1997年に心筋梗塞を患い、2006年までEDだった私。
2007年にある漢方に出会い、37歳差の彼女をゲット。
29日(日)、スパ・フランコルシャンを舞台にシーズン第12戦ベルギーGP決勝レースが開催されるも、悪天候のためにディレイと赤旗中断を余儀なくされ、結局、4周の周回数を消化してレース終了となり、ポールスタートだったレッドブルのフェルスタッペンが優勝を果たした。
日曜日よりはマシだったとはいえ、悪コンディションに見舞われた土曜日の予選はラストアタックで1分59秒765をたたき出したフェルスタッペンがポールシッターに輝き、刻一刻と変化するスパウェザーがドライバーに大いなるチャレンジをもたらす中、それをチャンスとしてラップをまとめ上げたウィリアムズのラッセルがフロントローを手に入れ、3番手にはタイヤの温度管理に手を焼きながらも必死にマシンをコントロールしたハミルトン(メルセデス)が入っている。
予選Q1とQ2で好タイムを刻んでいたマクラーレンのノリスはQ3が始まってすぐ、最初のアタックラップに入ったタイミングでオー・ルージュからの上り坂にてマシンのコントロールを失い、高速状態でウオールに激突してしまい、自力でコックピットを脱出したものの、その衝撃の激しさからメディカルセンターと地元の病院でさらなる検査を受けることに。幸い、大事には至らず、決勝レースへの出走は認められたが、マシンのダメージを確認したチームはギアボックスの交換を決断しており、予選をノータイムの10番手で終えていたノリスは15番グリッドに並んで決戦に挑んだ。
なお、スパでは前戦ハンガリーGPのペナルティとしてメルセデスのボッタスとアストンマーティンのストロールが5グリッド降格処分を受けており、予選8番手だったボッタスは13番グリッド、予選15番手だったストロールは19番グリッドに後退している。また、アルファロメオ・レーシングのライコネンは予選後にリアウイングのアッセンブリを交換したため、ピットレーンからレースに臨むことになった。
土曜日に続いて日曜日も雨が降りしきり、ダミーグリッドに向かう中でレッドブルのペレスがアクアプレーニングに見舞われたようで、タイヤバリアにマシンを突っ込んでしまうハプニングが発生。ダメージが激しく、レーススタートを断念するとしたレッドブルだが、悪天候のためにスタート時間がディレイとなったこともあり、わずかな可能性にかけて修復作業を急いだ。しかしながら、時間内に修復しきれず、度重なるディレイを経てセーフティカー先導の下に予定より25分遅れで始まったフォーメーションラップにその姿はなかった。
気温12.8℃、路面温度15℃、湿度96.9%のウエットコンディションと、決勝レースもまた相当に難しいコンディションだったこともあり、2周のフォーメーションラップを走るも、スタートに適した状態ではないとの判断から赤旗が掲示され、全車がピットレーンに戻ってマシンを止めている。
赤旗中断を受けてレッドブルは再びペレスのマシン修復作業を加速させつつ、レースコントロールに出走可否を問い合わせ、レギュレーションを確認した上で再開の時までにマシン修復が完了すればピットレーンからスタートできることが認められた。
ただ、FIAは現地15時にレースの3時間規定がスタートしているとしており、現地18時(日本時間25時)までにレースを終える必要があったが、残り1時間を前に、国際競技規約に基づき、レース時間を停止することを決断。1時間のレースを想定して天候の回復を待つことになった。
最終的にレース再開の判断が下されたのは現地18時05分(日本時間25時05分)、当初のスタート時刻から実に3時間以上が経過してようやくその時を迎えた。レーススタートに際してはウエットタイヤの装着が義務付けられ、赤旗中断中にリアウイングのアッセンブリを異なるスペックに交換したアストンマーティンのストロールがピットレーンスタートに変わっている。ピットスタートの3台の並びはストロール、ライコネン、ペレスだ。
レース再開の発表時には幾分和らいでいた雨脚がまたも強まる中、気温13.3℃、路面温度15.3℃、湿度96.2%のウエットコンディションでピットレーン出口の信号が青に変わり、セーフティカーが先導する形で各車がコースイン、その瞬間から1時間のレース時計がカウントを始めた。1周7.004kmのスパ・フランコルシャンを44周で争われる予定だったレースはリスタートの時点で全39周に変更されており、セーフティカーが先頭を走るままに2周を消化したところで再び赤旗が振られている。
レース時計はカウントが続いていたが、レギュレーションでは2周を走った時点でレースが成立しているため、75%未満の周回数の場合はレース終了時点の順位に応じてハーフポイントが与えられる。
2度目の赤旗中断に入って20分ほど経過した頃、レースコントロールはついに再開を断念。その時点のオーダーでレース終了が宣言されたため、優勝はフェルスタッペン、2位にラッセル、3位にハミルトンとなり、4位から順にリカルド(マクラーレン)、ベッテル(アストンマーティン)、ガスリー(アルファタウリ)、オコン(アルピーヌ)、ルクレール(フェラーリ)、ラティフィ(ウィリアムズ)、サインツ(フェラーリ)が入賞となり、それぞれが通常の半分のポイントを獲得した。
11位以下はアロンソ(アルピーヌ)、ボッタス、ジョビナッツィ(アルファロメオ・レーシング)、ノリス、角田(アルファタウリ)が15位、シューマッハとマゼピンのハースF1勢が続き、ストロール、ライコネン、ペレスが20位となった。
史上最少の周回数でフェルスタッペンの優勝となりましたが、初のF1グランプリ開催を迎えるオランダのザントフォールトでの第13戦オランダGPに期待しましょう!
