デスクトップが見えなくなった原因のことで、Fさんからメールをいただいた。
「原因はいろいろ有り得るのでしょうが、
“デスクトップ”フォルダが何らかの理由で
(1)フォルダが壊れた。
(2)アクセス権限関係が書き換わって
アクセスできなくなった。
なども、原因の1候補として考えられるのではないでようか?」
と書かれている。
この数行で、ウィンドウズの構成で、これまでにはっきり掴みきれていなかったいろいろなことに気づいた。
1.デスクトップというのは、フォルダーの名前である。
いまのパソコンの多くはウィンドウズという基本ソフトを使って動いているが、そのパソコンを動かし始めると、準備が整ったときに“デスクトップ”と呼ぶフォルダーが表示される。
いちばん最初に「さあどうぞ」と言ってくれるから、そこの大旦那かと思っていたが、そうではなく番頭だった。
“デスクトップ”というのは、番頭の呼び名で、大概の店では「番頭さん」と呼べば返事をしてくれる。Hさんから教わったあの shell:desktop というコマンドがそれだろう。
つまり、デスクトップというのは、場所の表看板に過ぎないので、看板としてのはたらきが主な役目だった。
看板はプログラムではないのだから、それ自体が見せること以外に仕事をするはずもなく、パソコン全体を取り仕切っているように思ったのは錯覚だったのだ。
2.フォルダーなら壊れることもある。
「番頭さん」と呼んでも返事をしてくれないときは、番頭が病に倒れたときが考えられる。
別の役目の人が仕事をこなしていれば、番頭と呼ぶ人がいなくてもよい。そういう仕組みが定着してしまえば、その店はそれでやっていける。ただ、世間並みでないというだけのことだ。
3.答えてもらうには呼び方がある。
仕事は同じでも、その店が、役の名を「番頭」としてなかったら、「番頭さん」と呼んでも、あえて返事をしないこともある。
ちょっと風変わりの店で、番頭と呼ばせるなと徹底されていればそれもありか。
それならいくら呼んでも出てこない。
そうだ、あの風変わりなパソコンには、いくつかのほかの字が混ざりこんだゼロが何十個もつながったフォルダー名のようなものが仕組まれてあったのを思い出した。
\0000000000000085600000000000000818100000000000000
ことによると、なんだこれと思ったあの文字列が、通称デスクトップの仮面の名前だったのかもしれない。