1997年に心筋梗塞を患い、2006年までEDだった私。
2007年にある漢方に出会い、37歳差の彼女をゲット。
日本時間11月24日、2024年F1第22戦ラスベガスGPの決勝レースが行われ、ラッセル(メルセデス)がポール・トゥ・ウインで今季2勝目、通算3勝目を飾った。
3位にサインツ(フェラーリ)が続いた。角田(RB)は9位となった。
そして5位となったフェルスタッペン(レッドブル)が2024年シーズンのドライバーズタイトルを獲得し、自身4連覇を果たした。
アメリカ合衆国ネバダ州の市街地コース、ラスベガス・ストリップ・サーキットを舞台に開催された第22戦。スタートタイヤは20台中16台がミディアムタイヤ(C4/イエロー)を選択。
一方、15番グリッドのペレス(レッドブル)、19番グリッドのボッタス(キック・ザウバー)、ピットスタートのコラピント(ウイリアムズ)の3台はハードタイヤ(C3/ホワイト)。16番グリッドのアロンソ(アストンマーティン)のみソフトタイヤ(C5/レッド)を履いた。
現地時間23日22時(日本時間24日15時)を過ぎ、気温18度、路面温度19度、湿度50%というコンディションで50周の決勝レースはスタートを迎えた。
ポールシッターのラッセルがホールショットを守る一方で、4番グリッドスタートのルクレール(フェラーリ)が抜群の蹴り出しを見せターン3で2番手に浮上。これでサインツ(フェラーリ)は3番手、ガスリー(アルピーヌ)は4番手に後退する。
7番グリッドスタートの角田は、5番フェルスタッペン、6番ノリス(マクラーレン)に続く7番手をキープ。一方8番グリッドスタートのピアストリ(マクラーレン)はヒュルケンベルグ(ハース)にかわされ9番手に後退する。
2カ所のDRSゾーンを含む3本のロングストレートを低速セクションで繋ぐレイアウトのラスベガス・ストリップ・サーキット。DRSの後押しも得たフェルスタッペンは4周目にガスリーを攻略し4番手に浮上する。
一方で4周目の最終ターンで2番手ルクレールが首位のラッセルに仕掛ける。5周目のターン1で2台はサイド・バイ・サイドとなるが、ここはラッセルがポジションを死守。ルクレールのアプローチは一旦仕切り直しとなるが、タイヤを酷使した影響もあってかここでラッセルと1秒以上のギャップが開いてしまう。
7周目のターン14でサインツがペースの下がったルクレールをかわし2番手の座を取り戻す。さらにルクレールは8周目ターン14手前のストレートでフェルスタッペンにかわされ4番手に後退。これでフェルスタッペンが3番手となり、タイトル獲得に向けて前進する。
9周目のターン14で角田がハミルトンにかわされ8番手に後退。その直後4番手ルクレールと6番手ノリスがハードタイヤに交換。そんな10周目のターン14でフェルスタッペンがサインツをかわし2番手に浮上。
サインツ、ガスリー、角田、ピアストリ(スタート違反で5秒ペナルティ有)が11周目にハードタイヤに交換。ガスリーのピットでタイムロスがあったこともあり、角田がガスリーを先行することに。
13周目にラッセル、14周目にハミルトンがハードに履き替えると、ラッセルは首位をキープ。ハミルトンは角田の前、事実上の6番手でコース復帰する。
そんななか、16周目に13番手走行中のガスリーが「ノーパワーだ!」と無線を飛ばした。アルピーヌは「モニターしている限りでは問題はない」と応えるが、その後マシンからは白煙が巻き上がり、ガスリーはガレージにマシンを納めた。予選3番手と好走を見せたガスリーだったが、失意のリタイアとなった。
17周目、ハミルトンがノリスをかわし5番手に浮上。全車が最初のピットを終え、20周目時点でラッセル、フェルスタッペン、サインツ、ルクレール、ハミルトン、ノリス、角田、ピアストリ、アルボン(ウイリアムズ)、ヒュルケンベルグというトップ10に。
メルセデス勢のレースペースは速く、ルクレールは21周目時点で2番手フェルスタッペンに10秒のギャップを築いた。また、10番グリッドから5番手までポジションを上げたハミルトンは、さらに4番手ルクレールに揺さぶりをかけ続ける。
ただ、ルクレールのストレートスピードが速く。ハミルトンはトゥ(スリップストリーム)を使うもオーバーテイクには届かない。そんななか、レースも折り返しを迎えた26周目、角田の背後につけていたピアストリが2度目のピットインを敢行する。ただ、角田はこの動きには即座に呼応することなく、背後に迫るヒュルケンベルグを抑え続けながらステイを続ける。
