Vers la lumière 光ある方へ・・・

AtelierGrace発、ステンドグラスと教会のブログ。

ティファニーランプ修復作業

2013-03-11 20:52:50 | 修復
まずはより時間のかかりそうなティファニーランプの修復から先に始めることにしました。

しかしこれだけ大きいランプを扱うのは初めてだったので、立体作品に詳しい方の協力をお願いすることにしました。巨大ランプを抱えて千代田線に乗り、向かうは亀有のステンドグラス工房「ならんは」

まず、ランプ全体の崩れを防ぐため、裾に銅線でリムを取り付けることにしました。



銅線を適当な長さに二つ折りし、輪の方を固定します。



電動ドライバーで銅線をねじります。取付口がこうなっているタイプのドライバーでないと銅線が差し込めない模様。



セット完了!



速度は遅めに、慌てず落ち着いて…。



ねじった銅線を裾にハンダで付けていきます。特に巻き終わりは気を付けないとビヨーンと跳ね上がってしまいます



最初仮止めし、後で綺麗にハンダを修正していきます。意外と時間がかかる



綺麗にハンダ付けするには、常に平行を保たなければならないのですが、これだけの大きさのものをちょこちょこ持ち上げ続けるのはしんどいので、木の箱にタオルを入れたものにランプを乗せてハンダ付けしました。これで回すのがだいぶ楽に



次はキャップ部分。真鍮のハンダ付けは時間がかかります。450度に設定したハンダごて二刀流でいくと…おおっ、ハンダの溶けが速い!!!外してみたらキャップの大きさが作品に対し小さめで、かなり頑張って隙間にハンダを流し込んだようでした。



キャップ部分の補強をどうするか悩みましたが、一番経済的に負担が少なく、どんなベースでも対応できるようにとのことで、キャップ周辺に銅線を埋め込むことにしました。計6本、あみだくじみたいに2段に渡って沿わせた銅線は、表からは見えません。





再びキャップを取り付けて、完成!!



キャップ部分はこの通り。



割れた部分は元のガラスをそのままつなぎ直す形にしました。パティ―ナもうまく元の色と馴染んでくれて一安心。ちなみにこれだけの大きさなので通常の洗い場では洗えず、お風呂で洗いました



せっかくだから手持ちのランプベースに取り付けて点灯!!暖かな色合いに感動もひとしおでした。時間手間もかかって大変でしたが、この瞬間のために今までの全てがあった…一つの作品が完成して、光を当てた時にいつも思うことです。貴重な思い出の品を託してくださった方と、修復に力を貸してくれた友人に心から感謝したいと思います





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