は8年ぶり…その再結成する前…の公演のときの想い出を語る…

ある公演で、林家彦いちさん曰く、嘘をつく、人を売るなど人でなしの三遊亭白鳥さんが、感動しちゃって涙ぐんでいたそうな…

その時漏らした言葉は

「親が死んでも泣かなかった俺が、泣いちゃった…」と

それが「SWA」の最終公演のこと…

あれからウン十年…三遊亭白鳥師匠のご両親はご健在だとか…

今年はいろんなことがあったけど、変わらないのが三遊亭白鳥さん!

三遊亭白鳥さん、8月頃、ソーシャルディスタンスを取りながら呑み会をしたそうな…

 

そのときお弟子さんたちに…

俺のことエスプレッソしろと…笑

リスペクトじゃなくてエスプレッソ!

俺を高温で圧縮して抽出しろと…笑

他にも、国産和牛ブタを食べたいと言っていたとか…

ラジオのDJの方から

「Jリーグからレスラーやらないか」って誘われたって…??

実際は

「J-WAVEさんからラジオ聴いてる」って言われたみたいなようだけど…

他にも、八百屋さんで健康のためにグリーンベレーくださいと言ったりとか…

 

そんな三遊亭白鳥さんがとても楽しい…と語りながら

芝居の中にも、そんな人がいると楽しくなったりする…

 

ここからは演目

泣いたチビ玉

地方都市での大衆演劇の役者さんの中でも

大衆演劇「チビ玉」こと「チビッ子玉三郎」が大人気!!

その場面を見事に情景が浮かぶように語って

それは、お見事な話芸の林家彦いちさん…

「チビッ子玉三郎」そのものになっての

キメ台詞…「おっかさーん!俺強い子供になる!!」

 

おっかさんが亡くなる場面では、三遊亭白鳥さんのように???泣く「チビッ子玉三郎」

 

芝居を終えての楽屋のシーン

千秋楽お疲れ様ということで

楽屋に届くお客さんからのプレゼントがいっぱい…

千歳飴に…「ひじきと塩辛のマヨネーズあえ」も…笑

その日は「チビッ子玉三郎」の誕生日

ハッピーバースディーと劇団員は祝うも

「チビッ子玉三郎」は浮かぬ顔

 

今年65歳の「チビッ子玉三郎」、そろそろ引退を考えていると…

そろそろ座長の息子に主役の座を譲ろうと考えていると…

そこで、「泣いた赤鬼」をやろうと…

主役の赤鬼は座長の息子

私こと「チビッ子玉三郎」は青鬼をやると…

劇団員は「チビッ子玉三郎」に赤鬼の主役をやってもらわなくてはと懇願するも、聞き入れようとしない…

「チビッ子玉三郎」の引退の決意は固く…

 

今までの芸歴を語る「チビッ子玉三郎」

芸のために、ずっと日常からも小学生の格好でいたと…

28歳くらいまで問題なかったと…

50歳を過ぎて、子役をするということで、街に入っても、その街の子供たちに溶け込むように努力をする…子供と同じ黄色い帽子を被って、ランニングシャツで、虫取りのかごをもって、ハイソックスで…

劇団員たちは口々に街で、そんな変なオジサンをみたことがある…ずっと変なオジサンだと思っていましたが…それは「チビ玉」さんだったんですね??

と驚く…

 

変装するとわからないものだなと…

座長の息子に芸のノウハウを伝える「チビッ子玉三郎」

 

「…あとは、芝居の中に身を置いて、台詞の中に自分の気持ちを…心をこめて伝えることが大事だと…」

さて公演当日、満員のお客さん

いよいよ劇も後半になって

「青鬼」役のチビ玉さんの出番…

「いじわるしちゃおかな…街の人にいじわるを…」

 

それに対して、まるで棒読みのようなセリフで返す「赤鬼」役の座長の息子…これをきいて焦るチビ玉さんは

もっと劇を盛り上げなくてはと必死!!

