26日(日)、誰もがニキ・ラウダに思いを馳せながら迎えた2019年FIA F1世界選手権第6戦モナコGP決勝レースはメルセデスのハミルトンがポール・トゥ・ウインを飾った。
今年はタイトでツイスティな市街地コースのモンテカルロでもメルセデスが速さを示しており、新品タイヤの1周目に好タイムを刻めずに苦戦していたとはいえ、フリー走行から好調ぶりは明らかで、予選ではハミルトンとボッタスがポールポジションを争い、最終的にハミルトンが0.086秒上回って一番時計を刻んでいる。メルセデスの後方2列目の奇数グリッドを手に入れたのはレッドブルのフェルスタッペン、フェラーリのベッテルが4番手からスタートした。
予選5番手だったガスリー(レッドブル)と15番手タイムを残したジョビナッツィ(アルファロメオ・レーシング)はそれぞれに他車の走行を妨害したとして3グリッド降格ペナルティを受けている。
1周3.337kmのモンテカルロ市街地サーキットにはピレリの最も柔らかい組み合わせとなるC3からC5のドライタイヤが用意され、決勝レースは78周で争われた。曇り空のモナコは序盤に軽い雨が降る可能性が伝えられる中、気温22℃、路面温度33.9℃、湿度53.9%のドライコンディションでスタート時刻を迎える。
シグナル消灯と同時に全車が無事に発進し、ハミルトンは好スタートを決めて先頭をキープ。ボッタスがフェルスタッペンとサイド・バイ・サイドでターン1に突入するもポジションを守ってオープニングラップを走っている。ロウズヘアピンでは今回が300戦目の記念レースとなるライコネン(アルファロメオ・レーシング)がストロール(レーシング・ポイント)と軽く接触して後退を強いられたが、大きな事故には至っていない。
昨年のモナコGP覇者であるリカルド(当時レッドブル、現ルノー)がスタート直後にポジションを上げて5番手につけたが、トップ4のペースについていけず、徐々に前との距離が広がる。リカルドのラップタイムは1分19秒前半と、上位4台に比べると3秒近く遅い。リカルドから後方は1秒前後のギャップで行列を成していたが、抜きにくいモナコとあってオーバーテイクの機会は少なく、スタート位置からひとつポジションを落としたハースF1のマグヌッセンらはがまんの時間が続いた。
後方スタートを強いられたルクレールは9周目のラスカスで果敢にもインサイドを突き、グロージャン(ハースF1)をかわして12番手に浮上するも、次のラップでヒュルケンベルグ(ルノー)にも同じ攻撃を仕掛けたところ、ガードレールとルノーマシンの間にはさまれてハーフスピンを喫してしまう。わずかに接触もあったが、グロージャンにポジションを返す格好となりながらもレースは続行。ただ、右リアタイヤにパンクチャーをかかえ、大きくペースダウンしている。
なんとかピットにたどり着いたルクレールはダウンフォースを大きく失った状態ながらハードタイヤに履き替えてピットを後にした。コース上にはタイヤカスなどデブリが散らばったため、セーフティカーが出動して隊列をリードすることに。
これを受けて上位4台が相次いでピットに向かい、ダブルストップを敢行したメルセデスがボッタスを送り出したところ、フェルスタッペンとピットレーンでサイド・バイ・サイドの状態となり、ガードレール側にいたボッタスはわずかにタイヤをこすってしまったようだ。チームの問いかけに対してダメージの度合いは「分からない」と答えたボッタスは次の周回終わりにもう一度ピットに戻り、履き替えたばかりのミディアムからハードタイヤに交換した。これでボッタスは4番手に下がり、フェルスタッペンが2番手、ベッテルが3番手に上がっている。
5番手を走っていたリカルドと後方のマグヌッセンもタイヤ交換を実施したが、入賞圏内の残るドライバーを含め8台はステイアウトを選択しており、リカルドは13番手、マグヌッセンは14番手でセーフティカーピリオドを過ごしている。
14周目の終わりにセーフティカーが解除され、ソフトからミディアムに履き替えたハミルトンが先頭をキープ、ハードタイヤを選んだフェルスタッペン、ベッテル、ボッタスのオーダーも変わらない。後方ではウィリアムズのクビサとジョビナッツィがラスカスで交錯してしまい、クビサがハーフスピンして道を塞ぐ格好となったため、後続車が相次いで急ブレーキを強いられた。幸い、どのマシンもクラッシュすることはなく、混雑を抜けてレースを再開している。
