猫五郎の写真日記

なんか、写真よりも文章がメインになってます。しかも、くどい。要改善。でもなかなかねぇ。

2022/01/28 山梨 赤経軸ベルトドライブ化 PHD2 試行錯誤 ASI294MCとEOS Ra撮り比べ 

2022-01-30 15:24:45 | 天体観測

この日も仕事が終わって、帰宅して大急ぎで飯食って風呂入って、20時過ぎに出発。

観測小屋に到着して、急ぎ、セットアップ。

まずは東の空から上がってきたM81

この時点で日を越して1/29になってました。

EOS Ra、ISO 3200、240秒、1枚撮り

細かいことを気にするなら、若干星が楕円。

シンチレーションが悪くないので、もっと期待したいところ。

 

実は、2021/12/25に友人が赤緯軸の駆動系をベルトドライブ化してくれました。

赤緯軸のベルトドライブ化により、バックラッシュが大幅に小さくなり、PHD2のキャリブレーション時間が体感で1/4程度に短くなりました。

そしてやはり気になるのはガイド精度が上がるかどうか、です。

 

お初の被写体、M96

ISO 6400、180秒、一枚撮り

やはりオートガイドが暴れる。

 

光軸がズレているのではないかと思い、5秒露出で撮影すると点像。

光軸が大きくずれて星が楕円というわけではない。

 

30秒露出すると、この通り、星が伸びる。

ということは、やはりガイドの問題のよう。

 

M99

ISO 6400、240秒、1枚撮り

まだ星が楕円です。

これでは腰を落ち着けて量産体制に入れません。

PHD2の修正動作の一つ一つが大きい上に、神経質な印象を受けました。

PHD2のグラフを見ると、設定できるパラメータがいくつかある。

hysteresisとaggressivenessが気になった。

まずはじっくりPHD2と向き合うしかないようです。

(しかし、2022/06/26時点で考えると、PHD2だけではなく、本体の駆動系も疑うべきでした)

 

まずはhysteresis

日本語で言うと履歴効果となるらしい。

「ガイドパルスの送出履歴にどれだけ依存するかを設定。値を増やすとガイドコマンドの送出が穏やかになる。デフォルトは10%」

ガイドが動きすぎるように感じていたので、反応を穏やかにするために設定値を15にあげてみました。

お次がagressiveness

What percentage of the computed correction should be applied?? Default = 70%, adjust if responding too much or too slowly.

aggressivenessは、検知したズレの何パーセントを修正するかを指定する。動きすぎたり、修正量が足りなかったりしたら、数値を変えてね、と書いてある。

オートガイドの修正動作が大きすぎるように感じたので、Defaultの70%から30%に減らしてみました。

すると、割と星が丸く写りました。

被写体はM100

ISO 3200, 30秒、一枚撮り

M100、30秒露出でけっこう写りますね。

 

この時点でAM4:30を過ぎていたので、夜空も明るくなってきてしまい、撤退しました。

 

実は今回のメインは撮影ではなく、赤経軸のベルトドライブ化です。

これまた友人が作ってきてくれました。

ドラえもんのような友人です。

これを個人が手作りしたとは、、、今の自分には理解不能に近いです。

 

さて、夜になり、赤緯軸、赤経軸がベルトドライブ化された成果を試すときが来ました!

 

ステラショットを見ると彗星が来ているので、アトラスC2019に筒先を向けました。

が、ガスがひっきりなしに通るし、いまいち見栄えがしなかったので深追いせず。

ISO 6400、60秒、一枚撮り

 

なぜかいつもM42 オリオン大星雲の方角だけは晴れる。

ISO 1600、120秒、1枚

ISO 800、300秒、1枚

ISO 800、600秒、1枚

の3枚合成

シンチレーションが悪いため、星が膨化してますが、オートガイドは完璧です (^^)

やはりキャリブレーションの時間がベルトドライブ化で大幅に短縮されています。

 