28周目、フェラーリはサインツとルクレールのポジションを入れ替え、ルクレールが3番手、サインツが4番手となる。その直後、2番手フェルスタッペンと5番手ハミルトンがピットイン。
サインツも2台と同じタイミングでピットに入りたかったが、チーム側の準備ができておらず、1周ステイし29周目に入ることに。角田は30周目に2度目のピットを終え、ピアストリの4秒後方でコース復帰となる。
31周目、ターン14手前のストレートでハミルトンがフェルスタッペンをかわし、ハミルトンが2番手に浮上。これでメルセデスの事実上のワンツー体制が構築された。3番手に後退したフェルスタッペンだが、ノリスの前でチェッカーを受け、ドライバーズタイトルを決めることを最優先としており、無理はしない。
一方、33周目にラッセルが2度目のタイヤ交換でハードタイヤに履き替えると、ハミルトンの11秒前でコースに復帰。ポールから盤石の走りを続ける。
34周目にヒュルケンベルグが2度目のピットに入ると、角田の1.3秒後ろでコースに戻った。角田の前にはまだ2回目のピットを終えていないローソンがいたため、RBは34周目に2台のポジションを入れ替える。
これで残り15周を迎えた段階で角田は8番手までポジションを戻すが、ヒュルケンベルグもローソンをパスして9番手に浮上。2台はテール・トゥ・ノーズの戦いを続け、2点差のRBとハースによるコンストラクターズ7位争いは熾烈を極める。
そんななか、40周目のターン14でヒュルケンベルグが角田をパス。しかし、角田は即座にポジションを取り戻す。さらには2台の背後に1秒近くペースのいいアロンソが接近するが、45周目のターン14でヒュルケンベルグが角田をオーバーテイク。これで角田は9番手に後退する。
また、42周目にはターン14でサインツがフェルスタッペンをかわし3番手の座を取り戻す。フェルスタッペンも決して無理はしないが、6番手にノリスがいることもあり、5番手のルクレールに対しては簡単には道を譲ることはしない。
ただ、46周目のターン14でルクレールが4番手に浮上。5番手に下がったフェルスタッペンだが、ノリスとのギャップは10秒近く開いていた。そのノリスにはソフトタイヤでファステストを記録するべく、ピットインの指示が飛ぶ。
スタートから完璧なレースを見せたラッセルが、50周目終わりのトップチェッカーを受け、ポール・トゥ・ウインで今季2勝目、自身通算3勝目を飾った。2位にハミルトンが続き、メルセデスがワンツー。3位にサインツが続いた。
4位ルクレール、5位フェルスタッペン、6位ノリス、7位ピアストリ、8位ヒュルケンベルグ、9位角田、10位ペレスまでがポイント獲得となった。角田はペレスの猛追を抑え切っての9位となった。なお、ファステストラップポイントの1点はファイナルラップに1分34秒876をマークしたノリスが獲得した。
そして5位に入り、通算獲得ポイントでノリスに63点差をつけたフェルスタッペンが、2024年シーズンのF1ドライバーズタイトルを決め、自身4連覇を果たすことになった。
フェルスタッペンはドライバーズタイトル獲得回数でプロスト、ベッテルと並んだ。4度の戴冠は、シューマッハー(7回)、ハミルトン(7回)、ファンジオ(5回)、プロスト(4回)、ベッテル(4回)に続くF1史上6人目となる。
次戦となる2024年F1第23戦カタールGPは、ルサイル・インターナショナル・サーキットで11月29日〜12月1日に開催される。
2024年シーズンのF1ドライバーズタイトルはフェルスタッペンで決したものの、まだコンストラクターズタイトル争いは続いている。2024年シーズンも残るはカタールGPとアブダビGPの2戦のみ。マクラーレンが首位を守り切るのか、フェラーリ、レッドブルが逆転を果たすのか、その行く末に世界中から注目が集まる。
現地時間11月3日、2024年F1第21戦サンパウロGP(ブラジルGP)の決勝レースが行われ、フェルスタッペン(レッドブル)が今季8勝目、自身通算62勝目を飾った。
2位にオコン(アルピーヌ)、3位にガスリー(アルピーヌ)が続いた。自己ベストの3番グリッドからスタートした角田(RB)は7位となった。
