
安城総合運動公園の野球場の両サイドにモクゲンジが植わっています。とくにライト側芝生は並木になってますから一斉に黄色い花をつけるとキレイです。
学名は Koelreuteria paniculata。
小種名がpaniculata (円錐花序) という名前の通り、見事な円錐花序です。
英名は Golden rain tree

ひとつひとつの花はとても小さいです。全体は黄色いのですが、朱色をした部分があります。
モクゲンジの黄色い花弁は咲きだすとすぐ折れ曲がって(反転して)その折り目に付属体と呼ばれる朱色の器官ができます。

上は雄花です。
左が咲き始め。咲き始めは雄しべの名褐色の葯がドーナッツ状にくっついています。

同じく雄花です。
右が成熟した雄花。花弁が強反転し 折り目に朱色の付属体をつけます。おしべは長く伸びて葯を展開します。



モクゲンジは 雌雄同株です。
ここからは雌花の観察です。
雄しべに囲まれて中心に雌しべがあります。

右が雄花、左が雌花です。
雌花にも雄しべが付いていますが、雄花の雄しべのように伸長しません。

受粉して雄しべの子房はどんどん大きくなっていきます。
雄花は役目を終えると皆地上へ落下します(英名の Golden rain tree はこのことを言っているのかもしれません)が、
雌花の花弁とおしべは落下しないようです。


もうほとんど果実になった雌花です。

果実は袋状の蒴果です。

以下は 2018-07-11に撮った同じ公園のモクゲンジの果実です。


果実の大きさは同じムクロジ科のムクロジと比べてずっと小さく、つる植物のフウセンカズラよりちょっと大きいくらいです。
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