清々しい青空が広がるモンテカルロの海を背景
にした市街地サーキットで28日(日)、2017年FIA
F1世界選手権第6戦モナコGP決勝が開催され、
フェラーリのベッテルが逆転優勝を飾った。
土曜日に行われた予選は100分の数秒を争う大
混戦となり、集中力を切らさず最速ラップをたたき
出したフェラーリのライコネンが9年ぶりのポール
ポジションを獲得。ライコネンに0.043秒届かな
かった相棒のベッテルがフロントローに並び、トッ
プに0.045秒差だったメルセデスのボッタスが3番
グリッドに着いた。
今シーズン初めて2台揃って予選トップ10入りを
決めたマクラーレンはバンド―ルン(予選10番手)
が前戦のペナルティとして3グリッド降格となり、イ
ンディ500に出場するアロンソの代打として一度限
りのコックピット復帰を果たしたバトン(予選9番
手)はターボチャージャーとMGU-H の交換により
合計15グリッド降格処分をを受けている。スタート
位置はバンド―ルンが12番手、バトンは最後尾
20番手に並ぶ予定だったが、セットアップを変更
してピットレーンからのスタートとなった。
また、ザウバーのエリクソンがギアボックス交換
により5グリッド降格処分を受けたが、予選20番
手だったため、スタート位置はバトンのペナルティ
を踏まえても19番手と変わらない。
モナコの市街地をめぐるコースの1周は3.337㎞、
レースは78周で争われた。今年のモンテカルロは
週末を通して快晴に恵まれ、好天の下、気温
26℃、路面温度52℃、湿度46%のドライコンディ
ションでスタート時刻を迎える。
シグナル消灯と同時に全車が無事に発進。第1
コーナーをライコネンが先頭で通過し、ピット
スタートのバトンもすぐに隊列に追いついた。オープ
ニングラップを終えてザウバーのウェーレインと
バトンがピットインし、タイヤを交換。スーパーソフ
トでスタートしたウェーレインは新品のウルトラソ
フトに、予選トップ10入りしたバトンはQ2で使用し
たウルトラソフトから新品のスーパーソフトに履き替えている。
フェラーリ勢が好ぺースを刻む中、ボッタスが少し
ずつ先頭の2台から遅れ始めるが、後続のレッド
ブル勢よりもラップタイムは良かったため、タイヤ
をケアしながらライバルに遅れぬようマシンパ
フォーマンスの引き出しに懸命だ。
先頭集団が16周目に入る頃、ルノーのヒュルケン
ベルグをギアボックストラブルが襲う。白煙を上
げながら走行するとヒュルケンベルグに対し、
チームは停車を指示。ポルティエのエスケープ
ゾーンにマシンを運んでレースを終えた。
26周目になると先頭のライコネンが最後尾のバト
ンに追いつき、バックマーカーを対処する間に
ベッテルやボッタス、レッドブル勢に接近を許した
が2台を周回遅れにした後はペースを取り戻して
いる。
上位勢で最初に動いたのはレッドブル。メルセデ
スとボッタスの動きを見ながら、33周目にフェルス
タッペンのピットストップを完了した。その1周後に
はボッタスが同様にタイヤ交換を済ませ、ラップ
リーダーのライコネンが35周目にスーパーソフト
タイヤに履き替えている。
暫定トップに立ったベッテルと2番手に上がったリ
カルドが猛チャージをかけ、先にピットインしたリ
カルドはフェルスタッペンに加えてボッタスまでを
も上回り、3番手の位置でコースに復帰。さらに
ステイアウトを続けたベッテルはファステストラッ
プを連発して39周目の最後にタイヤ交換を完了し
た。ベッテルがピットレーンを出たタイミングでまだ
ライコネンはホームストレートに達したばかりで、
第2スティントのラップリーダーの座はベッテルが
奪っている。
第1スティントを最も長く走ったのは12番手スター
トだったメルセデスのハミルトン。47周目に入って
スーパーソフトタイヤに交換した後、7番手の位置
で隊列に加わった。
2番手に下がったライコネンは第2スティントで大
きくペースダウンし、ベッテルよりも1秒遅いラップ
タイムで周回するが、後ろのリカルドが加速する
とそれに対応するかのようにペースを上げてお
り、プッシュすればベッテルと同程度のペースを
出せる様子をうかがわせた。
また、複数のドライバーがパンクチャーを抱えて
緊急ピットストップを強いられており、各チームの
無線ではターン1付近の路面に欠陥が発生したと
の情報が伝えられている。パンクチャーと路面破
損の因果関係は分かっていないが、ドライバーた
ちは慎重な走行が求められた。
終盤に入っても大きなアクシデントなくレースが展
開していたものの、60周目に入ったところで、
ウェーレインがクラッシュを喫する。ポルティエで
後方からバトンがインを突いたところ、ザウバーマ