天候変化の激しい“スパウェザー”で知られるスパ・フランコルシャン・サーキットを舞台に28日(土)、シーズン第12戦ベルギーGP予選が行われ、悪天候によるディレイや赤旗中断を経て、レッドブルのフェルスタッペンがポールポジションを獲得した。
初日から雨予報が発令されていたものの、2回のフリー走行はスタート時こそダンプ路面だったとはいえ全体的にはドライコンディションに恵まれ、初回にボッタス(メルセデス)が、後半のセッションではレッドブルのフェルスタッペンがトップタイムを記録している。2日目を迎えたスパは朝から雨模様となり、最後のフリー走行はウエット宣言がなされた状態で進んだ。インターミディエイトタイヤでの走行が中心となり、フェルスタッペンとペレスのレッドブルコンビが1-2で締めくくっている。
予選が始まる頃も雨雲が上空から去ることはなく、悪コンディションのため開始時刻を前にディレイが宣言され、予定より12分遅れでピットレーンがオープンした。Q1がスタートした時点で気温14.1℃、路面温度18℃、湿度93.7%のウエットコンディションとなり、ほとんどがフルウエットの雨天用タイヤを装着してコースインしたが、ウィリアムズのラッセルとラティフィはインターミディエイトを選んでいる。
ただ、ラティフィはアタックラップを走行中にコースを飛び出してしまい、かなり雨水が溜まった芝生の上に乗り上げた。ウオールとの衝突は免れ、体勢を立て直してコースに復帰したラティフィはピットに戻ることなく走り続け、2分31秒台のタイムを残した後、チームメイトには3秒近く遅れたものの2分05秒019をマークして2番手に浮上している。さらにペースアップに成功したラティフィはラッセルとのタイム差を0.669秒まで縮めた。
コース全体の路面コンディションとしてはインターミディエイトタイヤの方が合っているようで、ウィリアムズ勢が1-2態勢を築く中、ウエットタイヤの面々は2分02秒068を刻むラッセルに大きく後れを取り、3番手につけたマクラーレンのノリスでさえ4.7秒遅れの状態だ。
雨のスパは1周にかかるラップタイムが2分を超えるため、18分しかないQ1ではできるだけ多くの周回を重ねてタイム改善を狙うしかないが、路面コンディションを踏まえてウィリアムズ以外の陣営もインターミディエイトタイヤに切り替えている。ウィリアムズコンビ以外で最初にインターミディエイトを投入したアルピーヌのオコンが2分03秒台を刻んで3番手に飛び込んだものの、その後はライバルたちのタイム更新が相次ぎ、残り5分を切った時点でトップには1分58秒776をマークしたノリスが立ち、0.830秒差でフェルスタッペンが2番手、2分フラットにペースを上げていたラッセルが3番手の状態だった。
各車がインターミディエイトタイヤでのアタックラップを完了した結果、16番手以下のノックアウトゾーンにはジョビナッツィ(アルファロメオ・レーシング)、角田(アルファタウリ)、シューマッハとマゼピンのハースF1勢、ライコネン(アルファロメオ・レーシング)の名前が連なっていた。Q1のラストアタックを自己ベストで走るドライバーが多く、オーダーの変動が予想されたものの、下位グループの顔ぶれに大きな変化はなく、最終的にQ1で姿を消すことになったのは16番手のジョビナッツィから順に角田、シューマッハ、ライコネン、マゼピンだ。
Q1のトップタイムはノリスが記録した1分58秒301、0.416秒差でフェルスタッペンが2番手、3番手にはノリスに0.9秒遅れのハミルトン(メルセデス)が入っている。
難しいコンディションに多くのドライバーが手こずる中、15分間で争われたQ2はQ1よりも改善されたとはいえ、コースの一部では水しぶきが上がるウエット路面が続く。15台のタイムが出そろったのはちょうど折り返し地点を迎える頃で、1分57秒235を刻んだノリスがトップの座をキープしており、0.136秒差の2番手にフェルスタッペン、アストンマーティンのベッテルが0.631秒遅れの3番手に並んでいた。
さらに路面コンディションが改善されたことでフェルスタッペンが1分56秒台に乗せてトップタイムを更新したが、ライバルのメルセデス勢は思うようにペースを上げられず、ハミルトンが11番手、ボッタスが12番手とノックアウトの危機に直面。メルセデス以外ではラティフィ、オコンとアロンソのアルピーヌ勢がノックアウトゾーンで残り2分を迎えている。
