F1カレンダーに初めて登場したアゼルバイジャンのバクー
市街地サーキットにて、19日(日)日本時間22時から2016
年FIA F1世界選手権第8戦ヨーロッパGP決勝が実施され
た。
前日に実施された予選ではメルセデスのハミルトンがQ3
でミスを犯してストップする中、そのチームメイトであるロ
ズベルグがポールポジションwp獲得。フォース・インディ
アのペレスが2番手に入るも、ギアボックス交換によるぺ
ナルティを受けて5グリッド降格され、7番グリッドに後退。
これを受けてフロントローにはロズベルグとリカルド(レッ
ドブル)、セカンドローにはベッテルとライコネンのフェラー
リコンビが並んだ。
予選13番手のサインツ(トロ・ロッソ)と同21番手のマグヌ
ッセン(ルノー)も予定外のギアボックス交換を行い、マグ
ヌッセンについてはサスペンションのセットアップも変更し
たため、対応するペナルティをすべて適用した結果、サイ
ンツは18番グリッド、マグヌッセンはピットレーンからレー
スをスタートする。
サーキットは1周6.003㎞、決勝レースは51周で争われる。
レーススタート時の天候は晴れ、気温33℃、路面温度43
℃、湿度31%のドライコンディションだった。
シグナルオフと同時にレースがスタートすると、ロズベル
グがしっかりと先頭を抑えてターン1へ向かい、リカルド、
ベッテル、ライコネンがそれに続く。ペレスが5番手に上
がり、マッサ(ウィリアムズ)、クビアト(トロ・ロッソ)、フェ
ルスタッペン(レッドブル)、ボッタス(ウィリアムズ)、ハミ
ルトン(メルセデス)がトップ10を走っていた。
後方ではヒュルケンベルグとハースF1のグティエレスが
ターン1通過時に接触したものの、2人ともレースを続行
している。
序盤から隊列のあちこちでバトルが勃発し、クビアトが
徐々にポジションを落とすのと同時にその後方のライバ
ルたちが前に上っていった。
5周目から初回のピット作業が始まり、ペースが振るわ
ずにベッテルにオーバーテイクされたリカルドは、7周目
にスーパーソフトからソフトに履き替えている。フェラーリ
も2番手を走行するベッテルにピットインの指示を出した
が、ペース良好と応じたベッテルに代わってライコネンの
タイヤを先に交換。その間、サスペンショントラブルに見
舞われたクビアトがマシンをガレージに収めてレースを
終えている。
コース上で一つずつポジションを上げていたハミルトン
は、11周目にボッタスを交わして4番手に。上位のロズ
ベルグ、ベッテル、ペレス、ハミルトン、ボッタス、ヒュル
ケンベルグはまだタイヤ交換を行っておらず、リカルドが
7番手まで位置を戻していた。また、ピットエントリーの白
線をを踏んだとしてライコネンが5秒のタイムペナルティ
を科されている。
16周目、メルセデスがバイブレーションを訴えていたハミ
ルトンをピットに呼ぶ。17周目にはペレスもタイヤを履き
替え、スタート時のタイヤで走り続けるロズベルグ、ベッ
テル、ボッタスに初回のタイヤ交換済みのライコネンとリ
カルドが続き、6番手にソフトスタートのヒュルケンベルグ
という形になった。
その後、ボッタス、ベッテル、ヒュルケンベルグ、ロズベル
グの順にそれぞれがタイヤ交換を実施。22周目の時点
でロズベルグのトップは変わらなかったものの、フェラー
リ勢はライコネン、ベッテルのオーダーに入れ替わり、ペ
レスとハミルトンがトップ5に並んだ。
スーパーソフトに替えたヒュルケンベルグは13番手で隊
列に戻り、ソフトを履くライバルたちを料理していく。同じ
頃、レッドブルコンビは2回目のタイヤ交換でソフトから
ミディアムに交換した。
タイムペナルティを科せられたライコネンは28周目にチ
ームメイトを先行させる。前に出たベッテルは一気にペ
ースを上げるも、その時点で先頭のロズベルグとは17秒
以上の差が開いていた。
半数ほどのドライバーが2回目のピット作業を終えていた
33周目、サインツがターン1でストップし、トロ・ロッソは無
念のダブルリタイヤに終わった。
5番手を走るハミルトンはレース中盤に何らかのトラブル
を抱えている様子だったが、無線で通信できる内容に制
限があるため、チームから満足のいく回答を得られないま
ま苦しい戦いを続けた。
ロズベルグ、ベッテル、ライコネン、ペレス、ハミルトン、ボ
ッタス、ヒュルケンベルグのトップ7は1ストップのままレース
終盤へ。41周目、後方を走行していたウェーレインがブレ
ーキを失い、ターン1のエスケープゾーンでマシンを降りた。
マシントラブルを抱えながらも12番手につけていた、アロン
ソは、チームメイトにポジションを譲った後、後続車にパス
されて15番手まで後退。マクラーレンから問題が悪化して
いるとの連絡を受けたアロンソは、その指示にしたがって
44周目にピットでリタイヤしている。
一方、隊列の前方ではライコネンがステアリングの問題に
ついてフェラーリに訴えるも、ハミルトンのケースと同じくチ
ーム側は”答えられない”と返すのみだった。
古いスーパーソフトタイヤを履くヒュルケンベルグの後ろで
ひたすらプレッシャーをかけ続けた2ストップのリカルドは、
48周目に追い抜きに成功。さらにリカルドの相棒であるフェ
ルスタッペンもヒュルケンベルグをパスし、8番手に浮上して
いる。
タイムペナルティが決まっているライコネンの後方5秒以内
につけていたペレスはそのままチェッカーフラッグを受けれ
ば表彰台が約束されている状態だったが、ファイナルラッ
プでライコネンを交わし、自らの手で3番手に上がった。
その前方ではロズベルグが危なげない走りでマシンをフィ
ニッシュまで運び、アゼルバイジャン最初のウィナーとして
その名を刻んでいる。
2位ベッテル、3位ペレスに次、タイムペナルティを科された
ライコネンが4位。5位ハミルトンからボッタス、リカルド、フ
ェルスタッペン、ヒュルケンベルグ、マッサがポイントを獲得
した。
11位バトン以下、ナッサー(ザウバー)、グロージャン(ハー
スF1)、マグヌッセン、パーマー(ルノー)、グティエレス、エリ
クソン(ザウバー)、ハリアント(マノー)までが完走を果たして
いる。
マクラーレン・ホンダ、今回はポイントを取れなかったですが、
オーストリアGPで巻き返し頂きましょう!
ルマン24時間では、中島一貴の駆るトヨタのの5号車がまさ
かの残り6分でエンジントラブル、残り3分でエンジンストップ
してしまい、最終周でポルシェに優勝をさらわれてしまいま
した。
トヨタの夢は今年も打ち砕かれてしまいました。
なんとも残念です。