1997年に心筋梗塞を患い、2006年までEDだった私。
2007年にある漢方に出会い、37歳差の彼女をゲット。
今日は、朝のうち雨が降るも、午後からは一転して快晴!
昨日まで、富士山に雪がほとんどなかったのですが、白く雪が積もった富士山が帰ってきました。
やはり、冬は雪化粧された富士山が良いですね!
13日(日)、シーズン第17戦アブダビGP決勝レースが開催され、レッドブルのフェルスタッペンが危なげない走りでポール・トゥ・ウインを達成した。
今年最後の予選セッションで1分35秒271をたたき出してポールポジションを獲得したフェルスタッペン。メルセデス勢も匹敵するペースを見せたものの、100分の数秒差でボッタスが2番手、ハミルトンが3番手となった。トップ3ドライバーはいずれもQ2をミディアムタイヤで突破しており、他に6番グリッドに並んだマクラーレンのサインツと、前戦のペナルティで12番手スタートになったフェラーリのルクレールがユーズドのミディアムタイヤを第1スティントに履いている。
全長5.554kmのヤス・マリーナ・サーキットの決勝レースは55周で争われ、夕刻を迎えたアブダビは気温23.4℃、路面温度30.2℃、湿度50.6%のドライコンディションでフォーメーションラップが始まる。タイヤを自由に選択できる予選11番手以下の面々はルクレールのグリッド降格によって10番手からスタートしたルノーのオコンが新品のミディアム、相棒のリカルドは新しいハードのセットを装着した。
オーバーテイクが難しいとされるアブダビは蹴り出しがポジションアップのチャンスとなるが、上位勢は概ね順当に発進を決めており、ターン1はフェルスタッペンが先頭で駆け抜けている。トップ10スタートの中でポジションを上げたのはアルファ・タウリのガスリーをかわして9番手に浮上したオコンだ。ただ、2周目にはガスリーがホイール・トゥ・ホイールのバトルに持ち込み、オーバーテイクを成功させて9番手の座を取り戻した。
ラップリーダーのフェルスタッペンは快走して徐々にリードを広げ、5周目に入った時点でボッタスとのギャップは2.5秒近くあり、ハミルトンはそこからさらに3秒ほど離れた位置に陣取った。
4番手のノリス(マクラーレン)はレッドブルを駆るアルボンからプレッシャーを受け、一度はアルボンが前に出たものの、すぐさまノリスが巻き返す攻防戦を披露。それでも、ペース的にはレッドブルの方が良かったようで、アルボンが再び追い抜いて4番手を確保している。前が開けたアルボンは1分43秒台のペースで後続を引き離しにかかり、ノリスから後方はレーシング・ポイントのストロールやアルファ・タウリ勢、ルノー、フェラーリの各車が連なる行列状態でレースが進んだ。
規定数を超えるエンジンコンポーネントを投入した関係でグリッドペナルティを受けたレーシング・ポイントのペレスは最後列からスタートしたあと、順調にフィールドを駆け上がり、9周目にはアルファロメオ・レーシングのライコネンをオーバーテイク、フェラーリ勢から2秒ほど離れた14番手まで巻き返していた。しかしながら、メカニカルトラブルに見舞われてしまい、コース脇にマシンを停めて万事休す。前戦のウイナーが10周目にして戦線離脱することになった。すでに今季でチームを離れることが決まっているペレスは悔しさをにじませながらパドックへと帰還した。
ペレスのインシデントにより黄旗が振られたあと、バーチャルセーフティカーが発令されたのを受けてフェルスタッペンをはじめ、上位勢が順番にピットインしてタイヤを交換していく。メルセデスはダブルストップを敢行し、前回のレースで犯したミスを繰り返すことなくボッタスとハミルトンのタイヤをハードのセットに変えてコースへと送り出している。
ハードでスタートしたルノーのリカルドはステイアウトを選んで5番手に上がり、フェラーリのベッテルとルクレールもピットには入らずコースにとどまったため、ハードに履き替えたノリスに次ぐ7番手の位置にベッテルがつけ、ルクレールが続き、サインツは9番手に下がった。
レーシング・ポイントマシンの撤去作業のため、結局、セーフティカーが出動することになり、フェルスタッペンが築いたリードは白紙に戻る。13周目の終わりにセーフティカーが解除されると、大きなアクシデントが起きることなく各車が加速していき、先頭集団にオーダーの変化はなかったものの、サインツがルクレールをかわして8番手に上がっている。ユーズドのミディアムを履き続けるルクレールはストロールにも追い抜きを許したが、すぐさまトウを使ってサイド・バイ・サイドに持ち込んでポジションを取り戻した。
