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岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

ガザニア、キバナコスモス - キク科のシベ 7

2023-08-24 14:00:00 | みんなの花図鑑
ガザニア

和名をクンショウギク(勲章菊)のガザニアです。
その筒状花の部分をトリミングすると・・・


筒状花はたくさんの小花の集合です。小花は外周から中心に向かって開花していきます。
中心部はまだつぼみです。
つぼみの部分のすぐ下に 小花の花冠が開いて中から棒状のものが出ている小花があります。棒状のものは「雄しべ筒」といって雄しべが合着して出来た筒です。
実は上の画像ではピントが合ってなくて、雄しべ筒の上に出ている器官が見えないのですが、実際はこの筒の中から雌しべが伸びています。




この花は前の画像より開花が進んでいて筒状花の中心まで開いています。
そして筒状花のいちばん外側の部分の小花からは もやしのような雌しべの花柱が伸びています。




雄しべ筒を貫いて上に伸びている雌しべの「花柱が非常に長い」のが、どうやらガザニアの筒状花の特徴のようです。
めしべの状態には2種類あり、ひとつは雄しべ筒の中の花粉を表面にこすりつけて 先が尖ったガマの穂みたいな恰好をした花粉放出期のシベ。
もうひとつが、その後、花柱の先を2つに割りヒツジの角のようにカールさせ上面に柱頭(受粉器官)を展開した花粉受精期のめしべです。




同上ですが、シベの2状態にピントを合わせています。繰り返しになりますが、ホント長い雌しべです。




同上ですが、雄しべ筒の中から出てきた雌しべの棒がきな粉のような花粉をつけています。棒の下の方が膨らんでいます。
花粉をつけている雌しべの棒の先はまだ2つに割れていません。
いっぽう、先が2つの割れてカールしているほうの雌しべの棒には花粉はほとんどついていません。







キバナコスモス

こうやって、ガザニアと比べると、キバナコスモスの雄しべ筒は色が濃くて分かりやすいですね
画像の右下の小花は雄しべ筒が割れて中から雌しべの棒が顔をだしています。




ピンボケですが、上のほうがまだ口を閉じている雄しべ筒。
途中、雄しべ筒の先端が割れて、雌しべの棒が顔をだしている小花があり、
一番下のほう(一番外側)は雌しべの花柱の先が2つに割れて柱頭(受粉器官)が展開しているのが分かります。




花柱の先が2つに割れて柱頭(受粉器官)が展開している部分にピントを合わせています。
柱頭からは毛が出ています。




この花では受粉期の柱頭の表面に2列の紅い模様がついています。
すべてのキバナコスモスがこうなるのではないようです。





ガザニアの柱頭はくるっとカールしてましたが、キバナコスモスの柱頭はサギが羽根を水平に広げて飛んでいるような姿をしていることが分かりました (^_-)-☆





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