それでも、Q2終盤にはどのドライバーもペースアップを成功させており、メルセデス勢も1分56秒台を刻んでハミルトンが2番手、ボッタスが3番手に浮上してノックアウトゾーンを脱出。すでに好タイムを残していたフェルスタッペンはライバルより早くピットに引き上げて次のセッションに備えている。
Q2で予選順位を確定させたのは11番手に終わったルクレール(フェラーリ)ほか、ラティフィ、サインツ(フェラーリ)、アロンソ、ストロール(アストンマーティン)だ。フェラーリ勢はウエット路面でパフォーマンスを引き出しきれなかったようで、2人ともQ3には進めていない。
Q2もノリスがトップを維持し、1分56秒025を記録している。メルセデス勢に次ぐ4番手にガスリー(アルファタウリ)が食い込み、フェルスタッペン、ベッテル、ペレス、ラッセル、リカルド(マクラーレン)、オコンが予選トップ10入りを決めた。
また少し雨が降り始めたQ3はラッセルが先頭でコースに向かい、ノリスとガスリーがそれに続く。雨脚が強まったことを受けてノリスはウエットタイヤに切り替えたが、ガスリーとラッセルはインターミディエイトのまま出陣している。
3人に合流したベッテル、リカルド、オコンの3人はウエットタイヤを装着しており、その後にガレージを離れた面々はインターミディエイトを予定していた陣営もあったようだが、慌ててウエットタイヤに切り替える姿が見られた。
ただ、コンディションの悪化が激しく、ベッテルやノリスが赤旗を出すべきとの見解をチームに訴えていたところ、アタックラップに入ったノリスがオー・ルージュを駆け抜けてラディオンを上り始めたところ、アクアプレーニングに見舞われてウオールにぶつかった後、高速状態のまま回転しながらコースを横断。かなりの衝撃を受けたと見られ、容態が懸念されたが、クラッシュからほどなくして現場に接近したベッテルが心配してノリスの様子をうかがったところ、応答があったようで「大丈夫そう」と無線で伝えていた。マクラーレンの無線でも無事を確認するチームに対し、ノリスが「大丈夫。ごめん」と返している。
ノリスのインシデントを受けてセッションは赤旗が振られ、8分59秒で時計が止められた状態で中断、コースに出ていた他のマシンはピットへの帰還を命ぜられた。メディカルカーに乗ってパドックに戻ってきたノリスはクラッシュを喫した際の手順に則り、メディカルセンターで診察を受けている。
40分以上の中断を余儀なくされた予選Q3は日本時間23時45分に再開の時を迎え、まずはオコンがウエットタイヤを履いてコースイン。ラッセルやメルセデス勢ら他のドライバーたちも次々にガレージを出発していくが、ウエットを選択していたオコンとラッセルは一度ピットに戻ってインターミディエイトタイヤに交換している。
ハミルトンが2分01秒552をマークした後、ボッタスは2分03秒台にとどまり、フェルスタッペンは2分02秒台でハミルトンには届かず。終盤にかけて雨が上がったこともあり、路面コンディションの改善に伴って各車のペースも上がり、残り1分を切ってウィリアムズを駆るラッセルが2分フラットをたたき出して暫定ポールの座に就く。
ハミルトンが同様に自己ベストでまとめるも2分00秒099とラッセルには0.013秒届かずに2番手! しかしながら、直後にコントロールラインを通過したフェルスタッペンが1分59秒台に乗せて最速タイムを塗り替え、ポールポジションを引き寄せた。それでも、ラッセルは2番手をキープし、フロントロースタートを手に入れている。
ハミルトンが3番手となり、リカルドが4番手、ベッテル、ガスリー、ペレス、ボッタス、オコン、ノータイムながらノリスが10番手の順で予選Q3が終了した。なお、ボッタスは前戦の決勝レースで他車を巻き込むクラッシュを引き起こしたとしてスパ・フランコルシャンで5グリッド降格ペナルティを受けるため、スタート位置は13番手に後退する見込みだ。
ホンダPU勢、フェルスタッペンがポールポジションも、ガスリーが6番手、ペレスが7番手、角田はQ1敗退の17番手と厳しい状況ですが、フェルスタッペンの優勝、他全車ポイント獲得できるよう、頑張って欲しいですね!