一方、フロアのダメージが激しく思うようにペースを上げられなかったルクレールは再度ピットに入り、タイヤをソフトに交換して様子を見たが、1周を走ってまたもピットイン、そのままマシンをガレージに入れてコックピットを離れた。
序盤は1分16秒台を刻んでいたラップリーダーのハミルトンだが、ミディアムタイヤに切り替えてからは1分18秒半ばのペースとなり、後方の3台がコンマ数秒差で後を追う展開に。第1スティントを続けた5番手のガスリーもトップ4から1.4秒差の位置につけ、その後方のドライバーたちも1秒前後のギャップで隊列を作っていた。
レースが23周目を迎えた頃、レーススチュワードはセーフティカー中にピットレーンで発生したフェルスタッペンとボッタスの一件に関して、レッドブルの"アンセーフリリース"と裁定し、フェルスタッペンに5秒のタイムペナルティを科すと発表。2番手につけるフェルスタッペンはハードタイヤを履いており、2回目のピットストップを行わない場合はレースタイムに5秒が加算されることになるが、この時点で5秒を足すと6番手に後退する計算だった。
さらに、同様にスチュワードの審議を受けていたクビサとジョビナッツィの一件はジョビナッツィが接触を引き起こしたとして10秒のタイムペナルティを受けている。
5番手を走っていたガスリーが最初のピットストップに向かったのはハミルトンが28周目に入る頃だ。ミディアムタイヤに交換してピットを後にしたガスリーは9番手の位置でコース復帰。他にこのタイミングでピットに入ったドライバーはいない。
ラップリーダーのハミルトンはレースが進むにつれてペースを取り戻していったものの、それでも序盤のペースにはおよばず、1分17秒前半から半ばのラップタイムにとどまり、常にフェルスタッペンがDRS圏内につけた状態で守りのレースを強いられている。3番手にいたベッテルは前の2台から若干距離を取って様子見しつつ、後方のボッタスを警戒した。
トロ・ロッソは33周目にクビアトをピットに呼び入れたが、2周早くミディアムタイヤに交換していたマクラーレンのサインツがファステストラップを刻んでクビアトをカバーし、クビアトはガスリーとサインツの後方9番手で第2スティントをスタートさせている。
レースが折り返し地点を過ぎる直前、ラスカスでロックアップを喫したストロールがインサイドからオーバーテイクを仕掛けたライコネンの行く手を阻むようにドアを閉じ、ライコネンの右フロントタイヤがレーシング・ポイントマシンの左横腹に接触するインシデントが発生した。幸いにして大事故とはならず、2人とも大きな影響を受けずにレースを続けたが、2度にわたって危険な状態に追い込まれたライコネンは無線でストロールの行動を指摘している。
その後すぐにストロールがピットに入ったため、前がひらけたライコネンは本来のペースで猛チャージをかける。まだこの時点でスタートと同じタイヤを履いており、後方からリカルドのプレッシャーを受けながらも自己ベストタイムを刻んだが、すでに43周を走ったタイヤは寿命が近く、すぐに2秒ほどペースダウンしてしまった結果、後方には5台がコンマ数秒差で連なった。それでも、ライコネンは300レースを戦った経験とオーバーテイクが難しいモナコの特徴を生かし、47周目にピットインするまでポジションを守っている。
オーバーヒートを抱えて苦戦するハミルトンはペースが一向に上がらず、第2スティントに同じミディアムタイヤを履いたアルボンが1分15秒台のファステストラップを刻んだことからも、ハミルトンの苦境ぶりがうかがえる。50周目には「みんな、トラブル発生だ。左フロントがダメになった・・・」とチームに伝えたハミルトン。メルセデスはもう一度ピットに入ることを示唆したが、その後、ハミルトンが幾度となく訴えても呼び入れることはなく、つらいと繰り返すハミルトンを励ましながら1ストップ戦略の成功を狙った。
