20代のころの『男の魅力』をもう一度呼び覚まそう

1997年に心筋梗塞を患い、2006年までEDだった私。
2007年にある漢方に出会い、37歳差の彼女をゲット。

シンガポールGP-決勝

2024-09-26 20:42:44 | F1レース
9月22日、2024年F1第18戦シンガポールGPの決勝レースが行われ、ノリス(マクラーレン)が今季3勝目/キャリア3勝目を、今季2度目のポール・トゥ・ウインで飾った。



 2位にフェルスタッペン(レッドブル)、3位にピアストリ(マクラーレン)が続いた。角田(RB)は12位となった。

 マリーナベイ市街地サーキットを舞台にナイトレースとして開催された第18戦。今回はターン14から16までの区間に4つ目のDRSゾーンが追加されるといった変化もあるなかで開催された。

 スタートタイヤは20台中14台がミディアムタイヤ(C4/イエロー)を選択するなか、3番グリッドのハミルトン(メルセデス)、16番グリッドのリカルド(RB)がソフトタイヤ(C5/レッド)をチョイス。

 一方、14番グリッドのマグヌッセン(ハース)、17番グリッドのストロール(アストンマーティン)、そして最後列に並んだキック・ザウバー勢はハードタイヤ(C3/ホワイト)を装着した。

 気温31度、路面温度37度、湿度75%となるなか、62周の決勝レースはスタートを迎えた。今季これまでポールスタートから順位を落とすことの多かったノリスだったが、ターン1のホールショットを守ると、そのままオープニングラップをトップで終えた。

 一方、8番グリッドスタートの角田はスタートで大きく出遅れ、ルクレール(フェラーリ)、コラピント(ウイリアムズ)、ペレス(レッドブル)にかわされ11番手で2周目を迎えることに。

 スタート直後は至るところでサイド・バイ・サイドが繰り広げられたが、上位7台はスタートポジションのまま序盤の周回が続いた。ノリスが早々に後続を引き離しにかかるなか、3番手ハミルトンの背後に4番手ラッセル(メルセデス)が接近する。

 ソフトタイヤのハミルトンはタイヤ温存に徹し、ラッセルはハミルトンのペースに付き合うかたちに。ただラッセルは市街地コースでチームメイトにオーバーテイクを仕掛けるというリスクを避け、ハミルトンの2秒以内をキープする。しかし、トップのノリス、2番手のフェルスタッペンとは徐々にギャップが開いてしまう。

 11番手の角田は12番手サインツ(フェラーリ)とテール・トゥ・ノーズの戦いを繰り広げていた。14周目にサインツがハードタイヤに履き替えるが、角田はここでサインツの動きに反応せず、コースにステイする。

 そんななか、タイヤ交換を終えてサインツの背後につけていたアルボンが「オーバーヒート」によりスローダウン。16周目にマシンをガレージに収めてリタイアとなってしまう。

 ソフトタイヤで3番手につけていたハミルトンは18周目にハードタイヤに交換。これでラッセルの眼前はクリアになったが、この時点でフェルスタッペンには11秒、ノリスには24秒のギャップを開けられていた。

 周回数が20周を超えると、フェルスタッペンも1分38秒台前半というペースまで落ちてしまう。ただ、ノリスは依然として1分36秒〜37秒台前半をキープし、ミラーにフェルスタッペンを写さない。

 そんなノリスに対して、マクラーレンは「上位勢で一番最初にピットに入りたくないからタイヤを温存してくれ」と無線を飛ばす。もし真っ先にピットに入り、直後にセーフティカー(SC)が入ってしまうと、一気にポジションを失うことになるため、チーム側はリスクを避けたい。

 ただ、ノリスは依然として1分37秒前半をキープし、フェルスタッペンに毎周1秒のギャップを広げると、26周目に2台のギャップは20秒に達した。

 29周目、ハミルトンに代わり3番手につけていたラッセルがハードタイヤに交換。ハミルトンの前でコース復帰し、チームメイトをオーバーカットすることに。ハードタイヤに履き替えて以降ペースが伸びないハミルトンは「クルマがおかしい」という無線を飛ばす場面も。

 30周目にフェルスタッペン、31周目にノリスがピットインする。ノリスは29周目のターン14でフロントウイングの左端がウォールとタッチするミスがあったが、車両に大きなダメージはなく、フェルスタッペンに20秒のギャップを築いたままトップでコースに復帰する。

