ベルギーのスパ・フランコルシャン・サーキットにて、23日
(日)日本時間21時から2015年FIA F1世界選手権第11戦
ベルギーGP決勝が実施された。
22日(土)に行われた予選ではメルセデスのハミルトンが今
季10回目、6戦連続のポールポジションを獲得し、チームメイ
トのロズベルグが2番手に。
決勝レースに先立ち、多くのペナルティによりグリッド順が変
わっている。予選4番手のグロージャン(ロータス)はギアボッ
クス交換により5グリッドダウンの9番手スタートになる。予選
14番手のライコネン(フェラーリ)も同じくギアボックス交換、
15番手のフェルスタッペン(トロ・ロッソ)がエンジン交換。さら
に予選17番手と18番手のマクラーレンコンビが2回のエンジ
ン交換を実施しており、グリッド後方16番手以降の並びはラ
イコネン、メルヒ、フェルスタッペン、バトン(マクラーレン)、ア
ロンソ(同)となった。
スパ・フランコルシャンのサーキット距離はカレンダー最長の
7.004㎞で、ドライバーの腕が試されるテクニカルなコースと
してファンやドライバーに高い人気を誇る。
予測不能な雨がもたらす独特の”スパウェザー”が混乱をも
たらすことで良く知られるベルギーGPだが、今年は決勝日
までの日程を通じて晴天に恵まれており、レーススタート時
の天候は晴れ、気温23℃、路面温度38℃、湿度40%のコン
ディションとなっている。
今回からスタート手順が変更されており、クラッチのバイトポ
イントについてドライバーにアドバイスすることが禁止されて
いる。新方式で実施された初めてのスタートで好発進を決め
たのは2列目の4番グリッドについていたペレス(フォース・イ
ンディア)で、先頭のハミルトンにぴたりと並びかける。一方
2番グリッドのロズベルグはポジションを落としてしまった。
1周目を終えて得点圏内のオーダーはハミルトン、ペレス、
リカルド(レッドブル)、ボッタス(ウィリアムズ)、ロズベルグ、
ベッテル(フェラーリ)、マルドナド(ロータス)、グロージャン、
マッサ(ウィリアムズ)、クビアト(レッドブル)になっていた。
13周目にピットインしたロズベルグはペレスの前でコースに
加わることに成功。ピットストップの動きが落ち着いたタイミ
ングでトップ10にはハミルトン、ロズベルグ、ペレス、リカルド
グロージャン、ベッテル、クビアト、マッサ、ライコネン(フェラ
ーリ)が並ぶ。
タイヤをケアしながらチェッカーフラッグを目指す3番手ベッテ
ルにグロージャンがひたひたとせまっていく。ベッテルのDR
S圏内を維持し、自らのタイヤも厳しくなっている中でじっと
隙をうかがったグロージャン。チャンスは42周目に意外な形
で訪れた。1ストップで走り切るというきわどい勝負を選んだ
ベッテルの右リアタイアから一部の構造物がちぎれ飛んだ
次の瞬間、完全にバーストしてしまったのだ。
レースは次の周回に終了し、ハミルトンとロズベルグがメル
セデスの1-2フィニッシュを決めた。ギアボックス交換でペナ
ルティを受けながら粘り強いレースをしたグロージャンが3位
で今季初の表彰台に上っている。
果敢な連続オーバーテイクを見せたクビアトが4位に入り、
5位以降はペレス、マッサ、ライコネン、フェルスタッペン、ボ
タッス、エリクソン(ザウバー)までがポイントを獲得した。
11位ナッサーに次いで、ベッテルはピットで12位完走扱い。
アロンソ、バトン、メルヒ、スティブンス(マノー・マルシャ)まで
が完走を果たしている。