ソフトタイヤで最も長い周回を走行したのはグロージャンで、50周を走破してようやくピットに向かうとミディアムタイヤに交換してコースに戻り、ポイント圏内の9番手につけた。グロージャンから34秒遅れの10番手を走っていたのはリカルドだ。オープニングラップで5番手に上がったにもかかわらず、セーフティカー中にタイヤ交換を実行した結果、トラフィックにつかまってペースアップがかなわず、さらにロングスティントでゴールを目指さなければならなかったため、タイヤもケアする必要があった。
大半のドライバーが1ストップ戦略を採用したことから、終盤に入るとペースをコントロールする陣営が多かったものの、後続とのギャップが十分だったガスリーは63周目に2度目のピットストップに向かい、ミディアムからユーズドのソフトタイヤに交換。前の4台とは30秒以上のギャップに広がったものの、6番手にいたサインツの5秒ほど前でコースに戻っている。
残り10周を切ってレッドブルからフェルスタッペンに"モード7"の許しが出ると、0.8秒前後のギャップをキープしていたフェルスタッペンがさらにコンマ数秒近づいて攻撃態勢に入る。オーバーテイクを狙うあまり、スイミングプール区間のシケインをスキップしてしまうシーンもあったが、ハミルトンにプレッシャーをかけ続けた。
ラストから2周目、トンネルを抜けた下り坂でシケインに向かってフェルスタッペンがハミルトンに並びかけるも、2人ともタイヤをわずかにロックアップしてしまい、ハミルトンは左リアタイヤ、フェルスタッペンは右フロントタイヤが軽く接触。ハミルトンはシケインを飛ばしてコースに戻り、フェルスタッペンもレースを続けていたため大きな影響はなかったが、この一件はスチュワードの審議を受けている。
タイヤに苦しみながらもハミルトンがトップチェッカーを受け、フェルスタッペン、ベッテル、ボッタスの順でフィニッシュ。フェルスタッペンは5秒のタイムペナルティがあったため、2位はベッテル、ボッタスが3位の結果となる。
4位以下、フェルスタッペン、ガスリー、サインツ、クビアト、アルボン、グロージャン、リカルドがポイントを獲得。ホンダエンジンを積むレッドブルとトロ・ロッソの4台は全車が入賞を果たしている。
終盤にソフトタイヤに履き替えたガスリーが1分14秒279のファステストラップをマークした。
ホンダPU勢、なんとベスト8に4台も入り、強力なパフォーマンスが見れました。
次は、優勝を見てみたいですね!
今年はタイトでツイスティな市街地コースのモンテカルロでもメルセデスが速さを示しており、新品タイヤの1周目に好タイムを刻めずに苦戦していたとはいえ、フリー走行から好調ぶりは明らかで、予選ではハミルトンとボッタスがポールポジションを争い、最終的にハミルトンが0.086秒上回って一番時計を刻んでいる。メルセデスの後方2列目の奇数グリッドを手に入れたのはレッドブルのフェルスタッペン、フェラーリのベッテルが4番手からスタートした。
予選5番手だったガスリー(レッドブル)と15番手タイムを残したジョビナッツィ(アルファロメオ・レーシング)はそれぞれに他車の走行を妨害したとして3グリッド降格ペナルティを受けている。
1周3.337kmのモンテカルロ市街地サーキットにはピレリの最も柔らかい組み合わせとなるC3からC5のドライタイヤが用意され、決勝レースは78周で争われた。曇り空のモナコは序盤に軽い雨が降る可能性が伝えられる中、気温22℃、路面温度33.9℃、湿度53.9%のドライコンディションでスタート時刻を迎える。
シグナル消灯と同時に全車が無事に発進し、ハミルトンは好スタートを決めて先頭をキープ。ボッタスがフェルスタッペンとサイド・バイ・サイドでターン1に突入するもポジションを守ってオープニングラップを走っている。ロウズヘアピンでは今回が300戦目の記念レースとなるライコネン(アルファロメオ・レーシング)がストロール(レーシング・ポイント)と軽く接触して後退を強いられたが、大きな事故には至っていない。
昨年のモナコGP覇者であるリカルド(当時レッドブル、現ルノー)がスタート直後にポジションを上げて5番手につけたが、トップ4のペースについていけず、徐々に前との距離が広がる。リカルドのラップタイムは1分19秒前半と、上位4台に比べると3秒近く遅い。リカルドから後方は1秒前後のギャップで行列を成していたが、抜きにくいモナコとあってオーバーテイクの機会は少なく、スタート位置からひとつポジションを落としたハースF1のマグヌッセンらはがまんの時間が続いた。
