猫五郎の写真日記

なんか、写真よりも文章がメインになってます。しかも、くどい。要改善。でもなかなかねぇ。

2023/11/18 山梨 降雪 巨大ニュートンにBKP130取付、Kenko Close-up lens No.4で自作したレデューサーがすごい

2023-11-21 18:48:34 | 天体観測

仕事が終わってから出発し、17日23:50に現地入り。

望遠鏡を稼働させましたが、雲がひっきりなしに流れてきて、全く撮影できず。

八ヶ岳スポットに放置撮影させたスタートレイル写真も雲でダメダメ。

晴れていた分だけだとこの写りです。

やはり月がないから前回より星の数は多いですね。

また来月に再挑戦です。

 

翌日、なんと、昼過ぎに雪が降りました。

短時間でしたが、吹雪いたと言って差し支えないほどの光景でした。

夜半から晴れる予報だけど、これはシンチレーションが厳しいかなぁ。

それにしても寒い。

細身には応える寒さです。

気合を削がれるのを感じました。

 

夜、晴れたとしても作品を狙いに行くような空ではないでしょう。

今回のメインミッションは巨大ニュートンにBKP130を導入することなので、まずはその作業に入ります。

BKP130は、口径130mm, F5, f=650mmのニュートンです。

巨大ニュートンにVIXEN GP赤道儀を取り付けて、それにBKP130を載せます。

GP赤道儀は有線のコントローラーで動かせるように友人が改造してくれています。

なんとも贅沢な装備です。

なお、ピンク色のフェルトのレンズヒーターを巻いてあるのがMGEN-3用のf=240mm, F4のガイド鏡です。

 

 

いろいろ作業をしたあと、凍えた体を温めるために美味しい食事をとりに行きました。

いつもの洋食屋さん。

ここのビーフシチューハンバーグは最高です。

このあと温泉に浸かり、体を温めて小屋に戻ったのが20時頃。

 

小屋に戻ってから、BKP130の光軸調整に手こずりました。

Ocal electronic collimator斜鏡の輪郭赤い円を合わせるのですが、これはいい加減にやるのが正解ですね。

真剣に合わせると痛い目を見ます。

赤い円斜鏡の輪郭に大まかに合わせつつ、本命斜鏡に映った主鏡の輪郭青い円を合わせることです。

斜鏡に映った主鏡の輪郭青い円を合わせることができれば、赤い円は自然と斜鏡の輪郭とだいたい合います。

完璧を目指すのは厳しいですが、大まかに、合います。

今回の光軸調整はこんな感じになりました。

理想的ではないです。

本来なら、主鏡に映った斜鏡のど真ん中に赤いOcal electronic collimatorが来るはずなんですが、今回の調整では赤いOcal electronic collimatorがなんとか主鏡に映った斜鏡の中に収まった、という感じです。

斜鏡の引ネジを数回転「締めるか」「緩めるか」して斜鏡を前後させれば、主鏡に映った斜鏡の真ん中に、赤いOcal electronic collimatorが映るんでしょうけど、今回は力尽きて、これで妥協しました。

一応、主鏡に映った斜鏡の中に赤いOcal electronic collimatorが収まっているので、最低限の用は成すはずです。

また時間のある時に、光軸をさらに追い込みたいと思います。

 

BKP130の光軸調整にひと段落つけたところで、巨大ニュートンを稼働させます。

狙ったのは今が見頃のM31アンドロメダ銀河。

ISO 3200, 180sec, JPEG 1枚撮り

ピントを疑いたくなるようなボヤボヤの写真です。

でもこれ、ちゃんとバーティノフマスクでピント合わせしてあります。

別の言い方をすると、バーティノフマスクなしではピントの山を迷うシンチレーションでした

オートガイドも、巨大ニュートンのオフアキではガイド星がボヤボヤで、PHD2がガイド星を見失ってしまうので、焦点距離240mmのガイド鏡につけたMGEN-3に切り替えました。

こうなると巨大ニュートンは用無しです。

こういう時のために焦点距離の短いBKP130を巨大ニュートンに載せたのです。

 

BKP130で同じM31を狙います。

純正コマコレクターを使ってます。

カメラはEOS 60Da

ISO 3200, 222 sec, JPEG 1枚撮り

1枚撮りです。

シャープではありませんが、巨大ニュートンよりは見れます。

 

友人の勧めで、超久しぶりにKenko Close-up lens No.4で自作したレデューサーを使って、さらに焦点距離の短い写真に挑みます。

自作レデューサーは×0.68になるらしいので、APS-Cであることからそれを1.6倍して、650mm×0.68×1.6=707mm相当の画角になります。

それがコレ。

ISO 1600, 402sec, JPEG 1枚撮り

周辺のコマがひどい。

コレは使えん!と友人に見せたところ、Close-up lensが表裏逆になってるから、ひっくり返してごらん」と。

なぬ。。。

 

なにぃぃい!
画像の端っこまで星が丸いではないか!

