荒川三歩

東京下町を自転車で散策しています。

宗家の風景

2017年05月16日 | 散文
生家の近所に古くて大きな家があります。


ここが生家だけでなくこの集落に住む一族総ての宗家です。
ちなみに、生家はこの家の傍流の分家です。


戦後の農地解放の前までは広大な土地と多くの小作を持っていました。
それよりずっと前は、分家した一族に分け与える、更に沢山の田畑を持っていました。
今は崩れ落ちた塀を放置しています。


この家にはもう跡取りが居ません。


崩れた塀を修理しても次代に引き継ぐ事ができません。


女性一人が住んでいて、それでも宗家らしい佇まいを保っています。






この集落の一族には40歳以下の男子が居ません。


子供は、僅かに二人の女子高生が居るのみです。


私のような都会で就職した末裔に数人の後継男子が居ますが、彼らに帰郷の意思はありません。


滅び行く一族が暮らす限界集落です。

ちなみに、正門脇のこの建物には、「下座敷」があります。
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2 コメント

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立派なお屋敷です (ろこ)
2017-05-16 23:44:37
こんにちは。
 立派な長屋門に風格のあるお屋敷。
 後継者がいないのは全く残念の極みですね。
 猫も杓子も軽井沢に別荘なんて言っていないで、こうした集落に住むべきですね。
 地域をあげて村おこしの知恵を出すべきです。
 もったいない。
 ブログでこの村の魅力をもっと多くの人に伝えていただきたいです。
 こんな素晴らしい佇まいみたことありません。
 もったいない!もったいない!
 
返信する
ろこさん (荒川三歩)
2017-05-17 08:22:43
そうなんです。
もったいないのです。
でもねえ。
万一、一族の端っこでも後継者が居るのでお前が継げと言われたら、やっぱり断ります。
屋敷の修理や庭の維持や、、、生家でも大変なのに・・・。
こんな大きな家持て余します。
返信する

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