シンの横っ腹に突っ込んでしまい、その衝撃で
ウェーレインのマシンはバリア側に向かって横
転。黄旗が振られてすぐにセーフティカーが出動
した。バトンもダメージを負っていたが、ひとまず
現場を離れてトンネンを抜け、その先のエスケー
プゾーンまでマシンを運んでリタイヤしている。
ウェーレインに目立ったケガはなく、救出後は自
力で歩いてメディカルカーに乗り込んだ。
セーフティカーは66周目の終わりに解除される
も、直後のターン1でフォース・インディアのペレス
にインを突かれたバンド―ルンがコーナーを曲が
り切れずにバリアに直進。入賞圏内の10番手を
走っていただけに無念のリタイヤとなった。
さらに、ペレスはラスカスでもオーバーテイクを仕
掛けようとインを突いたが、ここではクビアトのト
ロ・ロッソマシンと接触してしまう。当時、ペレスは
チームから無線連絡を受けていたようで「僕にク
ラッシュしてほしいの?」と不満をあらわに・・・。ク
ビアトは走行を続けていたが、ダメージが大き
かったようでその後にマシンを止めて戦線離脱し
た。この一件はレース後に審議が行われることに
なっている。
表彰台をかけた争いはファイナルラップまでもつ
れ込んだが、抜けないコースの代表格であるモナ
コで逆転はかなわず、ベッテルがトップでチェッ
カーを受けた後、ライコネンが2位、リカルドが3位
で表彰台に上った。
4位以下、入賞はボッタス、フェルスタッペン、サイ
ンツ(トロ・ロッソ)、ハミルトン、グロージャン(ハー
スF1 )、マッサ(ウィリアムズ)、マグヌッセン(ハー
スF1)だ。
ルノーのパーマー、フォース・インディアのオコン
とペレスが完走、ウィリアムズのストロールとクビ
アトはそれぞれ14位と15位で完走扱いとなった。
モナコでのマクラーレン・ホンダは、不運にも2台と
もリタイヤでした。
インディ500に挑戦したマクラーレン・ホンダ・アン
ドレティのアロンソも一時はトップを走っていまし
たが、エンジントラブルでリタイヤ。
アロンソのチームメイトとして共にインディ500に挑
んだ佐藤琢磨がトップチェッカーを受けて勝利の
美”牛乳”を味わい、Hondaに喜びの優勝をもたらした。
インディ500で日本人が優勝したのは初めてのこ
とであり、琢磨にとってインディカーシリーズでは2
勝目。
F1でも、マクラーレン・ホンダに結果を出してもら
いたいですね!
にした市街地サーキットで28日(日)、2017年FIA
F1世界選手権第6戦モナコGP決勝が開催され、
フェラーリのベッテルが逆転優勝を飾った。
土曜日に行われた予選は100分の数秒を争う大
混戦となり、集中力を切らさず最速ラップをたたき
出したフェラーリのライコネンが9年ぶりのポール
ポジションを獲得。ライコネンに0.043秒届かな
かった相棒のベッテルがフロントローに並び、トッ
プに0.045秒差だったメルセデスのボッタスが3番
グリッドに着いた。
今シーズン初めて2台揃って予選トップ10入りを
決めたマクラーレンはバンド―ルン(予選10番手)
が前戦のペナルティとして3グリッド降格となり、イ
ンディ500に出場するアロンソの代打として一度限
りのコックピット復帰を果たしたバトン(予選9番
手)はターボチャージャーとMGU-H の交換により
合計15グリッド降格処分をを受けている。スタート
位置はバンド―ルンが12番手、バトンは最後尾
20番手に並ぶ予定だったが、セットアップを変更
してピットレーンからのスタートとなった。
また、ザウバーのエリクソンがギアボックス交換
により5グリッド降格処分を受けたが、予選20番
手だったため、スタート位置はバトンのペナルティ
を踏まえても19番手と変わらない。
モナコの市街地をめぐるコースの1周は3.337㎞、
レースは78周で争われた。今年のモンテカルロは
週末を通して快晴に恵まれ、好天の下、気温
26℃、路面温度52℃、湿度46%のドライコンディ
ションでスタート時刻を迎える。
シグナル消灯と同時に全車が無事に発進。第1
コーナーをライコネンが先頭で通過し、ピット
スタートのバトンもすぐに隊列に追いついた。オープ
ニングラップを終えてザウバーのウェーレインと
バトンがピットインし、タイヤを交換。スーパーソフ
トでスタートしたウェーレインは新品のウルトラソ
フトに、予選トップ10入りしたバトンはQ2で使用し
たウルトラソフトから新品のスーパーソフトに履き替えている。
フェラーリ勢が好ぺースを刻む中、ボッタスが少し
ずつ先頭の2台から遅れ始めるが、後続のレッド
ブル勢よりもラップタイムは良かったため、タイヤ
をケアしながらライバルに遅れぬようマシンパ
フォーマンスの引き出しに懸命だ。
先頭集団が16周目に入る頃、ルノーのヒュルケン
