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私の愛聴盤 (第29回)

2013-12-20 | 私の愛聴盤
第29回は、ボビー・ハッチャーソンの「ハプニングス」です。

ボビー・ハッチャーソン(Bobby Hutcherson 1941年1月27日 -  )
カリフォルニア州ロサンゼルス生まれ
モダン・ヴァイブラフォン奏者といえば、真っ先にミルト・ジャクソンが挙げられ、揺れるような大きなヴィブラート奏法に特徴がありますが、ボビー・ハッチャーソンは、非常に硬質でクールな響きを奏でる奏者です。
彼は1961年にニューヨークへ進出し、それまでのハード・バップの世界から一歩踏み出し、コードの束縛から解放されたモード旋法によるアドリブを展開しました。
ミルト・ジャクソン以降に出現したヴァイブラフォン奏者には、レム・ウインチェスターや、ウォルト・ディッカーソン等もいましたが、実力、創造性共にボビーが勝っています。
当時は、ハービー・ハンコックやフレディ・ハバードらと共に新主流派と呼ばれ、60年代のジャズ・シーンをリードしてきたうちの一人でもあります。

ブルーノートへの録音は15枚以上にのぼりますが、ハプニングスはその中の3枚目となります。
このアルバムの楽器編成はMJQ(MODERN JAZZ QUARTET)と同じですが、新しい感覚を持った4人によるプレイは、全く異なったタイプのサウンドとなっています。
「HAPPNINGS」 BLUENOTE 84231
   
1. AQUARIAN MOON
2. BOUQUET
3. ROJO
4. MAIDEN VOYAGE(処女航海)
5. HEAD START
6. WHEN YOU ARE NERE
7. THE OMEN
BOBBY HUTCHERSON(vib) HERBIE HANCOCK(p) 
BOB CRANSHAW(b) JOE CHAMBERS(ds) 録音 1966年2月8日

このレコードは、およそ1年前の65年3月に録音されたハービー・ハンコックのリーダー・アルバムのタイトル曲(処女航海)が入っていることでも、有名になりました。
 
他の6曲は全てボビーの作曲によるものですが、2曲目のブーケや、6曲目のホエン・ユー・アー・ニアの様に、非常に美しいメロディを持ったものや、7曲目のジ・オーメンの様にパーカッシブなもの等、変化にとんだ構成で印象に残る1枚となっています。

このレコードの「音」について、「analog 41号 2013 Autumn」の中に、モノラル盤とステレオ盤を比較視聴した記事が掲載されていました。
ここではステレオ盤に軍配を挙げていました。
  


なお、ハプニングスと同じ3リズムだけによる他のアルバムは、1979年にキングレコードにより「世界初登場シリーズ」として日の目を見た下記のものもあります。
こちらはベースが交代していますが、他は上記と同じメンバーで演奏されています。
「OBLIQUE」 BLUENOTE GXF-3061
   
BOBBY HUTCHERSON(vib) HERBIE HANCOCK(p) 
ALBERT STINSON(b) JOE CHAMBERS(ds) 録音 1967年7月21日

コメント
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