18日(日)、シルバーストーン・サーキットを舞台に開催されたシーズン第10戦イギリスGP決勝レースは、スタート直後にレッドブルのフェルスタッペンがクラッシュを喫して離脱を余儀なくされ、その要因となる接触を引き起こしたとしてタイムペナルティを受けながらもメルセデスのハミルトンが優勝を果たした。
新たにスプリントクオリファイイングが導入された今年のイギリスGPはグランプリ初日の金曜日に予選が行われ、ハミルトンがトップ、フェルスタッペンが2番手につけて100kmのスプリントクオリファイイングに臨み、スタートダッシュを決めたフェルスタッペンがトップフィニッシュ。ハミルトンはポジションを奪い返せずに2番手となり、3番手にはもう1台のメルセデスを駆るボッタスがつけた。
スプリントクオリファイイングを9番手で終えていたウィリアムズのラッセルはフェラーリのサインツをコース外に押しやったとしてセッション後に3グリッド降格処分を受けており、決勝レースは12番グリッドに並ぶことになった。そのため、アルピーヌのオコン、サインツ、アルファタウリのガスリーはスタート位置がひとつずつ繰り上がっている。
また、スプリントクオリファイイング導入により、レーススタート時のタイヤが自由に選択できるとあって、注目された各陣営のタイヤ戦略は新品かユーズドの違いはあるものの、ほぼ全員がミディアムタイヤをチョイス。唯一、スプリントクオリファイイングをリタイアし、ピットレーンスタートを選択したレッドブルのセルジオ・ペレスがハードタイヤを履いた。
スプリントクオリファイイングではピレリが用意したミディアムタイヤ(C2)を選んだドライバーが大半だったとはいえ、ソフトのC3を履いたドライバーが蹴り出しでポジションアップを成功させていた。ピレリはシルバーストーンにC1からC3の最も硬いコンパウンドの組み合わせを持ち込んでいる。
快晴の下、気温29℃、路面温度52.1℃、湿度38.2%のドライコンディションでフォーメーションラップに臨んだ後、ポールシッターのフェルスタッペンとフロントロースタートのハミルトンの直接対決となったスタートは、ターン1にかけてハミルトンがサイド・バイ・サイドにも持ち込むも、フェルスタッペンがリードを死守。ただ、ハミルトンの攻撃はやまず、コプスにかけて再びサイド・バイ・サイドになったところ、2台が接触してしまい、スピンを強いられたフェルスタッペンは飛ぶようにしてタイヤバリアに突進した。
リプレー映像を見ると、先行していたフェルスタッペンの右リアタイヤと後方のインサイド側にいたハミルトンの左フロントタイヤが交錯しており、突如、コントロールを失ったフェルスタッペンはなすすべなくクラッシュを喫した格好だ。フェルスタッペンは自力でコックピットから抜け出たものの、衝撃の激しさから少し動きが鈍く、駆けつけたメディカルカーのクルーの簡易診察を受けた後、救急車に乗って現場を後にした。観客に手を振って応えるなど、目立ったケガはない様子だが、メディカルセンターに向かって検査を受けている。
この接触でハミルトンもマシンにダメージを受けており、スタート後にボッタスをかわして3番手に上がっていたフェラーリのルクレールがハミルトンを追い抜いてリーダーに躍り出ている。ただ、すぐさまセーフティカーが導入され、さらには赤旗が振られてレースは一時中断を余儀なくされた。
中断の宣言がなされるとともに、フェルスタッペンとハミルトンのインシデントがスチュワードの審議対象になっていることも発表され、レッドブル代表のクリスチャン・ホーナーは明らかにフェルスタッペンが先行していたとアピール。一方のメルセデスはクリスチャン・トト・ウォルフがハミルトンの走りを擁護しつつ、レーシングインシデントだと強調していた。スチュワードの裁定は各車がリスタートの準備に励むフォーメーションラップ中に明かされ、ハミルトンに対する10秒のタイムペナルティが科されている。
