東大阪でそろばん教室を運営しているの先生のブログ 関西珠算瓢箪山教場・石切教場

子供たちから教えられたこと、感じたことを想いのままに綴ります。

「個(個性)を重んじる」ということは、「なんでもあり」ではありません!

2015-01-19 23:57:33 | 日記
 「うちの子はきつくいわれると固まるので…」←だからうちの子をみんなの前で叱るんじゃない。
 
 「うちでは叱ったことがないんです」←だから悪いことをしても叱るな!。っていうかあんたの指導がわるいんじゃないの?

 「うちではこどもの自由にさせていますから」←だから集団行動ができないからっていちいち叱るんじゃないわよ。

 ともに大学で学んだ同級生や後輩には、公立の教職に進んだ者が複数います。そして懇談会でこのような台詞が出てくる保護者の方が少なくないと言います。矢印の後はその後に含まれる保護者の真意です。そして実際に口に出す方もいるんだそうです。

 で、ひとつ聞きたいんですが、お子さんが大きく育ち自分の力で社会へ出るときにこの理屈は通用するんですか?

あっ するわけないでしょうが! (←金八先生風に)

 たとえば、なんでも口にして自分から聞きに来ることができる生徒もいれば、先生が気づいてくれるのをじっと待っている生徒もいます。とにかく○つけに何回も来て「じゃあ先生といっしょにしようか?」と言う言葉を待つ生徒もいます。他の生徒への指導を聞き耳立てて、それで理解してしまう生徒もいます。

 この生徒それぞれの特性を把握して、一番生徒が凹まないように指導することが「個性を重んじる」指導なんですね。この時のゴールとして目指すことは全員同じです。そう「これは身に付けなければいけない」というゴール設定は全員一緒(ここ大事!)なんですが、そのゴールへの導き方が違うこと。これこそが「個性を重んじる指導」なんです!

 これに「一斉授業は個性が育たない、画一的な詰め込みは個性が育たない。教える中身は一人一人違うべき」なんて言う人がいますが(時には教育評論家なんて立場の人がこんなことを言います。私に言わせればこんな人はど素人以下です)、個性は育てるもんじゃないんです。もともと生まれながらに持っているんです。その個性を「尊重」しながら「基礎・基本」を徹底的に叩き込むことが「個性を重んじる」指導なんです。どんなに個性が違っても、「基礎・基本」の部分は全員一緒じゃないとだめなんです(たとえば、漢字の書き順・四則計算の方法・英語の発音・地名・元素の名前など)。

 こどもの好き勝手にやらせて育つのは「個性」なんかじゃないんです。社会ではその個性のようなものを「わがまま」と言います。最初に挙げた保護者の皆様は「わがまま」という「個性」を育て上げておられるわけです。

 ところが、この「基礎・基本」。姿勢や鉛筆の持ち方に始まり、あいさつをきちんとすること。さぼらずにコツコツやること。人のお話は目を見て聞くこと。小学校から中学校へと進むにあたって最低限のことを指導しているつもりなんですが、きちんと身に付けてくれるのは半数といったところでしょうか。中学校へ上がってからこうしたことの大切さに気付く生徒もいれば、中学校へ進んだときに周りの基礎・基本の出来ないメンバーに流されてしまい、できていたことが出来なくなってしまう場合もあります。

 私は本気で指導しているんですが、なかなか身に付ききってくれません。私の教室に来てくれた生徒には、「個性を重んじる」をしている自信はあるのですが、「基礎・基本」を叩き込むことが完全にできていないと感じています。

 それでも、今日訪ねてきた新成人が、授業の様子を見て「懐かしい」といいながら、「先生!めっちゃ一生懸命教えてんな~。みんなすごいまじめやんか!」と言ってくれたことで、伝わっている生徒もやはりいるんだなあとも感じました。

 人間の人生はピラミッドによくたとえられます。1段目はこの世に生を受けたその瞬間から、ご両親が一生懸命積み上げていただきました。残念ながらその一段目に「わがまま」を積み上げてしまった場合は、どうか積みなおしてください。私は本来2段目からをご一緒に積み上げる覚悟ですが、1段目がきちんと積めていなかった場合、心を鬼にして積みなおそうと思います。

 ただし、個性をつぶしてまで積みなおす気持ちはありません。個性を尊重しながら積みなおしたいと想います。そしてそのために必要な懇談は何度でも行います。そして3段目・4段目を積むときは、個性に応じて新しい出会いを求めることも忘れないでください。

 石切教場の皆様には3段目に最適の教室がありますので、よろしければご紹介いたします。瓢箪山教場は形よく積む自信はありますが、高く高く積むには限界がありますので、それはそれでご相談いただければ誠心誠意お話させていただきます。

私は絶対にあきらめませんからね
 

おっ!久しぶりに出た!
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