夜の帳が下りたマリーナ・ベイの市街地サー
キットで17日(土)、2016年FIA F1世界選手権
第15戦シンガポールGP予選が実施され、メル
セデスのロズベルグが200戦目の記念レース
でポールポジションを獲得した。
予選Q1開始時の気温は30℃、路面温度33℃、
湿度60%のドライコンディション。ピットレーンの
信号が青に変わると、マノーのウェーレインが
ソフトタイヤを履いてコースに入る。マノーはオ
コンもソフトタイヤでインストレーションラップを走
ったが、2人とも1周でピットに戻るとウルトラソ
フトタイヤに履き替えてピットアウトした。
トロ・ロッソの2台がスーパーソフトを選んだ以
外は全車がウルトラソフトタイヤでアタックラッ
プの臨んでいる。最後に動きだしたレッドブル
のリカルドが1分44秒255をたたき出してタイム
シート最上位に立ち、0.709秒差でフェラーリの
ライコネンが続く。しかしながら、相棒のベッテ
ルが思うようにペースを上げられず、アンチロ
ールバーにトラブルが起きた可能性を訴えなが
らもコースにとどまってタイム計測を続けたが、
結局、自己ベストを更新することはなかった。チ
ームは後にアンチロールバー問題が発生したと
認めている。
終盤は10番手以下のドライバーがコース上でし
のぎを削り、最終的にルノーのマグヌッセンが
17番手に終わり、以下、ナッサー(ザウバー)、
パーマー(ルノー)、ウェーレインとオコンのマノ
ー勢、ベッテルが姿を消した。
Q2が始まるとウルトラソフトの新しいタイヤセッ
トを履いたロズベルグが出陣し、チームメイトの
ハミルトンに次いでライバルたちも合流していく。
最初のアタックでトップに立ったのは1分43秒020
をたたき出したロズベルグ、0.451秒差のタイムを
刻んだハミルトンが2番手だ。レッドブルの2台と
ライコネンがトップ5に名を連ねた、レッドブルはフ
ェルスタッペンとリカルドがともにスーパーソフト
タイヤでQ2の自己ベストタイムをマークしている。
上位5名がガレージからセッションの様子を見守
る中、その他のドライバーたちは予選トップ10入
りをかけてアタックを再開。ザウバーのエリクソン
はレースに向けてタイヤを温存すべく予選Q2の
走行を切り上げている。
多くのドライバーが自己ベストを更新するペース
を発揮するも、ハースF1のグロージャンがターン
10でスピンを喫してバリアに激突。黄旗が振ら
れる中でQ2が終了した。さらにマクラーレンのバ
トンがエスケープゾーンに停車。バトンの無線報
告によると、前のラップでマシンをウォールにぶ
つけてしまい、ステアリングを破損したとのことだ。
相棒のアロンソは最後に好タイムを残して8番手
に食い込んでいる。
Q2でノックアウトされたのはウィリアムズのボッ
タスとマッサ、バトン、グティエレス(ハースF1)、
グロージャン、エリクソンだった。
グロージャンがクラッシュを喫した現場付近のテ
ロックプロバリアを修復するため、レースコントロ
ールはQ3の開始時刻を10分延期。日本時間22
時58分に始まったQ3はフォース・インディアのヒ
ュルケンベルグが真っ先にコースインし、メルセ
デス勢らが加わった。2台揃ってQ3に進出した
フォース・インディアは両ドライバーにユーズドの
ウルトラソフトを履かせて送り出している。
トロ・ロッソのクビアトが終盤の一発勝負に懸け
る一方、9名がアタックラップを完了し、1分42秒
584の好タイムをマークしたロズベルグがトップ
に立つ。ハミルトンはこの時点で0.704秒遅れ
だった。
クビアトも加えたラストアタックではリカルドが
1分43秒115をたたき出して2番手に浮上。ロズ
ベルグは自信が残した最速タイムを塗り替えら
れなかったが、そのタイムを上回るドライバー
がおらず、ポールポジションを獲得している。ハ
ミルトンも自己ベストを更新できずに3番手だっ
た。
4番手にフェルスタッペンが並び、ライコネン、サ
インツ(トロ・ロッソ)、クビアト、ヒュルケンベルグ、
アロンソ、ペレスが10番手だ。
マクラーレン・ホンダのバトンは、トラブルがなけ
れば、僚友と一緒にQ3に進出できたと思われ
ますが、決勝で頑張って欲しいですね!