猫五郎の写真日記

なんか、写真よりも文章がメインになってます。しかも、くどい。要改善。でもなかなかねぇ。

2013/02/10 M37, M42(オリオン大星雲), M81, M82

2013-02-12 16:16:06 | 天体観測

新月です。
休みです。
晴天です。
この三つがそろうことが年に何度あるでしょう。
おそらく、2回はない(たぶん、数年に一度しかない)。
稀有な幸運を手に入れました。
奥さんの手料理を「おいしいね~(^^)」といい、子どもを寝かしつけてから喜び勇んで夜空の元に駆けてゆきました。
(当初の予定では僕が手早く夕食の支度をして、早めの夕食を家族で済ませてさっさと出発するつもりが、なぜかこの日は奥さんがどうしても作りたい料理があったため、それを待つこととなりました。。。)

今回は反復法4回でまとまったのですが、なぜか赤道儀のセットアップに1時間もかかってしまいました。
また、今回は反復法でまとめたあとに極軸望遠鏡をのぞいてみたところ、時角はいいところに来てましたが、北極星マークの中に北極星が収まらず、若干外側に外れていました。
しかし、20分間くらいは特に問題なく追尾できていました。
不思議です。

なにはともあれオリオン大星雲です。
新月での撮影は初めてです。
新月ということは、月の明かりの影響をいっさい考えずに撮影できると言うことです。
ほぼ快晴で、雲もありません。
気流もけっしてひどい状態ではありません。
最高の撮影条件ということです。
さて、どんな写りをするか。



ん。。。
まあ、悪くはない。。。けど、前回と大きな差はない。
やはり、今の撮影場所で、この望遠鏡で、これ以上を望むことはできないということでしょう。
正直、これと同レベルの撮影を今後も繰り返す気にはなれません。
今、発注している光害カットフィルターの到着が待たれます。
あいにくとドイツまで発注中。
入荷が大幅に遅れており、届くのがいつになるかの見通しも立っていない様子。
まあ、気長に待つしかない。

泊まり業務の明けであり、なおかつ、翌日の予定もあり、早めに切り上げねばなりません。
ですが、ここまできてオリオン大星雲撮影だけで切り上げるのは寂しいので、他の被写体を考えてみました。
「スタパオーナーの八ヶ岳日記」の前々日の記事にいくつか星団が紹介されていたことを思い出し、それをiPhoneに入れている星空ソフトStar Walkでどこにあるのか検索してみると、その時間帯、空高く上がっていました。
御者座、初めて見ました。

EQ6proのコンピュータには40000個くらいの天体が登録されているらしく、頼もしい夜空の案内人です。
M37を導入してみました。
一発で視野の中央に導入されました。
なんて楽ちんなんだ。
感動です。
そして、散開星団、生まれて初めて見ました。
これまた感動。




次に、天頂付近になにかおもしろい天体はないか、Star Walkで探してみました。
適当にM81を指定しましました。
するとなにやら銀河らしきモノが視野に2つも写っているではないか。
もう片方はM82でした。
しかも、二つとも銀河っぽく見えるところがうれしい。
M81にはうっすらと銀河の腕が見えるではないか!
(距離的にもっと近いアンドロメダ銀河の撮影では見えなかったのに!)
やはり天頂付近は撮影の条件的によい(大気の影響を最小限にできる)ので、写りが一番よいのかもしれない。




この結果を鑑みると、撮影するときに天頂付近にある天体を中心に撮影してゆくべきなのかも知れないとか思ってしまいます。
経緯台での観測・撮影では、天頂付近がとても観察しづらくてまともにできてませんでしたが、天頂付近の観察であってもモータードライブ付きの赤道儀が勝手に視野の中に導いてくれるとなると話は全く違ってきます。
モニタがバリアングルのEOS 60Daが味方となるとなおさらです。
今後はガンガン天頂付近を攻めようかと思います。

あと、M81、M82を見る限り、APS-Cでの直接焦点撮影に固執することは撮影の幅を狭めてしまいそうです。
もっともっと小さいセンサーのカメラでの撮影も視野に入れたい。
PENTAX Qの導入を考えたいです。
SD-80ALの焦点距離が5500mm相当になります。
そうすればM81、M82を大きく写せるようになります。

この夜、初めてしし座を見つけました。

楽しみが止まらない。

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2013/02/02 オリオン大星雲とアンドロメダ銀河とスバル

