全トヨタ労働組合(ATU)

トヨタ自動車および関連企業で働く労働者の企業横断型労働組合です。一人でも加入できます。

シャープ亀山 派遣切り2

2018年12月22日 20時12分26秒 | 組合創立10周年
こうした事態を受け、組合はコミュ二ティ・ユニオン、全国ユニオン、派遣ネットワーク(NPO)中野弁護士と相談し、シャープ闘争を開始し、まずは政府(厚労省)に告発(実務上は三重労働局と津労基署)、この事の記者会見を12月3日に厚労省記者クラブで行いました。新たな外国人労働者の受け入れ拡大に向け、参議院で強行採決される直前のタイミングで、現に受け入れている外国人労働者の処遇にすら問題が多いことを明らかにすることでもあり、多くの記者らが会見に訪れ、大きく報道されました。

 さらに、12月6日にはI社長の行動が組合に対する支配介入行為として三重県労働委員会に申告、この事の記者会見を三重県庁記者クラブで行い、30名近くの記者らが会見に訪れ、これも大きく報道されました。さらにさらに、三重県の鈴木知事がI社長らヒューマングループの役員からあわせて350万円もの献金を受けていたことが発覚し、12月10日に組合が県庁前で「生きさせろ!」とアピールする行動を展開、テレビをはじめ、各新聞社が取材に訪れ、大きく報じられました。三重県知事との話し合いも知事が受けるという約束をしています。

 次はシャープ、ホンハイ、さらにはアップル社との交渉です。シャープは今やホンハイの言いなりで動いています。その辺は日産と違うところです。今回の大量雇止めはiphone10の顔認証(カメラ)部品の立ち上げをシャープにやらせ、目処がついたとして中国に生産を移管したことで発生した模様です。うまく利用された、犠牲になったのは日系ブラジル人らということです。しめです。

おかしいよ安倍さん
 安倍内閣は臨時国会で、外国人就労受け入れのために「出入国管理法改定案」が審議されて、様々な問題点が指摘されたにもかかわらず、強行採決をしました。外国人労働者の劣悪な労働条件や人権侵害の問題を正すことなく、人手不足の穴埋めとして受け入れようとする魂胆は財界の思惑が強く反映しています。ユニオンみえのように労働組合としてこの問題を受け止めて、外国人の権利を守ることは、私たちの権利を守ることにもなるのです。闘わずして権利は守れない、労働者連帯しょう!
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亀山 シャープ工場での大量雇止めが社会問題に

2018年12月18日 20時29分20秒 | 投稿
全国ユニオンのメンバーである「ユニオンみえ」の皆さんが、シャープ工場で2017年頃から外国人労働者が大量に雇止めをされた問題を取り上げ闘っています。2回に分けて報告します。


 液晶テレビで一世を風靡したシャープ亀山工場では、液晶テレビが売れなくなり、第一工場の設備を中国に売却して空いたスペースでホンハイ(鴻海精密工業)買収以前からアップル社iPhoneの部品を製造する下請け工場になっていました。
シャープがホンハイに買収されて以降、受注量が急増し、3000人の外国人労働者を一挙に「調達」して(日本人を含めると4000人以上)人海戦術により受注増に対応するため、鈴鹿市に本社を置く派遣会社ヒューマンに3000人の外国人労働者を集めさせたのです。

 そこでヒューマンは、夫婦で働くと70万円以上の収入が可能、安定して働ける、アパートも家電製品も用意する、年齢も問わないという、多くの外国人労働者が飛びつく条件を並べ立てて大々的に募集をかけ、全国各地から外国人労働者を現に働いている職場から引き抜いて、シャープ亀山工場で働かせたのです。

 ところが、この働かせ方に問題がありました。労働者をヒューマンの名前では契約せず、ヒューマンが作ったペーパーカンパニーの名前で契約し、社会保険に加入を強く求めなかった労働者に同じ仕事に従事させながら、2ヶ月おきに退職届を出させ、別のペーパーカンパニーに移すという、手の込んだ雇い方をしてきました。指揮命令はペーパーカンパニーではなく、ヒューマンでもなく、さらにその上の会社、さらに上の会社、機械の操作などの指導はシャープの社員という具合でした。

 3000人のピークは2017年11月で、12月に入るとシャープの方針で人員整理が始まり、12月中旬からひと月あたり200人~300人もの労働者が「整理」されていきました。昨年11月に入社した労働者はまともに仕事に就かせてもらえず、アパートの敷金礼金などの借金だけ負わされ、組合に相談に来た人もいました。多くの労働者は求人広告に書かれていた月37万円の賃金が得られないだけではなく、時給の切り下げ、勤務日の削減(月25日程度から20日、さらには15日、12日程度に)、月160時間の賃金補償の撤廃と、次々に、労働条件を改悪し、労働者の生活を破壊していきました。
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