クール・ビューティーはモナコ王妃になった女優のグレース・ケリーを指す形容詞だが、今回は男に付けてみたい。私にとってクール・ビューティーな男、どうしても無視出来ない、そこにいると(って100%ブラウン管の中だけど)注目せざるをえない男は、作家の石田衣良氏なのだ。クールなのにしっかり内面の情熱も感じられ、明解でスマートでかっこいい。
なんであんなにかっこいいのか。自分の足で確実に立っているから。ちょっと憎らしいくらい冷静に客観的に物事を見られて、何ものにも惑わされず、自分の思う通りに実行しちゃうひとだから(たぶん)。
初めての出会いはNHKの『スタジオパークからこんにちは』というトーク番組のゲスト出演だった。とくに「石田衣良さんだからなんとしても」ではなく、たまたま偶然テレビでぼんやり観ていた。『4TEEN』を書かれた後くらいだったから、もちろん名前は知っていたけど、著書を読んだ事はなかった。
しかし静かで淡々とした語り口と冷静で明解な思考回路に、唖然とした。すごい賢いひとなんだ・・・。
それ以来、俄然私の「石田衣良」注目度はあがって行く。
ペンネームが本名の名字「石平(いしだいら)」をもじってつけたから、仕事でもプライベートでも電話に出るとき便利ですよ、一緒ですからね、という話にも参ってしまった。
今日7月2日付の読売新聞の日曜版の中の記事「健康DIARY」で、彼は健康についてのインタビューを受けてらした。そのなかで、いつものように、「う~~ん」と唸ってしまった石田氏の言葉を引用したい。
「人がすすめる健康法っていうのは、結局は他人のもの。振り回されるのはよくない。あくまでも「自分の感覚」が大切です。きっと今、多くの人は、「自分にとって気持ちのいいこと」を感じ取る力が弱くなっているのかもしれません。
身体についてだけでなく、夢や幸せもそうです。情報や人に流されて、本当は求めていない夢とか幸せのために一生を棒に振る人が何て多いのだろう、と思うんです。
自分の感覚を取り戻すには、ゆったりと自分に向き合う時間や、友達や恋人と楽しく過ごす時間が必要だと思います。」
ああ、これだったんだ、と非常に納得した。
実はここんとこずっと、イソップの「ロバ売りの親子」の話が頭にへばりついていた。
周りの他人の意見に振り回され、そのつどロバを連れて行く方法をくるくると変えて行き、結局は売るはずだったロバを川に落としてしまうという結末に至る親子の、いま聞くとシビアすぎるくらいな教訓話。私はこれを小学校低学年の国語の教科書で習った。
この話がどうしてか気になってしょうがなかったけれど、これが結論だったんだ。喉にささっていた骨がやっと取れたような、すっきりした気持。
石田氏のインタビューのラストはこんな言葉で締めくくられる。
「残業を減らせば出生率も上がると思うんだけどな」
同感。
人間らしい生活が出来ない限り、「人間らしい人」も「人間そのもの」も減るんでしょうね。
なんであんなにかっこいいのか。自分の足で確実に立っているから。ちょっと憎らしいくらい冷静に客観的に物事を見られて、何ものにも惑わされず、自分の思う通りに実行しちゃうひとだから(たぶん)。
初めての出会いはNHKの『スタジオパークからこんにちは』というトーク番組のゲスト出演だった。とくに「石田衣良さんだからなんとしても」ではなく、たまたま偶然テレビでぼんやり観ていた。『4TEEN』を書かれた後くらいだったから、もちろん名前は知っていたけど、著書を読んだ事はなかった。
しかし静かで淡々とした語り口と冷静で明解な思考回路に、唖然とした。すごい賢いひとなんだ・・・。
それ以来、俄然私の「石田衣良」注目度はあがって行く。
ペンネームが本名の名字「石平(いしだいら)」をもじってつけたから、仕事でもプライベートでも電話に出るとき便利ですよ、一緒ですからね、という話にも参ってしまった。
今日7月2日付の読売新聞の日曜版の中の記事「健康DIARY」で、彼は健康についてのインタビューを受けてらした。そのなかで、いつものように、「う~~ん」と唸ってしまった石田氏の言葉を引用したい。
「人がすすめる健康法っていうのは、結局は他人のもの。振り回されるのはよくない。あくまでも「自分の感覚」が大切です。きっと今、多くの人は、「自分にとって気持ちのいいこと」を感じ取る力が弱くなっているのかもしれません。
身体についてだけでなく、夢や幸せもそうです。情報や人に流されて、本当は求めていない夢とか幸せのために一生を棒に振る人が何て多いのだろう、と思うんです。
自分の感覚を取り戻すには、ゆったりと自分に向き合う時間や、友達や恋人と楽しく過ごす時間が必要だと思います。」
ああ、これだったんだ、と非常に納得した。
実はここんとこずっと、イソップの「ロバ売りの親子」の話が頭にへばりついていた。
周りの他人の意見に振り回され、そのつどロバを連れて行く方法をくるくると変えて行き、結局は売るはずだったロバを川に落としてしまうという結末に至る親子の、いま聞くとシビアすぎるくらいな教訓話。私はこれを小学校低学年の国語の教科書で習った。
この話がどうしてか気になってしょうがなかったけれど、これが結論だったんだ。喉にささっていた骨がやっと取れたような、すっきりした気持。
石田氏のインタビューのラストはこんな言葉で締めくくられる。
「残業を減らせば出生率も上がると思うんだけどな」
同感。
人間らしい生活が出来ない限り、「人間らしい人」も「人間そのもの」も減るんでしょうね。