18日(日)、シーズン第2戦エミリア・ロマーニャGP決勝レースが行われ、レッドブルのフェルスタッペンが優勝を果たした。
接近戦が繰り広げられた予選ではメルセデスのハミルトンが通算99回目となるポールポジションを獲得し、レッドブルのペレスがフロントロー、もう1台のレッドブルを駆るフェルスタッペンは完璧なラップとはいかなかったものの3番手タイムを刻んで決戦に挑んだ。
レース前のピットレーンオープン直前に雨が降り出したイモラ・サーキットだが、フォーメーションラップが始まる前には雨脚が弱まり、気温9.3℃、路面温度17.5℃、湿度74.3%のウエット路面でレーススタート時刻を迎える。全長4.909kmのイモラの決勝レースは63周で争われ、ウエットコンディションのため、全車が雨天用のタイヤを履いてグリッドに着いている。
ダミーグリッドに向かう際、ブレーキにトラブルを抱えたアストンマーティンのベッテルはグリッドボックスで修復作業を急いだものの、時間までに作業を終えられず、ピットスタートを強いられた。フォーメーションラップ中には濡れた路面に足を取られたフェラーリのルクレールがコースオフを喫したが、なんとかコースに復帰してグリッドに到着している。
ベッテルが並ぶ予定だった13番グリッドが空いた状態でスタートしたレースは、蹴り出しに成功したフェルスタッペンがハミルトンにサイド・バイ・サイドのバトルを仕掛け、わずかに接触がありながらもリードを奪取。この接触でハミルトンのメルセデスマシンはフロントウイングの一部が破損し、エンドプレートが外れたがダメージを受けた状態でハミルトンはレースを続けている。ハミルトンはフェルスタッペンに押し出されたと主張したものの、この一件を審議したスチュワードは後におとがめなしの裁定を下した。
波乱の幕開けはこのインシデントだけにとどまらず、後方集団ではウィリアムズのラティフィがコースオフを喫し、体勢を立て直して隊列に復帰したものの、直後、ハースF1のマゼピンと交錯してタイヤバリアに激突。これでセーフティカーが出陣し、全体のペースがコントロールされたが、今度はハースF1のシューマッハがピットレーン出口付近で単独スピンを喫してウオールにぶつかり、ノーズにダメージを負ってしまう。フロントウイングを失ったシューマッハはピットに入りたいものの、ピットレーン出口では自らが落としたデブリの清掃が行われており、ピットレーンがクローズされていたため、さらに周回を重ねるしかなかった。ピットインが許可されてからノーズ交換とタイヤ交換を済ませたシューマッハはウエットからインターミディエイトタイヤに履き替えて最後尾の19番手についている。
6周目の終わりにセーフティカーが解除された時点で、フェルスタッペンを先頭にハミルトン、ルクレール、ペレス、マクラーレンのリカルドが5番手に上がり、ウエットタイヤでスタートしたアルファタウリのガスリーがひとつポジションを落として6番手を走っていた。
ただ、路面状態はウエットよりもインターミディエイトに適していたようで、ガスリーは後方からプレッシャーをかけてきたマクラーレンのノリスにオーバーテイクを許してしまい、さらにフェラーリのサインツにもかわされて8番手に後退。路面が徐々に乾いていく中、ガスリーのペースは周辺のドライバーに比べて3秒以上遅く、アストンマーティンのストロール、メルセデスのボッタスにも追い抜かれた。
先頭のフェルスタッペンが13周目に入った頃、相棒のペレスに10秒のタイムペナルティが発令される。ペレスはセーフティカー導入中にコースを飛び出し、その間にリカルドとガスリーに先行を許していたが、コース復帰したあとにこの2台を追い抜いてしまい、この件が違反に問われたのだ。
ウエットタイヤで苦戦を強いられていたガスリーは15周を走ってピットに向かい、インターミディエイトタイヤに履き替えてピットアウト。戻った位置はすでに周回遅れとなっていたハースF1勢の間、18番手だった。アルファタウリはドライタイヤに切り替えられるクロスオーバーポイントを探っていたと見られるが、路面コンディションはそこまで改善しておらず、状況を踏まえてインターミディエイトタイヤを投入することにしたようだ。
5番手と6番手に並んでいたマクラーレンはリカルドのペースが伸び悩み、上位勢のみならず後続のマシンに比べても2秒以上遅かったため、後方にいたノリスを先行させることを決断する。リカルドに道を譲ってもらったノリスは一気にペースアップを図り、13秒ほど前を走っていたペレスの背中を追いかけた。リカルドも自己ベストを刻める状態に戻したが、ラップタイムはノリスよりも1秒遅く、2人のギャップは周回を重ねるごとに広がっていった。