レースは30分以上の中断を経てピットレーンが再びオープンとなり、セーフティカー先導の下にフォーメーションラップが実施され、スタンディングスタートを迎えた。ルクレール、ハミルトン、ボッタス、マクラーレンのノリスとリカルドが4番手と5番手に控え、ベッテル(アストンマーティン)、アロンソ(アルピーヌ)、サインツ、ライコネン(アルファロメオ・レーシング)、オコンが入賞圏内のトップ10に並んでリスタートに臨んでいる。
2セット目の新しいミディアムタイヤに履き替えたルクレールが蹴り出しを成功させてリードを保ち、ハミルトンが2番手をキープするも、ボッタスはノリスにオーバーテイクされて4番手に後退、5番手争いが激しく、リカルド、ベッテル、アロンソの3人による攻防戦のさなか、ベッテルがスピンを喫してコースを飛び出してしまい、最後尾にまで大きく後退を強いられた。リカルドはアロンソに一度はポジションを譲ったものの、すぐさま反撃して5番手を取り戻している。
一翼を失ったレッドブルはピットレーンスタートから19番手の位置でリスタートに臨んだペレスが10周目までに6台をかわして12番手に浮上。ペレスはハードタイヤを履き続けており、ライバル全員がミディアムを履く中で少しでも巻き返しの機会を得ようとプッシュした。
ハミルトンを抑えて必死に逃げようとするルクレールだが、その差は1.5秒ほどで推移し、余裕を持てるほどのギャップには広げられない。ノリスはトップ2から4秒ほど遅れており、ボッタスがそのすぐ後方に控えてスキを狙っていた。
ノリスは22周目にピットインしたが、右リアタイヤの交換に手間取り、数秒のタイムロスを強いられてしまう。次の周回にはそれに反応するようにボッタスがタイヤ交換に向かい、ハードタイヤに履き替えて戻った隊列の位置はノリスの前だ。ノリスはピットストップのタイムロスに加えてピットアウト後にはアロンソに引っかかるようにして思うようにペースを出せず、ボッタスにオーバーカットを許す格好となった。ボッタスはすぐさまアロンソをかわし、ノリスも一足遅れてアロンソをオーバーテイクしている。
タイムペナルティを抱えるハミルトンがピットインしたのはルクレールが28周目に入るタイミングだ。10秒間静止した後、ミディアムからハードに履き替えてピットアウトしたハミルトンはノリスから4秒ほど離れたポジションだった。この時点ではステイアウトしていたフェラーリの2台が1-2態勢を築いていたものの、サインツはハミルトンの翌周にタイヤ交換に向かう。順調にいけば5番手の位置も見えていたが、左フロントタイヤの装着がうまくいかず、ロングストップとなった結果、サインツはリカルドの後方6番手でチェッカーを目指すことになった。
フェラーリは次の周回でルクレールのタイヤ交換も済ませ、こちらはいつも通りのペースで作業を完了している。リーダーの位置を保ってコース復帰したルクレールから8.5秒差の位置にボッタスが控え、4秒ほど後ろにノリスが続いていたが、ハミルトンに接近を許してオーバーテイクされ、ハミルトンが3番手、ノリスとリカルドのマクラーレン勢が4番手と5番手に並ぶことになった。ただ、リカルドは1秒後方にサインツを抱えており、プレッシャーを受け続ける厳しい戦いを強いられている。
コース上で最後にピットインしたのはアルファタウリの角田。アルファタウリはガスリーのピットストップもライバルより遅く実行しており、ガスリーは10番手と入賞圏内に入ることに成功したが、角田はチームメイトから2台挟んで8秒後方の位置に復帰している。
一時は8番手までポジションを上げていたペレスだが、40周を前に再びピットに入り、新しいミディアムタイヤに切り替えた。その頃、先頭集団ではハミルトンがチームメイトに接近し、メルセデスの判断でポジションを入れ替える。前が開けたハミルトンはファステストラップを連発してルクレールの背中を追いかけ、8秒以上に広がっていたギャップは2周のうちに2秒ほど縮まっており、ルクレールも懸命にプッシュして自己ベストタイムを刻むも、ラップタイムは1秒以上の差があった。ハミルトンはさらにペースを上げて1分29秒台を刻み、残り5周を切ってその差は2.3秒に短縮する。
