アブリル - どこにでもあり、どこにもない

岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

樹に咲く花 (72) ムクゲ

2021-06-28 18:00:00 | みんなの花図鑑
夏はアオイ科!

八重のムクゲ

八重のムクゲは豪華です。



沢山の花弁をぎゅっと圧縮した…つぼみもまた可愛い。



花は一日花です。
「白花品種のつぼみを乾燥したものを木槿花 (もくきんか) と呼び,胃腸カタル,下痢,腸出血の薬とする。」(ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「ムクゲ」の解説より)




花は食べられます。



八重の花弁は 雄しべが花弁化したと言われてます。




半八重

「半八重の花を分解してみますと、沢山の雄しべの一部がいろんな程度に花弁に変化していることがわかります。」
「花が八重咲きになるときには、ムクゲに限らずサクラでもバラでも、雄しべが(時にはガクも一緒に)花弁に変化しているのがふつうです。」(大阪百樹「ムクゲ  Hibiscus syriacus」)



一重

アオイ科の花蕊は大きいのが特徴です。



そして おしべとめしべが独特に組み合わさっているのも特徴です。



花の中心から蕊筒が伸びています。筒の表面から出ているのが 雄しべです。というか、筒そのものも 雄しべの花糸が合着してできたものなのです。
ですから、ツバキやスイセンのように 雌しべの周りから出ている雄しべが花弁化して八重のツバキやスイセンになったのは分かる気がするのですが、筒の表面から出ている花糸と葯が 花弁化したという事態は私の想像力を超えています。
雄しべが花弁になったなら その時 雄しべ筒はどうなったのでしょう??

めしべはというと、その蕊筒の中を花柱が貫通して筒を抜けた先で 柱頭を開いているのです。



「ですから、雌しべの柱頭をつみとって、上手に花を壊していきますと、ちょうど刀をサヤから抜くように雌しべを抜き取ることができます。」(同上)








4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ムクゲ (カンサン)
2021-06-28 19:47:47
アブリルさんへ、ムクゲは近所でも咲いています。街路樹や集合住宅の樹木として植栽されています。
小池東京都知事、入院、静養が長くなりましたね。気苦労が大変なんでしょう。何をやっても、どこからか反対されますから。
返信する
Re: カンサンさん^^ (アブリル)
2021-06-28 20:25:15
カンサンさん、こんばんは~
そうです、これからは アオイ科の季節ですよ^^
私、きのうワクチン2回目を摂取してきまして、
(きのうは何ともなかったのに)今日はちょっと
身体が重く、頭もぼーっとしています(歳ですね)^^
返信する
Unknown (ちがやねこ)
2021-06-29 13:59:31
アブリルさん今日は。
真っ赤なムクゲ凄く美しいですね。
他の方々もムクゲの画像を上げられてますが、どれもとても綺麗です。
うちにもムクゲが有ります。白地に濃い赤紫の“宗旦”(茶人の千宗旦からきている、と聞きました)と、名前は知りませんが薄紫に中心が赤紫の花、真っ白一色の花、の三種です。(薄紫のはあまりに背が高くなってしまってよく咲いたのに気付かないことが多いですが)八重咲きは有りません。けど、周りのお宅にあるのを見て楽しんでいます。ムクゲの八重咲きも蕊の弁化なんですね。知りませんでした。
返信する
Re: ちがやねこさん^^ (アブリル)
2021-06-29 16:57:38
ちがやねこさん、こんにちは~
私の家にも4mくらいのムクゲが何本かあります。高い枝先にばかり咲くので下からよく見えないのですが、一日花なので、最近、地面にいっぱい落ちてきて、それで気が付きます。
ムクゲの学名は Hibiscus syriacus。
この種小名 syriacus は 「シリアの」の意味です。ムクゲの原産地は中国ですが、
ムクゲは昔「低木のタチアオイ」と呼ばれていたそうで(←反対の気がしますが)タチアオイは12世紀ごろに十字軍によってシリアから運ばれてきたんですってね
私は長いことシリアにいたので、そういう話を聞くと、いっそういとおしくなります(^^)/
返信する

コメントを投稿