トップを争っていたフェルスタッペンとハミルトンは交互にファステストラップを出し合い、間隔は5秒前後のまま変わらない。3番手のルクレールはトップ2から18秒以上離れた位置におり、ペレスはルクレールの6秒後方を走っていた。
全チームが路面状況の確認に集中する中、最初にドライタイヤを投入したのはアストンマーティンだ。ベッテルを呼び入れたチームはミディアムタイヤを装着してコースに送り出す。しかしながら、ピットストップを終えたベッテルのもとに10秒のストップ・アンド・ゴーのペナルティが科されたとの知らせが舞い込む。トラブルでピットレーンスタートに切り替えたベッテルはスタートの5分前までにタイヤを装着できておらず、レギュレーション違反に問われて処分が科されたのだ。そのため、2周後に再度ピットに入ったベッテルはペナルティを消化して隊列に復帰した。タイヤは交換せずにミディアムのセットを履き続けている。
ベッテルに続いてシューマッハがドライタイヤを選択してソフトを装着し、その2周後にはマゼピンもソフトタイヤに交換したが、この時点ではドライタイヤよりもインターミディエイトタイヤの方がラップタイムは良かった。ただ、アルファタウリが角田をピットインさせてミディアムを履かせる頃にはインターミディエイト勢に匹敵するペースになっており、レッドブルがフェルスタッペンのタイヤをミディアムに切り替えると、ライバルたちも続々とドライタイヤを投入していった。ペレスは10秒のタイムペナルティを消化した後、タイヤに加えて不具合のあったステアリングも交換している。
19台がドライタイヤを履いた時点でラップリーダーはフェルスタッペンのまま、ハミルトンが2番手につけていたものの、周回遅れのマシンに対応するさなかにウエットパッチを踏んでしまい、グラベルにはまって右フロントをわずかにウオールにぶつける。当初は身動きが取れない様子だったが、リバースギアに入れてなんとか体勢を立て直すも、破損したフロントウイングを抱えたままの走行を強いられた。ただ、すでに8番手のボッタスまでが周回遅れになっていたため、ハミルトンのポジションダメージはそれほど大きくなく、7番手の位置で隊列に復帰できている。
しかしながら、メルセデスの悪夢はまだ終わらない。ハミルトンがピットストップを終えた頃、コース上の別の場所でもう1台のメルセデスが大クラッシュに見舞われたのだ。ボッタスは後方からウィリアムズのラッセルに接近された際、右側から迫るウィリアムズマシンを防ごうとわずかにマシンを右に寄せており、これが影響してラッセルと高速状態で接触。2台ともその先のウオールに突進し、マシンは激しいダメージを受けたものの、ドライバーは自力でコックピットを離脱している。ただ、先にマシンを降りたラッセルは怒りを抑えきれずにメルセデスマシンに近づくと、ボッタスに怒り心頭の思いをぶつけていた。
このインシデントでセーフティカーに出動命令が下るも、コース上に散らばったデブリが多く、セーフティカーを含めてマシンが遡行できる状態ではなかったことから赤旗に切り替わっている。
約20分の赤旗中断を経て日本時間23時25分にレースが再開されることになり、レースコントロールからは周回遅れとなっていた7番手以下のドライバーが先に出陣するよう指示が出る。中断された時点のオーダーはフェルスタッペン、ルクレール、ノリス、ペレス、サインツ、リカルドまでが同一周回、ストロールからライコネン(アルファロメオ・レーシング)、ハミルトン、角田、ジョビナッツィ(アルファロメオ・レーシング)、アロンソ、オコン(ともにアルピーヌ)、ガスリー、ベッテル、シューマッハ、マゼピンが先に1周を走って再びピットレーンに入り、隊列をなした。ハースF1の2台は2周遅れだったため、レース再開時点で1週遅れの状態だ。
セーフティカー先導の下、フェルスタッペンとルクレールはミディアムをチョイスし、ノリスとペレスはソフトタイヤでリスタートに挑む。タイヤの熱入れ中にライコネンがコースを飛び出し、フェルスタッペンもコースオフするなどヒヤリとする場面があったものの、フェルスタッペンがトップを維持したまま35周目にローリングスタートを迎えた。この加速でうまくリズムをつかんだノリスがルクレールをかわして2番手に上がった一方、ライコネンのコースオフで9番手に上がっていた角田が単独スピンを喫してグラベルに乗り上げ、大きく順位を落とした。