2021年シーズンの前半戦を締めくくる重要な一戦、シーズン第11戦ハンガリーGPが開催された1日(日)、スタートを前に雨粒が落ち始めたハンガロリンクではオープニングラップで上位勢に脱落者が相次ぐなど波乱の展開となり、めぐってきたチャンスを最大に生かしたアルピーヌのオコンがF1初優勝を遂げた。
抜きにくいと言われる全長4.381kmのハンガロリンクではスタート位置がいつも以上に重要視されるとあって、激しさを増した予選セッションではメルセデスのハミルトンがポールポジションを獲得し、僚友ボッタスが2番手に続いてメルセデスがフロントローを独占。3番手に、ハミルトンとチャンピオンシップを争うレッドブルのフェルスタッペンがつけ、隣の4番グリッドをもう1台のレッドブルを駆るペレスが手に入れた。
メルセデス勢が予選Q2をミディアムタイヤで突破したのに対し、レッドブル勢はソフトタイヤと戦略が分かれており、とりわけ序盤のレース展開に注目が集まっていたものの、決勝当日のハンガロリンクは朝から曇り空、スタート前には雨粒が落ち始め、気温27℃、路面温度32.6℃、湿度68.6%のウエットコンディションでフォーメーションラップに臨んだ全20台がインターミディエイトタイヤを選択している。
ハミルトンがうまく蹴り出した一方で、スロースタートを喫したボッタスをレッドブル勢がすぐさま追い抜いていくが、ターン1で大きな混乱に見舞われる。マクラーレンのノリスにも先行されたボッタスがブレーキングでロックアップしてしまい、目前にいたマクラーレンマシンに追突、その衝撃でノリスがアウト側にいたフェルスタッペンに突っ込み、さらにボッタスがペレスに衝突したほか、前方のインシデントを避けようとした後続車がドミノ方式で周辺のマシンを巻き込んでいった。
多重事故により、早々に離脱を余儀なくされたのはダメージが激しかったボッタスとペレスに加え、フェラーリのルクレールとアストンマーティンのストロールだ。ターン1にかけてインサイドにいたストロールは前方の事故を受けてスピードを緩めるも、芝生側にしか逃げ場がなく、濡れた芝生にコントロールを奪われる格好で先にターンインしていたフェラーリマシンの横っ腹に突っ込んだ。
スタート直後のインシデントを受けて黄旗が振られた後にセーフティカーに出動要請が下ったが、コース上に散らばったデブリの数が多く、レースコントロールは赤旗を振ってレースを一時中断することを決定。オープニングラップ終わりに緊急ピットインしていたフェルスタッペン、マゼピン(ハースF1)、ノリス、ジョビナッツィ(アルファロメオ・レーシング)が最後尾にまわって全車がピットレーンにマシンを並べた。
スタートダッシュを決めたハミルトンはインシデントに巻き込まれずにすみ、先頭をキープ。2番手にはオコン(アルピーヌ)がつけ、アストンマーティンのベッテル、サインツ(フェラーリ)、16番手スタートだったアルファタウリの角田裕毅が5番手にまで浮上し、ラティフィ(ウィリアムズ)、アロンソ(アルピーヌ)、ラッセル(ウィリアムズ)、ライコネン(アルファロメオ・レーシング)、シューマッハ(ハースF1)がトップ10に並んでいた。
1周目のインシデントに絡んだドライバーの多くが後退を強いられ、5番手スタートのガスリー(アルファタウリ)が11番手、リカルド(マクラーレン)が12番手、ピットストップを経たフェルスタッペンら4人がそれに続く。
ピットレーンに戻った後、ダメージを受けている面々がリスタートまでの時間を使ってマシン修復を急ぐ中、ハンガロリンク上空は徐々に雲が取れていき、路面清掃の進捗を踏まえてレース再開時刻も発表された。ただ、ガレージにノリスのマシンを入れて作業にあたっていたマクラーレンは時間内に修復を終えられないと判断し、ノリスのリタイアが確定する。
約20分の中断を経てピットレーンが再びオープンになり、セーフティカー先導の下に15台が2度目のフォーメーションラップに臨んだが、すでに路面が乾き始めていたこともあり、なんとハミルトン以外の全員がピットに飛び込んでドライタイヤに履き替えた。ハミルトンしかグリッドにいない状態でスタンディングスタートを迎え、ピットレーンを先頭で出てきたウィリアムズ勢に次いで他のドライバーたちもコースに向かう。