ピットストップの際に不必要にピットレーンを低速走行したとしてサインツが審議対象になったことが公表された直後、ベッテルがステアリングを握る2台目のフェラーリもオーバーテイクしたサインツが7番手に上がり、4秒ほど前を走っていたチームメイトの背中を追いかけ始める。そのノリスは来季のチームメイトになるリカルドと接近戦を繰り広げており、DRSを生かして何度か攻撃を仕掛けていったが、リカルドの防御にあって簡単には前に出させてもらえない。
20周を超えても第1スティントを継続するルクレールはタイヤに苦しんでいる様子で、11番手に後退してなお、DRS圏内にオコンとクビアトが控えており、オコンにオーバーテイクを食らったあと、ピットレーンに飛び込んでハードタイヤに履き替えた。ルクレールは最後尾の19番手でコースに復帰し、この時点で前のフィッティパルディ(ハースF1)とは7秒以上のギャップが開いていたが、フィッティパルディよりも3秒から4秒速いペースで追い上げ、3周ほどで18番手にポジションアップしている。
一方、6秒以上のリードを築いて先頭を走るフェルスタッペンが「今のタイヤで最後まで行くのは無理かも」と言えば、3番手のハミルトンも同意見をメルセデスのピットウオールに伝えており、それぞれタイヤ管理を徹底しながら周回を重ねているものの、レース終盤には2回目のピットストップが予想された。
残り25周となってフェルスタッペンのリードは約7.5秒に広がり、2番手のボッタスは後方のチームメイトに2.4秒差をつけ、ハミルトンとアルボンのギャップは6秒以上、5番手以下はさらに17秒離れた位置を走っていたため、トップ4の顔ぶれはこの時点でほぼ固まったと言えよう。
中団グループで気を吐いたのがガスリーだ。ストロールをかわして9番手に上がると、ハードタイヤでロングスティント中だったベッテルとのバトルも制してまたひとつポジションアップを成功させた。ただ、そこから前方のサインツまでは12秒以上のギャップがあり、ラップタイムもマクラーレンの方がやや好調だったことから、前との差はなかなか縮められなかった。
ガスリーに抜かれた後のベッテルはストロールやオコン、クビアトを引き連れて行列を作りながらもポジションを譲ることなく走り続け、フェルスタッペンが36周目に入ったタイミングで、最初で最後のタイヤ交換を完了する。新品のミディアムタイヤを履いてチェッカーを目指すことになったベッテルは15番手の位置で隊列に戻り、周辺のマシンよりも速いラップタイムを刻みながら前進を目指した。
残り15周を切ってようやくルノーがリカルドをピットに呼び入れ、ハードからミディアムに履き替えたリカルドは7番手の位置でコース復帰。前を行くサインツとは15秒近いギャップがあり、フレッシュタイヤの利点を生かしてチャージをかけていきたいところだったが、ハードのときに見せていたペースが影を潜めてしまったようで、むしろサインツとの差は開き、後方のガスリーに接近を許してしまう。ただ、5周を経てようやくパフォーマンスが改善され、前のラップよりも4秒以上速いペースでガスリーを引き離しながらサインツに近づいていった。
ラスト10周を迎えてフェルスタッペンが12秒のリードを築く一方、ハミルトンが若干ギアを上げてボッタスとの差を詰めにかかるも、それに応じるようにボッタスもペースを調整したため、最後まで走り切るという絶対的な目標がある中で2人とも無理はせずにゴールを目指している。
最終戦はフェルスタッペンがポール・トゥ・ウインを達成し、ボッタスが2位、ハミルトンが3位で表彰台に上った。4位以下、入賞はアルボン、ノリス、サインツ、最後に1分40秒926のファステストを刻んだリカルドが7位フィニッシュとなり、ガスリーに次いでゴールしたオコンとストロールがポイントを獲得している。
クビアトは惜しくもポイントにとどかなかたものの11位で完走、ライコネン、ルクレール、ベッテル、ラッセル(ウィリアムズ)、ジョビナッツィ(アルファロメオ・レーシング)、ラティフィ(ウィリアムズ)に続き、マグヌッセンとフィッティパルディのハースF1勢が18位と19位でチェッカーフラッグを受けた。