ISO 3200, 184sec, 1枚撮り

今までKENKO Close-up lens No.4で自作したレデューサーにはダメ出しをして、丸7年間、お蔵入りさせてました。

ごめんなさい!

とっても優秀なレンズでした。

ダメダメだったのは僕の方でした。。。

 

構図を少し傾けてもう一枚。

ISO 1600, 428sec, RAW 1枚撮り

ひどいシンチレーションなんで、焦点距離707mm相当の画像でもやはり作品にはなりません。

こんなシンチレーションの時は、さらに短い300mm台もしくはそれ以下の焦点距離で作品を狙いに行くべきなのでしょう。

しかし、僕はそんな短い焦点距離で撮影した経験がほとんどないので、コレから先の楽しみということになります。

 

画像処理をPhotoshopでやっていたら、RAW現像の段階でAIによるノイズ除去機能があったので、上の写真に対して使ってみました。

ちょっとノッペリした画像になりますが、1枚撮りでコレはすごいなぁ。

コンポジット合成をするのが面倒臭い時は、こんなのもいいかもしれません。

 

BKP130はネットで検索すると、みなさんずいぶんと改造している様子。

特に接眼筒が眼視に適した長さになっているため、カメラを取り付けると接眼筒が大きく鏡筒内に出てしまうので、接眼筒を切る必要があるみたいです。

ピントをズラしてみると、鏡筒内に突き出た接眼筒が確認できます。

接眼筒の先端をだいたい1cmくらい切って落とせばいいみたいです。

接眼筒を短くしようと思っていながら、なかなかその時間を設けられず、BKP130を購入して2年間も段ボールごと床に放置が続いてましたが、もう面倒くさくなって、無改造のまま使い始めましたが、写真の写りに、僕的には特に不満がないです。

このまま使い続けようかな?(光軸の追い込みはもう少ししますが)

 

BKP130の撮影もひと段落したところで、もう一つ気になることを確認する作業に入りました。

ネット記事で知ったのですが、今まで僕自身もレデューサーとは、屈折とニュートンでは異なるレンズだと思っていたのです。

ところが、どうも同じレデューサーを屈折でもニュートンでも使えるはずだと。。。

レンズの光学的な知識はございませんが、そんなことが可能なのか?と思ってしまったもので、それを確認したく思いました。

もうすでに深夜0時を過ぎていましたが、EQ6proを組み上げて、ED81Sを載せて、自作のKENKO Close-up lens No.4で作ったレデューサーをつけて撮影してみました。

 

比較しやすいように同じM31アンドロメダ銀河を狙ってみました。

カメラはEOS 6D(無改造)

ISO 3200, 180sec, 1枚撮り

撮って出しがこれ

な、なんと。

KENKO Close-up lens No.4で作ったレデューサーは、屈折でもしっかりとレデューサーの仕事をしています。

フルサイズは四隅がケラれて厳しいですが、APS-Cなら普通に使えるでしょう。

 

上の写真をAPS-C程度にトリミングしたのがこれ。

 

M42オリオン大星雲の撮って出しがコレ。

無改造のEOS 6Dなので発色はこんなものです。

 

ちょこちょこっと画像処理してAPS-C程度にトリミングしたのがこれ。

ほんと、いいレデューサーを入手しました。

Kenko Close-up lensが¥3,000くらい。

Tマウントアダプターと延長筒などを合わせても1万円以下。

それでこの性能なら文句なしです。

 

本当に久々のEQ6proだった。

ベルトドライブ化してから長らくお蔵入りでした。

ので、ついでにいろいろデータを取りました。

まずはキャリブレーションの確認。

赤経と赤緯でステップ数に差があるのがちょっと気になる。

ガイドカメラもお蔵入りしていたASI 290MM mini

シンチレーションのことを考えるとbinningした方が良かったか?とも思ったのですが、ガイドアシスタントでその指示は出なかったので、binningする必要はなかったのでしょう。

でもま、普通にオートガイドはできそうな雰囲気です。

 