 

すると主役の「赤鬼」役の座長の息子は

「青鬼さん、打ち合わせにないことはやらないでください…」と

 

でも劇を盛り上げなくてはと必死!!必死のチビ玉さん!!

「青鬼」は客席に乱入して、「赤鬼」に、ほら村人をいじめちゃうぞ!!首絞めちゃうぞー!!と迫真の演技…

 

それに対して「赤鬼」が心が台詞が言えるようにと強烈すぎるほどのアドリブで…

 

それに対して

 

「やめろよー!やめた方がいいよー」

 

赤鬼のセリフも、ついに棒読みじゃなくて…心のこもった台詞が…

 

 

それを見届けたチビ玉さんは、そのままいなくなっちゃった…子供の格好のまま…

 

「泣いた赤鬼」の昔話と同じように

手紙を残して…

 

子供の格好をした黄色い帽子を被ったオジサンは知らないかと廻りに声をかけるが…

 

手紙にはこう書いてあった

「お前には、十分、すべてを教えたよ」と…

まるで、長編ドラマをみているかのような

目に浮かぶような、ちょいと感動的な演目「泣いたチビ玉」だったのでした…

 

 

ラストに登場したのが

三遊亭白鳥さん

開口一番「嘘つきです!!」

 

今回の噺は10年前くらいに作った噺

その頃、人生初めて入院したことがあったと…

(嘘かもしれないけど…笑)

2、3日入院したんだけど、困ったことに夜、眠れなかったそうで…なぜ、寝れなかったかと言うと、毎日焼酎を1リットルくらい呑む生活習慣が身についていて、呑まないと眠れない…

当然、病院はお酒を呑むことができない…で、夜中の1時くらいに屋上で煙草を吸おうと、点滴をひきながらエレベーターに乗ったそうな…そしたら、なんか怪しげな感じが漂って…

で、屋上に行けば真っ暗…それどころか、後ろに知らないおじいさんがいるんじゃないかと思えてきて、慌てて煙草を吸い終えて、病室に戻ったものの、怖くて眠れなかったと…

病院食はおいしいものではない…食材とか淡白であっさりしている…身体にいいことはわかる…でも、3日ほど続くと、もう食べたくない、見たくない、もうこの食材は嫌いだという思いがこもったネタをやると…

 

本日は、三遊亭白鳥の「ホラー落語」そんなに怖くはありませんけど…とマクラで語って

 

演目

奥山病院奇譚

 

ここで奥山町というキーワードが

「八月下旬」「心をこめて」の演目と

さらにそこを、小学生のオジサンが走っていたというキーワードから、舞台がすべて「奥山町」だったんだと…見事に4人の演目が繋がります…

大学生が、夏休み、遊びすぎてお金がなくなって、やっとみつけたアルバイトが、この山奥の病院の警備の仕事

病院の噂では裏の城址にある神社に落ち武者の幽霊がでるとかでないとか…そんな噂を聞いていて、夜中にビクビク警備をしていると…後ろからうわっ!と脅してきたのは、病院の院長…

院長が語る…落ち武者の幽霊話…

今はそこは神社になっている…そこの古い木をとりきったそこに亡骸が埋まっていると…

夜中になると、その落ち武者の幽霊が、目玉を入れてくれー!頭に刺さった矢をとってくれーって…

緊急外来にきたらどうする??

 

国民健康保険に入っていないんだよ!誰が病院代払うの??