なお、サインツがピットレーンで低速走行した一件はレース後に審議されたが、おとがめなしの裁定が下り、レース結果に変更はない。
当初の予定より数は減ったものの、2020年に組まれた全17戦を完走したF1サーカスが、次にグランプリサーキットに戻ってくるのは来年3月の予定だ。ただし、週明けには最終戦の舞台と同じヤス・マリーナ・サーキットでテストセッションが実施されるため、チームは引き続きアブダビにとどまる。ガスリーの残留のみが決まっている状態のアルファ・タウリは角田裕毅と佐藤万璃音の日本人ドライバー2人をドライブさせる予定で、オフシーズンに入ってもF1サーカスからは目が離せそうにない。
ホンダPU勢、最終戦で優勝したフェルスタッペン、4位のアルボン、8位ガスリー、惜しくもポイントを逃した11位リカルドと善戦しました。
来シーズンは、日本人ドライバーが参戦できるか楽しみです。
12日(土)、シーズン第17戦アブダビGP予選が行われ、100分の数秒を競ったポールポジション争いはレッドブルのフェルスタッペンが制して一番時計をマークした。
予選の直前に実施されたフリー走行はレッドブルのフェルスタッペンがトップに立ち、僚友アルボンが2番手、ルノー勢がそれに続く格好となり、メルセデスはハミルトンが6番手、ボッタスは9番手にとどまっていた。
夕刻を迎えたヤス・マリーナ・サーキットで気温23.4℃、路面温度29.9℃、湿度61.2%のドライコンディションの中、ピットレーンオープンとともにハースF1のマグヌッセンとフィッティパルディがソフトタイヤを履いてコースに向かう。先週末はハミルトンの代役としてメルセデスをドライブしたラッセルが1年をともに戦ってきたウィリアムズマシンに乗り込んで合流すると、フェラーリやレッドブルもドライバーをコースへと送り出した。
アタックラップに臨むドライバーとアウトラップでタイヤの熱入れに励むドライバーとが入り乱れ、トラフィックの対応も求められた予選Q1ではフェルスタッペンとウィリアムズのラティフィが接近する場面があり、急ブレーキをかけたフェルスタッペンはタイヤにフラットスポットを作ってしまう。なんとかタイムを計測したフェルスタッペンだが、この一件はセッション後に審議されることになった。
各車が続々とコントロールラインを通過していく中、ハミルトンが1分35秒台に入れると、ボッタスがそれを0.098秒上回り、メルセデス勢がそろって1分36秒の壁を突破するも、ハミルトンのタイムはターン20のコースリミットをオーバーしたとして抹消され、仕切り直しを強いられる。その間にも他のドライバーたちはタイムシートに名前を刻んでいき、ボッタスに次ぐ2番手には0.3秒遅れでレーシング・ポイントのペレスがつけ、アルボンが3番手に続いた。
ハミルトンは1分36秒669をマークするもチームメイトからは0.970秒遅れており、フェルスタッペンが2度目のアタックラップで1分35秒台に乗せて2番手に上がったことから、ハミルトンは8番手に後退している。
アルファロメオ・レーシングのジョビナッツィはタイムを残さぬままピットに引き上げ、残り3分を切ってノックアウトゾーンの16番手以下にはハースF1とウィリアムズに加えてジョビナッツィの名前があった。
ボッタスはユーズドのソフトタイヤを履いて再びコースに向かったが、レッドブルやレーシング・ポイントなど上位につけているドライバーはQ2に備えてガレージで待機を選んでいる。
予選順位が重要視されるアブダビの一戦に向けて各車が少しでもタイムを削ろうと必死にプッシュしたQ1のラストアタックではジョビナッツィが15番手タイムを刻むも、チームメイトのライコネンが16番手に下がってしまい、ライコネンをはじめ、17番手以下のマグヌッセン、ラッセル、フィッティパルディ、ラティフィが今年最後の予選をQ1で終えた。
新品のソフトタイヤを投入したハミルトンが1分35秒528でラップをまとめてトップに浮上し、ボッタスが2番手、ルクレール(フェラーリ)が3番手に食い込んでQ1突破を果たしている。
15分間で争われたQ2はミディアムタイヤを装着したメルセデスコンビが先陣を切り、同様に中間のコンパウンドを選んだマクラーレンのサインツがあとに続く。レッドブルとフェラーリ、ルノーもミディアムで始動したが、マクラーレンはノリスにソフトを履かせてコースに送り出している。