 予選で見せたノリスの驚速ぶりは決勝でも健在で、国際映像にもほとんど捉えられない状況が続いた。一方、角田は34周目にミディアムからソフトタイヤに交換する。

 39周目、全車が1回のタイヤ交換を終えた時点でノリス、フェルスタッペン、ラッセル、ハミルトン、ピアストリ、サインツ、アロンソ(アストンマーティン)、ルクレール(フェラーリ)というトップ8となった。続く40周目、フレッシュタイヤのピアストリがハミルトンを交わし4番手に浮上する。

 ソフトタイヤの角田は自己ベストを更新する走りでリカルドの背後についた。ただ、RB陣営はミディアムタイヤで30周走行し、ペースが大幅に下がったリカルドと角田のポジションを入れ替えるという判断を瞬時には下せず、角田も無線の語気が強まるシーンも。

 42周目にリカルドがポジションを譲ると、その翌周には角田はリカルドに6秒のギャップを築いた。約20秒先を走る11番手コラピントの背中を捉えるべく、角田のプッシュラップが続く。

 一方、4番手のピアストリは続けてラッセルを射程圏内に捉えると、45周目のターン7で易々とアウト側からオーバーテイクし3番手に浮上する。この時点でノリスとは43秒のギャップが開いていたものの、マクラーレン2台が表彰台圏内に揃うことに。

 また、50周目のターン7でルクレールがハミルトンを攻略し5番手に浮上。ピアストリ同様比較的タイヤがフレッシュなルクレールは、続けて4番手ラッセルの背中を追う。

 そして55周目には角田とコラピントのギャップが11秒まで縮まった。角田は20周を走行したソフトタイヤで自己ベストを更新するなど、タイヤをマネジメントしつつプッシュを続ける。ただ、残り3周を迎えるころには角田のソフトタイヤもデグラデーション(性能劣化)が顕著に現れ、タイムがわずかに落ち始める。

 62周目を終え、ノリスがトップチェッカーを受け、今季3勝目/キャリア3勝目を飾った。2位にフェルスタッペン、3位にピアストリが続いた。フェルスタッペンは第15戦オランダGP以来3戦ぶりの表彰台獲得となった。

 4位ラッセル、5位ルクレール、6位ハミルトン、7位サインツ、8位アロンソ、9位ニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)、10位ペレスまでがポイント獲得となった。角田はコラピントに2.508秒届かず12位となった。

 なお、ファステストラップは終盤にソフトタイヤに履き替えたリカルドが獲得している。リカルドのファステスト獲得により、予選ポールポジション、全ラップリードを記録していたノリスのグランドスラム初達成は持ち越しとなった。

 次戦となる2024年F1第19戦アメリカGPは、テキサス州オースティン近郊に位置するサーキット・オブ・ジ・アメリカズで10月18〜20日に開催される。




アゼルバイジャンGP-決勝

2024-09-16 16:24:05 | F1レース
9月15日、2024年F1第17戦アゼルバイジャンGPの決勝レースが行われ、ピアストリ(マクラーレン)が今季2勝目/キャリア2勝目を飾った。2位にルクレール(フェラーリ)、3位にラッセル(メルセデス)が続いた。角田(RB)はリタイアとなった。



 例年4〜6月の開催だったアゼルバイジャンGP、2024年は初めてサマーブレイク明けの9月開催となった。スタートタイヤは20台中14台がミディアムタイヤ(C4/イエロー)を選択。

 一方、9番グリッドのアルボン(ウイリアムズ)、14番グリッドのリカルド(RB)、15番グリッドのノリス(マクラーレン)を含む後続の6台がハードタイヤ(C3/ホワイト)をチョイスした。

 気温27度、路面温度44度、湿度39%となるなか、51周の決勝レースはスタートを迎えた。ルクレールが首位、ピアストリが2番手を守る一方、4番グリッドスタートのペレス(レッドブル)が1周目のターン2でサインツのインに飛び込み、3番手の座を手にする。

 一方、後方ではターン4で角田とストロール(アストンマーティン)が接触。ストロールはパンクを喫し、緊急ピットインを強いられる。

 2周目からDRS使用可能となると、11番手の角田を先頭にノリス、ヒュルケンベルグ(ハース)、リカルド、ガスリー(アルピーヌ)らが数珠繋ぎとなる。

 なんとかポジションを守りたい角田だったが、10番手のベアマン(ハース)からは4秒近く離れており、隊列の中で角田はDRSが使えない状況だった。そんななか、3周目にノリス、ヒュルケンベルグが角田を攻略する。

