恐らく冷静さを欠いて勢いで決まった十連休、公立病院には厚労省から謎かけ問題集が送られてきて、院長は何だ今頃とぶつぶつ言いながら連休穴埋めを問題を解かされたようだ。病気と天の運行は人間の都合には合わせてくれない。勢いで決めると後始末と付けが回ってくる。
と言いながら、Iさんは一か月殆ど飲まず食わずで、か細い声で「ありがと」と呟きながら頑張ったのだが日曜日の未明天寿を全うされた。三か月付きっ切りで面倒を看られた娘さんの第一声は連休になったらどうしようと思っていましただった。内心不届きながら私も、予想外の心肺の強さに秘かに困ったなあと思っていたのだった。時々姉を手伝って介護していた妹さんは「母は先生のことが好きだった。最後まで診ていただいてよかった」。と有難いことを言ってくだすった。Iさんはなんだか十連休が来るのを知っていて、其れではこの辺でとお暇されたような気がした。偶然なのだろうが人間は天の配剤などと感じてしまう。
首相は如何に支持を取り付けて選挙を上手く戦うことしか頭にない人から目薬を指してもらっているようだが、上手く目玉に命中しただろうか。ただでさえ五メートルも離れていては難しいのに八十歳では手が震えて、額や頬を濡らすことになるだろう。
見てくれや勢いではなく、沈思黙考中身でものごとは決めたいと説いても耳に入らない人が多く、衆参同日も噂され始めた参院選には魑魅魍魎が出番が来たぞと活躍しそうだ。