(台南中央社)南部・台南市は17日と18日、「台南駅開業120年、市誕生100年、行政院(内閣)直轄市昇格10年」の節目を祝う記念行事を開催した。目玉は日本統治時代の1941年に製造された蒸気機関車DT668の特別運行で、2日間限定で市内数駅を走行。その姿を一目見ようと多くの人が集まった。
DT668は川崎車両(現川崎重工業)製で、日本で「デゴイチ」の名で親しまれたD51型と同型。戦後に改称された。台湾鉄道管理局(台鉄)が保有するものとしては最大級であることから「蒸気機関車の王」とも呼ばれる。
限定運行では保安や善化、林鳳営などレトロな雰囲気が残る駅に停車。車内では、アーティストが演奏やダンスなどで乗客を楽しませたほか、停車駅でもコンサートや市場などが催された。
台南駅は1900年開業。現駅舎は1936年に改築され、国定古跡に登録されている。地下化工事に合わせ、開業当時の姿に復元する工事も進められている。
台南市は1920年に誕生。2010年に台南県と合併し、行政院直轄市となった。