 その翌周の4周目、ホームストレートで角田のペースがガクッと落ちると、背後につけていたリカルド、ガスリー、ピットスタートのミルトン(メルセデス)に先行され、角田は16番手に後退する。

 先述したストロールとの接触でサイドポッドにダメージを負っていた角田は、チームメイトのリカルドからも2秒近く遅いペースでの周回が続いたが、その後ガレージにマシンを収めリタイアとなった。

 8周目、ノリスがベアマンを攻略し入賞圏内の10番手に浮上。一方、ルクレールに2秒差をつけられた2番手ピアストリに対し、チームから「プランBで行くよ」という無線が飛んだ。対するルクレールはファステストを更新する走りでピアストリを引き離しにかかる。

 11周目に真っ先に8番手のコラピント(ウイリアムズ)がハードタイヤに交換。続けて5番手につけていたフェルスタッペン(レッドブル)、メルセデス勢の2台が13周目に。3番手のペレスが14周目にタイヤを履き替えた。

 これでピアストリはペレスにアンダーカットされるリスクを抱えることになり、16周目にハードに履き替えることに。ステイ組のノリスがペレスを蓋するアスシストもありつつ、ピアストリはペレスの前でコース復帰が叶った。

 ミディアムタイヤで他を圧倒するペースを見せたルクレールだったが、ハードに履き替えてからは思うようにペースが上がらない。一方で、ハードタイヤに履き替えてからはピアストリが好ペースを見せた。

 DRSの後押しもあり、20周目のターン1でルクレールのインに飛び込んだピアストリがトップに浮上する。さらにペレスも2台の戦いに続き、3台が1.5秒以内を走る接戦が続いた。

 ピアストリ、ルクレール、ペレスの3台は後続に6秒以上のギャップを築いてトップグループを形成するが、3台ともハードタイヤを温存したい、リスクを抱えたくないこともあり、積極的にオーバーテイクを仕掛けることもなく周回が続いた。

 29周目、33周目のターン1でルクレールが仕掛けるも、ピアストリは巧みなブロックラインを取り、ルクレールの飛び込む隙を与えない。ルクレールもペレスを従えつつという状況であり、リスクの伴うオーバーテイクを仕掛けられず、近づいては離れという状況が続く。

 一方、ハードタイヤスタートからステイし続け、5番手につけるノリスは34周走ったタイヤで自己ベストを更新する巧みなタイヤマネジメントぶりを見せる。

 ノリスは38周目にミディアムに履き替え7番手でコース復帰を果たすと、チェッカーまでに13秒先を走る6番手フェルスタッペンをかわわすべく、ハードプッシュを開始すると、42周目には1分45秒255というこのレースのファステストをマークした。

 残り10周という終盤を迎えると、2番手ルクレールと3番手ペレスのギャップは2秒近く広がり、トップ争いはピアストリとルクレールの一騎打ちになったかと思われた。しかし、接近戦を続けたピアストリとルクレールのタイヤが徐々に限界に近づくなか、再びペレスがルクレールのDRS圏内に入る一進一退の状況に。

 そんななか、44周目には4番手のカルロス・サインツ(フェラーリ)がペレスの後方に接近するなど、最終盤まで結末が予測できない状態が続いた。

 手に汗握る大接戦の最中、47周目にルクレールがピアストリから1秒以上離れてしまい、ルクレールはDRSが使えなくなる。その間にペレスがルクレールのDRSに入ると、さらにサインツもペレスのDRS圏内に入る。

 ピアストリは2秒差を築いて逃げに出るなか、ルクレールは「リヤタイヤがなくなった」と無線を飛ばす。一方。49周目のターン1でノリスがフェルスタッペンをオーバーテイクし、6番手に浮上する。

 そうして迎えた50周目、ターン1でペレスがルクレールにしかけた。2台がサイド・バイ・サイドとなるなか、間隙をついたサインツがペレスをかわし3番手に浮上する。続くターン2立ち上がりでサインツとペレスが並走するなか、2台は接触し、揃ってウォールにヒット。表彰台を争う2人がここでレースを終えるまさかの展開に。