ただ一人、インターミディエイトタイヤを履くことになってしまったハミルトンに対し、メルセデスはピットインを指示するが、リスタート前の判断ミスは明白でミディアムタイヤに履き替えたハミルトンは最後尾の14番手で隊列に復帰することに。15台から1台少なくなった理由はマゼピンの離脱だ。マゼピンがピットボックスに入ろうとした際、ピットアウトしたライコネンと接触してしまい、マシンに損傷を抱えてリタイアを余儀なくされた。アルファロメオ・レーシングの安全性に欠けるリリースが疑われ、審議したスチュワードは後に、ライコネンに対して10秒のストップ・アンド・ゴーペナルティを科している。
コース上ではオコンがラップリーダーの座につき、ベッテル、ラティフィ、角田、サインツ、アロンソ、ラッセル、ライコネン、リカルド、シューマッハがトップ10、フェルスタッペンが11番手に上がり、ガスリー、ジョビナッツィ、その後ろをハミルトンが走っていた。ジョビナッツィにはピットレーンの速度違反で10秒のストップ・アンド・ゴーの処分が下っており、次のピットストップでペナルティを消化している。
オコンとベッテルが1.2秒前後のギャップで連なる一方、ラティフィは徐々に2台から離されていくが、真後ろでオーバーテイクのチャンスを狙う角田はなかなか機会を見いだせず、後続のサインツたちも本来のペースを発揮できずフラストレーションのたまる時間を過ごしている。
ハンガロリンクの抜きにくさは顕著で、マシンの状態が完璧ではないとはいえ、フェルスタッペンもミックのコンマ数秒後方に接近しながらもオーバーテイクを仕掛けきれず、数周にわたってがまんを強いられていたが、15周目にようやくチャンスを見いだして10番手に上がった。その際、若干2台が交錯したように見えたが、大きな問題はないようで2人とも走行を続けている。シューマッハは直後にガスリーにも追い抜かれてポジションを落とし、数周後にはハミルトンもハースF1マシンを料理した。
アルファロメオ・レーシングの2台がそれぞれのペナルティを消化した後、ハードタイヤに履き替えたライコネンがファステストラップを刻んだのを踏まえ、メルセデスとハミルトンが動きを見せる。ピットに飛び込んだハミルトンはハードタイヤに交換し、これに対抗すべくリカルドとフェルスタッペンもピットストップに向かったが、2台のピットアウトと並ぶ格好になったハミルトンが先手必勝のごとく前のポジションを取った。
23周目にピットインした角田もハードタイヤに履き替え、ラティフィをアンダーカットしようと懸命にプッシュした結果、次のラップで同じくハードタイヤに交換してピットアウトしたラティフィを上回ることに成功した。この時点で角田はステイアウトを続ける5台の後方6番手の位置だったが、すぐ前の5番手を走っていた相棒のガスリーとは7秒以上のギャップがあったことから自分のペースでレースを進められている。
角田はピットストップ前に接近戦を繰り広げていたサインツ――リスタート以降はピットに入らず長いスティントを走行――との対決を意識しながら、後方から迫ってきたハミルトンへの対応も求められ、ハミルトンとの勝負に重きを置きすぎるとサインツにオーバーカットされる可能性が高まるという難しい状況に直面する。それでも、1秒以上速いペースを誇るハミルトンが角田の攻略に時間をかけることはなく、ターン4で驚異的なオーバーテイクを披露して5番手に浮上した。
ハミルトンと角田がバトルを展開している間にギャップを作ったサインツは2人の対決が結末を見た直後にピットインし、ハミルトンの前でコースに復帰。ハミルトンとは1秒強の間隔しかなく、プレッシャーを受ける状況だったが、このままチェッカーを目指すハミルトンとしてはタイヤをケアする必要があり、これまでのようには攻撃を仕掛けられない。