インテルラゴス・サーキットを舞台に開催された第21戦。決勝を前に雨は止んだが、依然として路面は濡れており、スタートタイヤは全車が浅溝のイ
ターミディエイトタイヤ(グリーン)を装着した。
ただフォーメーションラップ中、ターン4でストロール(アストンマーティン)がスピンを喫し、ウォールにタッチしてしまう。さらに、コース復帰しようと試みたのか、ストロールは舗装路ではなくグラベル上にマシンを進めてそのままスタック。10番グリッドスタートのストロールだったが、ここでリタイアとなった。
これでエクストラフォーメーションラップが導入されることになりレース周回数は1周減算に。ただ、混乱は続いた。
フォーメーションラップを終えた各車がグリッドで静止するなか、ポールシッターのノリス(マクラーレン)が、ライトがグリーン(エクストラフォーメーションラップ開始)となる前にグリッドを離れてしまうという、スタート手順違反に関する混乱もあった。
この影響もあってか、フォーメーションラップ開始が現地時間12時47分にディレイ、ノリス、そしてノリスの動きに反応して後を追うように動いたラッセル、角田、ローソンがレース後に審議されることに。
改めてフォーメーションラップを迎えると小雨が降り始めた。そんななか、気温23度、路面温度25度、湿度79%というコンディションで69周の決勝レースはスタートを迎えた。
イン側の2番グリッドスタートのラッセルがターン1のホールショットを奪うと、ノリスが2番手で続く。3番グリッドスタートの角田は4番手スタートのオコン(アルピーヌ)、5番グリッドスタートのローソン(RB)と3ワイドとなるなか、3番手を守り切る。オコンが4番手、そして混戦の最中ルクレールがローソンをパスし5番手に浮上する。
また、17番グリッドスタートのフェルスタッペンは一気に10番手までポジションを上げたが、11番グリッドスタートのペレス(レッドブル)はオープニングラップでスピンを喫し最後尾/18番手に後退と、対照的なスタートとなってしまう。
ラッセルとノリスはお互いにファステストを更新し合う走りでレースをリード。角田は7周目時点でノリスからは3秒差を開けられるも、4番手オコンに対して1.4秒差をキープする。
雨が止み、路面が乾きつつある中で角田は先行する2台のペースにはついていくことができず、13周目には4番手オコンが0.7秒差まで接近する。路面が乾くにつれて角田にとってはかなり厳しい状況となったが、14周目ごろより雨足が再び強まりを見せ、16周目にはオコンに1.8秒差をつけることに。
角田のタイヤはオーバーヒート気味だったのか、雨量が強まればラップタイムも回復。オコンの背後にはルクレール、フェルスタッペンが張り付く中、角田は3番手を守る。
そんななか、7番手走行中だったローソンがピアストリとの接触で9番手に後退する。これでピアストリには10秒のタイムペナルティが課されることになった。一方、角田は27周目にオコンにかわされ4番手に後退。その直前に、ヒュルケンベルグ(ハース)がターン1でスピンを喫しマシンを止め、バーチャル・セーフティカー(VSC)導入に。
路面の起伏により亀の子状態となっていたヒュルケンベルグはオフィシャルの手で再始動が叶ったが、のちに黒旗/失格が宣告された。
上位勢がステイするなか、ピアストリ以下後続集団が一斉ピットに滑り込みインターミディエイトに交換。トップのラッセル、2番手のノリス、そして角田はその翌周にピットインする。
雨足が強まるなか、多くの車両がインターミディエイトに履き替えるも、角田、ローソン、ペレスはウエットタイヤに交換。これでウエットを履いた角田はインターミディエイト勢とのギャップを急激に縮め、大チャンスを得る。
そのまま角田はラッセル、ノリスをかわすかと思われたが、雨が強まりコースコンディションは走行も困難な状況となり、30周目にセーフティカー(SC)導入に。
この時点でのトップ10オーダーはオコン(ステイ組)、フェルスタッペン(ステイ組)、ガスリー(ステイ組)、ノリス(インターへ交換)、ラッセル(インターへ交換)、角田(ウエットへ交換)、ルクレール(インターへ交換)、ピアストリ(インターへ交換)、アロンソ(インターへ交換)、ローソン(ウエットへ交換)となっていた。
そんななか、32周目にコラピント(ウイリアムズ)がターン14でクラッシュ。これでレースは赤旗中断となった。赤旗中はタイヤ交換が認められるため、ピットインせずにステイしていた首位オコン、2番手フェルスタッペン、3番手ガスリーの3台は大きなチャンスを得ることに。
