バカ犬

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尖閣諸島問題

2012-09-17 | Weblog
日本政府は、あまりにも無頓着に、対東京都だけのことを考えて、20億円で島を買い取ったのだ。

他のこと、つまり中国の反応、外国の反応などは、あまり考慮されていたとは思えない。しかも、日中戦争の勃発の記念日に近いタイミングだった。

日本は、国際社会に対して、全くのダンマリ。
一方、中国は、アメリカでも、イギリスでも、フランスでも、イタリアでも、どんどんデモをやって、そうした国の世論に中国の立場を訴えかけている。

アメリカでは、ワシントン、ニューヨーク、サンフランシスコなどで抗議活動を活発化させている。

サンフランシスコの市民などは、ビックリして、何が起きたのか、何に抗議しているのかをデモ参加者に聞いているそうだ。
参加者は、当然中国人、もしくは中国寄りのアメリカ人。
結果として、中国の立場が鮮明に説明されるだけで、ダンマリの日本は理解してもらえない。

外国では、「発言しないのは、消極的な賛成、消極的な同意」を意味することが多い。
結果として問題は、日本側の問題とすり替えられてしまう。中国は責められることはない。

日本人は、東京で、ニューヨークで、パリで中国大使館に押し掛けたりはしていない。
国際社会に分かってもらっている、と思い込んでいるからだ。

一方、アメリカのこの問題に対するアメリカの立ち位置が、どんどん明確になっている。
アメリカはどちらにも付かない。完全に第三者としての立ち位置が明確になってきている。

きっと、前にも書いたように、日本の外務省はショックを受けているだろう。でも、それが外交だ。

歴史的経緯を含めて、日本政府は、まずは日本人に対して、領有権の正当性を説明して、理論武装させなくてはならない。

個々の日本人が、この件に対する日本の立場を、外国人に説明することを求められることだってあるのだ。
たとえば、外国人の友達に「なにが問題なの? 日本の主張は?」と聞かれたときに、どう答えられるかということだ。

最近新しいことを知った。
尖閣諸島は今、日本の沖縄県の島であると日本人は確信している。
一方、中国と台湾は、アメリカの占領から沖縄が返還されるとき、アメリカに対して、尖閣諸島を沖縄に含めて返還することに強く抗議したということだ。

向こう側から見ると、アメリカも含めて、自分たちの主張を検討されることなく、いわば、うやむやのうちに日本に渡されたと思っているわけだ。
長い、長い40年もの間、くすぶっている問題という意識なのだ。
それを、札びらで地権者から島を買い取ったということは、彼らのくすぶっていた感情に火をつけたということだ。

ガマガエルの官房長官の決まりきった話ではなくて、日本のトップが直に中国のトップと会って、どうこの問題を解決するかということを率直に話し合うしかないわけだ。

そして、アメリカを含む、世界の世論に対して、日本の主張をハッキリ伝えることが要求されている。
いくら、間接的に中国を非難しても、問題は解決できない。
デモ参加者を非難しても、問題は解決されない。

アメリカの有力紙、ヨーロパの有力紙、アジアの有力紙などに、日本政府が金を出して、日本の考えを意見広告として出すことが有効だと考える。

世界に日本の立場の理解者を増やさないで、ダンマリで切り抜けようと思うのは、全くの間違いだ。

P.S.
この記事は、外務省と内閣官房にコピー送付済みです