アルファ・タウリやレーシング・ポイントのストロールはソフトを選択、前戦の覇者ペレスは最終戦で規定数を超えるパワーユニットのコンポーネントを投入することになり、後方スタートが決まっていたため、他の14名とはタイミングをずらしてアタックすることにしたようで、Q2序盤には参加していない。
14台のタイムが出そろった時点でトップは1分35秒466をマークしたハミルトン、0.061秒差でボッタスが2番手に控え、3番手にはソフトで走ったノリスが食い込んだ。ノリスはメルセデス勢に0.3秒遅れだが、4番手に続いたサインツはメルセデスと同じミディアムタイヤながら0.7秒以上離されている。レッドブルを駆るフェルスタッペンは「タイヤが完全にドロップしている。どうなってんだ」と嘆くほどパフォーマンスを引き出せなかったようで、サインツとは0.044秒差の5番手とはいえ、メルセデスには0.8秒近いリードを許した。
アルボンとルノーのリカルドはコースリミットを超えたためにラップタイムが抹消され、ペレスとともに3人がノータイムの状態でQ2残り5分を切る。
ソフトタイヤを履いたペレスがガレージを離れてから1分以上が経過してアルファ・タウリのクビアトとガスリーが出陣し、その後はライバルたちが次々に合流していった。レッドブルがフェルスタッペンに新しいミディアムタイヤを履かせてQ2突破を狙い、フェラーリもルクレールのタイヤを別のミディアムに交換したが、メルセデスはハミルトンがユーズドのソフト、ボッタスは新品のソフトを履いてコースインし、アルボンやサインツ、ベッテル(フェラーリ)、ルノーの各車もソフトタイヤに履き替えている。
ペレスは結局アタックラップを走らずにピットに戻ってきており、レーシング・ポイントで過ごす最後の予選を15番手で終えた。
1-2態勢を築くメルセデス勢はタイムを更新しなかったものの、ポジションはキープし、3番手にフェルスタッペンが浮上したほか、ソフトでクイックラップを走ったアルボンが4番手、5番手にはノリスがつけてQ3進出を決めている。6番手以下はルクレール、ストロール、サインツ、クビアト、ガスリーとなり、フリー走行で好調だったルノーのオコンとリカルドは11番手と12番手でQ2敗退を喫した。ガスリーとオコンのギャップは0.077秒しかなく、ガスリーとリカルドのタイムを比較してもその差は0.124秒だ。
ベッテルはフェラーリドライバーとして挑んだラストの予選を13番手で締めくくり、14番手にジョビナッツィ、ノータイムのペレスが15番手で予選順位が確定した。
ポールシッターが決まるQ3はストロールが先頭でコースに入るとライバルたちも間髪入れずに始動、アウトラップを終えた順にアタックラップを開始する。最初のタイム計測では1分35秒415を刻んだボッタスが暫定ポールのポジションを手に入れ、0.104秒差でフェルスタッペンが2番手、ハミルトンは0.135秒差の3番手、アルボンが0.156秒のギャップで4番手に並んだ。
ボッタスが一歩先行しているとはいえ、メルセデスとレッドブルが互角のタイムを刻む中、5番手以下のオーダーはサインツ、ノリス、ストロール、ルクレール、クビアト、ガスリーだった。
10台すべてが新しいソフトタイヤに履き替えて挑んだラストアタックはハミルトンがセクター1とセクター2をファステストで通過し、1分35秒332でまとめて最速タイムを塗り替えたものの、ボッタスが0,061秒上回ってトップの座を奪い返す。しかしながら、セクター2でハミルトンの刻んだファステストを塗り替えたフェルスタッペンがボッタスよりも0.025秒速い1分35秒246をたたき出してポールポジションを獲得した。
トップ3のギャップが0.09秒以下という超接近戦の予選はフェルスタッペン、ボッタス、ハミルトンのオーダーで決し、4番手にはノリスが食い込み、アルボンが5番手、サインツ、クビアト、ストロール、ルクレール、ガスリーが10番手だった。
なお、ルクレールは前戦サヒールGP決勝レースで他車との接触を引き起こしたとしてアブダビで3グリッド降格処分を受けるため、スタート位置は3つ下がって12番手になる見込みだ。
ホンダPU勢は、4台ともトップ10、しかもフェルスタッペンはポールポジションを奪取。
トップのフェルスタッペンから5番手アルボンのタイム差は0.325秒、10番手のガスリーは約1秒のタイム差です。
最終戦に相応しい面白い決勝になると思います。
フェルスタッペンの優勝、ホンダPU勢の表彰台独占を見てみたいですね!