2013-02-03 16:34:19 | 天体観測


前回は、満月でした。
月が出る前にオリオン大星雲を写したらどのように写るか。
気になって仕方がありませんでした。
それを試すチャンスがやっと巡ってきました。

それと、アンドロメダ銀河を見てみたい。
スバルも写してみたい。
あとはLV 2.5mmで木星を写してみたい。

やりたいことてんこ盛りで、撮影に向かいました。

今回はそのほか、いろいろと確認したいことがありました。

極軸合わせは、極軸望遠鏡を用いた方法でだいたい合わせたあと、引き続きIterative Method(反復法)で微調整を行っています。
前回それで星をうまく追尾できていたのですら、極軸合わせ自体はうまく行っていたと思います。
しかし、これだけ極軸合わせが問題になっているEQ6proの極軸望遠鏡です。
Iterative Method(反復法)を行ったあとに、極軸望遠鏡を覗いてみたら、北極星がどこにあるか。
極軸望遠鏡の北極星マーク内に本当に北極星が入っているのかどうか、気になるところです。

今回はIterative Method(反復法)3回でだいたいいいところにまとまりました。
極軸望遠鏡を覗いてみました。
北極星は、確かに北極星マークの中にありました。
ホッとしました。

3 star alignmentを行ったあと、アンドロメダ銀河を導入させました。
一発で画面の中に入ってきました。
ちょっとモヤッとした感じに見えました。
オリオン大星雲と同様に、カメラで長時間露出すればきれいに見えるに違いない。

撮ってみました。



うーむ。
望遠鏡での見え方と大して変わらない。
Wikipediaによると「M31は肉眼で見ることができ、大きさは満月の約5倍である。双眼鏡では、長い楕円形のはっきりした光芒に映る。大口径の望遠鏡でも意外に見え方は良くならず中心部分の明るいところしか見えない。条件の良い場所で口径20cmの望遠鏡でやっと渦巻き構造が見え始める。」
満月の5倍?!
そんなにでかく見えるはずのものなの?!
うーむ。。。
それに、口径20cmからやっと渦巻き構造が見え始める?
それじゃ、もっと大きな望遠鏡を買うべき?!
でも、25cm望遠鏡だと重すぎて、EQ6proではノータッチガイドができないかも・・・。


続いて、スバル。
アルキネオで導入してみた。
が、視野内に星は見えるがスバルらしきが見えない。。。
外した?
視野を回転させたりしてよくよく観察すると、スバルが姿を現しました。
ISO 1600、20秒で撮影してみました。



焦点距離1000mm(EOS 60DaはAPS-Cなので、1600mm相当)では画面にギリギリ治まる感じです。
そうか、1000mmの視野はスバルの大きさくらいなんだな。
かなり狭い領域を見ているんだな。

で、肝心の写りはというと・・・これまた残念。
スバルの散光星雲は口径10cm以上の望遠鏡から見え始め、通常は20cm以上必要なのだそうだ。
残念すぎる。
口径8cmではできることが限定されるんだな。


さてさて、またしてもオリオン大星雲。




満月の前回よりは淡い部分がよく写っています。
しかし・・・ネットで見かけるオリオン大星雲と比較すると・・・・。


今回改めて思ったのは、毎度毎度のことなのですが、「空が明るい」ということです。
都市部の埼玉県南部にしては、天体観測にいい場所を見つけました。
しかし、その場所でさえ、北極星を見つけるのに目を凝らさないといけない。
カシオペアや北斗七星に至っては、地平の低い位置にあるときは、どんなに目を凝らしても見えない。
それどころか・・・スバルがどこにあるか、知識がないとわからない。
埼玉県北部の実家では、スバルがどこにあるかを知らなくても、空を見上げれば「あっ、スバルだ!」となったものです。
それなのに、スバルを見慣れていた僕が、スバルをよほど意識しない限り、見ることができないし、見えていても「たぶん、あれがスバルだよな。位置的にそのはずだ・・・。」というレベルの見え方なのです。
天の川が見えないとかいうレベルではないのです。
ISO 1600で2分も露出すれば画面が真っ白になることでしょう。

次の日、ネットで勉強しました。
やはりこういう都市部では光害カットフィルターが必須のようです。
購入することにしましょう。

次に、望遠鏡の口径による限界というものがあるということです。
僕の望遠鏡SD-80ALは8cm屈折です。
アンドロメダ銀河の腕はどんなに背伸びしても見えない望遠鏡だということです。
いずれ、もっと大きな口径の望遠鏡を購入することになるでしょう。


この夜も初体験がありました。
それは・・・望遠鏡のレンズが結露してしまったことです。
この夜は温かかったので、白金カイロは家においてきました。
慌てて家に戻り、白金カイロを二つとも望遠鏡のレンズの周りに取り付けました。
結露が解除されました。
一つ一つ経験を重ねています。

<追記>
LV2.5mmで木星をとらえました。
しかし、画像がかつて見たことのないほど揺れすぎて、まともに写りませんでした。
霧が出ていたので、大気の揺らぎがひどかったのでしょう。
なので、その画像は載せません。
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2013/01/26 満月と木星とオリオン大星雲

2013-02-03 15:46:55 | 天体観測


週末になりました。
晴れました。
しかし、満月でした。
明るい!!!
明るすぎる!!!
満月を撮ろう!!!