ガイドアシスタント。

 

お目当てのバックラッシュ測定。

今回は西の空だけです。

東の空が見えないところでやっていたのが残念でした。

とりあえず、バックラッシュを少なくする工夫をした成果が上がっているように見えます。

今回1回だけでは断言できませんが。。。

東の空に向けた時のバックラッシュ測定はまたの機会になりました。

 

オートガイドはこんな感じでした。

ガイド星が流れているのがご容赦。

望遠鏡を動かした後にこの画像をスクショしたので。。。

ひどいグラフに見えますが、でもまあ、シンチレーションの悪い夜はこんなものかもしれません。

写真の星は丸く写っているので、この夜は深く追求しませんでした。

 

EQ6proで撮影している合間に、巨大ニュートンに、東の空に上がってきていたM81を狙わせていました。

ノートリミング、8枚コンポジット(写真の半分以上はボヤボヤ写真でドロップアウトして、上位8枚をコンポジットしました)

EOS Ra

ISO 6400, 200sec

ガイド鏡 240mm F4,

ガイドカメラ MGEN-3

最後の最後にオチが付きました。

この写真、画面右手の星が楕円形になっています。

最初のM31を撮った写真では認めなかった現象です。

つまり、光軸がズレた。

やはりこの巨大ニュートン、向きを変えると主鏡が動くのでしょう。

向きを大きく変えた後は、「光軸がズレているかもしれない」という認識で最初の1枚目の写真を吟味し、今回のような結果であれば、レーザーコリメーターだけで良いので、光軸を確認し、主鏡の調整をする必要があるということです。

まあ、ニュートン式望遠鏡とはそういうものだと、理屈では理解しているつもりなのですが。。。面倒臭い代物だなぁ。

 

 

それにしても、、、です。

MGEN-3、すごいです。

焦点距離240mmのガイド鏡で、BKP130をオートガイドできるのはまだ納得が行きます。

焦点距離2450mmの巨大ニュートンを240mmのガイド鏡でオートガイドできるのには驚くばかりです。

そんなことが可能なのか?!と。

 

前回来た時、巨大ニュートンの乾燥空気装置のエアポンプを強化しました。

が、鏡筒内でエアホースの先から出てくる乾燥空気の勢いが期待したほどではありませんでした。

(もちろん、以前よりかなりいいのですが)

長さ3mのエアホースが細過ぎて抵抗になっているのかもしれません。

次回、エアホースを内径5mmのものに交換してみようと思います。

あと、BKP130用にも乾燥空気装置を作らねば。

 

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2023年10月 天体観測小屋の屋根の塗装 塗装は説明書通りにやりましょう

2023-11-10 21:09:57 | その他

天体観測小屋の塗装をしてから4年が経過しました。

建物自体は築40年くらいです。

僕の宝物ですから、大切にしたい。

来年、再塗装予定でしたが、1年前倒ししました。

というのも、この夏、過去最高に暑い夏でした。

小屋にはエアコンがないので、非常に暑かった。

エアコンを入れればいいんでね?という話もありますが、壁の構造がどういうものだかわからないので、躊躇してます。

屋根の遮熱塗料を調べえてみると、屋根の表面温度を4-18℃、室内気温を最大2℃下げてくれると。

2℃室内温度が下がると体感でわかると思います。

 

夏に塗りたかったのですが、間違いなく熱中症になるので、やめておきました。

やっと暑さが緩んできた10月になって作業を始めました。

雨の日に現地入りし、雨水を利用しながら、風呂桶掃除用のスポンジで汚れを洗い落としました。

翌朝から塗装作業をしようかと思ったら、10時を過ぎてもまだ朝露が乾かない。

11時になってやっと作業開始。

 

この屋根、40cmおきに梁が飛び出ているし、スライディングルーフのレールもある。

屋根に出ている梁の両側とレールの前後はハケで手塗りしなければなりません。

これが結構手間です。

四つん這いになってやるので腰と膝にきます。

それが終わればあとはローラーで塗ってゆけばいいので楽ちん。

 

下塗り剤があることは知ってましたが、面倒臭いので、最初から本塗りしました。

1回塗りではまだ下が透けて見えるので、乾き次第、2回目を塗り、塗料に余裕があったので、最終的に3回塗りしました。

説明書には夏場で乾燥に1時間、冬は2時間かけろとある。

塗り重ねる場合は4時間、あけろと書いてある。

しかし、1日でやっているのでそんなに待ってられません。

塗ると30分もあれば乾燥しているように見えます。

1日で、立て続けに3回塗ったのでした。

説明書に「結露する季節は15時までに塗り終えてください」とありますが、終わったのは17時頃だったでしょうか。

 