先頭争いに熱視線が注がれつつも、中団以降にもドラマが待っており、ポイント圏内にいたガスリーがパンクチャーを訴えて緊急ピットイン、ソフトタイヤに切り替えて14番手のポジションでコースに戻った。さらに、ライコネンとペレスの攻防戦で接触があり、ライコネンがスピンを強いられてコースオフを喫している。ライコネンは15番手まで後退しつつも体勢を立て直して走行を再開し、ぶつかったペレスは10番手の位置でレースを続けていたが、インシデントでタイヤを傷めたのか、ラップ終わりにピットに向かってソフトタイヤに交換した。ライコネンとペレスのインシデントはレース後に審議されることになっている。
一方、詰めかけた大観衆が歓声に沸いたのは51周目。ついにハミルトンがルクレールをロックオンし、プレッシャーを感じたルクレールがコースを飛び出した瞬間にオーバーテイクを成功させたのだ。ペース差も大きく、ミスがなかったとしても追い抜かれていた可能性は高いが、適切に防御できぬままリーダーの座を手放したルクレールにとっては悔しい瞬間だ。
ライバルとの接触で10秒のタイムペナルティを受けながらもラップリーダーに踊り出たハミルトンが母国のファンの大歓声に迎えられてトップチェッカーを受け、ルクレールが3.8秒遅れでゴール、3位にはボッタスが入っている。
4位以下、入賞はノリス、リカルド、サインツ、アロンソ、ストロール、オコン、角田が10位でフィニッシュして1点をもぎ取った。終盤に緊急ピットインした相棒のガスリーは角田に3.2秒遅れて11位で完走している。
その他、ラッセル、ジョビナッツィ(アルファロメオ・レーシング)、ラティフィ(ウィリアムズ)、ライコネン、ペレス、マゼピンとシューマッハのハースF1勢が完走を果たし、ベッテルはマシントラブルでリタイアを喫した。
新フォーマットが採用されたイギリスGPでの激闘を終え、F1サーカスはシーズン前半を締めくくる次のラウンドへと向かう。シーズン第11戦ハンガリーGPは30日(金)に開幕し、初回セッションとなる金曜フリー走行1回目は日本時間18時30分にスタートする予定だ。ブダペストの週末は通常のグランプリフォーマットに戻る。
ホンダPU勢は、角田が10番手と1ポイントを取ったものの、残念な結果になりましたが、チャンピオン攻防では面白くなりましたね!
新たにスプリントクオリファイイングが導入された今年のイギリスGPはグランプリ初日の金曜日に予選が行われ、ハミルトンがトップ、フェルスタッペンが2番手につけて100kmのスプリントクオリファイイングに臨み、スタートダッシュを決めたフェルスタッペンがトップフィニッシュ。ハミルトンはポジションを奪い返せずに2番手となり、3番手にはもう1台のメルセデスを駆るボッタスがつけた。
スプリントクオリファイイングを9番手で終えていたウィリアムズのラッセルはフェラーリのサインツをコース外に押しやったとしてセッション後に3グリッド降格処分を受けており、決勝レースは12番グリッドに並ぶことになった。そのため、アルピーヌのオコン、サインツ、アルファタウリのガスリーはスタート位置がひとつずつ繰り上がっている。
また、スプリントクオリファイイング導入により、レーススタート時のタイヤが自由に選択できるとあって、注目された各陣営のタイヤ戦略は新品かユーズドの違いはあるものの、ほぼ全員がミディアムタイヤをチョイス。唯一、スプリントクオリファイイングをリタイアし、ピットレーンスタートを選択したレッドブルのセルジオ・ペレスがハードタイヤを履いた。
スプリントクオリファイイングではピレリが用意したミディアムタイヤ(C2)を選んだドライバーが大半だったとはいえ、ソフトのC3を履いたドライバーが蹴り出しでポジションアップを成功させていた。ピレリはシルバーストーンにC1からC3の最も硬いコンパウンドの組み合わせを持ち込んでいる。
快晴の下、気温29℃、路面温度52.1℃、湿度38.2%のドライコンディションでフォーメーションラップに臨んだ後、ポールシッターのフェルスタッペンとフロントロースタートのハミルトンの直接対決となったスタートは、ターン1にかけてハミルトンがサイド・バイ・サイドにも持ち込むも、フェルスタッペンがリードを死守。ただ、ハミルトンの攻撃はやまず、コプスにかけて再びサイド・バイ・サイドになったところ、2台が接触してしまい、スピンを強いられたフェルスタッペンは飛ぶようにしてタイヤバリアに突進した。