前回の撮影で、家の庭先での撮影に限界を感じました。
裏の庭に回ると家が邪魔で北極星が見えない。
北側の共用スペースに出ると北極星は見えるが、家が邪魔でオリオン座が見えにくい。

googleの航空写真で近くに広い畑を見つけました。
機材一式車に積み込み、そこに行きました。

満月。



すばらしい写りです。
今までと同じ望遠鏡、今までと同じカメラ。
でも、写りが違います。
よりシャープに写ります。
やはり、地球の自転による被写体ブレは無視できないものがあったのでしょう。

次に木星を写してみました。



望遠鏡はSD-80AL、アイピースはテレスコ工作工房製s95専用お気軽天体撮影キット(セレストロン8-24mmズームアイピース)での撮影です。
この夜のシーイングがよくなかったのか、今ひとつの写りです。
そんなにユラユラ揺れている感じでもなかったのですが。

ついでにガリレオ衛星も撮影してみました。





あまりに満月が明るかったのですが、お試しに、オリオン大星雲を撮影してみました。



思ったよりずっときれいに写りました。
満月の明かりで背景が明るすぎて、露出時間1分だと背景ごと画面全体が白くなってしまうという。。。
やはり満月の夜に星雲撮影は厳しい。
でも、これだけ写るもんなんですね。

ちなみに、こんな場所で撮影してました。



周囲300m以内に街灯一つありません。
家から車で15分の場所です。
いい場所を見つけました。

こんな感じで撮影してました。
うれしいねぇ。
こういう使い方をするためにエアウェイブを買ったんだよ。
と、感慨深く、うれしかった。
天体望遠鏡も車も、これからもっともっと連れ出してやるからな。




この夜の陰の立役者。
白金カイロ。



星野流し撮りのとき、レンズに括り付けて、レンズが曇るのを防ぐ目的で購入しました。
感動的に暖かくて、レンズだけでなく、身体を温めるためにもうひとつ追加購入。
この夜はあまりに寒すぎて、手がかじかんでしまって、白金カイロを二つとも袖の中に入れていました。
全然違いました。
手首が保温されることで、手のかじかみ具合がかなり軽減されました。
ただ、体幹が冷えてしまい、肩に力を入れていたら、肩が痛くなってしまいました。
もう一つくらい買ってもいいかもしれません。


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Sky Explorer EQ6pro

2013-02-02 14:25:28 | 天体観測


Sky Explorer EQ6proをヤフオクにて購入しました。

3年使用されたものであること、だいぶ立派な鏡筒を載せていた(だいぶ負荷がかけられた)らしいことを考えると、だいぶ高くつきましたが、それでもなんでもとにかく手に入れました。

しかし、そんなときに限って晴れない。
それどころか1/14に大雪まで降ってしまい、また、週末に限っていろいろ忙しかったりして、なかなか実践投入できませんでした。

家の中で悶々としながらシュミレーションする日々が続きました。



EQ6pro購入前からネットでいろいろ情報を仕入れてありましたが、噂に違わずマニュアルのデキがよくない。

電源を入れる説明の段からつまづきました。

説明書曰く、

「上図の様に、極軸セッティング後に望遠鏡と赤道儀が天の北極の方向を向いている状態をホームポジションと呼びます。電源の入切時はホームポジションの状態で行ってください。」

つまり、電源を入れる前にホームポジションというもっとも基本となる姿勢を取らせなければならないらしい。
しかし、ホームポジションを示す図はそんなに詳細なものではない。

極軸を合わせて(つまり、赤道儀の回転軸と地球の回転軸を平行にして)赤緯軸を90度に設定すれば「赤経軸がどこにあっても」望遠鏡も赤道儀の極軸望遠鏡も天の北極を向きます。
(僕の言っていること、間違っているでしょうか?)
では「赤経軸はどうすればよいのか?」という疑問が浮かび上がりました。


ネットでいろいろ調べましたが、わかりません。
そのことで困っている記載もみつかりません。
どうも、当たり前のことのようです。
でも、赤道儀を触るのが事実上初めての僕にはものすごい疑問です。
ケンコーに電話で問い合わせようかとも思ったのですが、受付時間が平日の業務時間内。
忙しい業務中に私用電話はきびしい。
平日の休日は事実上、ない。
自分でなんとかしろってことなんでしょう。

図の姿勢をもとに、おそらく、赤経軸はウェイトが一番低くなる位置なのかなぁ、と見当をつけました。
が、それにしたって、ウェイトが一番低い位置に来ているかどうかを確認するすべがほしい。
赤経軸をフリークランプにして、ブラブラにして、ウェイトを離せば一番低い位置にくるのでは?とも思いますが、微妙に毎回違う位置に来る。
仕方がないので、水平器を100円ショップで購入し、取り付けました。



極軸が正しく合わせてあり、赤緯軸が+90度になっていて、この水平器が水平を示す位置がホームポジションか?

