荒川三歩

東京下町を自転車で散策しています。

「旧吉田屋酒店」で蘇った記憶

2018年11月11日 | 散文
「Coffee カヤバ」の向かい側です。
随分この界隈のめぼしい建物を巡りましたが、何故か初めての訪問です。


HPの説明文です。
「明治43年に建てられ、昭和61年まで谷中6丁目で営業していた「吉田屋酒店」を移築し、無料で公開しています。
出桁造りと呼ばれる重厚な佇まい、前土間、揚戸の出入り口など江戸商家の建築様式を伝える貴重な建物です。
館内には、お酒を量り売りしていた頃に使われていた大きな棹秤や枡をはじめ、樽や徳利、宣伝用ポスターなど様ざまな資料を展示しています。」

長年風雨に晒された看板は歴史を感じます。


入店します。


帳場に掛けられたハンテンです。
大時計があって、手前に階段があって、奥に畳の間が見えます。


大時計の下に1斗瓶があります。
1升瓶の10倍です。
こういった実用に使ってきた特に大きい瓶が割れないで残っているのは、とても貴重です。


店内を見ます。
酒樽があります。


生家にもあった計りが懐かしいです。


古いポスターがあります。


ブリキの看板もあります。


この景色で子供の頃のお使いを思い出しました。
父の命令で酒を買いに来た私に店主がこう言います。
「もう買いに来たんか。お前の父ちゃん酒、強いけんねや」
当時、大人達の間で酒の強さを競っている雰囲気がありました。
酒の強さは男の評価の一つでした。
父の強さが認識されているようでちょっと誇らしかった子供の私と、もう居なくなった父を思い出しました。


今私は、「おやじ、恥ずかしいから酒を控えろや」と言われています。

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「Coffeeカヤバ」の在る風景

2018年11月11日 | 散文
鶯谷駅の東北にある寛永寺陸橋の急坂を上がって、或いは東京藝大から上野桜木を抜けて谷中に向かうと上野桜木の交差点があります。


谷中の丘の上の十字路です。
営業が再開されて2~3年になります。


故杉山八郎画伯の説明によると、近くに薬科大学が在ったそうです。


雰囲気が好いので、外国人も盛んに訪れています。
営業再開後は宣伝効果もあって、行列ができる店となっています。


ずっとこの黄色い看板です。


店頭に通行車両及び人が居なくなる瞬間は貴重です。








台東区循環「めぐりん」バスがやって来ました。


カヤバで左折します。


風情を楽しみます。






そして、「めぐりん」がやって来ました。


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