駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

めっきり秋らしくなった

2020年10月05日 | 人生

     

 

 何だか急に涼しくなった。朝夕は寒いくらいだ。一か月もすれば、寒いくらいだではなく本当に寒くなる。

 気温だろうか、草木の変化だろうか、空の色だろうかよくわからないが、季節を自覚した時、その感覚に触発されてあれこれ思い出す。春夏秋冬によってそれぞれ違うが、子供の頃の通学路、学生時代によく行った喫茶店など、思いもよらぬ些事を脈絡もなく思い出す。思い出すというよりは思い浮かぶという方が正確で、あっそうだったなと不思議な懐かしさを覚える。

 こうした現象は比較的最近のことで、五六日前のことを忘れるのに五六十年前のことが思い浮かぶ。不思議なようだが、これはある種の老化現象だろう。年を取れば、先は短く過ぎた昔は長く、当然計画より思い出の方が圧倒的に多い。

 別に特別のゴールはないが辿り着いて今があるという気がする。宮本武蔵のような心境にはなれないが、とんでもない時代にめぐり合わせても、今が大切と思いなしている。

コメント
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