猫五郎の写真日記

なんか、写真よりも文章がメインになってます。しかも、くどい。要改善。でもなかなかねぇ。

2024/01/05 山梨 M33のRAW撮影、八ヶ岳くるくる写真 失敗いろいろ

2024-01-14 12:41:20 | 天体観測

正月休みも終盤です。

17:30頃、小屋に到着。

 

赤道儀コントロール用のパソコンのモニターの向きを変えたら、急に何も映らなくなりました。

焦りました。

モニターの接続ケーブルを抜き差ししたり、電源を入れ直したりしているうちに10分ほどでモニターが復帰。

原因はわかりませんが、近い将来、本格的に故障することを想定しなければならないでしょう。

モニターがなければ何もできません。

今回、復帰してくれたから良かったですが、復帰しなかったらどうすべきだったか。

 

いくつか選択肢があります。

一つは、今回持ってきたmini PC用の携行型モニターを使うこと。

次に、リモートデスクトップで手持ちのiPhoneかiPadをモニターがわりに使うこと。

(ただし、これを最初からやるためには、パソコンが起動とともにWi-Fiに接続するように予め設定しておかなければなりません)

 

気を取り直して作業を進めます。

まずは明るく輝いている木星でピント合わせです。

手作りしたバーティノフマスクが毎回大活躍

 

 

次に望遠鏡を西の空に向けてから天の赤道と子午線付近でキャリブレーション

なぜ西の空かというと、暗くなって早い時間帯は東の空は街明かりの影響で使えない。

西の空もまだある程度明るいのですが、撮影するなら天頂から西の空と、この望遠鏡では相場が決まっているのです。

キャリブレーション結果で「RAとDECが直交しないよ」との表示が。

よくある原因として、以下の三つの原因を挙げている。

 

・極軸が大きく外れている

・DECの大きなバックラッシュ

・RAの大きなperiodic error

 

この巨大ニュートンの赤道儀、西の空でバックラッシュが大きいので、こういう結果になるのはある程度許容しないといけない。

オートガイドを続けているうちにバックラッシュがなくなって、一方向ガイドに落ち着くので、それを待ってから撮影開始です。

が、やはり気持ちのいいグラフではないので、あと2回、キャリブレーションをやり直しました。

 

キャリブレーションが終わったらそのままガイドアシスタントを起動してPHD2に赤道儀の挙動と夜空のシンチレーションの状態を認識させます

最小移動検知量が比較的小さい値なので、シンチレーションは悪くない。

Backlash compensationが適応される範囲に収まっているので、今夜のこの赤道儀の調子は悪くない。

 

バックラッシュグラフ

西の空なんで、これでもいい方なんです。

 

巨大ニュートンのこの夜の狙いはもう少しで天頂付近で子午線を超えてくるM33にしました。

M33三角座銀河、RAWで撮影するのは初めてのことになります。

M33に向けてからPHD2でキャリブレーションした結果がこれ。

今夜、西の空に向けた赤道儀のご機嫌は良いようです。

 

ガイドグラフはこんな感じ

 

M33 三角座銀河

ISO 6400、240秒、20枚コンポジット

RAWだと比較的細部が残りますが、20枚程度ではノイジーな画像になりますね。

今までJPEGだったので8枚以上コンポジットするメリットをあまり感じずにここまできましたが、20枚でこれだけノイジーとなると、一体何枚コンポジットすればいいんだろう?

本当はもっと撮影できていたはずだったのですが、Star Trail撮影に行ったり、GP赤道儀のセットアップに離れていた間に巨大赤道儀のウェイトが脚立に当たってて、ブレブレ写真を4-5枚撮ってました。

脚立が押されてくれていたからよかったけど、脚立が壁とかに押し付けられて、動けない状態になっていたら赤道儀が壊れていたかもしれなかったので、焦りました。

 

M33を撮影する合間に八ヶ岳一望スポットでStar Trail撮影開始。

21:59にセットしましたが、月の出が0:26に迫っており、今夜はあまり長い時間はできないかもしれません。

 

23:18からM1 カニ星雲を狙います。

しかし、シンチレーションが悪化して、写った星がボヤボヤすぎて、このまま撮り続けるべきか悩みました。

ISO 6400, 240sec、10枚コンポジット

やはりぼやぼやで、カニ星雲の赤い雷みたいな線がほとんど見えませんでした。

しかも、GP赤道儀のセットアップに離れている間にガイド星を見失い、1時間くらい、ブレた写真の山を作っていたという。。。

 

M33とM1撮影中に、Onstep化したGPとEVOSTAR72EDⅡのセットアップにかかってました。

これが難渋した。

なぜか赤緯軸が動かない。

モーター自体はウィンウィン動こうとして、タイミングベルトがプルプルするが、赤緯軸の動作に至らない。

寒さでグリースが硬くなりすぎたか?

あれこれいじっていたら、結局、配線の接触不良だった

手作りOnstep GPは配線の接続部が緩みやすいので、要注意です。

Onstep GPの動作が戻ったことで、撮影をしようかと思ったら、今度はガイドカメラのASI 290MM miniがうんともすんとも言わない。

故障か?!

