猫五郎の写真日記

なんか、写真よりも文章がメインになってます。しかも、くどい。要改善。でもなかなかねぇ。

2010/05/30 青木ヶ原樹海

2010-05-30 18:55:11 | Weblog
夜が明けました。
ここは、逆さ富士の写真で有名な場所なので、それを期待しましたが、この朝はあいにく、富士山に雲がかかっていました。



昨夜、暗すぎてあまり写真が撮れなかった白糸の滝へと向かいました。



早朝で誰もいなかったので、気ままに撮影できました。

しかし、平凡な写真ばかり撮れました。
できたら・・・柵を乗り越えてもっと近づきたいなぁ~とか・・・。
しかし、あまり近づくと今度は水しぶきが問題になります。


再び樹海へ。



昨日は時間がなくて撮れませんでしたが、これがいわゆる青木ヶ原樹海の森です。
自殺の名所として有名ですが、そうでなくとも異様な雰囲気があります。
この雰囲気は、木々の根の異様さからくるのでしょうか。
昨日ガイドさんが言っていたように、地盤が溶岩であり、表土が極端に少ないことが原因のようです。



樹木の根には苔がむしています。これが、昨日ガイドさんが話していた苔なのでしょう。土壌に恵まれない木々の保水に役立っているという。



本日は洞窟探検がメインです。
さっそく一本目。
洞窟の名前、忘れました。
入り口がとにかく小さかった。リュックを背負って入るのは難儀だったので、入り口においてゆきました。
中はなかなか広い。
そして、延々と続いている。

紛らわしい分岐もどきがけっこうあるので、マーキングしながら進む必要がある洞窟でした。


この壁面が、ここの洞窟群の性質を表しています。
火山ガスが猛烈な勢いでぶち抜いた穴である証拠です。
できた当時の高熱のすさまじさを物語るものでしょう。
地下水が作った沖縄の鍾乳洞とは雰囲気がまるで異なります。




出入り口。
この洞窟は怖かった。
その昔、地質調査中に見つけた洞窟に嬉々として入り、危うく出られなくなり、パニックになりかけた思い出が頭をかすめました。

一人では怖いので、今度来るときは友達を連れてこよう。


別の風穴。
これはデカそうだった。
中も深そう。



でも、下に降りるすべがありませんでした。
入り口が二つあり、この写真とは別の片方はなんとか降りられそう(そして、登って出てこれそう)でしたが、今回は時間の都合、諦めました。




他に入りやすい入り口はないかと周囲を散策していると、このような穴がいくつかありました。
中には、気をつけていないと、落とし穴にはまるように落ちかねないものもありました。
中が暗くて深さはわかりませんが、深くて出てこれなかったら、そのままでしょうね。



洞窟とまではいかない程度の、小規模な風穴もありました。
この壁面、やはり独特です。
岩をも溶かす高熱のガスが、ものすごい衝撃とともに突き抜けたのでしょう。
ものすごいエネルギーを感じます。




これまた深そうな風穴でした。
中に降りられそうでした。
落差4mと言ったところでしょうか。
しかし、上から見る限り、登って出てこれるか、確信が持てませんでした。




ですので、登ってこれるかどうかを一歩一歩確かめながら、細心の注意の元、穴の中に降りてゆきました。

怖かったです。
うーむ、これで登って出れなかったら・・・・まあ、生きているうちに発見されないかもしれないなぁ。
もしそうなったら、どんな気持ちでこの穴から空を見上げるんだろうな。
降りたことを後悔するだろうなぁ。
夜は寒そうだなぁ。
この穴、地下水はなさそうだなぁ。
などと考えながら、一歩一歩、登れることを確認しながら降りました。

降りて一番、登りました。
登って、地上に戻れることを確認してから、洞窟内部へと進みました。



中は、想像以上に深かったです。
所々、小規模な落盤跡がありましたが、洞窟自体はしっかりしてました。




火山ガスがぶち抜いてできた穴。
やはり独特です。





どこまでも、どこまでも続く感じでした。
一人で深入りする理由もないので、100mほどで引き返しました。




この出口の光にどれほどの安堵感を覚えたことか。
しかし、まだ一抹の不安が。
登って地上に出ることができるまで、安心はできません。




幸い、地上へ戻ることができました。
帰りに通った広葉樹林。
青木ヶ原樹海にもこんな気持ちのいい森があるのですね。
見学に来ていた中学生を引率していた教師が、「この森ができるのに1000年以上かかったんだ」と説明していました。
次回来たときはじっくり立ち寄りたいと思います。



帰りに、樹海の代表的な光景をパチリ。
この森には、どんな生態系があるのでしょうか。
まだまだ知らないことばかりです。
今回はまだ、出会いの段階でした。
お付き合いするのは、これからでしょう。
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2010/05/29 青木ヶ原樹海

2010-05-29 21:36:12 | Weblog
社会人になって、3年目に入りました。
3年目に入り、新たなスタートを切りました。
新しい職場になりました。
新しい職場に慣れるまでの配慮で、最初の2ヶ月間、週末土日が休日でした。
いわゆる週休二日というやつです。

週休二日という生活は・・・天国です。
今までの生活が嘘のようです。
これぞ人間の生活です。


というわけで、この二年間気になっていた青木ヶ原樹海に行ってくることにしました。
ポイントはなんといっても原生林だということです。

人の手の入った森が嫌いなわけではありません。
おそらく僕を楽しませてくれる、人の手の入った森はどこかにあると思います。
しかし、それを探し出すことができていません。