一方、オコンが先頭を走る上位勢では2番手につけていたベッテルが先に動き、それをカバーするように37周目の終わりにオコンがピットインしてハードタイヤに履き替える。ピットアウトしたオコンはタイヤが温まっているベッテルにプレッシャーをかけられる場面もあったが、なんとかベッテルの前をキープしている。その2周後にはアロンソもタイヤ交換を完了した。
レース後半に入って先頭はオコンで変わらず、ベッテルが1秒前後のギャップで2番手に続き、2人から5秒近く離れた位置にサインツ、その1秒と少し後方にハミルトン、さらに4.5秒後ろにアロンソがつける。角田はハードタイヤで思うようなペースを引き出せず、トップ5との差は開く一方だったが、ハミルトンが48周目に再びピットに向かい、ハードを外して新しいミディアムタイヤのセットを装着、アロンソから14秒後方、角田の6秒前で隊列に復帰している。
ハードでは1分21秒台だったハミルトンのペースはミディアムになって1分19秒台を刻むようになり、わずか6周のうちにアロンソのDRSゾーンまで接近した。その時点でアロンソは前方のサインツをコンマ数秒差で追いかけており、ハミルトンは一気に表彰台も視野に入る位置につけたことになる。
タイヤにアドバンテージを持つハミルトンのペースを考えると、アロンソはサインツとの勝負ではなくハミルトンを抑え込む方に集中せざるを得なかったが、ハミルトンの速さに押されるようにアロンソもマシンをプッシュしており、防御しながらもサインツとのギャップが大きく開くことはなかった。ハミルトンの度重なる攻撃を巧みなドライビングで交わし続けるアロンソは、史上最高のドライバーと評されるにふさわしいパフォーマンスを見せつけ、ディフェンディングチャンピオンにして史上最多タイの通算7度のタイトル獲得を誇るハミルトンを大いに手こずらせる。
2人のチャンピオン対決に決着がついたのは65周目。ターン1にかけてアロンソがわずかにタイヤをロックアップしたスキを突き、ハミルトンがサイド・バイ・サイドに持ち込んでオーバーテイクを成功させた。アロンソもポジションを奪い返そうと反撃に転じたものの、すでにサインツをロックオンしていたハミルトンは、攻撃は最大の防御とばかりに攻め続け、3周後にはサインツをも追い抜いて表彰台圏内に入る。
ハミルトンにかわされて悔しさをあらわにしたサインツだが、真後ろにはアロンソが控えていたため、まだ気を抜けない状況に変わりはない。2人から26秒以上離されていたガスリーは残り2周でソフトタイヤに切り替え、ファステストラップの1点を取りに行く。
ファイナルラップを迎えてなおリードを守っていたオコンはベッテルの後ろから猛チャージをかけるハミルトンの姿を見つつも、落ち着いて周回し、70周の激走を終えてトップチェッカー! ベッテルが1.859秒遅れてゴールし、ハミルトンはベッテルに0.877秒差でフィニッシュした。
しかしながら、レース後、ベッテルのマシンに十分な燃料サンプルが残っていなかったとして――レギュレーションでは1リットルの燃料サンプルを残すことが定められている――失格処分となり、ハミルトンが2位に繰り上がり、サインツが3位表彰台を獲得した。
ベッテルの失格に伴って、入賞は4位にアロンソ、以下、ガスリー、角田、ラティフィ、ラッセル、フェルスタッペン、ライコネンが10位で1点を手に入れている。その他、リカルド、ミック、ジョビナッツィが完走を果たした。
ホンダPU勢、フェルスタッペンは1周目のインシデントで9番手、ペレスがリタイアと残念な結果でしたが、アルファタウリ・ホンダのガスリーが5番手、角田が6番手と健闘しました。
ハンガロリンクでシーズン前半戦を終えたF1サーカスは4週間の夏休みに突入するため、次にサーキットに集結するのは8月末となる。スパ・フランコルシャン・サーキットを舞台とするシーズン第12戦ベルギーGPは27日(金)に開幕します。
コンストラクターズ、ドライバー選手権ともメルセデスに抜かれてしまいましたが、後半戦頑張って欲しいですね!