さらにペレスもタイヤをダンプ部分に乗せてスピンを喫し、表彰台争いから大きく脱落して14番手に後退する。「ダメージはない」と報告したペレスだが、入賞圏内からも外れてしまい、難しい状況に追い込まれた。
ハミルトンは順位を下げたものの、フェルスタッペンとハミルトンの2人がファステストラップを刻み合う展開は変わらず、1分18秒台を連発。フェルスタッペンはラップごとにリードを1秒前後広げ、ソフトタイヤを履くノリスを大きく引き離す。ノリスの相棒リカルドをかわして5番手に上がったハミルトンの無線ではソフト勢――ポイント圏内ではマクラーレンの2台――のペースがいずれ落ちてくるとのやり取りがなされていた。
残り15周を切る頃にはノリスの後方にルクレール、サインツ、ハミルトンが連なり、4台による2位争いが繰り広げられる。50周目に入ってハミルトンがサインツをかわし、さらにルクレールをもロックオンするが、ルクレールは前のノリスとも競っており、集中力を要する展開が続いた。ハミルトンの後方にはサインツも離れずついてきており、DRSゾーンには届いていないため、1.5秒前後の間隔が空いていたものの、スキがあればポジションを取り戻そうと狙っていた。
ハミルトンは何度かのチャレンジを経てルクレールに対するオーバーテイクも成功させ、続いてノリスのリアにぴたりとつけると5周の攻防戦の末、タイミングを見極めて2番手にポジションアップ。ラスト3周はフェルスタッペン、ハミルトン、ノリスのトップ3となり、ノリスはフェラーリの2台を抱えたままファイナルラップを迎えるも、必死にマシンを操って表彰台を確保した。優勝はフェルスタッペン、ハミルトンが2位に入っている。
4位以下、入賞はルクレール、サインツ、リカルド、ストロール、ガスリー、ライコネン、オコンが1点を獲得し、アロンソは惜しくも11位でポイントに届かず、ペレス、角田、ジョビナッツィに次いでベッテルが15位の結果を得たが、ギアボックスに問題を抱えてガレージにマシンを入れており、完走扱いとなっている。2周遅れだったハースF1のシューマッハとマゼピンが16位と17位でゴールした。
ホンダPU勢、大荒れの展開の中、フェルスタッペンが優勝となりましたが、ガスリーが8位、ペレスが12位、角田が13位と4台の入賞はかないませんでした。
次戦ポルトガルGPに期待したいですね!
接近戦が繰り広げられた予選ではメルセデスのハミルトンが通算99回目となるポールポジションを獲得し、レッドブルのペレスがフロントロー、もう1台のレッドブルを駆るフェルスタッペンは完璧なラップとはいかなかったものの3番手タイムを刻んで決戦に挑んだ。
レース前のピットレーンオープン直前に雨が降り出したイモラ・サーキットだが、フォーメーションラップが始まる前には雨脚が弱まり、気温9.3℃、路面温度17.5℃、湿度74.3%のウエット路面でレーススタート時刻を迎える。全長4.909kmのイモラの決勝レースは63周で争われ、ウエットコンディションのため、全車が雨天用のタイヤを履いてグリッドに着いている。
ダミーグリッドに向かう際、ブレーキにトラブルを抱えたアストンマーティンのベッテルはグリッドボックスで修復作業を急いだものの、時間までに作業を終えられず、ピットスタートを強いられた。フォーメーションラップ中には濡れた路面に足を取られたフェラーリのルクレールがコースオフを喫したが、なんとかコースに復帰してグリッドに到着している。
ベッテルが並ぶ予定だった13番グリッドが空いた状態でスタートしたレースは、蹴り出しに成功したフェルスタッペンがハミルトンにサイド・バイ・サイドのバトルを仕掛け、わずかに接触がありながらもリードを奪取。この接触でハミルトンのメルセデスマシンはフロントウイングの一部が破損し、エンドプレートが外れたがダメージを受けた状態でハミルトンはレースを続けている。ハミルトンはフェルスタッペンに押し出されたと主張したものの、この一件を審議したスチュワードは後におとがめなしの裁定を下した。
波乱の幕開けはこのインシデントだけにとどまらず、後方集団ではウィリアムズのラティフィがコースオフを喫し、体勢を立て直して隊列に復帰したものの、直後、ハースF1のマゼピンと交錯してタイヤバリアに激突。これでセーフティカーが出陣し、全体のペースがコントロールされたが、今度はハースF1のシューマッハがピットレーン出口付近で単独スピンを喫してウオールにぶつかり、ノーズにダメージを負ってしまう。フロントウイングを失ったシューマッハはピットに入りたいものの、ピットレーン出口では自らが落としたデブリの清掃が行われており、ピットレーンがクローズされていたため、さらに周回を重ねるしかなかった。ピットインが許可されてからノーズ交換とタイヤ交換を済ませたシューマッハはウエットからインターミディエイトタイヤに履き替えて最後尾の19番手についている。
