1. 安城デンパークにて
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前回サルスベリがミソハギ科に属すと聞いて、ミソハギとサルスベリの共通性は何だろうと考えました。
そして「花弁がくしゃくしゃなまま咲いていること」と勝手にひとつの答えを出してみました。
「くしゃくしゃ」じゃ明らかにデメリットと予断が入ってるので、あるサイトの記述を借りると・・・
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「ミソハギとは、お墓やご仏壇に供える盆花として知られている植物です。すっと長く伸びた茎の先に、サルスベリを思わせる紅紫色のフリルがきいた可憐な花を咲かせます。」(HORTI by GreenSnap「ミソハギ(禊萩)とは?お盆に飾る意味や育て方は?」)
ただ・・・
ミソハギの花弁はサルスベリほど縮れていなくて、早くもたったひとつの答えが揺らぎだしています(´・ω・)
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しょせん外観から共通性を求めることは無理なのでしょう。
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さてここからは 本題です。
ミソハギのシベには 3タイプある、という話です。
安城デンパークのお堀の縁に生えていたこのミソハギを見ると、2種類の雄しべがあることが分かります。
長いおしべと短いおしべ。
長い雄しべの葯は何とも不思議な色をしています。
銅が錆びると緑青(ろくしょう)になりますが、あれをさらに暗くしたような色。
岩石でいうとアルカリ性地質の変成帯などにできる蛇紋岩の色にも似ています。
2. 北山崎町にて
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今度は その対極になるシベのタイプです。
いちばん先に突き出ているのは一本の雌しべです。
先ほどの安城デンパークのミソハギの花では 2種類のおしべがあることを観察しましたが、めしべは見えませんでした。
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先ほどの花では めしべは花冠の付け根に近いところにあって見えなかったのです。
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このように、おしべが突き出している花で花粉を受け取ったハチが、今度は雌しべが突き出ている花に止まると、めしべに花粉がつきやすくなります。
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ミソハギは株ごとに シベの配置順を変え、同じタイプの花とでは受粉しにくいようにしているのです。
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でも・・・
雄しべが突き出している花で花粉を受け取り、めしべが突き出た花で花粉を与えるシーンは想像できるのですが、
この逆、めしべが突き出た花(おしべは引っ込んでいる花)で花粉を受け取り、雄しべが突き出している花(めしべは奥のほうにある花)に花粉を渡すシーンは 図体の大きいハチでは成立しにくいですよね
ここで、一度整理してみます。
ミソハギの 雄しべは全部で 12本もあるのですが、そのうち 6本が長く、残りの6本は短いこと。
それで、長い雄しべ、短い雄しべ、めしべ の位置関係が3種類あることを知りました。
a. 長い雄しべ > 短い雄しべ > めしべ
b. 長い雄しべ > めしべ > 短い雄しべ
c. めしべ > 長い雄しべ > 短い雄しべ
この3タイプです。
いちばん最初の安城デンパークのミソハギは aタイプでした。
2番目の 北山崎町のミソハギは cタイプでした。
3. 大岡町にて
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この日は色んなタイプのミソハギを求めてあちこち探し回りました。
大岡町のさるお宅の庭にもミソハギがあったのですが、これもどうやら aタイプのようです。
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一体全体 おしべになぜ2種類あるのか?分かりません。
そういえば、サルスベリも2種類でした。サルスベリのばあい、黄色い短いほうは訪花昆虫の餌用ということで、本来のおしべは長くカールしているほうでした。
ミソハギの短いほうの雄しべも黄色い葯なので、サルスベリと同じように 虫の食用 なのでしょうか?
でも、だとしたら、めしべが一番奥の aタイプ は 花粉の奥に雌しべがあるわけだから、虫がそこまで行く可能性は他のタイプに比べずっと低いですよね?!
4.安城町にて
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最後に、安城町で見たミソハギですが、残念ながら bタイプではありませんでした。
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前に突き出てるのは 蛇紋岩色をした葯を持ったおしべ、つぎは 黄色い葯の雄しべです。つまり、aのタイプです。
前述のように、aタイプは めしべが一番奥の花筒の中に隠れているので、よっぽどのことがない限りこのタイプのめしべは花粉を受け取れないと思います。
仮説ですが、もし花筒のいちばん奥に蜜が出ているとするなら、花粉を食べにくる(ハチではなく)小型のアリなどが潜り込んできて b または cタイプのシベで花粉を受け取ったあと、このaタイプの花に移動してきて雌しべに花粉を擦り付けることは十分考えられます。
ただし、アリはハチのように遠くまで運べないので、異なるシベ配置タイプの花(株)が至近距離にあることが条件ですが。
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同じ株の別の花です。
一瞬、たくさんの雌しべ?!と思いきや、これは葯の落ちたおしべですね !(^^)!
なかなかすべてのタイプをお見せできないです。
.