ところが、次の週に見てみると、塗料が流れた跡が認められます。

 

よく見ると、塗装が剥げて、古い塗装が露出しています。

つまり、失敗だったということです。

指定された乾燥時間を待たずに上塗りし、結露する季節であるにも関わらず、乾燥前に夜露が降りてくる時刻に塗り終わった。

正解は、例え下の古い塗装が透けて見えても、1回だけ塗って、この日はしっかり乾燥させることだったようです。

手に豆ができたほど頑張った労力は徒労に終わったということです。

 

仕切り直しです。

今度は添付文書通りにやろう。

今度は気合を入れて、下塗りもしよう。

というわけで、下塗り剤も買いました。

 

しっかり乾燥させるとなると、1日に1回しか塗れません。

最低でも2日間連続で塗装作業をする必要があります。

まずは下塗りで1日目を終了。

 

翌日見ると、下塗り剤、しっかり定着していました。

本塗り1回目。

塗装面の凹凸部は、4年前に塗った塗料が固まったものです。

この日も、1回塗っただけで撤収しました。

 

次の週末に来たときも、塗装の流れや剥がれはまったくなく、よく定着しているように見えました。

本塗装、2回目を施工。

 

あと1回塗れるだけの塗料がありますが、屋根はもうよしとして、残りで外壁の錆びが出てきたところを塗ろうと思ってます。

流石に四方の壁を全て塗るのは無理かもしれませんが、一番日差しを喰らう西側の壁だけでも真っ白に塗れば、日差しが少しでも反射されて、室内気温が少し下がることを期待しています。

 

さて、来年の夏は少しは過ごしやすくなるのでしょうか。

楽しみです。

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2023/10/29 (Sun) オフアキプリズムの位置変更と、西の空における巨大ニュートンのバックラッシュの状況確認、笠井トレーディング2.5倍バローでのピント合わせ

2023-11-10 15:47:51 | 天体望遠鏡

この日は満月。

天体撮影をするとしたら月か惑星か。

あとできることとしては機材調整でしょうか。

 

天体観測小屋に向かう途中、いつもとちょっと違ったコースを通ってみました。

すると。。。なんと、八ヶ岳を一望できるスポットを見つけました。

しかも、八ヶ岳がほぼ真北に見える。

これは、星のぐるぐる写真を撮るしかないでしょう!

 

 

小屋に着いて巨大ニュートンで木星を狙いに行きましたが、シンチレーションが悪く、断念せざるを得ませんでした。

満月を記念撮影しましたが、こんな感じ。

シャープさに欠けます。

 

こうなると機材調整しかない。

以前から撮影していて、オフアキのプリズムの影が写真に写り込むのが気になってました。

画像処理で誤魔化してますが、その分手間がかかります。

画像処理で誤魔化しきれないこともあります。

フルサイズだけでの悩みですが、APS-Cに戻る予定もない。

オフアキのプリズムですが、EOS Raを装着した状態で対物側から覗き込んでできる限り引っ込めてあります。

が、もう少し引っ込められないか。

ずっと気になってました。

 

オフアキのプリズムを引っ込めると、ガイドカメラASI 174MMのピントの位置がズレます。

だから、プリズムの位置を変えると同時に、ガイドカメラの位置の調整が必要になります。

時間さえあれば自宅でもできることなのですが、これがなかなかハードルが高い。

今回をその良い機会としました。

 

まずはEOS Raのピント合わせから。

今回は空高くよく見えるAlpheratz (2等級) で。

 

オフアキのプリズムをほんの少し引き抜き、EOS Raの光路から遠ざけました。

そして、ガイドカメラASI 174MMの画像で、端っこまで星が見えることを確認しました(画像左下)。

 

お次はガイドカメラASI 174MMを手で少しずつ引き抜き、ピントが合う位置に固定し直します。

これでピントが本当に合っているのかどうか、いまいちわからないところもありますが、書いて字のごとくoff axis、つまり、光路の端っこで光を拾っているので、こんなものなのかもしれません。

バーティノフマスクを外すと、星が点像に、、なりません。

若干、ガイド星が変な形になりますが、まあ、光路の端っこですから仕方がないのかもしれません。

妥協して、オフアキでのオートガイドが正常動作するかどうか、確認にかかります。

 