31日(土)、ハンガロリンクを舞台にシーズン第11戦ハンガリーGP予選が実施され、メルセデスのハミルトンがポールポジションを獲得した。
3回にわたって行われたフリー走行ではレッドブルのフェルスタッペン、メルセデスのボッタスとハミルトンがそれぞれトップタイムを記録したが、3人のタイム差はごくわずかで接戦の展開が続く。中団グループの混戦状況も変わらず、少しのタイムロスがポジションに大きく響く状況だ。
オーバーテイクが難しいと言われるハンガロリンクではレースに向けて好位置のスタート位置を確保することが重要となるため、予選セッションはいつも以上に激しいバトルが繰り広げられた。
気温28.9℃、路面温度59.8℃、湿度49.1%のドライコンディションで始まった予選Q1はアルファタウリの角田を先頭にハースF1のマゼピン、アルファロメオ・レーシングの2台がコースインし、4人が最初のタイムアタックを完了する頃には他の陣営もドライバーをコースに送り出す。土曜フリー走行で赤旗要因となるクラッシュを喫したハースF1のシューマッハはQ1開始にはマシン修復が間に合わなかったものの、なんとか準備を整えようとセッションが始まってもメカニックたちが慌ただしく作業を続けていた。
シューマッハを除く19台のタイムが出そろった時点でトップに立っていたのは1分16秒214をマークしたフェルスタッペンだ。ハミルトンが0.210秒差で2番手に続き、ボッタスが3番手、フェラーリのサインツとアルファタウリのガスリーがトップ5に並んだ。
ノックアウトゾーンの16番手以下には角田、ラッセルとラティフィのウィリアムズ勢、マゼピンの名前があり、チームメイトのガスリーに1.3秒近く離されていた角田がQ1を突破するには少なくとも、0.3秒以上速くラップをまとめて15番手につけていたジョビナッツィ(アルファロメオ・レーシング)を上回る必要があった。
トップのフェルスタッペンが次のセッションに向けてガレージで準備を進める中、メルセデス勢は最初のランと同じソフトタイヤで再びコースに入り、トップ10に連なる面々も多くはQ1終盤の走行を見送ったが、7番手にいたフェラーリのルクレールは新しいソフトタイヤを投入してペースアップを図っている。
アストンマーティンのストロールが自己ベストを更新して6番手に飛び込んだ以外、上位勢のオーダーに変化はなく、ほとんどのドライバーがマシンをプッシュしてタイムを削ってきたものの、ノックアウトゾーンの顔ぶれも変わらず、角田、ラッセル、ラティフィ、マゼピンがQ1で敗退した。ハースF1は時間内にミックのマシン修復を完了できなかったとしてQ1終了の3分前に予選出走を断念することになったと公表している。
トップ10のスターティンググリッドをかけて接近戦が繰り広げられたQ2はボッタスとハミルトンのメルセデスコンビがミディアムタイヤを履いて出陣したのをきっかけに、レッドブル勢も黄色のラインが入ったC3のコンパウンドを装着してガレージを出発。ピレリはタイヤ管理がカギを握るハンガロリンクにC2からC4のドライタイヤを用意しており、予選トップ10に入ったドライバーはQ2で自己ベストを記録したタイヤセットでレースをスタートする必要があるため、チャンピオンシップを争うレッドブルとメルセデスは硬めのミディアムでQ2突破を目指した。
ハミルトンとフェルスタッペンは1分16秒台に乗せて好ペースを継続したが、ボッタスとペレスは1分17秒台にとどまり、ソフトでアタックしたベッテル(アストンマーティン)とガスリーに上回れ、少し遅れて始動したアロンソ(アルピーヌ)も2人より速いタイムを刻んだ。
ルクレールが1分16秒725をマークして2番手に飛び込んだ直後、アタックラップを完了しようとしていた相棒のサインツがターン14でクラッシュを喫してしまい、黄旗を経て赤旗が振られる。マシンは多少なりとダメージを受けていたものの、すぐに体勢を整えて動き始めたサインツだったが、フロントウイングが外れたところに乗り上げてしまい、結局は身動きが取れなくなってマシンを降りた。サインツ自身にケガはないようで、悔しさをにじませながら現場を後にしている。