近くのM78を狙ってみました。

ウルトラマンの故郷。

ISO 3200、360秒

ほんの少し望遠鏡をふっただけなのに、ガスが攻めてきました。

オートガイドの調子はよかったですが、何枚撮ってもシンチレーションが悪くて星が膨化し、ガスが背景を明るくしてしまいます。

この夜は、作品撮りはあきらめるしかありません。

やるとしたらオートガイドの動作チェックくらいです。

 

高く上がってきたM82

ISO 1600、300秒。

EOS Raの性能を考えたらこんな低感度で撮影するメリットはそれほどないのですが、オートガイドの動作チェックなので。。。

 

 

ここでふと思いました。

動作チェックならより条件を厳しくして、新しく購入したASI294MCで撮影したらよくね?
ASI294MCはフォーサーズセンサーなので、オートガイドの精度がモロに出ます。

というわけで、望遠鏡をM82に向けたままカメラをEOS RaからASI294MCに交換。

ASI294MCの写真データに、露出時間って出てこないんですね。

M82を撮ってみましたが、、、Raと比較して色の深みがないし、精細さも欠けるような。。。

 

 

次にお隣のM81。

むむ。。。

好みはあるかもしれませんが、やはり色が白っぽく、しかも明るい部分が飽和しやすい。

 

再掲になりますが、昨夜Raで撮ったM81と比較するとこんな感じ。

うーむ。

ASI294MC、被写体をだいぶ選ばないといけないかもしれません。

こんなものでは正直、RaをおろしてASI294MCを取り付けようという気になれない。。。

 

M105の撮って出し。

画像処理する気にもならない写り。

色に深みがない。

明るい箇所が飽和しすぎ。

ASI294MC、ネットで評価がなかなかよかったのですが、僕的にはダメカメラです。

 

M95も同様。

なにもいう気になれません。

 

ASI294MC、決して安くないカメラです。

が、性能はダメダメ。

高い買い物をしてしまった。。。

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2022/01/09 天体望遠鏡カバー追加 萩原工業 スノーテックス スーパークール

2022-01-10 14:44:08 | 天体望遠鏡

2020/12/31にEQ6proのベランダ放置を開始して丸1年が経過しました。
2021/11/03からはGINJI-250FNまで乗せっぱなしです。

天体望遠用カバー、TeleGizmos 全天候型 365シリーズ 25-30cm反射赤道儀用を被せてますが、裏地のアルミシートがずいぶん傷んできました。
このままでは望遠鏡にこすれて敗れそうなので、普通の自転車カバーをしてからTeleGizmosを被せるようにしました。
が、未だ若干、心もとない。
ネットサーフィンをすると、TeleGizmosを被せていたのに雨漏りをしたとか、裏地のアルミシートがダメになったとかの記事をみかけます。
NASAが開発した素材とはいえ、過信は禁物のようです。
1年経過してTeleGizmosがだいぶ汚れてきたので、この日はTeleGizmosにホースで水をかけ、スポンジでこすって洗い、テント用の撥水スプレーでコーティングしました。


もう少しできる工夫はないものかと探してました。
ネットサーフィンをしていて、日本最大のブルーシートメーカー 萩原工業が製造販売しているスノーテックス スーパークールが目に留まりました。


遮熱性・防水性にすぐれるというだけなら僕の目に留まることはなかったと思います。
僕の目に留まったのは、耐候性5年というところです。
メーカーの促進耐候性試験で、5年間で強度が99%維持されるとのこと。
僕のルーフテントに被せている耐候性を売りにしたカバーですら5年はもちませんでした。
耐候性5年を名乗るのはけっこう勇気がいると思います。
試してみよう!と思いました。

遮熱効果にも期待したい。
真夏の日差しを受けた赤道儀や望遠鏡がどれだけの温度にさらされるのか、気になってました。
あまり高温になっては基盤が傷むかもしれませんし、ギアのグリースが心配です。
スノーテックス スーパークールをかぶせるだけで、ブルーシートと比較して10℃もシート内の温度が低くなるとのこと。
素材の中にミクロボイドという気泡が入っていて、これが光を反射することで遮熱効果を発揮するとのこと。
作物の光合成や色付けを促進する効果があるそうで、果樹園の地面に敷く例もあるとか。
表面がラミネートコーティングされているので撥水性はよさそう。
(あとは、このラミネートコーティングがどれだけ維持されるか、ですね。)