結構高価なカメラだからショックです。

やむなく手持ちにStarlight Xpress LodeStarに切り替えました。

LodeStarは問題なく使えそうでした。

写真は、M42付近でLodeStarのピントを合わせた時の画像です。

撮影を開始しようかと思ったら、、、明るい月が高くなってました。。。

この夜は、Onstep GP + EVOSTAR72EDⅡは成果ゼロ

 

八ヶ岳一望スポットにEOS 6D + SAMYANG 14mmを回収しに行きます。

レンズを触ると暖かい。

レンズヒーターが暑過ぎる。

こんなに暖かくなくて良い。

次回はレンズヒーターの温度を「低」に設定しよう。

レンズヒーターに使っていた大きめなモバイルバッテリーMPB-32000の残量表示が2%!

EOS 6D用に使っていた大きいモバイルバッテリーMPB-52800の方は寒さにやられて液晶画面が死んでました。

でも、とりあえず撮影は継続できていたよう。

その成果がこれ。

 

部屋に戻ってからASI290MM miniをノートパソコンに接続してみると動作する。

ホッとしました。

何が問題だったのか。

おそらく給電が追いつかなかったのでしょう。

そういえば撮影カメラEOS 60Da、Onstep、ASI290MM miniを繋いだUSBハブ、給電式を使ってなかった。。。

つまり、こういうことです。

 

Q「なぜUSBハブにACアダプタがついているの?」

A「USB機器が電力不足で動作しない場合があるからです」

 

ASI290MM miniの消費電力はLodeStarよりずいぶん大きいということでもあります。

この夜はトラブル続きでまともな撮影ができず。

一つ一つの経験から学び、次に活かしたいと思います。

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PoleMasterの赤道儀取付アダプター Vixen ビクセン GP/GPD用が、GPの赤緯軸と干渉する

2024-01-01 17:33:40 | 天体望遠鏡

2023/12/17にPoleMasterを初めてVixen GPで使いました。

真っ暗な中の作業は苦難の連続でした。
 
Polemaster のソフトウェアの扱いはとてもわかりやすかったです。
PoleMasterのカメラ画像がパソコンモニターで全画面表示されない点が不便(不親切)と感じますが。。。それ以外はとても良いと思います。
 
問題はその手前の手順。
Polemaster のGP赤道儀用アダプターをGP赤道儀の(極軸望遠鏡の先端にある)極軸窓に取り付ける段階でした。
 
アダプターを極軸窓に差し込むのですが、綺麗にハマらない。
端っこが少し浮くんです。
その状態でPoleMasterをアダプターに取り付けても、PoleMasterのカメラが北極星の方角を向かない。
 
極軸が正しく調整された状態で赤経軸を回転させれば、PoleMasterの写野が回転する中心と、天の北極が一致します。
 
アダプターが傾いているということは、赤経軸を回転させればカメラの写野の中心が天の北極の周囲に円を描くように移動してしまいます。
 
なぜGP専用に設計されたアダプターが極軸窓にキレイにハマらないのか?
あれやこれや30分ほど格闘しているうちに、何かの拍子にアダプターがピタリと極軸窓にハマりました!
 
PoleMasterのソフトウェアの手順に従い、極軸の調整を済ませました。
 
撮影を開始すべく、ステラショットで目標天体を導入する操作をしました。
 
赤緯軸が途中で動作を停止して固まりました。
 
なぜだ?!
どこか接触不良でも起こしたか?
まずはステッピングモーターの電源ケーブルが引っ張られて抜けてないか?
ステッピングモーターの電源ケーブルの接続部が緩んでないか?
ケーブルの両端をチェック。
 
次に、Onstepコントローラはどうか。
所詮、自作したコントローラです。
氷点下の過酷な環境です。
故障したかも。
こういうことも見越して、Onstepコントローラ、予備機を2つ持ってきてたんです。
 
ところが、3台のコントローラすべてが同じところで動作を停止する。
コントローラが3台とも故障?
絶対ないとは言いませんが。。。
 
赤緯軸が停止した状態で赤緯軸のクランプを解除して、手で赤緯軸を動かそうとしたら、動かない!
赤緯軸が何かにぶつかって動かない。
暗闇の中で原因を探ると、PoleMasterのアダプターが回転する赤緯軸と干渉してました。
下の写真の通り、極軸窓から見える赤緯軸はなぜか波打った形状をしている。
 
 
アダプターを純正のまま使用するのであれば、アダプターは赤緯軸と干渉しないように取り付け、PoleMasterで極軸を合わせたら、アダプターを毎回外さなければならないということです。
面倒くさい!
アダプターはGP専用であり、他の赤道儀には用のない代物なのだから、GPにつけっぱなしにさせて欲しいものです。
アダプターはイモネジ2本でGPの極軸窓に固定する仕組みです。
これがまた結構面倒くさい。
 
というわけで、赤緯軸と干渉しないようにアダプターを削ってみました。
 
新品のアダプターがこれ。
 
サンダーで削って赤緯軸と干渉しないようにしたアダプターがこれ。
 
 
送料込みで5千円するんだから、赤道儀の動作に干渉しない製品をお願いしたいものです。
せめて干渉することについて注意書きをつけてくれれば寒空の下、時間を無駄にせずに済んだものを。。。
 
まさかEQ6proでも干渉するのだろうか?
EQ6proは山梨の天体観測小屋に置いてあるので、すぐには確認できませぬ。
コメント (4)
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