ベルグをギアボックストラブルが襲う。白煙を上
げながら走行するとヒュルケンベルグに対し、
チームは停車を指示。ポルティエのエスケープ
ゾーンにマシンを運んでレースを終えた。
26周目になると先頭のライコネンが最後尾のバト
ンに追いつき、バックマーカーを対処する間に
ベッテルやボッタス、レッドブル勢に接近を許した
が2台を周回遅れにした後はペースを取り戻して
いる。
上位勢で最初に動いたのはレッドブル。メルセデ
スとボッタスの動きを見ながら、33周目にフェルス
タッペンのピットストップを完了した。その1周後に
はボッタスが同様にタイヤ交換を済ませ、ラップ
リーダーのライコネンが35周目にスーパーソフト
タイヤに履き替えている。
暫定トップに立ったベッテルと2番手に上がったリ
カルドが猛チャージをかけ、先にピットインしたリ
カルドはフェルスタッペンに加えてボッタスまでを
も上回り、3番手の位置でコースに復帰。さらに
ステイアウトを続けたベッテルはファステストラッ
プを連発して39周目の最後にタイヤ交換を完了し
た。ベッテルがピットレーンを出たタイミングでまだ
ライコネンはホームストレートに達したばかりで、
第2スティントのラップリーダーの座はベッテルが
奪っている。
第1スティントを最も長く走ったのは12番手スター
トだったメルセデスのハミルトン。47周目に入って
スーパーソフトタイヤに交換した後、7番手の位置
で隊列に加わった。
2番手に下がったライコネンは第2スティントで大
きくペースダウンし、ベッテルよりも1秒遅いラップ
タイムで周回するが、後ろのリカルドが加速する
とそれに対応するかのようにペースを上げてお
り、プッシュすればベッテルと同程度のペースを
出せる様子をうかがわせた。
また、複数のドライバーがパンクチャーを抱えて
緊急ピットストップを強いられており、各チームの
無線ではターン1付近の路面に欠陥が発生したと
の情報が伝えられている。パンクチャーと路面破
損の因果関係は分かっていないが、ドライバーた
ちは慎重な走行が求められた。
終盤に入っても大きなアクシデントなくレースが展
開していたものの、60周目に入ったところで、
ウェーレインがクラッシュを喫する。ポルティエで
後方からバトンがインを突いたところ、ザウバーマ
シンの横っ腹に突っ込んでしまい、その衝撃で
ウェーレインのマシンはバリア側に向かって横
転。黄旗が振られてすぐにセーフティカーが出動
した。バトンもダメージを負っていたが、ひとまず
現場を離れてトンネンを抜け、その先のエスケー
プゾーンまでマシンを運んでリタイヤしている。
ウェーレインに目立ったケガはなく、救出後は自
力で歩いてメディカルカーに乗り込んだ。
セーフティカーは66周目の終わりに解除される
も、直後のターン1でフォース・インディアのペレス
にインを突かれたバンド―ルンがコーナーを曲が
り切れずにバリアに直進。入賞圏内の10番手を
走っていただけに無念のリタイヤとなった。
さらに、ペレスはラスカスでもオーバーテイクを仕
掛けようとインを突いたが、ここではクビアトのト
ロ・ロッソマシンと接触してしまう。当時、ペレスは
チームから無線連絡を受けていたようで「僕にク
ラッシュしてほしいの?」と不満をあらわに・・・。ク
ビアトは走行を続けていたが、ダメージが大き
かったようでその後にマシンを止めて戦線離脱し
た。この一件はレース後に審議が行われることに
なっている。
表彰台をかけた争いはファイナルラップまでもつ
れ込んだが、抜けないコースの代表格であるモナ
コで逆転はかなわず、ベッテルがトップでチェッ
カーを受けた後、ライコネンが2位、リカルドが3位
で表彰台に上った。
4位以下、入賞はボッタス、フェルスタッペン、サイ
ンツ(トロ・ロッソ)、ハミルトン、グロージャン(ハー
スF1 )、マッサ(ウィリアムズ)、マグヌッセン(ハー
スF1)だ。
ルノーのパーマー、フォース・インディアのオコン
とペレスが完走、ウィリアムズのストロールとクビ
アトはそれぞれ14位と15位で完走扱いとなった。
モナコでのマクラーレン・ホンダは、不運にも2台と
もリタイヤでした。
インディ500に挑戦したマクラーレン・ホンダ・アン
ドレティのアロンソも一時はトップを走っていまし
たが、エンジントラブルでリタイヤ。
アロンソのチームメイトとして共にインディ500に挑
んだ佐藤琢磨がトップチェッカーを受けて勝利の
美”牛乳”を味わい、Hondaに喜びの優勝をもたらした。
インディ500で日本人が優勝したのは初めてのこ
とであり、琢磨にとってインディカーシリーズでは2
勝目。
F1でも、マクラーレン・ホンダに結果を出してもら
いたいですね!