前日の不安定な天候とは一転、太陽の光がまぶしく照らしたハンガロリンクで29日(日)、2018年FIA F1世界選手権第12戦ハンガリーGP決勝レースが開催され、メルセデスのハミルトンがポール・トゥ・ウインを飾った。
フィールド全体が接戦になると予想されていた予選は天候の変化が激しく、ドライコンディションで走行できた場面でもそれまでのペースほどの速さを出せる状況になかったほか、ポールシッターを決めるQ3では激しい雨に見舞われたが、ドライでは思うようにスピードに乗れていなかったメルセデス勢がウエット路面を生かして好タイムを刻み、ハミルトンがポールポジション、ボッタスが0.260秒差で2番手に続いてメルセデスがフロントローを独占。2列目にフェラーリがつけるも、3列目はいつもと違ってルノーのサインツとトロ・ロッソのガスリーという顔ぶれだ。レッドブルはフェルスタッペンが7番手、リカルドが12番手から決戦に挑んだ。
予選15番手だったウィリアムズのストロールがパルクフェルメ状態のマシンに調整を加えてピットレーンスタートとなったため、16番手から20番手のドライバーはスタート位置が繰り上がっている。
全長4.381km、オーバーテイクが難しいタイトでツイスティなハンガロリンクの一戦は70周で争われ、気温34.4℃、路面温度57℃、湿度32.5%のドライコンディションでスタート時刻を迎えた。予選Q2がウエット路面だったことから、ドライスタートのレースは第1スティントのタイヤセットを全車が自由に選択しており、メルセデス勢とライコネンはウルトラソフトを選び、4番手スタートのベッテルはソフトタイヤをチョイスしている。
シグナル消灯の合図で全車が一斉に発進し、ハミルトンは好スタートを決めて先頭をキープ。ボッタスはライコネンをカバーしながら2番手の座を維持してターン1を通過している。ボッタスとライコネンの後方でチャンスを狙っていたベッテルはチームメイトをかわして3番手に上がるも、ボッタスには届かなかった。
12番手スタートだったリカルドはターン1手前でザウバーのエリクソンと接触して後退を強いられる。幸い、タイヤ同士がぶつかったようで目立ったダメージはないものの、上位進出を狙うリカルドにとってはさらなる向かい風となった。それでも、追い抜きが難しいと言われるハンガロリンクでリカルドはマシンの速さを生かして次々にポジションを上げていく。
リカルドのオーバーテイク連発に湧いていたレッドブルのピットウオールに悪報がもたらされたのは7周目、オープニングラップでポジションを上げていたフェルスタッペンがパワーロスを訴えたのだ。少しの間、低速走行を続けていたが、最終的にはマシンを止めるよう指示されてリタイアを喫している。
タイヤ管理が重要なコースとあってピットストップのタイミングが注目されたレースで、上位勢で最初に動いたのはフェラーリだった。ドリンクボトルにトラブルを抱えるライコネンが15周目にタイヤ交換を完了すると、次のラップにはメルセデスがボッタスをピットに呼び入れ、共にソフトタイヤを履いて第2スティントに臨んでいる。
ハミルトンはさらに10周多く走ってピットストップを完了。メルセデス勢やライコネンとは別のタイヤ戦略を採用するベッテルはソフトタイヤで長めの第1スティントを走り、39周目にライコネンが2度目のタイヤ交換を済ませた次のラップでベッテルはこの日唯一のタイヤ交換を終えた。第3スティントに入ったライコネンはユーズドのソフトタイヤを装着し、ソフトでスタートしたベッテルはウルトラソフトを選んでいる。
45周目にリカルドが最初で最後のピットストップを完了して以降は全体的に落ち着いたレース展開を見るも、マクラーレンのバンドールンがトラブルで停車を強いられ、バーチャルセーフティカーが発令された51周目の終わりにはメルセデスのピットクルーが慌ただしく準備を始める。ただ、どうやらフェイクだったようで実際にドライバーは入ってこず、ライバルチームがメルセデスの動きに惑わされることもなかった。