払うのは「お前だー!!」と言って脅かす院長…

 

若い頃、手術があると、よく緊張して、そのときリラックスしろとばかりに脅かされて、腹が立ったけど、逆に脅かすのは面白いね…と院長…

 

バイト生は

他に怪談話があるかと尋ねたら

この奥山病院は2年前に、市の緊急指定病院になった…なので、真夜中でも重病人が運ばれたり、時には市の病院から、血液が足りないと連絡があれば車で届けたり…

そんな最新設備の整った病院に怪談話がある訳ない…いや、あった…と

 

若い頃、ここにはコンビニもなかった…と

じゃあ、食べ物とかどうしてたの??と尋ねれば

患者さんの食事を作っていた給食センターのよしえさんが「患者さんの分も先生の夜の食事を作るのも一緒のことや」っていってくれてて…

でも、吉江さんの作る料理は不味かったと…最低の味…

吉江さんが、この食材が身体にいいって思ったら、その食材が毎日、日に3度でてくる…

それは、ワカメ、ワカメサラダ、ワカメご飯、ワカメスープにワカメ汁、ワカメゼリー、これ、残すと吉江さんが怒る!ワカメは身体にいいって…

そのよしえさんは、3年前に亡くなったと…もともと心臓が悪かった…心臓発作で…その日は、急患が多くて、やっと吉江さんの電話がつながった時には、手遅れでなくなってしまった…

でも不思議なことに、給食センターの車の後部座席に、給食センターの白衣がたたんでおいてあったそうな…

 

バイトの大学生は

「よしえさんは、天国から見守ってくれてるんですね」というと

院長は

「君は何を勘違いしてるんだ!よしえさんは我儘、自分勝手で、人を驚かせて笑う底意地の悪いところがあった」と

ある女の子、さっちゃんが入院していた時、食が細くなって点滴で栄養をとっていた…そこに医者でもないのに、栄養がよくないからと点滴に増えるワカメを入れていたと…

亡くなってからも、おせっかいで、救急車がたりなければ、よしえさんの魂が車に乗り移って、勝手に動く車になっていることもあるとか…

その時、市民病院から電話が入って緊急手術、RHマイナスの血液を届けてほしいとのこと…

ナースステーションに連絡すれば…生憎、車の運転ができるものがすべて、ではらっている…

困ってしまった院長は、目の前にいるバイト生に、車の運転ができるかと…市民病院まで、血液を運んでもらえないかと…

バイト生は車の運転はできるが、ここまではバスで来たので、自分の車はもっていないと…

 

 

で、病院に残っているのが、よしえさんの魂が乗り移ったと言われている勝手に動く車

それは、ぼろぼろの給食センターの車…

バイト生は血液を運ぶために市民病院へと

エンジンをかけてと…

このエンジンをかける仕草は新バージョンだと三遊亭白鳥さん…笑

山道を走らせる…

 

すると襲ってくるのが落ち武者の幽霊…

眠りを邪魔するものは誰だ!貴様の目玉をよこせ!!

思わず「助けて!おっかさーん!!」と叫んだバイト生

気を失っていた時

「びっくりした??」と声がする…

 

気が付けば、声を掛けてくれたのが、よしえさん!

なんでもよしえさんが言うには、この病院で、救急車が間に合わなくて、死んでしまった方が多くいるんだと…私もそう…

だったら、死んだ私の魂を車に宿らせて、血液を運んで患者さんを助けてやろうと…

そんな、おかしなこと、聴いてるお客さんがついてこれなくなる!とか言いながら

こんなこと古典落語の幽霊噺でもいっぱいあると…三遊亭白鳥さん!!

 

十年前にこの噺をお客さんの前でしたときに、車が勝手に動くとか、車がしゃべるとか、絶対あり得ない話だったけど、今の時代は自動運転の車も多々…

やっと、時代がこの落語に追いついたと

喜色満面…笑

 

さて、誰も乗っていないようにみえるけど、よしえさんの魂で動いている車は奥山病院の廻りをぐるぐるぐる…

誰も乗っていないようにみえるけど

大手術で死んだおじいちゃんの怨霊が…

点滴ミスで死んだおばあちゃんの怨霊が…

車の中は、死神パラダイス!みんな乗っている!!

 

実際、そんな噂も流れてるから、誰も患者さんを紹介してくれないんだと!

そんなふうなので、よしえさん、自ら患者さんをみつけなきゃ!と

なまはげ口調で

「介護で困ってるじじいはいねえか…」

語る!語る!一方的にしゃべりまくるよしえさん!!