11日(金)、ヤス・マリーナ・サーキットを舞台にシーズン第17戦アブダビGP金曜フリー走行2回目が実施され、メルセデスのボッタスが最速タイムを記録した。
現地日中に行われた初回セッションはレッドブルのフェルスタッペンが1分37秒378を刻んでトップに立ち、0.034秒差でボッタスが2番手に続いている。3番手には先のサヒールGPで2位表彰台に上ったルノーのオコンがつけたが、トップ2からは1秒以上遅れており、4番手に食い込んだレッドブルのアルボンとは0.032秒のギャップしかない。2週間ぶりに愛車のコックピットに戻ったハミルトン(メルセデス)はトップから1.366秒遅れの5番手にとどまった。
夕刻を迎えて人工照明が灯るヤス・マリーナ・サーキットでは気温24.6℃、路面温度31.8℃、湿度40.6%のドライコンディションで2回目のフリー走行が始まり、オコンが真っ先にコースに入ると、ピットレーン出口に列をなしていたライバルたちも続々とインストレーションラップをスタートさせる。
開始から2分と経たずして全車が始動し、20台すべてがピレリの用意したプロトタイプのタイヤを履いてシステムチェックを完了。ピレリはアブダビのレース用にC3からC5のコンパウンドを持ち込んでいるが、初日後半のセッションでは2021年シーズンに使用予定のC4コンパウンドを供給しており、各ドライバーとも最低8回はプロトタイプタイヤでタイム計測を実施することが義務付けられている。
全車のタイムが出そろった時点でトップに立っていたのは1分37秒818をマークしたボッタス。2番手にハミルトンが続き、アルファロメオ・レーシングのライコネンが3番手、アルファ・タウリのガスリーとレーシング・ポイントのペレスがトップ5に並んだ。
ともに1分37秒台に乗せて1-2態勢を築くメルセデスはボッタスが5周、ハミルトンが6周を走って一度ピットに引き上げたが、それ以外はコースにとどまって周回を重ね、開始から20分が経過する頃には規定の8周を超えるドライバーがほとんどで、マクラーレンのノリスだけが11周を走り、他のドライバーたちは周回数を10に伸ばしてピットに帰還している。
早めにドライバーを呼び戻したメルセデスはハミルトンに再度プロトタイプで1周させた後、タイヤをミディアムに交換してコースに送り出した。ハミルトンが走るだけとなったコース上にはレッドブルのアルボンが合流し、ボッタスやガスリーらが加わっていく。プロトタイプでは1分41秒台にとどまって20番手だったアルボンだが、タイヤを履き替えてからは1分37秒015にペースアップして2番手に飛び込んでいる。しかしながら、コースリミットをオーバーしてしまったようでタイムは抹消され、仕切り直しのラップも好ペースを見せたが、同じ理由でタイムが記録されなかったアルボンは周回数を15に伸ばしてピットに戻った。
90分のセッションが折り返し地点を過ぎる頃には太陽が沈み、人工照明の明かりを頼りに走行が続けられ、タイムシートトップには1分36秒276を刻んだボッタスがつけていた。ソフトタイヤを投入したハミルトンがそれを上回るペースで1分36秒フラットを刻んだものの、コースリミットを超えてしまい記録には残らず。3番手にはフェルスタッペンが続き、ミディアムではタイムがカウントされずに最下位に沈んでいたものの、ソフトタイヤに履き替えたアルボンが1分37秒263でラップをまとめ、チームメイトに次ぐ4番手に浮上した。
5番手にはトップから1.162秒差のタイムをマークしたノリス(マクラーレン)が入り、6番手以下のオコン、ペレス、ルクレール(フェラーリ)、リカルド(ルノー)が100分の数秒差で連なり、10番手のストロール(レーシング・ポイント)からクビアト(アルファ・タウリ)、サインツ(マクラーレン)を入れても0.178秒のギャップしかない大接戦の様相を呈している。