後方スタートを強いられたルクレールは9周目のラスカスで果敢にもインサイドを突き、グロージャン(ハースF1)をかわして12番手に浮上するも、次のラップでヒュルケンベルグ(ルノー)にも同じ攻撃を仕掛けたところ、ガードレールとルノーマシンの間にはさまれてハーフスピンを喫してしまう。わずかに接触もあったが、グロージャンにポジションを返す格好となりながらもレースは続行。ただ、右リアタイヤにパンクチャーをかかえ、大きくペースダウンしている。
なんとかピットにたどり着いたルクレールはダウンフォースを大きく失った状態ながらハードタイヤに履き替えてピットを後にした。コース上にはタイヤカスなどデブリが散らばったため、セーフティカーが出動して隊列をリードすることに。
これを受けて上位4台が相次いでピットに向かい、ダブルストップを敢行したメルセデスがボッタスを送り出したところ、フェルスタッペンとピットレーンでサイド・バイ・サイドの状態となり、ガードレール側にいたボッタスはわずかにタイヤをこすってしまったようだ。チームの問いかけに対してダメージの度合いは「分からない」と答えたボッタスは次の周回終わりにもう一度ピットに戻り、履き替えたばかりのミディアムからハードタイヤに交換した。これでボッタスは4番手に下がり、フェルスタッペンが2番手、ベッテルが3番手に上がっている。
5番手を走っていたリカルドと後方のマグヌッセンもタイヤ交換を実施したが、入賞圏内の残るドライバーを含め8台はステイアウトを選択しており、リカルドは13番手、マグヌッセンは14番手でセーフティカーピリオドを過ごしている。
14周目の終わりにセーフティカーが解除され、ソフトからミディアムに履き替えたハミルトンが先頭をキープ、ハードタイヤを選んだフェルスタッペン、ベッテル、ボッタスのオーダーも変わらない。後方ではウィリアムズのクビサとジョビナッツィがラスカスで交錯してしまい、クビサがハーフスピンして道を塞ぐ格好となったため、後続車が相次いで急ブレーキを強いられた。幸い、どのマシンもクラッシュすることはなく、混雑を抜けてレースを再開している。
一方、フロアのダメージが激しく思うようにペースを上げられなかったルクレールは再度ピットに入り、タイヤをソフトに交換して様子を見たが、1周を走ってまたもピットイン、そのままマシンをガレージに入れてコックピットを離れた。
序盤は1分16秒台を刻んでいたラップリーダーのハミルトンだが、ミディアムタイヤに切り替えてからは1分18秒半ばのペースとなり、後方の3台がコンマ数秒差で後を追う展開に。第1スティントを続けた5番手のガスリーもトップ4から1.4秒差の位置につけ、その後方のドライバーたちも1秒前後のギャップで隊列を作っていた。
レースが23周目を迎えた頃、レーススチュワードはセーフティカー中にピットレーンで発生したフェルスタッペンとボッタスの一件に関して、レッドブルの"アンセーフリリース"と裁定し、フェルスタッペンに5秒のタイムペナルティを科すと発表。2番手につけるフェルスタッペンはハードタイヤを履いており、2回目のピットストップを行わない場合はレースタイムに5秒が加算されることになるが、この時点で5秒を足すと6番手に後退する計算だった。
さらに、同様にスチュワードの審議を受けていたクビサとジョビナッツィの一件はジョビナッツィが接触を引き起こしたとして10秒のタイムペナルティを受けている。
5番手を走っていたガスリーが最初のピットストップに向かったのはハミルトンが28周目に入る頃だ。ミディアムタイヤに交換してピットを後にしたガスリーは9番手の位置でコース復帰。他にこのタイミングでピットに入ったドライバーはいない。
ラップリーダーのハミルトンはレースが進むにつれてペースを取り戻していったものの、それでも序盤のペースにはおよばず、1分17秒前半から半ばのラップタイムにとどまり、常にフェルスタッペンがDRS圏内につけた状態で守りのレースを強いられている。3番手にいたベッテルは前の2台から若干距離を取って様子見しつつ、後方のボッタスを警戒した。