6周目の終わりにセーフティカーが解除された時点で、フェルスタッペンを先頭にハミルトン、ルクレール、ペレス、マクラーレンのリカルドが5番手に上がり、ウエットタイヤでスタートしたアルファタウリのガスリーがひとつポジションを落として6番手を走っていた。
ただ、路面状態はウエットよりもインターミディエイトに適していたようで、ガスリーは後方からプレッシャーをかけてきたマクラーレンのノリスにオーバーテイクを許してしまい、さらにフェラーリのサインツにもかわされて8番手に後退。路面が徐々に乾いていく中、ガスリーのペースは周辺のドライバーに比べて3秒以上遅く、アストンマーティンのストロール、メルセデスのボッタスにも追い抜かれた。
先頭のフェルスタッペンが13周目に入った頃、相棒のペレスに10秒のタイムペナルティが発令される。ペレスはセーフティカー導入中にコースを飛び出し、その間にリカルドとガスリーに先行を許していたが、コース復帰したあとにこの2台を追い抜いてしまい、この件が違反に問われたのだ。
ウエットタイヤで苦戦を強いられていたガスリーは15周を走ってピットに向かい、インターミディエイトタイヤに履き替えてピットアウト。戻った位置はすでに周回遅れとなっていたハースF1勢の間、18番手だった。アルファタウリはドライタイヤに切り替えられるクロスオーバーポイントを探っていたと見られるが、路面コンディションはそこまで改善しておらず、状況を踏まえてインターミディエイトタイヤを投入することにしたようだ。
5番手と6番手に並んでいたマクラーレンはリカルドのペースが伸び悩み、上位勢のみならず後続のマシンに比べても2秒以上遅かったため、後方にいたノリスを先行させることを決断する。リカルドに道を譲ってもらったノリスは一気にペースアップを図り、13秒ほど前を走っていたペレスの背中を追いかけた。リカルドも自己ベストを刻める状態に戻したが、ラップタイムはノリスよりも1秒遅く、2人のギャップは周回を重ねるごとに広がっていった。
トップを争っていたフェルスタッペンとハミルトンは交互にファステストラップを出し合い、間隔は5秒前後のまま変わらない。3番手のルクレールはトップ2から18秒以上離れた位置におり、ペレスはルクレールの6秒後方を走っていた。
全チームが路面状況の確認に集中する中、最初にドライタイヤを投入したのはアストンマーティンだ。ベッテルを呼び入れたチームはミディアムタイヤを装着してコースに送り出す。しかしながら、ピットストップを終えたベッテルのもとに10秒のストップ・アンド・ゴーのペナルティが科されたとの知らせが舞い込む。トラブルでピットレーンスタートに切り替えたベッテルはスタートの5分前までにタイヤを装着できておらず、レギュレーション違反に問われて処分が科されたのだ。そのため、2周後に再度ピットに入ったベッテルはペナルティを消化して隊列に復帰した。タイヤは交換せずにミディアムのセットを履き続けている。
ベッテルに続いてシューマッハがドライタイヤを選択してソフトを装着し、その2周後にはマゼピンもソフトタイヤに交換したが、この時点ではドライタイヤよりもインターミディエイトタイヤの方がラップタイムは良かった。ただ、アルファタウリが角田をピットインさせてミディアムを履かせる頃にはインターミディエイト勢に匹敵するペースになっており、レッドブルがフェルスタッペンのタイヤをミディアムに切り替えると、ライバルたちも続々とドライタイヤを投入していった。ペレスは10秒のタイムペナルティを消化した後、タイヤに加えて不具合のあったステアリングも交換している。
19台がドライタイヤを履いた時点でラップリーダーはフェルスタッペンのまま、ハミルトンが2番手につけていたものの、周回遅れのマシンに対応するさなかにウエットパッチを踏んでしまい、グラベルにはまって右フロントをわずかにウオールにぶつける。当初は身動きが取れない様子だったが、リバースギアに入れてなんとか体勢を立て直すも、破損したフロントウイングを抱えたままの走行を強いられた。ただ、すでに8番手のボッタスまでが周回遅れになっていたため、ハミルトンのポジションダメージはそれほど大きくなく、7番手の位置で隊列に復帰できている。
