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ジュニア・マンスの最初のリーダー・アルバム

2024-09-15 | JAZZ
ソウルフルでファンキーなピアニストであるジュニア・マンスには愛聴盤が幾つかあり、過去にジャズランド・レーベルの中からSOULFUL PIANOを取り上げています。
今回掲載したのもその中の1枚で、サイドメンを含めて100枚を超えるレコーディングの中での初リーダー作品です。

「JUNIOR」 Verve MGV - 8319
  
1. A Smooth One
2. Miss Jackie's Delight
3. Whisper Not
4. Love For Sale
5. Lilacs In The Rain
6. Small Fly
7. Jubilation
8. Birk's Works
9. Blues For Beverlee
10. Junior's Tune
Junior Mance (p) Ray Brown (b) Lex Humphries (ds)
録音 1959年4月9日

収録されている各曲を聴いてみると、
2小節毎のリフで構成されている「A Smooth One」は、アタックが鋭い32小節のテーマから両手をフルに使ってのプレイとなり、後半はダイナミックに演奏を盛り上げています。
2曲目の「Miss Jackie's Delight」は、ベーシストであるジーン・ライトの作曲だけあって、レイ・ブラウンの強靱なベース・ワークが演奏を仕切っていて、続く「Whisper Not」においても、レイ・ブラウンの4つを刻む安定したベース・ランニングが力強く、ピアノはそれに乗って小気味良いプレイを聴かせてくれます。
アップ・テンポによる「Love For Sale」は、レックス・ハンフリーズの合いの手を入れるブラシのビートが効果を上げており、バラードの「 Lilacs In The Rain」は、高音部を中心としたプレイの中で装飾音やトレモロを使って美しく仕上げています。

レコードのB面に移って、「Small Fly」は、粋なメロディをスイングする演奏が心地よく、続くジュニア・マンスのオリジナルである「Jubiration」はゴスペル調の曲で、ブラウンのベースが演奏をきちっと締めて上手く纏めています。
続くガレスピーの「Birk's Works」もまたファンキーな曲ですが、ここでは豪快にスイングするピアノ・プレイが聞きものです。
スロー・テンポで演奏される「Blues For Beverlee」は、ジュニア・マンスの愛妻の名前を付けたブルースで、レイ・ブラウンの3コーラスに渡るベース・ソロが素晴らしく、最終曲の「Junior's Tune」は、エンディングに相応しくミディアム・テンポで小気味よく、さらっと仕上げています。

このアルバムは、ジュニア・マンスのソウルフルで且つブルース・フィーリングを漂わせながらの演奏集ですが、泥臭くなく洗練されていて聴いた後も清々しさが残ります。
そして、ここでは正確で強靭なベース・プレイで演奏をがっちりと支えているレイ・ブラウンと、随所でアクセントを付けながら演奏全体を引き締めているレックス・ハンフリーのドラミングが印象に残ります。


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