原生林ならば、どこのものであろうと、僕を楽しませてくれる可能性が高い。
ただ、それだけの理由でここを選びました。

他に、もっと近距離に原生林があれば、もちろん、僕はそこにも向かいます。



今回のメインターゲットは、氷穴、風穴群です。

つーか、それしか知らない。
青木ヶ原樹海について、僕はほとんどなにも知りません。
ネットを少しのぞいただけの情報しか持ち合わせていません。

できれば動物写真がお望みですが、動物写真系の情報はネット上で見つけることができませんでした。
モリアオガエルは、いるようです。
むささびなどの哺乳類がいるらしい。
しかし、野生の哺乳類写真は単発でモノにすることは難しそうです。

まあ、なにはともあれ、行ってみないことには始まらない。



森に着いたのは14時前頃でしょうか。
森からご一行さまが出てくる。
どうもツアーらしい。
にしても一般的なエコツアーとはちょっと雰囲気が違うような・・・。

ガイドらしい人が近づいてきました。
ガイド「これから森に入られるのですか?」
僕「はい。」
ガイド「なんの目的で入るのですか?」
僕「森を見に来ました。この先に洞窟もあるということですし。」
ガイド「一人でいくつもりですか?」


ご一行さまは、役場の人間、エコツアー業者、自然保護団体の人たちのようでした。
今後、青木ヶ原樹海と、人間のつきあい方のルールを決めてゆくみたいです。
ガイドさんからはいろいろルールを教えていただきました。

僕にとって衝撃的だったのは、「道を外れて森に踏み入れてはいけない」という点でした。
それだけは勘弁してほしかった。
理由は、この地が溶岩でできており、表土がきわめて薄く、木々は根を張るのに窮々としている。
そんな木々にとって、根元に生えた苔は水分保持にとても重要な役割をしている。
その苔を人が踏みつけてしまうと、木にとって致命的で、森にとって損害であると。
たくさんの心ない人たちが興味本位で森に踏み込み、被害が広がっているとのこと。

わかりました。
森には踏み込みません。


ガイドさんから簡単な風穴・氷穴の地図をいただきました。
その地図は、僕がネットから手に入れたものより詳細なものでした。
ありがたい。


で、早速森に入ってゆきました。
一つ目の氷穴は、標識があったこともあり、簡単に見つかりました。

とある道先案内人とともに、氷穴に入りました。
その先にあったのは・・・みたことのない世界でした。
氷筍の回廊です。
右端に写っているのは、その昔、蚕の養殖をこの洞窟で行っていたときの棚の材木です。




道先案内をしてくれたおじさんとはここで別れました。
僕が時間をかけて写真を撮るからです。

このおじさんとは、一つの出会いでした。
ガイドと僕が話しているのを聞いていたみたいで、僕がここを訪れるのが初めてであること、ネイチャーフォトが目的であることを知り、富士の自然の一側面をみせてあげようと思ったみたいです。
この人の案内がなかったら、初めてここを訪れた僕がここまでたどり着けたかどうかわかりません。
感謝、感謝です。

その人の手にしていた懐中電灯は手作りでした。
LED電球が100個ほど組み込まれていたでしょうか。
おそらく、名のある人だと思います。


これが氷筍というやつです。
洞窟の中では初めて見ました。
洞窟の中は当然真っ暗です。
ピント合わせに苦労するので、氷筍の後ろにヘッドランプをおいて撮影してみました。
ヘッドランプの光が後ろから透けて見えるのも、なかなか乙でしょう?



帰る途上、入り口方面から入ってきた人たちがいました。
足元は氷です。
スベスベのツルツルです。
足を滑らせたら大事です。
彼らはこの下りを前に、引き返しました。
賢明だと思います。

怖いと感じたとき、危険が必ず存在ます。
僕もフィールドに出ているとき、ほとんど常に怖いと感じています。
洞窟は慣れないこともあり、特別「怖い」と感じます。

あとは、その「怖い」とどう付き合うかです。
「怖いからここまでで引き上げよう」のこともありますし、「怖いけど、用心しながら、もう少し前に進もう。」となることもあります。
自分がどこまでの「怖さ」を許容するかで、引き上げるタイミングが決まります。



入り口です(この場合、僕にとっては出口ですが)。
ご丁寧に、(そしてありがたいことに)はしごがつけられていました。



洞窟入り口から見た森。



今回入った洞窟です。
有名な洞窟みたいなので、知っている人がみればわかるのでしょう。



森を出たのは18時頃だったでしょうか?
薄暗かったです。

さて、今夜はどこで寝ようか。
まあ、どこでもいいのですが。
ただ、エコツーリズム意識の高まりを当てつけられ、ここが国立公園であることを考えると、うっかりした場所に野営する気分ではありませんでした。
んー、キャンプ場でも使ってみる?
問題は、いくらか、だよね。


地図を見ていて、白糸の滝が近くにあることを知りました。
白糸の滝は、写真で見たことがありました。
白糸の滝に向かいました。
着いたときはもう日が暮れていました。
でも、さすが一眼レフですね。
長時間露光で、まとにも写りました。
GX100でも撮影しましたが、こちらは見事なノイズ写真になりました。



この夜は適当に車中泊しました。
借りたパッソ・セッテの荷室は段差があり、寝心地はよくありませんでした。
やはりフルフラットがいいなぁ。
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