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前回サルスベリがミソハギ科に属すと聞いて、ミソハギとサルスベリの共通性は何だろうと考えました。
そして「花弁がくしゃくしゃなまま咲いていること」と勝手にひとつの答えを出してみました。
「くしゃくしゃ」じゃ明らかにデメリットと予断が入ってるので、あるサイトの記述を借りると・・・
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「ミソハギとは、お墓やご仏壇に供える盆花として知られている植物です。すっと長く伸びた茎の先に、サルスベリを思わせる紅紫色のフリルがきいた可憐な花を咲かせます。」(HORTI by GreenSnap「ミソハギ(禊萩)とは?お盆に飾る意味や育て方は?」)
ただ・・・
ミソハギの花弁はサルスベリほど縮れていなくて、早くもたったひとつの答えが揺らぎだしています(´・ω・)
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しょせん外観から共通性を求めることは無理なのでしょう。
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さてここからは 本題です。
ミソハギのシベには 3タイプある、という話です。
安城デンパークのお堀の縁に生えていたこのミソハギを見ると、2種類の雄しべがあることが分かります。
長いおしべと短いおしべ。
長い雄しべの葯は何とも不思議な色をしています。
銅が錆びると緑青(ろくしょう)になりますが、あれをさらに暗くしたような色。
岩石でいうとアルカリ性地質の変成帯などにできる蛇紋岩の色にも似ています。
2. 北山崎町にて
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今度は その対極になるシベのタイプです。
いちばん先に突き出ているのは一本の雌しべです。
先ほどの安城デンパークのミソハギの花では 2種類のおしべがあることを観察しましたが、めしべは見えませんでした。
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先ほどの花では めしべは花冠の付け根に近いところにあって見えなかったのです。
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このように、おしべが突き出している花で花粉を受け取ったハチが、今度は雌しべが突き出ている花に止まると、めしべに花粉がつきやすくなります。
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ミソハギは株ごとに シベの配置順を変え、同じタイプの花とでは受粉しにくいようにしているのです。
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でも・・・
雄しべが突き出している花で花粉を受け取り、めしべが突き出た花で花粉を与えるシーンは想像できるのですが、
この逆、めしべが突き出た花(おしべは引っ込んでいる花)で花粉を受け取り、雄しべが突き出している花(めしべは奥のほうにある花)に花粉を渡すシーンは 図体の大きいハチでは成立しにくいですよね
ここで、一度整理してみます。
ミソハギの 雄しべは全部で 12本もあるのですが、そのうち 6本が長く、残りの6本は短いこと。
それで、長い雄しべ、短い雄しべ、めしべ の位置関係が3種類あることを知りました。
a. 長い雄しべ > 短い雄しべ > めしべ
b. 長い雄しべ > めしべ > 短い雄しべ
c. めしべ > 長い雄しべ > 短い雄しべ
この3タイプです。
いちばん最初の安城デンパークのミソハギは aタイプでした。
2番目の 北山崎町のミソハギは cタイプでした。
3. 大岡町にて
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この日は色んなタイプのミソハギを求めてあちこち探し回りました。
大岡町のさるお宅の庭にもミソハギがあったのですが、これもどうやら aタイプのようです。
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一体全体 おしべになぜ2種類あるのか?分かりません。
そういえば、サルスベリも2種類でした。サルスベリのばあい、黄色い短いほうは訪花昆虫の餌用ということで、本来のおしべは長くカールしているほうでした。
ミソハギの短いほうの雄しべも黄色い葯なので、サルスベリと同じように 虫の食用 なのでしょうか?
でも、だとしたら、めしべが一番奥の aタイプ は 花粉の奥に雌しべがあるわけだから、虫がそこまで行く可能性は他のタイプに比べずっと低いですよね?!
4.安城町にて
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最後に、安城町で見たミソハギですが、残念ながら bタイプではありませんでした。
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前に突き出てるのは 蛇紋岩色をした葯を持ったおしべ、つぎは 黄色い葯の雄しべです。つまり、aのタイプです。
前述のように、aタイプは めしべが一番奥の花筒の中に隠れているので、よっぽどのことがない限りこのタイプのめしべは花粉を受け取れないと思います。
仮説ですが、もし花筒のいちばん奥に蜜が出ているとするなら、花粉を食べにくる(ハチではなく)小型のアリなどが潜り込んできて b または cタイプのシベで花粉を受け取ったあと、このaタイプの花に移動してきて雌しべに花粉を擦り付けることは十分考えられます。
ただし、アリはハチのように遠くまで運べないので、異なるシベ配置タイプの花(株)が至近距離にあることが条件ですが。
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同じ株の別の花です。
一瞬、たくさんの雌しべ?!と思いきや、これは葯の落ちたおしべですね !(^^)!
なかなかすべてのタイプをお見せできないです。
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