左フロントタイヤの交換に手間取り、ピットストップで若干のタイムロスがあった結果、ボッタスの後方3番手につけることになったベッテルはレース終盤を迎えてボッタスとの距離を詰め、1秒前後の間隔をキープして、まずは周回遅れのマシンに対応していく。ボッタスがラップダウンのマシンを追い抜けばすかさずベッテルも後を追い、オーバーテイクのチャンスをひたすら待っていたところ、4番手のライコネンも合流し、3台によるバトルに発展。
ベッテルがついに動きを見せたのはレースが残り6周を切ったタイミングだ。ターン1の飛び込みでメルセデスマシンに並びかけ、ボッタスがうまくポジションを守ったものの、ターン2にかけてベッテルが前に出る。しかしながら、インサイドにいたボッタスがフェラーリマシンの後部にぶつかってしまい、フロントウイングにダメージを受けてフェラーリ勢に追い抜かれた。
ベッテルにはダメージがなかったようだが、一部パーツを失ったボッタスはパンクチャーの可能性も疑われたため、メルセデスクルーが急いでピットストップの準備を進めたものの、結局、ボッタスがピットに入ってくることはなかった。後方からリカルドの追い上げを受けたボッタスは満身創痍のマシンを必死にハンドルしてポジションを守ろうとしたが、ペース差が激しくリカルドに接近を許してしまう。
リカルドはターン1でメルセデスマシンの前に出ようとしたが、ダメージの影響なのか、ブレーキングが遅れたのか、ボッタスがコーナリングに失敗し、アウト側から追い抜こうとしたリカルドのマシンに突っ込んでしまう。幸い、2台ともリタイアするほどではなかったものの、リカルドもマシンを傷めた。2人の一件はレース後にスチュワードの審議を受けることとなり、ファイナルラップのターン1でボッタスを追い抜いたリカルドが4位でチェッカーを受けている。
優勝はハミルトン、ベッテルが2位、ライコネンが3位で表彰台に上った。リカルドに次いでボッタスが5位フィニッシュし、ガスリー、マグヌッセン(ハースF1)、アロンソ(マクラーレン)、サインツ(ルノー)、グロージャン(ハースF1)が10位でポイントを獲得している。
トロ・ロッソ・ホンダのガスリーは6位フィニッシュで8ポイント、ハートレーは11位完走にとどまり、惜しくも入賞ならず。
夏休み後のスパからの後半戦、この勢いを保って頑張って欲しいですね。
フィールド全体が接戦になると予想されていた予選は天候の変化が激しく、ドライコンディションで走行できた場面でもそれまでのペースほどの速さを出せる状況になかったほか、ポールシッターを決めるQ3では激しい雨に見舞われたが、ドライでは思うようにスピードに乗れていなかったメルセデス勢がウエット路面を生かして好タイムを刻み、ハミルトンがポールポジション、ボッタスが0.260秒差で2番手に続いてメルセデスがフロントローを独占。2列目にフェラーリがつけるも、3列目はいつもと違ってルノーのサインツとトロ・ロッソのガスリーという顔ぶれだ。レッドブルはフェルスタッペンが7番手、リカルドが12番手から決戦に挑んだ。
予選15番手だったウィリアムズのストロールがパルクフェルメ状態のマシンに調整を加えてピットレーンスタートとなったため、16番手から20番手のドライバーはスタート位置が繰り上がっている。
全長4.381km、オーバーテイクが難しいタイトでツイスティなハンガロリンクの一戦は70周で争われ、気温34.4℃、路面温度57℃、湿度32.5%のドライコンディションでスタート時刻を迎えた。予選Q2がウエット路面だったことから、ドライスタートのレースは第1スティントのタイヤセットを全車が自由に選択しており、メルセデス勢とライコネンはウルトラソフトを選び、4番手スタートのベッテルはソフトタイヤをチョイスしている。
シグナル消灯の合図で全車が一斉に発進し、ハミルトンは好スタートを決めて先頭をキープ。ボッタスはライコネンをカバーしながら2番手の座を維持してターン1を通過している。ボッタスとライコネンの後方でチャンスを狙っていたベッテルはチームメイトをかわして3番手に上がるも、ボッタスには届かなかった。