トロ・ロッソは33周目にクビアトをピットに呼び入れたが、2周早くミディアムタイヤに交換していたマクラーレンのサインツがファステストラップを刻んでクビアトをカバーし、クビアトはガスリーとサインツの後方9番手で第2スティントをスタートさせている。
レースが折り返し地点を過ぎる直前、ラスカスでロックアップを喫したストロールがインサイドからオーバーテイクを仕掛けたライコネンの行く手を阻むようにドアを閉じ、ライコネンの右フロントタイヤがレーシング・ポイントマシンの左横腹に接触するインシデントが発生した。幸いにして大事故とはならず、2人とも大きな影響を受けずにレースを続けたが、2度にわたって危険な状態に追い込まれたライコネンは無線でストロールの行動を指摘している。
その後すぐにストロールがピットに入ったため、前がひらけたライコネンは本来のペースで猛チャージをかける。まだこの時点でスタートと同じタイヤを履いており、後方からリカルドのプレッシャーを受けながらも自己ベストタイムを刻んだが、すでに43周を走ったタイヤは寿命が近く、すぐに2秒ほどペースダウンしてしまった結果、後方には5台がコンマ数秒差で連なった。それでも、ライコネンは300レースを戦った経験とオーバーテイクが難しいモナコの特徴を生かし、47周目にピットインするまでポジションを守っている。
オーバーヒートを抱えて苦戦するハミルトンはペースが一向に上がらず、第2スティントに同じミディアムタイヤを履いたアルボンが1分15秒台のファステストラップを刻んだことからも、ハミルトンの苦境ぶりがうかがえる。50周目には「みんな、トラブル発生だ。左フロントがダメになった・・・」とチームに伝えたハミルトン。メルセデスはもう一度ピットに入ることを示唆したが、その後、ハミルトンが幾度となく訴えても呼び入れることはなく、つらいと繰り返すハミルトンを励ましながら1ストップ戦略の成功を狙った。
ソフトタイヤで最も長い周回を走行したのはグロージャンで、50周を走破してようやくピットに向かうとミディアムタイヤに交換してコースに戻り、ポイント圏内の9番手につけた。グロージャンから34秒遅れの10番手を走っていたのはリカルドだ。オープニングラップで5番手に上がったにもかかわらず、セーフティカー中にタイヤ交換を実行した結果、トラフィックにつかまってペースアップがかなわず、さらにロングスティントでゴールを目指さなければならなかったため、タイヤもケアする必要があった。
大半のドライバーが1ストップ戦略を採用したことから、終盤に入るとペースをコントロールする陣営が多かったものの、後続とのギャップが十分だったガスリーは63周目に2度目のピットストップに向かい、ミディアムからユーズドのソフトタイヤに交換。前の4台とは30秒以上のギャップに広がったものの、6番手にいたサインツの5秒ほど前でコースに戻っている。
残り10周を切ってレッドブルからフェルスタッペンに"モード7"の許しが出ると、0.8秒前後のギャップをキープしていたフェルスタッペンがさらにコンマ数秒近づいて攻撃態勢に入る。オーバーテイクを狙うあまり、スイミングプール区間のシケインをスキップしてしまうシーンもあったが、ハミルトンにプレッシャーをかけ続けた。
ラストから2周目、トンネルを抜けた下り坂でシケインに向かってフェルスタッペンがハミルトンに並びかけるも、2人ともタイヤをわずかにロックアップしてしまい、ハミルトンは左リアタイヤ、フェルスタッペンは右フロントタイヤが軽く接触。ハミルトンはシケインを飛ばしてコースに戻り、フェルスタッペンもレースを続けていたため大きな影響はなかったが、この一件はスチュワードの審議を受けている。
タイヤに苦しみながらもハミルトンがトップチェッカーを受け、フェルスタッペン、ベッテル、ボッタスの順でフィニッシュ。フェルスタッペンは5秒のタイムペナルティがあったため、2位はベッテル、ボッタスが3位の結果となる。
4位以下、フェルスタッペン、ガスリー、サインツ、クビアト、アルボン、グロージャン、リカルドがポイントを獲得。ホンダエンジンを積むレッドブルとトロ・ロッソの4台は全車が入賞を果たしている。
終盤にソフトタイヤに履き替えたガスリーが1分14秒279のファステストラップをマークした。
ホンダPU勢、なんとベスト8に4台も入り、強力なパフォーマンスが見れました。
次は、優勝を見てみたいですね!