長時間の中断を経て、レースは再開。雨脚が弱まったこともあり、全車がインターミディエイトを装着。SC先導による1周の走行を経て、ローリングスタートにより34周目から再開されたが、リスタートで角田がオーバーラン。ルクレールとピアストリに先行を許し、8番手に後退する。
角田以外にもノリスをはじめ数台がコースオフを喫するシーンもあり、リスタート直後はインターミディエイトでは厳しい雨量だったが、雨は数周で収まると予測され、全車インターミディエイトで周回を続けた。
一方、トップでクリアラップを取れるオコンは快走を続け、残り30週となった39周目にはフェルスタッペンに2.7秒のギャップを築いていた。そんな39周目のターン8でサインツがタイヤバリアにクラッシュし、再びSC導入に。
43周目にリスタートを迎えると、フェルスタッペンがターン1でオコンのインに飛び込みトップに浮上する。また、4番手につけていたノリスはターン1でオーバーランを喫し、角田の前7番手まで後退する。
46周目、マクラーレンはチームオーダーを発動し、ノリスが6番手、ピアストリが7番手へとポジションを入れ替える。一方、トップに浮上したフェルスタッペンは視界もクリアななか、2番手オコンとのギャップを一気に広げ、47周目から3周連続でファステストを更新する。
そんななか、51周目のターン13でピアストリがオーバーラン。これで角田が52周目のターン1でオーバーテイクの機会を伺うが、ここでは先行ならず。そこからはピアストリのペースについていくことができず、60周目を迎えることには6秒までギャップが広がってしまった。
レース終盤は上位勢も均衡状態が続くなか、ローソン、ハミルトン、ペレスによる9番手争いが白熱。ファイナルラップまでテール・トゥ・ノーズの戦いが続いたが、ここはローソンが守り切った。
17番グリッドスタートのフェルスタッペンが69周目終わりのトップチェッカーを受け、今季8勝目、自身通算62勝目を飾った。2位にオコン、3位にガスリーが続いた。なお、ダブル表彰台獲得によりアルピーヌはコンストラクターズ選手権でハースとRBを上回り6位に浮上を果たしている。
4位ラッセル、5位ルクレール、6位ノリスが続いた。7位角田、ピアストリは7番手でチェッカーを受けたが、ローソンへの追突による10秒ペナルティを受けて8位に後退。9位ローソン、10位ハミルトンまでがポイント獲得となった。
次戦となる2024年F1第22戦ラスベガスGPは、アメリカ・ネバダ州の市街地コース、ラスベガス・ストリップ・サーキットで11月21〜23日に開催される。
現地時間10月27日、2024年F1第20戦メキシコシティGPの決勝レースが行われ、サインツ(フェラーリ)がポール・トゥ・ウインで今季2勝目/通算4勝目を飾った。
2位にノリス(マクラーレン)、3位にルクレール(フェラーリ)が続いた。角田(RB)はリタイアとなった。
標高約2300メートルという高地に位置するアウトドローモ・エルマノス・ロドリゲスを舞台に開催された第19戦。スタートタイヤは20台中14台がミディアムタイヤ(C4/イエロー)を選択。一方、12番グリッドのローソン(RB)を筆頭に後続の6台はハードタイヤをチョイスした。
気温20度、路面温度37度、湿度52%となるなか、71周の決勝レースはスタートを迎えた。
フロントロウ2番グリッドのフェルスタッペン(レッドブル)が抜群の蹴り出しでトップ浮上。2番手にポールシッターのサインツ、3番手にノリスが続いて最初のシケインを迎えた。
そんななか、後方では波乱。ターン1のブレーキング時にサイド・バイ・サイドとなった角田とアルボン(ウイリアムズ)が接触し、角田はホームストレート横のウォールにクラッシュ。アルボンも左フロントを損傷し、ターン3を立ち上がった2本目のストレートでマシンを止めた。
予選のクラッシュからチームの懸命な修復を経て決勝に臨んだ角田だったが、スタート直後にレースを終えることに。なお、アルボンと角田のリタイアにより、ハードタイヤ勢首位のローソンが入賞圏内の10番手に浮上する。
このアクシデントで1周目からセーフティカー(SC)導入となった。なお、18番グリッドから13番手までジャンプアップしたメキシコ出身のペレスだったが、スタート違反で5秒のタイムペナルティを課せられることに。