リプレー映像を見ると、先行していたフェルスタッペンの右リアタイヤと後方のインサイド側にいたハミルトンの左フロントタイヤが交錯しており、突如、コントロールを失ったフェルスタッペンはなすすべなくクラッシュを喫した格好だ。フェルスタッペンは自力でコックピットから抜け出たものの、衝撃の激しさから少し動きが鈍く、駆けつけたメディカルカーのクルーの簡易診察を受けた後、救急車に乗って現場を後にした。観客に手を振って応えるなど、目立ったケガはない様子だが、メディカルセンターに向かって検査を受けている。
この接触でハミルトンもマシンにダメージを受けており、スタート後にボッタスをかわして3番手に上がっていたフェラーリのルクレールがハミルトンを追い抜いてリーダーに躍り出ている。ただ、すぐさまセーフティカーが導入され、さらには赤旗が振られてレースは一時中断を余儀なくされた。
中断の宣言がなされるとともに、フェルスタッペンとハミルトンのインシデントがスチュワードの審議対象になっていることも発表され、レッドブル代表のクリスチャン・ホーナーは明らかにフェルスタッペンが先行していたとアピール。一方のメルセデスはクリスチャン・トト・ウォルフがハミルトンの走りを擁護しつつ、レーシングインシデントだと強調していた。スチュワードの裁定は各車がリスタートの準備に励むフォーメーションラップ中に明かされ、ハミルトンに対する10秒のタイムペナルティが科されている。
レースは30分以上の中断を経てピットレーンが再びオープンとなり、セーフティカー先導の下にフォーメーションラップが実施され、スタンディングスタートを迎えた。ルクレール、ハミルトン、ボッタス、マクラーレンのノリスとリカルドが4番手と5番手に控え、ベッテル(アストンマーティン)、アロンソ(アルピーヌ)、サインツ、ライコネン(アルファロメオ・レーシング)、オコンが入賞圏内のトップ10に並んでリスタートに臨んでいる。
2セット目の新しいミディアムタイヤに履き替えたルクレールが蹴り出しを成功させてリードを保ち、ハミルトンが2番手をキープするも、ボッタスはノリスにオーバーテイクされて4番手に後退、5番手争いが激しく、リカルド、ベッテル、アロンソの3人による攻防戦のさなか、ベッテルがスピンを喫してコースを飛び出してしまい、最後尾にまで大きく後退を強いられた。リカルドはアロンソに一度はポジションを譲ったものの、すぐさま反撃して5番手を取り戻している。
一翼を失ったレッドブルはピットレーンスタートから19番手の位置でリスタートに臨んだペレスが10周目までに6台をかわして12番手に浮上。ペレスはハードタイヤを履き続けており、ライバル全員がミディアムを履く中で少しでも巻き返しの機会を得ようとプッシュした。
ハミルトンを抑えて必死に逃げようとするルクレールだが、その差は1.5秒ほどで推移し、余裕を持てるほどのギャップには広げられない。ノリスはトップ2から4秒ほど遅れており、ボッタスがそのすぐ後方に控えてスキを狙っていた。
ノリスは22周目にピットインしたが、右リアタイヤの交換に手間取り、数秒のタイムロスを強いられてしまう。次の周回にはそれに反応するようにボッタスがタイヤ交換に向かい、ハードタイヤに履き替えて戻った隊列の位置はノリスの前だ。ノリスはピットストップのタイムロスに加えてピットアウト後にはアロンソに引っかかるようにして思うようにペースを出せず、ボッタスにオーバーカットを許す格好となった。ボッタスはすぐさまアロンソをかわし、ノリスも一足遅れてアロンソをオーバーテイクしている。