12番手スタートだったリカルドはターン1手前でザウバーのエリクソンと接触して後退を強いられる。幸い、タイヤ同士がぶつかったようで目立ったダメージはないものの、上位進出を狙うリカルドにとってはさらなる向かい風となった。それでも、追い抜きが難しいと言われるハンガロリンクでリカルドはマシンの速さを生かして次々にポジションを上げていく。
リカルドのオーバーテイク連発に湧いていたレッドブルのピットウオールに悪報がもたらされたのは7周目、オープニングラップでポジションを上げていたフェルスタッペンがパワーロスを訴えたのだ。少しの間、低速走行を続けていたが、最終的にはマシンを止めるよう指示されてリタイアを喫している。
タイヤ管理が重要なコースとあってピットストップのタイミングが注目されたレースで、上位勢で最初に動いたのはフェラーリだった。ドリンクボトルにトラブルを抱えるライコネンが15周目にタイヤ交換を完了すると、次のラップにはメルセデスがボッタスをピットに呼び入れ、共にソフトタイヤを履いて第2スティントに臨んでいる。
ハミルトンはさらに10周多く走ってピットストップを完了。メルセデス勢やライコネンとは別のタイヤ戦略を採用するベッテルはソフトタイヤで長めの第1スティントを走り、39周目にライコネンが2度目のタイヤ交換を済ませた次のラップでベッテルはこの日唯一のタイヤ交換を終えた。第3スティントに入ったライコネンはユーズドのソフトタイヤを装着し、ソフトでスタートしたベッテルはウルトラソフトを選んでいる。
45周目にリカルドが最初で最後のピットストップを完了して以降は全体的に落ち着いたレース展開を見るも、マクラーレンのバンドールンがトラブルで停車を強いられ、バーチャルセーフティカーが発令された51周目の終わりにはメルセデスのピットクルーが慌ただしく準備を始める。ただ、どうやらフェイクだったようで実際にドライバーは入ってこず、ライバルチームがメルセデスの動きに惑わされることもなかった。
左フロントタイヤの交換に手間取り、ピットストップで若干のタイムロスがあった結果、ボッタスの後方3番手につけることになったベッテルはレース終盤を迎えてボッタスとの距離を詰め、1秒前後の間隔をキープして、まずは周回遅れのマシンに対応していく。ボッタスがラップダウンのマシンを追い抜けばすかさずベッテルも後を追い、オーバーテイクのチャンスをひたすら待っていたところ、4番手のライコネンも合流し、3台によるバトルに発展。
ベッテルがついに動きを見せたのはレースが残り6周を切ったタイミングだ。ターン1の飛び込みでメルセデスマシンに並びかけ、ボッタスがうまくポジションを守ったものの、ターン2にかけてベッテルが前に出る。しかしながら、インサイドにいたボッタスがフェラーリマシンの後部にぶつかってしまい、フロントウイングにダメージを受けてフェラーリ勢に追い抜かれた。
ベッテルにはダメージがなかったようだが、一部パーツを失ったボッタスはパンクチャーの可能性も疑われたため、メルセデスクルーが急いでピットストップの準備を進めたものの、結局、ボッタスがピットに入ってくることはなかった。後方からリカルドの追い上げを受けたボッタスは満身創痍のマシンを必死にハンドルしてポジションを守ろうとしたが、ペース差が激しくリカルドに接近を許してしまう。
リカルドはターン1でメルセデスマシンの前に出ようとしたが、ダメージの影響なのか、ブレーキングが遅れたのか、ボッタスがコーナリングに失敗し、アウト側から追い抜こうとしたリカルドのマシンに突っ込んでしまう。幸い、2台ともリタイアするほどではなかったものの、リカルドもマシンを傷めた。2人の一件はレース後にスチュワードの審議を受けることとなり、ファイナルラップのターン1でボッタスを追い抜いたリカルドが4位でチェッカーを受けている。
優勝はハミルトン、ベッテルが2位、ライコネンが3位で表彰台に上った。リカルドに次いでボッタスが5位フィニッシュし、ガスリー、マグヌッセン(ハースF1)、アロンソ(マクラーレン)、サインツ(ルノー)、グロージャン(ハースF1)が10位でポイントを獲得している。
トロ・ロッソ・ホンダのガスリーは6位フィニッシュで8ポイント、ハートレーは11位完走にとどまり、惜しくも入賞ならず。
夏休み後のスパからの後半戦、この勢いを保って頑張って欲しいですね。