レースは7周目に再開されるとフェルスタッペンが隊列をリード。ただ、DRS区間が3カ所あるアウトドローモ・エルマノス・ロドリゲスなだけに、8周目よりDRS使用可能となると、9周目のターン1でサインツがトップの座を取り戻す。
さらに10周目のターン4でノリスがフェルスタッペンに仕掛けた。ここでフェルスタッペンがノリスをコース外に出すようなライン取りをとった。接触を避けるべくノリスはターン5をインカットするかたちでコース外に。
さらに続くターン8でふたたび2台はサイド・バイ・サイドとなり、揃ってコースオフ。この間に4番グリッドスタートのルクレールが2番手に浮上する。
そして13周目のターン4でふたたびフェルスタッペンがノリスをコース外に追いやり、3番手をキープした。ただ、そんなフェルスタッペンに対し10秒と10秒、計20秒という重いタイムペナルティが課されることになった。ペナルティの連絡を無線で受けたフェルスタッペンは「素晴らしいね」と返事をした。
16周目、今回が400グランプリの記念レースとなったアロンソ(アストンマーティン)がマシンをガレージに収めてリタイアとなった。
そんななか、11番手までポジションを上げたペレスがローソンの背後に着いた。しかし、ローソンはターン4、ターン6と続いたサイド・バイ・サイドと接触の末、ペレスの猛攻を退ける。
同じレッドブルグループ傘下のドライバーによる遠慮のないバトルは見応えがあったが、ペレスはサイドポッドに穴が空いたほか、いくつかの空力パーツを失うことに。
27周目に3番手フェルスタッペンがピットインし、タイヤをミディアムに交換。ピットでのペナルティ消化のため20秒静止し、停車時間は24秒に及ぶと15番手でコース復帰を果たした。
フェルスタッペンとノリスの攻防もあって早々にワンツーを構築したフェラーリ勢は好ペースを刻み続け、サインツ、ルクレール、それぞれが単独走行を続けた。ルクレールが31周目、サインツが33周目にミディアムに履き替えてからも、フェラーリ勢はワンツーをキープする。
38周目、ターン1でフェルスタッペンがローソンをかわし7番手に浮上する。ハードタイヤスタート勢上位のローソンは40周目にミディアムタイヤに履き替えると、ローソンが最後尾17番手でコース復帰となった。
ここからタイヤ戦略の異なる車両を次々とかわし、入賞圏内に舞い戻る戦略のはずだったが、思うようにオーバーテイクが続かず、ローソンは11番手のストロール(アストンマーティン)に仕掛けるなかでミディアムタイヤを酷使してしまう。
残り12周を迎えた59周目、バックマーカーの処理でタイムをロスした2番手ルクレールの1.2秒後方に3番手ノリスが接近。61周目にノリスがファステストを更新し、ルクレールのDRS圏内に入る。
そんななか、62周目の最終ターンでリヤが暴れたルクレールがオーバーラン。あわやクラッシュかと思われたが、幸いルクレールは3番手で走行を続ける。これで2番手に浮上したノリスはさらに68周目に1分19秒691という好タイムを刻むが、トップのサインツまでは8秒近いギャップが開いており、猛追はここまで
71周目を終えたサインツがトップチェッカーを受け、ポール・トゥ・ウインで今季2勝目/通算4勝目を飾った。4.705秒差の2位にノリスが続き、3位にルクレールが続いた。
なお、70周目にルクレールとペレスがソフトタイヤ(C5/レッド)に履き替えてファイナルラップのファステストラップ獲得に動いたが、1分18秒336をマークしたルクレールがファステストの1点を手にした。
4位ハミルトン(メルセデス)、5位ラッセル(メルセデス)、6位フェルスタッペン、7位マグヌッセン(ハース)、8位ピアストリ、9位ヒュルケンベルグ(ハース)、10位ガスリー(アルピーヌ)までがポイント獲得。これにより、フェラーリがレッドブルを上回り、コンストラクターズ2位に浮上している。
ローソンは好バトルを見せるも66周目にはコラピントとの接触でフロントウイングを破損。戦略が外れたことに加え、緊急ピットインを余儀なくされたことで16位となり、ポイントを手にすることはできなかった。
次戦となる2024年F1第21戦サンパウロGPは、ブラジルのインテルラゴス・サーキットで11月1〜3日に開催される。