タイムペナルティを抱えるハミルトンがピットインしたのはルクレールが28周目に入るタイミングだ。10秒間静止した後、ミディアムからハードに履き替えてピットアウトしたハミルトンはノリスから4秒ほど離れたポジションだった。この時点ではステイアウトしていたフェラーリの2台が1-2態勢を築いていたものの、サインツはハミルトンの翌周にタイヤ交換に向かう。順調にいけば5番手の位置も見えていたが、左フロントタイヤの装着がうまくいかず、ロングストップとなった結果、サインツはリカルドの後方6番手でチェッカーを目指すことになった。
フェラーリは次の周回でルクレールのタイヤ交換も済ませ、こちらはいつも通りのペースで作業を完了している。リーダーの位置を保ってコース復帰したルクレールから8.5秒差の位置にボッタスが控え、4秒ほど後ろにノリスが続いていたが、ハミルトンに接近を許してオーバーテイクされ、ハミルトンが3番手、ノリスとリカルドのマクラーレン勢が4番手と5番手に並ぶことになった。ただ、リカルドは1秒後方にサインツを抱えており、プレッシャーを受け続ける厳しい戦いを強いられている。
コース上で最後にピットインしたのはアルファタウリの角田。アルファタウリはガスリーのピットストップもライバルより遅く実行しており、ガスリーは10番手と入賞圏内に入ることに成功したが、角田はチームメイトから2台挟んで8秒後方の位置に復帰している。
一時は8番手までポジションを上げていたペレスだが、40周を前に再びピットに入り、新しいミディアムタイヤに切り替えた。その頃、先頭集団ではハミルトンがチームメイトに接近し、メルセデスの判断でポジションを入れ替える。前が開けたハミルトンはファステストラップを連発してルクレールの背中を追いかけ、8秒以上に広がっていたギャップは2周のうちに2秒ほど縮まっており、ルクレールも懸命にプッシュして自己ベストタイムを刻むも、ラップタイムは1秒以上の差があった。ハミルトンはさらにペースを上げて1分29秒台を刻み、残り5周を切ってその差は2.3秒に短縮する。
先頭争いに熱視線が注がれつつも、中団以降にもドラマが待っており、ポイント圏内にいたガスリーがパンクチャーを訴えて緊急ピットイン、ソフトタイヤに切り替えて14番手のポジションでコースに戻った。さらに、ライコネンとペレスの攻防戦で接触があり、ライコネンがスピンを強いられてコースオフを喫している。ライコネンは15番手まで後退しつつも体勢を立て直して走行を再開し、ぶつかったペレスは10番手の位置でレースを続けていたが、インシデントでタイヤを傷めたのか、ラップ終わりにピットに向かってソフトタイヤに交換した。ライコネンとペレスのインシデントはレース後に審議されることになっている。
一方、詰めかけた大観衆が歓声に沸いたのは51周目。ついにハミルトンがルクレールをロックオンし、プレッシャーを感じたルクレールがコースを飛び出した瞬間にオーバーテイクを成功させたのだ。ペース差も大きく、ミスがなかったとしても追い抜かれていた可能性は高いが、適切に防御できぬままリーダーの座を手放したルクレールにとっては悔しい瞬間だ。
ライバルとの接触で10秒のタイムペナルティを受けながらもラップリーダーに踊り出たハミルトンが母国のファンの大歓声に迎えられてトップチェッカーを受け、ルクレールが3.8秒遅れでゴール、3位にはボッタスが入っている。
4位以下、入賞はノリス、リカルド、サインツ、アロンソ、ストロール、オコン、角田が10位でフィニッシュして1点をもぎ取った。終盤に緊急ピットインした相棒のガスリーは角田に3.2秒遅れて11位で完走している。
その他、ラッセル、ジョビナッツィ(アルファロメオ・レーシング)、ラティフィ(ウィリアムズ)、ライコネン、ペレス、マゼピンとシューマッハのハースF1勢が完走を果たし、ベッテルはマシントラブルでリタイアを喫した。
新フォーマットが採用されたイギリスGPでの激闘を終え、F1サーカスはシーズン前半を締めくくる次のラウンドへと向かう。シーズン第11戦ハンガリーGPは30日(金)に開幕し、初回セッションとなる金曜フリー走行1回目は日本時間18時30分にスタートする予定だ。ブダペストの週末は通常のグランプリフォーマットに戻る。
ホンダPU勢は、角田が10番手と1ポイントを取ったものの、残念な結果になりましたが、チャンピオン攻防では面白くなりましたね!