駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

二大強国の変質

2020年10月11日 | 小考

          

 

 大人になったら読んでご覧と言われた金瓶梅はいまだに読んでいないが、子供の頃西遊記水滸伝から聊斎志異そしてトムソーヤの冒険アラバマ物語から怒りの葡萄・・を読んだ。そうして何となく出来上がった中国やアメリカという国の印象が変わった。壊れたと言った方がよいかもしれない。中国は共産国化したので当然なのかもしれないが、アメリカも二十一世紀になり殊にこの四年で大きく変わってしまった。

 こんなことを書けば中国人やアメリカ人から日本もこの十年くらいで変質したと言い返されるかもしれない。しかしどうも二大強国の変わり方は木に竹を接ぐようで理解に苦しむ。勿論、専門家が分析すれば深いところで脈絡をたどれるのかもしれないが、自分は多くの社会人と同じように四十年ばかり専門職に生きてきたので、世の中世界の情報が不十分なのか、こうした印象を持ってしまう。

 ここにきて国を急速に変質させた二人の張本人習近平とトランプがいがみ合っているのだから、歩み寄りは難しく、おいそれと問題が解決するとは思えない。おまけにいつの間にか自信過剰になっていた日本は国力が低下し、いがみ合う大国の立てる大波に翻弄されそうだ。

 世の中はいつも曲がり角、昔は良かったというのが高齢者の定番の感想なのだが、そうは言うまい。日本国民一人一人がフェイクニュースを見破り考えればこの曲がり角は上手く切り抜けられると考える。子孫に泥沼を残すわけにはゆかない。

 果たして目の黒いうちにきっと懐かしいと感じるだろう洞庭湖やミシシッピーを見ることができるだろうか。

コメント (2)
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