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岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

ナヨクサフジ - どこが弱いのか?

2023-04-16 16:00:00 | みんなの花図鑑

ナヨクサフジは「弱草藤」と書きます。そこから名前の「ナヨ」は「なよなよした」の意味であることがわかります。




もっとも「なよなよ」の漢字は「嫋々」がふつうらしいですけど。「弱竹」と書いて「なよたけ」(意味は非常に細い竹のこと)と読みますから「弱草藤」とかいて「なよ・くさふじ」と読んでも別段不思議ではありません。




ナヨクサフジはカラスノエンドウと同じマメ科ソラマメ属の植物で、同じような実と種をつけます。
ところでナヨクサフジのどこが「なよなよしい」または「弱い」のでしょう??




というのも一般に「ナヨクサフジ」はマメ科ソラマメ属のヨーロッパ原産の帰化植物で、「現在、荒れ地や放置耕作地などで繁殖しているほとんどが、このナヨクサフジで、在来種のクサフジはほとんど見かけなくなっています。」(山と自然の雑学ノート「ナヨクサフジ(弱草藤)」)
在来種の「クサフジ」はこの記事の終わりに画像があります。




「ナヨクサフジの名前の由来」で検索しても
「なよなよしいクサフジに似た植物」ということでこの名前になったそうなんじゃが、繁殖力が強くとてもなよなよしい植物には見えんのう。(BOTANICA「ナヨクサフジとは?…」)
という解説くらいで、それ以上突っ込んだ説明に行き当たりません。




そこで、「うそでもいいから話しのネタを提供してくれ!」とChatGPTに聞いてみました !(^^)!
こういう答えでした ↓






ChatGPT「この植物が成長が遅く、弱々しい姿勢で伸びることに由来」
 「成長が遅い」というのは「クサフジに比べて」ということですか?
「弱弱しい姿勢で伸びる」のは クサフジも同じです。
見かけがクサフジに比べてとくに弱弱しいということは無いと思います。




ChatGPT「他の植物にからみついて生長するつる性植物であり、自ら立ち上がることができないことから「弱い」」
私  それはクサフジとて同じです。何らナヨクサフジを特化する性質ではありません。
ナヨクサフジは病害虫の被害にあいにくく、アレロパシーで他の雑草の生長を抑制する効果もあると言われています。
結論を先に言えば、ナヨクサフジは緑肥になり、雑草の生長の抑制や害虫忌避ができて、蜜源にもなる、素敵なお役立ち植物です。





ChatGPT「「ナヨクサフジ」は、食用や薬用にはあまり用いられず、見かけることも少ないため、その存在があまり知られていないことから「弱い」というイメージが付きやすかった」
私  ナヨクサフジは、ヘアリーベッチ中毒と呼ばれる中毒が起きたとの報告もありますので食べないほうがよいでしょう。(前掲 BOTANICA記事より)
「見かけることが少ない」?? 嘘でしょう?!いま堤防で繁茂しているのは 在来のクサフジではなく ヘアリーベッチ、和名ビロードクサフジか、このスムーズベッチ(ナヨクサフジ)です。
ビロードクサフジについて
ヘアリーベッチが分泌するのはシナアミドという成分だとされる。除草効果や殺菌効果のほか、種子休眠覚醒効果などがあるとされる。ただ放牧していたウシやウマなどが食べて中毒症状を起こした報告もある。なお種子には青酸配糖体(シアン化物と糖が結合した物質)が含まれ、少ないながら死亡例もあるそうだ。(Yahoo! ニュース 田中淳夫「超有用な外来植物の野生化が進む……日本の自然に影響はあるか」 )

と いうわけで ナヨクサフジ「どこが弱いのか?」は反語的表現であることが分かりました \(^o^)/





参考 クサフジ

ナヨクサフジに比べて花筒が短く全体に小さい感じ。



ナヨクサフジは、萼が柄の後ろに突き出ますが、クサフジは突き出ません。
筒状の花のお尻の部分が花梗(花を支えている短い茎)より突き出しているのがナヨクサフジで、クサフジは、お尻が花梗より出ていません。




ナヨクサフジは一年草であるのに対して、クサフジは多年草です。







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