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駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

鑑別診断のコツ

2019年04月03日 | 町医者診言

    

 

 臨床医学で最初に学ぶのが診断学で、この重要性は今も変わっていない。多分今でも重宝されていると思うが、診断学にトリアスというのがある。三つの情報からある特定の疾患を思い浮かべる経験則だ。例えば腹痛黄疸発熱なら、胆石胆嚢炎を思い浮かべるといった具合だ。

 なぜ三つかはおそらく便利で実効性があるからだろうと思う。一つ二つでは病気が絞り切れず四つ五つでは憶えにくい揃わないといったところだろう。

 この三つのポイントを押さえるのは別に医学でなくとも有効な鑑別診断の方法だと考えている。これだけフェイクニュースが氾濫する世の中では情報の真贋や信頼性の鑑別に三つの篩が有効だろう。まず情報源、そして意図を読み解く、最後に比較するの三つだ。当たり前と言われそうだが、これでフェイクはかなり見破ることができると思う。意図というのは難しく読む人の基準や傾向もあるから微妙だが、悪口が溢れる世の中オブラートに包まれた巧妙な悪口も多い。私は記事を読んでどこの新聞社からを七八割当てることができる。そういう時代になってしまった。

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