 

 

でも、ここでバイト生は市民病院に血液を届けることを思い出す!!

そんな彼女にお願いを…市民病院に血液を届けなきゃ!!

届け先は市立病院のさちこさん…

その名前にピンときたよしえさん…

「その子、市立病院にいるんか、以前、奥山病院に入院してて、食が細くてかわいそうで、点滴の中に増えるワカメをいれてあげたさっちゃんが…そりゃ大変だ!この車で届けるでー」

 

「さっちゃん、死ぬんやないでー」と

山道を猛スピードで走らせる…

走らせながら

「さっちゃん、女は40歳過ぎてからきれいになるんやでー!生きてスパーモデルみたいになるんやで…」

こういう私も若い頃は、ミチコさんそっくりだと言われたとか…

顔が見えないからと嘘ついていると思ってるんやろ…

だったら、お前さんに憑りつくで…頭の中から…

バイト生が叫ぶ!うわー、よしえさんの髪が!!

 

 

さてさて

市立病院まで、直線距離400メートル

でも標高600メートル!どうする???

 

よしえさんが語る…

人というのは他人を助けるために命をかけるんや!他人を助けたいという思いをこめれば、奇跡は起こる!

 

そう言いながらも

オンボロ車の後ろのタイヤがとれた…

よしえさんが言う!「車の靴が脱げただけや!」

すると車が空を飛ぶ…

でもドアの扉がどこかに飛んで行ってしまった…

「翼の折れたエンジェルやー!!」

 

結果、血液を運ぶのに間に合った…さっちゃんは助かったのだ…

 

この結果に満足してか…

よしえさんは言う…

「私もそろそろ成仏するわー」

成仏間際に顔をみせるよしえさん…

バイト生は言う

「ミチコさん、ミチコさんに似てるって、それ、清●ミチコさんだったんですか??」

バイト生はよしえさんに

「今まで生きてきて、金、金、カネって自分のことしか考えていなかった…これからはよしえさんみたいに困ってる人を助けたい」と

 

どうしたらよいかをよしえさんに尋ねれば

「私のことを思い出せば…」と

でも、どうやって想い出したらいいか…とまた尋ねれば

 

よしえさん

「面倒やな!ほら、これ、ワカメ!」

「ワカメだけに…回想(海藻)シーンで」

 

これがサゲにとどまらず…

もっとパンチの利いたオチを

 

「わかめやでー、だしがきいてる!!」

 

もう…4つの噺、全てが面白くて良質のオムニバス映画をみているような気分に…

 

ラストは…栗コーダーカルテットの曲が流れるエンディングの映像が流れ…

これでおしまいと思わせておいて

4人揃って登場…

「SWA」の公演、今日昼が初日、夜の公演が千秋楽

名古屋にて終わり(尾張)ました」

 

と三遊亭白鳥さんが言ったら他の3人のみなさん絶賛!!

 

どうやら、偶然、そう口にしたみたいだけど

計算されていうものは面白くないのに…とイジラレル

 

ワカメなのにだしがきいてる???昆布ならわかるけど…笑

エンディングトークまでイジラレル…またその要素をもってる三遊亭白鳥さん、最高!

「SWA」の揃った着物、ユニフォーム…前回のツアーの着物は3本ラインが入っててアディダスに似てるってアディダス着物と言われたと…決して、パクった訳じゃなかったんだけど…

悔しかったので…今回は「3本線」じゃなくて「→」にしてみたと…

でも、これまた???に似てると言われる…と笑わせて楽しい公演は終了!!

 

楽しくて楽しくて毎年でもみたくなる「SWA」の4人衆の創作落語だったのでした…

 

最後にこの楽しい気持ちを

「SWA」であいうえお作文をば

「S」…凄い!すばらしい!

「W」…笑った!笑った!!

「A」…あはははは!

 

…小学生か!!!

 

横向きだけど…まあいいか!