オフアキによるオートガイド。

「星のプロファイル」を見るとやはりガイド星の形が流れている。

が、オートガイドの精度としては悪くない。

 

空は晴天。

時間もあったので、久しぶりにPHD2のGuide Assistantを起動してみました。

これは東の空の天の赤道付近、子午線手前でです。

この巨大ニュートン、東の空は得意なんです。

 

バックラッシュはこんな感じ。

ほぼ理想的な線ですね。

 

次はキャリブレーション。

これもなかなか良い感じ。

 

やはりガイドアシスタントによる動作解析と、それに基づくパラメーターの微調整をした後の方がオートガイド精度が上がりますね。

(ガイドアシスタントを行う前のガイド画面と比較してみてください)

 

ISO 100, 360secでオートガイド撮影。

オートガイドの精度が落ちやすい天の赤道付近ですが、星が点像で良い感じです。

 

次は、この望遠鏡がちょっと苦手な西の空(天の赤道付近、子午線付近)でガイドアシスタントで動作解析を行いました。

が、選択したガイド星が画面の端っこ過ぎたようで、バックラッシュの測定ができませんでした。

 

 

とりあえずキャリブレーションしてみます。

が、いまいちな感じ。

 

もう一度キャリブレーション

これもいまいちな感じ。

2回のキャリブレーションで赤経側は安定しているが、赤緯側の変化が大きい。

西の空に向けるとバックラッシュが大きいということです。

 

キャリブレーションがいまいちだし、動作も不安定なようだが、まあいいか、と1枚撮影してみたのがこれ。

ISO 400、360sec

僕的には、ギリギリOKだけど、光条がブレており、すっきりしない画像。

でも、この画像でオフアキのプリズムの影(画面上側)がほとんど気にならないレベルに改善したことが確認できました。

この夜の最低限のノルマを達成した瞬間でした。

 

西の空でバックラッシュを測定できてませんので、再度、ガイドアシスタントをやり直します。

極軸のズレが何故か改善しています。

 

バックラッシュが大きすぎて、修正不能とのこと。

ちょうど1年前の2022/10/29に西の空でバックラッシュを測定したときもかなり大きなバックラッシュが確認されましたが、今回はもっと大きい。

 

原因は、見当がついています。

望遠鏡の前後バランスを少し変えてみたのです。

(写真に撮り忘れましたが)この巨大ニュートンの鏡筒には側面にレールがついており、そのレール上を3〜4kgのウェイトをスライドさせて、望遠鏡の前後の重量バランスを微調整できるようになっているんです。

先日、望遠鏡のバランス(赤緯方向のバランス)を確認したところ、主鏡側が若干重いように感じました。

その時点でバランス調整ウェイトが主鏡側にあったので、それを斜鏡側に移動しました。

これにより、望遠鏡の前後バランスは改善したように感じました。

が、バランスが合っていれば良いというものではないようです。

ある程度どちらかに崩していた方がいいこともある。

 

現にこの望遠鏡、赤経方向のバランスは、赤経軸の回転方向にほんの少し重くしてやった方が動作が安定する印象を受けています。

つまり、東の空に望遠鏡を向けるときは、望遠鏡側がほんの少し重くなるようにバランスを崩してやり、西の空に望遠鏡を向けるときは、ウェイト側をほんの少し重くなるようにバランスを崩してやっているということです。

 

この望遠鏡は、東の空へ向けたときは、主鏡側を重くしてやるとバックラッシュがほぼなくなる。

その代わり、主鏡側が重いと、西の空に向けた時にバックラッシュが最大になる。

だから、これを改善するためには、西の空に向けるときは斜鏡側が重くなるように調整してやればいいではあるまいか

どうやってそれを確認するか。

鏡筒重量、多分200kgくらいあります。

重心をズラすの、容易ではないです。

今後の課題です。

 

赤緯軸の動作で計測できないほどの大きなバックラッシュが存在するわけですが、ではオートガイドはどうなるのか?

やってみました。

ターゲットグラフを見ると結構クセのあるバラツキ(左上から右下にかけてバラついている)をしています。

撮影像はどうか。

 

ISO 200, 600sec。

満月が明るいため、背景が明るい。

ほんの少し光条がブレますが、僕個人的には十分合格点な画像です。

 

しかし、赤緯方向(南方向)に修正不能なバックラッシュがあるのに、オートガイドがうまくいくのは何故だろう?