 このアクシデントでバーチャルセーフティカー(VSC)導入となり、VSCのままピアストリがトップチェッカーを受けた。2位にルクレール、3位にラッセルが続いた。

 15番グリッドスタートのノリスは4位に入り、ファステストラップポイントの1点も手にした。5位フェルスタッペン、6位アロンソ、7位アルボン、8位コラピント、9位ハミルトン、10位ベアマンまでがポイント獲得となった。なお、コラピントはデビュー2戦目での初入賞となった。
 
 マクラーレン勢が優勝と4位、ファステストとポイントを重ねるなか、レッドブルはペレスが完走扱いのノーポイントに終わったこともあり、マクラーレンがレッドブルを20ポイント上回り、ついにコンストラクターズランキング首位となった。

 次戦となる2024年F1第18戦シンガポールGPは、マリーナ・ベイ市街地サーキットで9月20〜22日に開催される。









イタリアGP-決勝

2024-09-02 20:23:33 | F1レース
 9月1日、2024年F1第16戦イタリアGPの決勝がモンツァ・サーキットで行われ、シャルル・ルクレールがフェラーリのホームレースで逆転優勝を飾った。2位にオスカー・ピアストリ(マクラーレン)、3位にランド・ノリス(マクラーレン)が続き、F1デビューレースのフランコ・コラピント(ウイリアムズ)は12位フィニッシュ。角田裕毅(RB)はリタイアとなっている。

マクラーレンにしてみれば、まさかフェラーリに敗れるとは夢にも思わなかったのではないか。




 前日に圧巻のポールポジションを獲得したランド・ノリス(マクラーレン)は、第1シケインまではリードを守るものの、第2シケインの飛び込みでオスカー・ピアストリ(マクラーレン)に先行され、続くターン6ではシャルル・ルクレール(フェラーリ)にも先行を許し3番手に後退してしまう。

 それでも14周目、ノリスは2番手のルクレールにアンダーカットを仕掛け、難なく2番手の座を取り戻すことが叶った。フェラーリ陣営はそのままステイアウトさせてもよかったはずだが、次の周にルクレールを入れてしまった。

「アンダーカットされるとわかっていて、どうして僕をピットに呼んだの?」と、ルクレールが無線で怒ったのも無理はない。想定より早い周回でピットインしたことで、1ストップ戦略の選択肢も消滅したと、この時点でのフェラーリ陣営は、そう覚悟したはずだ。

これでマクラーレンは、もはやフェラーリは敵ではなく、ワン・ツー・フィニッシュを手中にしたと思ったことだろう。その証拠に23周目にはノリスに、「オスカーとレースをしてもいいよ」と伝えている。1.5秒後ろにつけるルクレールの存在は、完全に無視した内容の無線だった。

 とはいえマクラーレンもしばらくは、1ストップで行く可能性を探っていた。しかしノリスは32周目に2回目のピットイン。「1回で行けるか」と尋ねられたピアストリも、「ぜんぜんダメだよ。左フロントが完全に終わっている」と答えて、38周目に2回目のタイヤ交換に向かった。

 これで暫定ワンツーに立ったルクレール、カルロス・サインツのフェラーリ勢は、その後もスティントを引っ張り続けた。チェッカーまで残り10周余りとなった42周目、マクラーレン陣営もさすがに不安に思い始めたようだ。

 そこで「不可能だとは思うが、フェラーリの2台は1ストップを狙ってるかもしれない」と、ノリスに伝えた。そして「ここからは予選ペースで行ってくれ」と、指示を出した。13〜19周以上フレッシュなタイヤを履くマクラーレンの2台なら、たとえフェラーリが1ストップで走り続けたとしても、コース上で抜き返せるに違いない、と。

目論見どおり、2番手につけていたサインツは攻略できた。ところがサインツよりさらに4周古いタイヤを履いていたルクレールのペースは、驚くほどに落ちなかった。終盤になっても1分23秒台をキープし続けたことで、ルクレールは5月に開催された第8戦モナコGP以来となる今季2勝目を挙げた。

 今季のフェラーリは、去年までの“一発は速いが、タイヤに厳しくレースでは持たない”という欠点を完全に払拭している。マクラーレンもその事実を認識していないはずはないが、完全再舗装でタイヤに厳しくなった今年のモンツァでの1ストップは、自分たちも含めあり得ないと思ったのではないか。

 ワン・ツー・フィニッシュに失敗したマクラーレンは、レッドブルとの30ポイント差をひっくり返すことができず、彼らを王座から追い落とすことはできなかった。最終周にノリスがファステストを決め、1ポイントを追加したのが、彼らのせめてもの意地だった。