EQ6proのコントローラー、SynscanでPark scopeを選択してホームポジションを取らせると、「0°00'00" +90°」の表示が出ます。
+90°はおそらく赤緯軸のことでしょう。
では、0°00'00"はなに?
もしや時角のことか?
だとすると、上の図のように水平器を取り付け、水平出しをするので正しいことになる。
0°00'00"の表示が時角のことなら、北極星が南中するとき、つまり一番空高く上がるときの位置なのだから。

うーむ、いまいち、釈然としない!

(このブログを書いている時点で新たな疑問も出てきました。この方法で水平出しをしたとき、極軸望遠鏡の北極星マークは本当に一番下(極軸望遠鏡は屈折式で倒立像なので下に来る)に来ているのか?今度、確認してみよう)


肝心の極軸合わせですが、マニュアルにある極軸合わせの説明は読む気力を途中で失いました。
ネット上にいくらでも、もっとわかりやすい説明が落ちてます。

次の疑問は、北極星の時角についてでした。

EQ6proのコントローラー、Synscanを設定していくと、Polaris HA ="時角"が表示されます。
北極星の時角については、それを計算してくれるホームページがいくつかあります。

http://www.ps2.homeunix.com/mrtg/g5.php

http://www.takahashi-europe.com/support/softwares/polarisfinder/polarisfinder-1.5-en.htm
です。

Synscanの時角とこれらのホームページで計算される時角が17分ズレるのです。

んー、なぜだ!
わからん!!


さらにもう一つよくわからんことが。
極軸望遠鏡を覗くと北極星を示す丸と、天の北極を中心とする十字が描かれています。



十字は2本の線で構成されているわけですが、「素人の僕が普通に考える分には」その十字線の内の一本は北極星の方角を向いていて欲しい。

それなのに微妙にズレて描かれているのです。



十字線の内の一本の延長上(赤線)に北極星マークの円の中心が乗らないのは、何らかの意味・意図があってのことなのか、それともただ単に望遠鏡を作る技術がイケてないだけなのか。

初心者の僕にはわからないことだらけだ!!!


もう、どうでもいい!
極軸合わせはドリフト法など極軸望遠鏡を使用しない方法も併用すればよい。
極軸合わせさえしっかりしてやれば、あとはコントローラーの十字キーを使って目標天体をマニュアル導入しても使えるはずです。

とにかく夜空のもとに持ち出さないことには話が始まらない。

チャンスがやって参りました。
2013/01/20。
曇り空でしたが、なんとか北極星が見えた。

雲が出てきているので慌ててセットアップしました。
alignmentでシリウスが第一候補に上がってきたが、家が邪魔で見えない。
カペラを選択したところ・・・大きく外しました。
肉眼で見ても明らかに大幅にズレている。
失望しました。
次に月を導入させました。
すると「水平線の下なので導入できません」の表示が。
セットアップするとき、日付設定を間違ってました。

誤りに気付いたのはよかったのですが、雲が空全体をうっすらと覆い始めました。
どんどん雲が厚くなって行く。
やむなくマニュアルで月を導入してみようとしました。
ところが途中でモーターがウィンウィンと唸るだけで動かなくなりました。
故障か?!
原因は、バランスが狂っていたことにありました。

最初はセレストロンの8-24mmズームアイピースを取り付けていたのですが、途中、月の撮影のために一眼レフを取り付けたのでした。
16kgの重量物まで積載できるEQ6proです。
その程度のバランスの崩れは許容できるのではないかとタカをくくったのですが、ダメなようです。

バランスを取り直し、月を導入しました。
月が常に視野の中心に見えました。



感動でした。
今までは、地球の自転により、常に視野から逃げて行く月を追いかけての撮影でした。
それが、手放しで観察できる。
ピント合わせもやりやすいことこの上ない。
また、撮影においても被写体ブレが大幅減。
感動ものです。

薄雲越しの撮影ですから、写真としてはしょぼいけど、それでも記念すべき一枚となりました。
 
2024/08/02追記
猫五郎とEQ6proのその後
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