しかしながら、メルセデスの悪夢はまだ終わらない。ハミルトンがピットストップを終えた頃、コース上の別の場所でもう1台のメルセデスが大クラッシュに見舞われたのだ。ボッタスは後方からウィリアムズのラッセルに接近された際、右側から迫るウィリアムズマシンを防ごうとわずかにマシンを右に寄せており、これが影響してラッセルと高速状態で接触。2台ともその先のウオールに突進し、マシンは激しいダメージを受けたものの、ドライバーは自力でコックピットを離脱している。ただ、先にマシンを降りたラッセルは怒りを抑えきれずにメルセデスマシンに近づくと、ボッタスに怒り心頭の思いをぶつけていた。
このインシデントでセーフティカーに出動命令が下るも、コース上に散らばったデブリが多く、セーフティカーを含めてマシンが遡行できる状態ではなかったことから赤旗に切り替わっている。
約20分の赤旗中断を経て日本時間23時25分にレースが再開されることになり、レースコントロールからは周回遅れとなっていた7番手以下のドライバーが先に出陣するよう指示が出る。中断された時点のオーダーはフェルスタッペン、ルクレール、ノリス、ペレス、サインツ、リカルドまでが同一周回、ストロールからライコネン(アルファロメオ・レーシング)、ハミルトン、角田、ジョビナッツィ(アルファロメオ・レーシング)、アロンソ、オコン(ともにアルピーヌ)、ガスリー、ベッテル、シューマッハ、マゼピンが先に1周を走って再びピットレーンに入り、隊列をなした。ハースF1の2台は2周遅れだったため、レース再開時点で1週遅れの状態だ。
セーフティカー先導の下、フェルスタッペンとルクレールはミディアムをチョイスし、ノリスとペレスはソフトタイヤでリスタートに挑む。タイヤの熱入れ中にライコネンがコースを飛び出し、フェルスタッペンもコースオフするなどヒヤリとする場面があったものの、フェルスタッペンがトップを維持したまま35周目にローリングスタートを迎えた。この加速でうまくリズムをつかんだノリスがルクレールをかわして2番手に上がった一方、ライコネンのコースオフで9番手に上がっていた角田が単独スピンを喫してグラベルに乗り上げ、大きく順位を落とした。
さらにペレスもタイヤをダンプ部分に乗せてスピンを喫し、表彰台争いから大きく脱落して14番手に後退する。「ダメージはない」と報告したペレスだが、入賞圏内からも外れてしまい、難しい状況に追い込まれた。
ハミルトンは順位を下げたものの、フェルスタッペンとハミルトンの2人がファステストラップを刻み合う展開は変わらず、1分18秒台を連発。フェルスタッペンはラップごとにリードを1秒前後広げ、ソフトタイヤを履くノリスを大きく引き離す。ノリスの相棒リカルドをかわして5番手に上がったハミルトンの無線ではソフト勢――ポイント圏内ではマクラーレンの2台――のペースがいずれ落ちてくるとのやり取りがなされていた。
残り15周を切る頃にはノリスの後方にルクレール、サインツ、ハミルトンが連なり、4台による2位争いが繰り広げられる。50周目に入ってハミルトンがサインツをかわし、さらにルクレールをもロックオンするが、ルクレールは前のノリスとも競っており、集中力を要する展開が続いた。ハミルトンの後方にはサインツも離れずついてきており、DRSゾーンには届いていないため、1.5秒前後の間隔が空いていたものの、スキがあればポジションを取り戻そうと狙っていた。
ハミルトンは何度かのチャレンジを経てルクレールに対するオーバーテイクも成功させ、続いてノリスのリアにぴたりとつけると5周の攻防戦の末、タイミングを見極めて2番手にポジションアップ。ラスト3周はフェルスタッペン、ハミルトン、ノリスのトップ3となり、ノリスはフェラーリの2台を抱えたままファイナルラップを迎えるも、必死にマシンを操って表彰台を確保した。優勝はフェルスタッペン、ハミルトンが2位に入っている。
4位以下、入賞はルクレール、サインツ、リカルド、ストロール、ガスリー、ライコネン、オコンが1点を獲得し、アロンソは惜しくも11位でポイントに届かず、ペレス、角田、ジョビナッツィに次いでベッテルが15位の結果を得たが、ギアボックスに問題を抱えてガレージにマシンを入れており、完走扱いとなっている。2周遅れだったハースF1のシューマッハとマゼピンが16位と17位でゴールした。
ホンダPU勢、大荒れの展開の中、フェルスタッペンが優勝となりましたが、ガスリーが8位、ペレスが12位、角田が13位と4台の入賞はかないませんでした。
次戦ポルトガルGPに期待したいですね!