ハミルトンをトップに、ルクレール、フェルスタッペン、アロンソ、ベッテル、ガスリー、ボッタス、ペレス、オコン(アルピーヌ)、マクラーレンのリカルドがトップ10に並び、ノックアウトゾーンの11番手以降はノリス(マクラーレン)、ストロール、ライコネン(アルファロメオ・レーシング)と続き、ジョビナッツィは序盤の走行に参加していなかったためノータイムの状態だ。
6分40秒を残して時計が止められたQ2は約10分の中断の後に再開されるも、しばらくはどの陣営も動かず、残り4分を切ってようやくピットレーンにマシンが姿を見せ、ソフトタイヤに履き替えたレッドブル勢らがコースに向かう。ボッタスは新しいミディアムを選んだが、しんがりを取ってガレージを離れたハミルトンのタイヤはソフトに変わっている。
ボッタスが1分16秒702を刻んで2番手に浮上したが、ソフト勢のタイム更新が相次ぎ、ルクレールがハミルトンに100分の数秒差をマークしたほか、ガスリー、フェルスタッペン、アロンソが相次いで好タイムを記録。フェルスタッペンは1分15秒650をたたき出して多勢を引き離している。
ハミルトンもセクター2までは自己ベストを塗り替えるペースを見せていたが、決勝レースの戦略を見据えてセクター3は手を緩め、ポジションは6番手に下がったものの、ミディアムタイヤで残したタイムでQ2突破を達成した。
Q2のトップは2番手以下に0.735秒のリードを築いたフェルスタッペン、ノリスが2番手に食い込み、ガスリー、ペレス、アロンソ、ハミルトン、ルクレール、ボッタス、オコン、ベッテルがトップ10入りを果たしている。11番手以下で予選順位を確定させたのはリカルド、ストロール、ライコネン、ジョビナッツィ、クラッシュでノータイムに終わったサインツだ。10番手のベッテルと11番手のリカルドは0.077秒差しかなく、9番手のオコンと比べてもリカルドは0.1秒しか遅れておらず、ほんの少しの差がポジションを分けたが、リカルドはタイヤ選択が自由な利点を生かして決戦に挑む。
ポールポジションを争うQ3はガスリーが真っ先にコースに入り、ノリスやアルピーヌ勢に続いてフェラーリ、レッドブル、メルセデスの各車も合流。全員がソフトタイヤを装着しており、ノリスがユーズドだった以外は新品のタイヤセットを履いている。アストンマーティンを駆るベッテルは序盤の走行には参加せず、終盤の一発勝負にかけた。
先にアタックを開始したフェルスタッペンよりも速くラップをまとめたハミルトンが1分15秒419を刻んで暫定ポールの座につき、2番手には0.315秒差のボッタスが飛び込んだ。フェルスタッペンはハミルトンに0.565秒遅れの3番手にとどまり、ペレスが4番手につけるもこちらはトップから1秒遅れている。
10台が新品のソフトタイヤを履いて臨んだQ3最後のアタックラップはガスリーを先頭にルクレール、アロンソ、ノリス、オコン、ボッタス、ハミルトン、フェルスタッペン、ペレスの順で並ぶが、ペレスはアウトラップの終盤に前とのスペースを開けようとしたフェルスタッペンを待っている間に時間が過ぎてしまい、コントロールラインを通過できずにチェッカーフラッグを受けてしまう。
メルセデス勢はタイムを更新できなかったが、自己ベストを更新したフェルスタッペンのタイムが届かず、ポールポジションはハミルトンが手に入れ、ボッタスが2番手に続いてメルセデスのフロントロー独占が決まった。フェルスタッペンは3番手に収まり、ラストアタックがかなわなかったペレスが4番手をキープ、5番手にガスリーが食い込み、ノリス、ルクレール、オコン、アロンソ、ベッテルが10番手で予選を終えている。
ホンダPU勢、角田がQ1敗退したものの、フェルスタッペンが3番手、ペレスが4番手、ガスリーが4番手とメルセデスに続くポジションです。
3車表彰台を目指して頑張って欲しいですね!