現地時間10月20日、2024年F1第19戦アメリカGPの決勝レースが行われ、ルクレール(フェラーリ)が今季3勝目/キャリア8勝目を飾った。
2位にサインツ(フェラーリ)、3位にフェルスタッペン(レッドブル)が続いた。角田(RB)は14位、ローソン(RB)は9位となった。
テキサス州オースティン近郊に位置するサーキット・オブ・ジ・アメリカズを舞台に開催された第19戦。スタートタイヤは20台中15台がミディアムタイヤ(C3/イエロー)を選択。13番グリッドのストロール(アストンマーティン)を筆頭にメルセデス勢2台を含む後方スタートの5台がハードタイヤ(C2/ホワイト)をチョイスした。
気温28度、路面温度47度、湿度38%となるなか、56周の決勝レースはスタートを迎えた。ターン1でフェルスタッペンがポールスタートだったノリス(マクラーレン)のインに飛び込み、サイド・バイ・サイドとなった2台はターン1出口でコース外に出て失速。その間隙をついた4番グリッドスタートのルクレールがラインをクロスさせ、インからトップに浮上する。
2番手フェルスタッペン、3番手サインツ、4番手ノリスというオーダーでオープニングラップを終えた。しかし3周目、17番グリッドから12番手まで一気にポジションを上げていたハミルトン(メルセデス)が、ターン19で単独スピンを喫しグラベルにスタック。これでセーフティカー(SC)導入となる。
なお、10番グリッドスタートの角田は好スタートを決めてペレス(レッドブル)、アロンソ(アストンマーティン)をかわし8番手に浮上した。
レースは6周目に再開。19番グリッドからスタートで13番手まで一気に浮上したローソンが、ストロールをターン2でオーバーテイクし、ハードタイヤ勢最上位の12位につけることに。
ミディアムタイヤのデグラデーション(性能劣化)が出始めた11周目、ローソンがターン12でアロンソをパスし11番手に浮上する。コンディションにマッチしたハードタイヤを履くローソンは続けて10番手のヒュルケンベルグ(ハース)との間合いを縮める。
一方、2番手を走るフェルスタッペンはルクレールとのギャップを縮めることができない。2台の差は14周目には6秒まで広がった。
17周目、ターン12でペレスが角田をオーバーテイクし、角田は9番手に後退する。続けて角田の背後にはヒュルケンベルグ(ハース)がピタリとついたこともあり、角田は18周目終わりにハードタイヤに履き替えた。
上位勢では21周目終わりに3番手のサインツがハードタイヤに履き替えたが、そのほかの車両は1ストップを視野にファーストスティントを引っ張る戦略を選択し走行を続けた。
ルクレールから11秒差をつけられていた2番手フェルスタッペンが25周目終わりにハードタイヤに履き替えると、サインツが易々とフェルスタッペンをアンダーカット。
フェルスタッペンが動くのを待っていたのか、翌26周目終わりにはトップのルクレールがハードタイヤに替え、フェラーリ勢が事実上のワンツー体制構築に成功する。
一方、マクラーレン勢はミディアムタイヤでのファーストスティントを長めに取る作戦に出たが、31周目にはハードタイヤに履き替えたルクレールが見た目上2番手のピアストリ(マクラーレン)をターン12でオーバーテイクする。
31周目終わりにノリス、32周目終わりにピアストリがハードタイヤに替え、残り24周という状況でルクレール、サインツ、フェルスタッペン、ノリス、ピアストリというトップ5オーダーとなった。
セカンドスティントにおいて、最もタイヤの状況がフレッシュなマクラーレン勢がいかに追い上げるかに注目が集まった。残り24周時点でノリスはルクレールから17秒差、ピアストリは24秒差という状況だった。
37周目終わりにローソンがミディアムタイヤに履き替えると、ローソンは角田の眼前となる12番手でコースに復帰する。これに対し、角田は「なんでこうなったの?」と無線を飛ばす。
なお、角田はこの少し前にターン12でアレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)をかわした際に、アルボンをコース外に追いやったとして5秒のタイムペナルティを受けることが決まっていた。
フレッシュなミディアムタイヤを履いたローソンはガスリーを39周目のターン12でガスリーをかわすと10番手に浮上。さらに、同じくハードタイヤスターだったコラピント(ウイリアムズ)がピットインし、ローソンは9番手に浮上する。