メルセデスコンビはソフトタイヤで予選シミュレーションを完了した後、規定の周回数を満たしていなかったプロトタイプのタイヤに戻してロングランに取り組んだ。ライバル陣営もレースシミュレーションを進めていたが、ジョージ・ラッセルがステアリングを握るウィリアムズマシンにトラブルが発生し、白煙を上げながらもなんとかピットにたどり着き、マシンをガレージに入れた。
その直後、今度はコース上でアルファロメオ・レーシングのマシンが炎を上げて停車。ライコネンのマシンがエンジンブローに見舞われたようだ。このインシデントによりセッションは赤旗が振られて中断したが、約14分後に再開され、ライコネンとラッセル以外の18名は残り6分ほどの走行時間を得ている。
タイムシートのオーダーに変化はなく、ボッタスとハミルトンが1-2で初日を締めくくり、フェルスタッペンとアルボンのレッドブル勢がメルセデスに次ぐ2番手チームの座についた。アルファ・タウリのクビアトとガスリーは11番手と13番手だった。
ホンダPU勢は、レッドブルの両名がメルセデスに次ぐポジションにつけています。
アルファ・タウリの両名は初回セッションでは。トップ10につけていましたが、2回目ではトップ10に入れませんでしたが、予選では頑張って4台ともトップ10に入って欲しいですね!
日本時間7日(月)に開催されたシーズン第16戦サヒールGP決勝レースはメルセデスにまさかのハプニングが起きるなど波乱の展開となり、最終的にレーシング・ポイントのセルジオ・ペレスがF1初優勝を遂げた。
大接戦となった予選ではバルテリ・ボッタスがポールポジションを獲得、0.026秒という僅差でジョージ・ラッセルが2番手に続き、ハミルトン不在でもメルセデスがフロントローを独占している。3番手につけたレッドブルのフェルスタッペンもボッタスとのギャップは0.056秒しかなかった。
全長3.543kmの外周コースが採用されたサヒールGPの決勝レースは87周で争われ、気温21.4℃、路面温度24.2℃、湿度59.7%のドライコンディションでフォーメーションラップが始まる。注目のスタートはともに好発進を決めたメルセデス勢だったが、ターン1を先頭で通過したのはラッセルだ。
先行を許す格好となったボッタスは3番手スタートのフェルスタッペンと、蹴り出しでポジションを上げたペレスと競り合う形で最初の数コーナーを駆け抜け、ターン4でボッタスが2番手を確保した一方で、ペレスとフェルスタッペンの攻防戦にフェラーリのルクレールが加わったところ、イン側にいたペレスとルクレールが接触してしまい、それを避けようとしたフェルスタッペンはコースを飛び出してウオールに突進。ルクレールは左フロントサスペンションを損傷していたとのことで、レースを続けられず、フェルスタッペンがストップしたすぐ近くでマシンを下りている。
上位勢のインシデントが発生する前には後方集団でもアクシデントが起きており、グロージャンに代わってハースF1を駆るフィッティパルディがスピンを喫していた。
オープニングラップのインシデントを受けてセーフティカーが出動する中、ペレスはダメージを受けながらもピットへの帰還を果たしてレースを続行。ラッセルがラップリーダーを務め、ボッタスの後方にマクラーレンのサインツ、ルノーのリカルド、アルファ・タウリのクビアトがトップ5に並んでいた。
6周目の終わりにセーフティカーが解除されて迎えたリスタートでもラッセルがリードをキープし、サインツとサイド・バイ・サイドでターン1に飛び込んだボッタスは一時ポジションを明け渡すも、すぐに奪い返して2番手につける。
予選Q2をミディアムタイヤで突破し、第1スティントに周囲のドライバーよりもひとつ硬いコンパウンドを履いたメルセデス勢が順調にペースを上げていく一方、3番手以下のドライバーは0.5秒以上遅いペースで徐々にその差は広がっていった。メルセデスがロングランのペースを警戒していたレッドブルはすでにフェルスタッペンが離脱し、アルボンも12番手スタートから2つポジションを上げたとはいえ10番手を走っており、メルセデスの脅威となるには遠い位置にいた。