うまくいってるんだからなんでもよくね?というのもありますが、気になります。

オートガイドをしばらく放置しておけば、(南北どちらの方向であれ)修正動作を継続しているうちに、バックラッシュは解消されます。

そのあとは実質的に南北どちらかの一方向ガイドになるはずです。

今回は、西の空、天の赤道付近、子午線付近でオートガイドしてました。

だから望遠鏡は南側に傾いていたということです。

では、望遠鏡を北側に向けたらどういうオートガイドになるのか?

次回、確認してみたいと思います。

 

 

 

この時点でAM1時をすぎていたと思うのですが、あともう一つ、作業をしました。

ASI 662MCを笠井トレーディングの2.5倍バローレンズにつけて、ピント合わせをしました。

手持ちの径42mmリングの組み合わせを全て試しましたが、ピントが合うことはありませんでした。

ので、やむなくバローレンズを2.5mmほど引き抜き、ピントを合わせました。

 

バーティノフマスクでピント確認。

 

最近、巨大ニュートンの動作が安定してきたことで、わかってきたことがあります。

シンチレーションの悪い夜は、この巨大ニュートンはほぼ用無しだということです。

これだけ焦点距離が長く、被写体が大きく拡大されると、シンチレーションの悪い夜は作品になりません。

今まで、望遠鏡の動作を安定させることに全集中力を注いでいたので気づきませんでした。

 

シンチレーションが悪い夜の対策を考えなければなりません。

しかし、シンチレーションが良い夜なんて、年に何回あるでしょう?

シンチレーションが悪いからといって、巨大ニュートンを寝かせておくのも勿体無い話です。

そもそも、シンチレーションが悪いかどうかを確認した時点で、巨大ニュートンはすでに臨戦体制に入っているわけですから。

対策としては、巨大ニュートンに焦点距離の短い撮影鏡筒を取り付けることでしょうか。

そうすればシンチレーションの影響を受けにくい写真が撮れます。

現状、ガイド鏡としてSE120がついていますが、オフアキでガイドできているので使用していません。

このSE120(アクロマート)を撮影鏡に交換すれば良い。

 

その場合、巨大ニュートンは撮影鏡からガイド鏡に格下げ?

なんとも贅沢な話です (^_^;)

 

 

巨大ニュートンの撤収作業が終わって2時過ぎでしょうか。

八ヶ岳一望ポイントにおいてきたEOS kiss X3とEF-S 10-22mmを回収してきました。

その成果がコレ。

満月の夜なので星は少なめ。

今度は新月の夜に挑戦してみたいですね。

 

この星空ぐるぐる写真を見ても、シンチレーションの悪い日は星空風景写真や、星座写真が良さそうであることがわかります。

焦点距離400mm程度の短めの望遠鏡が欲しくなってきたなぁ。

あとはカメラレンズでしょうか。

カメラも足りないなぁ。。。

物欲がむくむくと頭をもたげてますが、、、問題は時間の確保でしょうか。

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2023/010/19 屋根の上から星空くるくる(スタートレイル)写真撮影 再挑戦

2023-11-09 21:55:39 | 天体観測

前回、2023/09/10に自宅屋根の上から星空くるくる写真を撮って以来、チャンスを伺っていました。

前回の撮影では途中から雲が出てきてしまって、良い写真になりませんでした。

気付かされたのは、僕の手持ちのインターバルタイマーが最大399回しか撮影できないよう。

1枚30秒露出とすると、約200分間、つまり、3時間20分間しか撮影できない。

街明かりが落ちてくる22時以降の撮影が望ましいことから、仕事から帰宅してからでも撮影できる。

あとは長時間、雲ひとつない空があれば。。。

 

10月に入り、晴天率が上がってきました。

平日だとこんなに晴れるんですね。

週末になるとダメなことが多いですが。。。

 

2023/10/15

よく晴れてくれましたが、撮影時間1時間では短すぎました。

 

2023/10/16

2時間撮影。

油断して、北極星の位置がちょっとズレました。

また、ほんの少しですが、雲が写ってしまいました。

 

2023/10/17

3時間撮影。

雲が通過してしまいました。

 

2023/10/19

ISOを100にして、露出時間を45秒に伸ばして、5時間撮影

とうとうやりました! (^^)

5時間連続で雲ひとつない夜空だったようです。

 

星の数は少ないですが、夜空が明るい埼玉県南部の市街地であっても、くるくる写真はそこそこ楽しめますね。

今度は他の方角にカメラを向けて再挑戦してみたいです。

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