そんななか、41周目に11番手につけていた角田がターン1で単独スピンを喫し、これで順位を大きく下げてしまう。ローソンが好走を見せる中、角田とっては厳しい展開となってしまった。
トップを走るルクレール、2番手サインツのフェラーリ勢は後続を引き離す一方で、3番手フェルスタッペンの背後にノリスが接近する。6周ほどタイヤアドバンテージがあるノリスだったが、すでに10周以上走行したハードタイヤということもあり、DRSの後押しがあってもなかなかフェルスタッペンをかわすには至らない。
47周目からはフェルスタッペンとノリスの見応えのあるサイド・バイ・サイドが数周にわたり展開された。ドライバーズランキングを争うふたりによる激しい直接対決の末、52周目のターン12でノリスがコース外に出つつ、アウトからフェルスタッペンをオーバーテイクしポジションを上げる。
フェルスタッペンは「コース外からのオーバーテイクだから順位を戻さないとダメだ!」と無線を飛ばし、ノリスは「エイペックスでは僕が前にいたよね」と無線。この件はレーススチュワードに審議されることに。
56周目を終えたルクレールがトップチェッカーを受け、今季3勝目/キャリア8勝目を飾った。2位にサインツが続き、フェラーリがワンツー・フィニッシュを遂げた。
暫定3番手でノリスがチェッカーを受けたが、チェッカー目前にノリスに対し5秒のタイムペナルティが下り、フェルスタッペンが3位、ノリスは4位となった。
5位ピアストリ、6位ラッセル、7位ペレス、8位ヒュルケンベルグ、9位ローソン、10位コラピントまでがポイント獲得。ローソンは約1年ぶりの決勝で最後列からの入賞という印象的なレースを見せた。角田は好スタートを決めるも14位チェッカーとなった。
次戦となる2024年F1第20戦メキシコシティGPは、アウトドローモ・エルマノス・ロドリゲスで10月26〜28日に開催される。
9月22日、2024年F1第18戦シンガポールGPの決勝レースが行われ、ノリス(マクラーレン)が今季3勝目/キャリア3勝目を、今季2度目のポール・トゥ・ウインで飾った。
2位にフェルスタッペン(レッドブル)、3位にピアストリ(マクラーレン)が続いた。角田(RB)は12位となった。
マリーナベイ市街地サーキットを舞台にナイトレースとして開催された第18戦。今回はターン14から16までの区間に4つ目のDRSゾーンが追加されるといった変化もあるなかで開催された。
スタートタイヤは20台中14台がミディアムタイヤ(C4/イエロー)を選択するなか、3番グリッドのハミルトン(メルセデス)、16番グリッドのリカルド(RB)がソフトタイヤ(C5/レッド)をチョイス。
一方、14番グリッドのマグヌッセン(ハース)、17番グリッドのストロール(アストンマーティン)、そして最後列に並んだキック・ザウバー勢はハードタイヤ(C3/ホワイト)を装着した。
気温31度、路面温度37度、湿度75%となるなか、62周の決勝レースはスタートを迎えた。今季これまでポールスタートから順位を落とすことの多かったノリスだったが、ターン1のホールショットを守ると、そのままオープニングラップをトップで終えた。
一方、8番グリッドスタートの角田はスタートで大きく出遅れ、ルクレール(フェラーリ)、コラピント(ウイリアムズ)、ペレス(レッドブル)にかわされ11番手で2周目を迎えることに。
スタート直後は至るところでサイド・バイ・サイドが繰り広げられたが、上位7台はスタートポジションのまま序盤の周回が続いた。ノリスが早々に後続を引き離しにかかるなか、3番手ハミルトンの背後に4番手ラッセル(メルセデス)が接近する。
ソフトタイヤのハミルトンはタイヤ温存に徹し、ラッセルはハミルトンのペースに付き合うかたちに。ただラッセルは市街地コースでチームメイトにオーバーテイクを仕掛けるというリスクを避け、ハミルトンの2秒以内をキープする。しかし、トップのノリス、2番手のフェルスタッペンとは徐々にギャップが開いてしまう。
11番手の角田は12番手サインツ(フェラーリ)とテール・トゥ・ノーズの戦いを繰り広げていた。14周目にサインツがハードタイヤに履き替えるが、角田はここでサインツの動きに反応せず、コースにステイする。
そんななか、タイヤ交換を終えてサインツの背後につけていたアルボンが「オーバーヒート」によりスローダウン。16周目にマシンをガレージに収めてリタイアとなってしまう。