レースが20周目に入る頃にはすでに優勝争いはメルセデスに絞られ、サインツから連なる6台が表彰台最後のひと枠を争う格好で展開していく。1秒前後の接近戦を繰り広げる集団の後方には、オープニングラップで新品のミディアムタイヤに履き替えたペレスが迫り、ペレスのDRS圏内にピタリとつけていたアルボンも行列に加わっていった。
ラッセルが28周目に入ったタイミングで後方のドライバーを中心にピットストップが始まり、上位勢ではクビアトが最初にタイヤをミディアムに履き替えている。これを受けてマクラーレンが動き、サインツをピットに呼び入れてミディアムタイヤを履かせた。サインツと同時にアルファ・タウリはガスリーのタイヤ交換も完了している。
メルセデス勢をはじめ、まだ複数のドライバーが第1スティントを走る中、フレッシュタイヤを履くサインツは7番手につけ、クビアトとリカルドが1秒前後のギャップで連なり、3人から3.5秒ほど遅れてガスリーが10番手に並んでいた。
35周を消化したラッセルは12番手を走るベッテル(フェラーリ)を含む7台を周回遅れにしており、ボッタスに対するギャップは2.5秒前後、3番手以下には20秒以上のリードを築く。3番手につけていたストロール(レーシング・ポイント)はユーズドのソフトでスタートしたにもかかわらず、レースの折り返し地点までステイアウトを続けた。44周目にピットインし、最初で最後のタイヤ交換を済ませたストロールは1周早くにピットストップを終えていたオコン(ルノー)の前でコース復帰するも、DRSを生かしたオコンがターン5でオーバーテイクを成功させる。オコンは第2スティントにハードを選んでおり、オコンは新しいミディアムのセットを履いている。
王者メルセデスが動いたのは45周目。まずはラッセルをピットに入れてハードタイヤを装着し、素早いピット作業でコースへと送り出した。前が開けたボッタスが猛プッシュしてラップタイムを削りにかかるが、タイヤを履き替えたばかりのラッセルが56秒台のファステストラップを記録してそれを許さない。ボッタスは58秒前半のタイムだったことから、さらに2秒のリードを築かれたことになる。
ラッセルに4周遅れてピットインしたボッタスもハードの新品セットを装着して隊列に戻り、この時点でラッセルとボッタスのギャップは8.5秒に広がっていた。
全車が少なくとも1回のタイヤ交換を終わらせた時点で、ラッセルとボッタスのメルセデス勢に次ぐ3番手はサインツがキープ、クビアト、リカルド、ガスリー、オコン、ストロール、ペレス、ノリスが10番手を走り、アルボンは入賞圏外の11番手に後退していた。
アルファ・タウリがガスリーとクビアトの2度目のピットストップを終えた直後、コース上ではウィリアムズのラティフィがスローダウンしており、コース脇にマシンを寄せて戦線を離脱した。黄旗からバーチャルセーフティカーに切り替わったのを受け、その間に複数のドライバーがピットストップを終えている。
ほどなくしてバーチャルセーフティカーが解除されると、すでにハードタイヤに履き替えていたペレスがオコンをオーバーテイクして3番手に浮上。ただ、ポジションを奪われたオコンのペースは悪くなく、表彰台をかけて抜き返そうと懸命にプッシュする。その真後ろにはストロールが控えており、レーシング・ポイントとルノーの真っ向勝負に注目が集まった。
ラッセルが62周目に突入した頃、ウィリアムズのエイトケンがフロントウイングをなくした状態でピットレーンに入ってきた。リプレー映像を見ると、最終コーナーでバランスを崩したエイトケンはスピンを喫し、ノーズをウオールにこすってしまったようだ。幸い、走行を続けられたエイトケンはピットに飛び込んでレースを続行したが、コース上に残されたデブリを撤去するためにセーフティカーが出動することになった。
