トランプ大統領の言動を見ているともう四年になろうとするのに、本当にこれが現実だろうかと頬を抓りたくなる。まず端的にアメリカはこんな国だったのかとびっくりしている。今までの知識が不十分でアメリカの表層しか知らなかったところもあると思うが、それでも自分さえよければという人物が非科学的な主張を繰り返しても、四割近いアメリカ市民が支持するのを見せつけられると、知らない国の話のような気がする。そして選挙で負けそうになっても郵便投票では不正が行われると主張し、開票結果の集計に手間取れば自分の負けを認めず勝手に勝利宣言をしてホワイトハウスに居座るのではないかと言われている。そうするとトランプ支持の武力集団と反対派の市民との内戦が起きるのではないかとさえ言われている。
トランプ支持派の人の中には自分達に都合の悪いことは何でも民主党系あるいは富裕層の陰謀だという説明解釈が出回っていて、それを信じる人が多いと報じられている。相手の発言を遮り自分の主張を声高に主張し、都合の悪いことは陰謀だと言い募るのは目的のためには手段を択ばず自分の主張を通そうとする人たちに共通した手法のように見える。民主的なことは憎いというのだから、民主的な解決法は通じないのかもしれない。科学を信じない、確かに複雑で理解できないことは信じないという気持ちは少し分かるけれども、と言っても分かることとまだ分からないことを冷静論理的に扱うのが科学で、信じる信じないの対象ではないはずなので、無体な主張だ。
しかしトランプ支持者が四割近く居て勝利の可能性があるというのが現実でトランプ魂は三分の一の真実なのかもしれない。万一勝てば気に食わない人物や国には無理難題を突き付けてくるだろう。憎まれっ子世に憚る。