ソフトタイヤで3番手につけていたハミルトンは18周目にハードタイヤに交換。これでラッセルの眼前はクリアになったが、この時点でフェルスタッペンには11秒、ノリスには24秒のギャップを開けられていた。
周回数が20周を超えると、フェルスタッペンも1分38秒台前半というペースまで落ちてしまう。ただ、ノリスは依然として1分36秒〜37秒台前半をキープし、ミラーにフェルスタッペンを写さない。
そんなノリスに対して、マクラーレンは「上位勢で一番最初にピットに入りたくないからタイヤを温存してくれ」と無線を飛ばす。もし真っ先にピットに入り、直後にセーフティカー(SC)が入ってしまうと、一気にポジションを失うことになるため、チーム側はリスクを避けたい。
ただ、ノリスは依然として1分37秒前半をキープし、フェルスタッペンに毎周1秒のギャップを広げると、26周目に2台のギャップは20秒に達した。
29周目、ハミルトンに代わり3番手につけていたラッセルがハードタイヤに交換。ハミルトンの前でコース復帰し、チームメイトをオーバーカットすることに。ハードタイヤに履き替えて以降ペースが伸びないハミルトンは「クルマがおかしい」という無線を飛ばす場面も。
30周目にフェルスタッペン、31周目にノリスがピットインする。ノリスは29周目のターン14でフロントウイングの左端がウォールとタッチするミスがあったが、車両に大きなダメージはなく、フェルスタッペンに20秒のギャップを築いたままトップでコースに復帰する。
予選で見せたノリスの驚速ぶりは決勝でも健在で、国際映像にもほとんど捉えられない状況が続いた。一方、角田は34周目にミディアムからソフトタイヤに交換する。
39周目、全車が1回のタイヤ交換を終えた時点でノリス、フェルスタッペン、ラッセル、ハミルトン、ピアストリ、サインツ、アロンソ(アストンマーティン)、ルクレール(フェラーリ)というトップ8となった。続く40周目、フレッシュタイヤのピアストリがハミルトンを交わし4番手に浮上する。
ソフトタイヤの角田は自己ベストを更新する走りでリカルドの背後についた。ただ、RB陣営はミディアムタイヤで30周走行し、ペースが大幅に下がったリカルドと角田のポジションを入れ替えるという判断を瞬時には下せず、角田も無線の語気が強まるシーンも。
42周目にリカルドがポジションを譲ると、その翌周には角田はリカルドに6秒のギャップを築いた。約20秒先を走る11番手コラピントの背中を捉えるべく、角田のプッシュラップが続く。
一方、4番手のピアストリは続けてラッセルを射程圏内に捉えると、45周目のターン7で易々とアウト側からオーバーテイクし3番手に浮上する。この時点でノリスとは43秒のギャップが開いていたものの、マクラーレン2台が表彰台圏内に揃うことに。
また、50周目のターン7でルクレールがハミルトンを攻略し5番手に浮上。ピアストリ同様比較的タイヤがフレッシュなルクレールは、続けて4番手ラッセルの背中を追う。
そして55周目には角田とコラピントのギャップが11秒まで縮まった。角田は20周を走行したソフトタイヤで自己ベストを更新するなど、タイヤをマネジメントしつつプッシュを続ける。ただ、残り3周を迎えるころには角田のソフトタイヤもデグラデーション(性能劣化)が顕著に現れ、タイムがわずかに落ち始める。
62周目を終え、ノリスがトップチェッカーを受け、今季3勝目/キャリア3勝目を飾った。2位にフェルスタッペン、3位にピアストリが続いた。フェルスタッペンは第15戦オランダGP以来3戦ぶりの表彰台獲得となった。
4位ラッセル、5位ルクレール、6位ハミルトン、7位サインツ、8位アロンソ、9位ニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)、10位ペレスまでがポイント獲得となった。角田はコラピントに2.508秒届かず12位となった。
なお、ファステストラップは終盤にソフトタイヤに履き替えたリカルドが獲得している。リカルドのファステスト獲得により、予選ポールポジション、全ラップリードを記録していたノリスのグランドスラム初達成は持ち越しとなった。
次戦となる2024年F1第19戦アメリカGPは、テキサス州オースティン近郊に位置するサーキット・オブ・ジ・アメリカズで10月18〜20日に開催される。