メルセデスはこの機会にダブルストップを敢行しようとしたものの、ボッタスのタイヤ交換時にミスが発覚。先に入ってきたラッセルにボッタス用のタイヤを装着してしまったようで、ボッタスに別のタイヤセットを用意するのに時間を要した上、ラッセルはもう一度ピットに入らなければならなくなった。セーフティカー先導の下、ラップリーダーはペレスに変わり、オコン、ストロールに次いで4番手にボッタス、ラッセルは5番手に後退している。
セーフティカーは68周目の終わりに解除され、リスタートではメルセデス勢がストロールに襲いかかるが、蹴り出しのペースはラッセルの方が良かったものの、ボッタスがフタをしてしまう格好でラッセルはポジションアップのチャンスを逃した。しかしながら、次の周回でボッタスがわずかにワイドにふくらんだ直後、ラッセルがオーバーテイクして4番手に浮上し、続けざまにストロールも追い抜いて表彰台圏内に復帰する。勢いに乗るラッセルはオコンに対する攻撃も華麗に決めて2番手に上がり、残すは3.4秒前を行くペレスのみの状況を作った。
徐々にペレスとの差を詰めるラッセルの一方で、使い古したハードタイヤを履かざるを得なかったボッタスはストロールを料理できずに5番手にスタック。DRS圏内にはサインツが控え、さらにリカルド、アルボン、クビアトら、後続勢も虎視眈々(こしたんたん)とチャンスを狙う。サインツの攻撃を交わしきれなかったボッタスは直後に3台にも追い抜かれて8番手にまで後退した。
メルセデスの悪夢はこれで終わらない。なんとラッセルがパンクチャーに見舞われて緊急ピットストップを強いられたのだ。2番手からピットインしたラッセルはユーズドのソフトタイヤを履いて隊列に復帰するも、残り8周の時点で15番手・・・。F1初ポイントはおろか、初表彰台、初優勝のチャンスもつかんでいたにもかかわらず、苦しいレースとなってしまった。
ただ、ラッセルはそれでもポイント獲得を目指して猛チャージをかけ、ラスト2周でガスリーを追い抜き、入賞圏内に返り咲くと、ノリスをもオーバーテイクして8番手にポジションアップを果たす。
一方、初優勝のかかるペレスは2番手以下に大量のリードを築きながらも、先週末には表彰台を目前にしてエンジンブローを喫していたこともあり、最後まで集中力を切らさずに、マシンをいたわりながらステアリングを操った。また、オコンは1秒強の距離にストロールを抱え、そこから後ろはDRSを使える間隔で行列ができており、特に4番手を走っていたサインツは表彰台を狙って最後の最後までストロールにプレッシャーをかけていく。
しかし、ラストラップのドラマはなく、ペレスがトップチェッカーを受けて10秒後にオコンがゴール、ストロールが3位でフィニッシュを果たしてレーシング・ポイントがダブル表彰台を達成している。
4位以下、入賞はサインツ、リカルド、アルボン、クビアト、ボッタス、ラッセル、ノリスだ。
ラッセルは執念の走りでポイントを手に入れたが、ボッタスのタイヤを履いて走行してしまったため、レース後に審議を受けることになっている。加えて、スタート直後に発生したフェルスタッペン、ルクレール、ペレスの3人がからむインシデントについてもスチュワードはレース後に審議するとしている。
バーレーン・インターナショナル・サーキットでの2連戦を終えたF1サーカスは、トリプルヘッダーで挑む次戦にして今季最終戦のアブダビGPに向けて大急ぎで荷物をまとめる。残念ながら、グロージャンはケガの治療を最優先してシーズンフィナーレに参加しないことが発表されており、今週と同じくフィッティパルディがハースF1の2020年シーズンを締めくくることになっている。
新型コロナウイルス感染症の検査で陽性判定を受け、サヒールGPを欠場したハミルトンの出場についてはまだ正式に明かされていない。
シーズン最終戦、第17戦アブダビGPは11日(金)に開幕、ホンダPU勢に頑張って欲しいですね!