スノーテックス スーパークールを被せたところ。


アルミコーティングされた自転車カバー
TeleGizmos
スノーテックス スーパークール

合計3枚被せるのは面倒くさいと言えば面倒くさいですが、そんなにしょっちゅう使うわけでもないので、よしとします。
さて、1年後、どうなっているか。
コメント (2)
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2022/01/08 ナローバンド撮影 Hα オリオン大星雲、馬頭星雲、燃える木、バラ星雲 スノーテックス スーパークール導入

2022-01-10 10:47:18 | 天体観測

2021/02/19にBaader 7nm Hαフィルターの記事を書きました。
2021/02/23に月明かりの中で撮影して自爆して以来、Hαフィルターの出番なし。

宝の持ち腐れ。

ナローバンド撮影は、自宅でベランダから撮影できることが最大の武器なのに、なぜ撮影しないのか。

(言い訳その1) 新月期、遠出が可能であれば山梨に行ってる。
(言い訳その2) 月が明るい時期はHαフィルターを用いてもまともな撮影は無理。
(言い訳その3) 家にいても曇った場合は沈黙するしかない。
(言い訳その4) 職場からの呼び出しもある。
(言い訳その5) 山梨に行っている分、週末に家でやるべきことが溜まっている。
(言い訳その6) 休日家にいれば基本的に走る。走ってしまうと疲れてしまって、夜、デリケートな操作をする気力が残らない。

突き詰めれば体力の問題かな、と思います。

この日は、3連休なのに待機当番で遠出ができないというストレスがエネルギー源となりました (^-^;)
(毎度ですが、撮影さえできれば言い訳は何でもいいんです。)

毎度、日のあるうちに準備しようと思うのですが、結局暗くなってからの準備になりました。
それでもこの夜は、我が家の西向きのベランダでオリオン座が見えるようになるのは22時過ぎ。
心に余裕をもって準備できました。

望遠鏡はGINJI-250FN
カメラはEOS Ra
ガイドスコープはF4 口径50mm
ガイドカメラはASI 290MM

真っ先に躓いたのがピント合わせ。
EOS Raのライブビューで、星、見えねぇじゃん。
その時点で我が家のベランダから見える一番明るい星はアルデバラン。
こんな感じ。


やっとこさ十字が見える。
ピント合わせができる星が見つからないと大変なことです。


ピントもあったところで、まずはお決まりのオリオン大星雲M42
新鮮な写りっぷり。
オリオン大星雲の中心部分だけ、露出を低めにした画像を重ねています。
合計でJPEG 2枚の合成


前回撮影に失敗したままだった馬頭星雲と燃える木。
しかし、根本的には前回の写りとあまり変わってないような。。。


バラ星雲。
JPEG 1枚撮り。
露出時間10分間、ISO12800
星が若干流れました。



この夜は悪夢の再現でした。
オートガイドがうまくいかない。
PHD2の設定で写りが変わる。
振り返ってみると、結局同じ轍を踏んでいたような気がします。

ガイドスコープをGINJI-250FNのファインダー台座に固定したのですが、ファインダー台座は小さいですし、固定ネジは1本のみ。
ガイドスコープの固定が甘かったのではないだろうか。

リベンジを、と思ったのですが、次の日は曇ってしまいました。。。

というわけで、今回の写真はいずれもコンポジット合成してません。
1枚撮りの画質です。
しかも、いつもみたいにJPEG保存してました。
モノクロでグラデーション重視ならRAW保存の方がよかったのかもしれません。

次回、オートガイドが安定したら、今度はコンポジット合成してみます。
そしたら、画像全体にあるムラムラが消えて、美しいグラデーションになるかな?

コメント (2)
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